話の前に一言
 この作品は複数の作品設定、登場人物等を拝借している関係上、初めて読む方では分かりにくい表現だけでなく、未公開資料・設定を知っていないと分からない表現をも多数含まれていますので、ご容赦ください(汗)






 

機甲兵団Jフェニックス 外伝 狼と鷲、漆黒と蒼穹の出会い

第3話






 

 この景色を写真で見た者は、おそらくかつてサーリットンに出来た『絶望の地平』だと思う事だろう。

 しかし、ここは先程までジークらが戦っていたはずの場所である。

 …2度によるヘルファイアの連続爆発で巨石や木々は跡形もなく消滅し、地面は平らになるまで削られ、見る影は全くなかった。
 所々、飴細工のように溶け落ちたものや炭化して真っ黒になったもの…その他大小様々な物体が転がっているが、これは傭兵部隊のPFの成れの果てだろう。

 それらが燃えた灰で白く覆われた景色…殆ど真平らな地平は、遠目から見ればある意味、美しいとも感じる景観だろう。
 それが何十、何百もの犠牲に成り立っていたものである事を理解していなければ、であるが。


 …そんな何も存在し得ない無機質な地平より少し先…地平部分を皿の器とするなら、ちょうど縁に当たる部分……吹き飛ばされた土砂や様々な瓦礫が小さい山を築いている地面が、何の前触れもなく盛り上がった。

『……ぐ……おぉぉっ!』

 灰色の土砂を弾き飛ばすように地中から出てきたのは、ジークのキシンカスタムだった。
 やはり各部に若干の損傷があるのか、ギシギシと悲鳴を上げながら地中から出てくる。


「…これがなければ、危なかったな……」

 腕に持っていた、鞘に納まった状態の是空を見ながら呟くジーク。

 爆発の直後ギリギリで神速に入れた事で、是空を鞘に戻して両手で構える事までは出来たのだが、同時にスローモーションで接近していた爆風の直撃を喰らったので、その場で耐えるのではなく、あえて爆風に身を任せて一緒に吹き飛ばされたのだ。

 神速中に爆風を喰らった事もあり、直撃のダメージは最小限に抑えられたらしく…神速解除後に再度神速を発動、是空をサーフボード代わりにして地表激突の衝撃を緩和し、谷底へ退避したものの、遅れて吹き飛ばされて来た土砂津波に巻き込まれてしまったらしい。
 もっとも、その土砂津波に埋もれた事で2発目のヘルファイアを緩衝し、PFで支えきれない程の質量を持った物体が頭上に飛来しなかったのだから、これは不幸中の幸いだ。

 機体状態が深刻ではなかったので、ジークはまだ電波状態が最悪な中で索敵を始める。
 言葉には出さないが、やはりアイリスの事が気にかかるのだろう。


 ……………


 敵に発見される事を覚悟で全周波通信を使用しつつ、しばし中心部周辺を捜したジークだが、傭兵部隊の生き残りはもちろん、ホライゾンの破片すら見つける事は出来なかった。

「……生き残ったのは…俺一人か……くそ…」
『……ザザッ…勝手に殺さないでくれる?』
「!?」

 少し歪んだ、雑音交じりに聞こえた声は、間違いなくアイリスだった。

 

 …通信回線を元に戻し、互いの位置を確認したところ、アイリスは中心部からかなり離れているらしい。
 そしてアイリスのホライゾンもさほど大した被害は無かったようで、先ほど調整と再起動が終わったとの事だ。

「…あの爆発でよく……」
『それはお互い様ね』

 通信回線の調整を終えたアイリスは、あの時の事を説明する。
 …爆発の瞬間、すでに作為的なものを感じていたアイリスは、咄嗟にHMを発動出来た。
 ホライゾンのHMは硬直を含めてもわずか1秒足らずの発動時間しかないが、基本防御4000に加えて、HM時の各補正が10倍前後上昇する事もあり、ヘルファイアクラスの爆風でもダメージは殆どなかったらしい。
 その後はジーク同様爆発に身を任せ、かなりの距離を吹き飛ばされた後、姿勢制御に成功したアイリスは空中へ飛翔、ウイングで得られる推力と爆風の勢いも利用して雲の上へ退避し、後は爆心地から離れつつ下降しながら機体の状態を確認していたとの事だった。

「……では、神速を使って逃れたわけではないのか?」
『……神速?』

 神速と言う言葉を聞いて、首をかしげるアイリス。

(………神速と言う言葉を知らない…?)

 そう思ったジークは、神速と神域…そしてそれにより得られる効果を(インドルガンツィアに関しては伏せつつ)説明する。
 まあ、『神速』という言葉はインドルガンツィア保持者やそれが何を意味するか知っているモノ…もしくはアルサレア・ヴァリムの一部の人間しか知らないはずの、固有名称であるから、知らないのは当然だろう。

 ジークの説明を聞いたアイリスは、なるほどと言いたげに頷いた。

『私は、それらに決まった名前は付けていないわね。…貴方が「神域」と言っていた異能(ちから)は、軍に入る前から使えていたし……「神速」は調子の良い時でも発動率3割……一回勝負の戦場で使うには、リスクが多すぎる』
「……そうか」

 インドルガンツィアを手に入れる前の自分も、神域はともかく神速は自由に使えなかった事を思い出すジーク。

 …もしかして…いや、おそらく…が偶然を装って(?)、インドルガンツィアをジークに渡したのは、発動不安定な神速を確実なものにしようと乱使用し、さらにその上の神速を間違えて発動させないように注意したかったからなのだろう。(可能性としては万に一つだったであろうが)


『……これ以上この場で通信すると敵に察知される恐れもある…退きましょう』
「…わかった。…だが、俺は探す物があるから、もう少しここに残る…」
『了解、補給基地の地図情報は暗号化して送るから』

 そのまま通信は切れたが、程なくして圧縮ファイルがジークの所に転送される。

「……解凍完了……さて…」

 ブースターパックを探すため、ビーコンを頼りに瓦礫の山を探し始めるジークだった。





 

 なんとかブースターパックを見つけ出して装着し、補給基地へと向かうジーク。
 仮説補給基地は、アイリスが指定したとおりの地点付近にちゃんと移動していた。
 特に破壊された形跡もないから、アイリスが気にしていた敵の伏兵や別働隊の存在という心配は、取り越し苦労だったようだ。
 基地に到着し、すぐ出せるように整備を頼むジークだったが…さすがに補強してあるとはいえ、補給と補修に最低1時間はかかるらしい。
 そこで、ジークはこの基地に来ているはずのアイリスのホライゾンを探す。


 …幸い、非常に目立つ機体であったために割と簡単に見つかり、そのパイロットは救出した部隊のところに行っているという話も聞けたので、それほど手間を取る事無く、再会し、いくつか話をする事も出来たのだが……


「グリュウ大尉が戦死!?」


 ……その救出した部隊から耳を疑いたくなる話を聞き、思わず叫ぶ。

「は、はい……我々は大尉が指揮する部隊の右翼に展開しておりました。…そこで大尉は半ば単独で防衛ラインを崩して、対要塞戦切り札の一つだったキシン部隊の進入路を確保されたのですが……」

 そこで一旦区切り、周囲の様子を窺うかのように見回す兵士だが……意を決して口を開く。

「……キシン部隊と接触した2機のJファーカスタムと交戦、撃破し…そのまま指揮していた中隊を進入路の確保に充て、単独でキシン隊の支援に向かわれました…」
「…………」
「…後のことは我々も詳細は知りません…しかし、キシン部隊の反応が次々と消え、大尉が乗るオニの反応も消えた事で戦線に動揺が走り、辛うじて維持していた進入路は塞がれ、大尉の安否を確認する事も叶わず、撤退せざるを得なくなり……」
「貴様、それで大尉を見捨ててきたというのか!」
「やめなさい!」

 おもわずその兵士に殴りかかろうとするジークであったが、隣で同じく経緯を聞いていたアイリスから止められる。

「…部隊を指揮する以上、一個人の生死の確認より、部隊の維持を優先するのは…間違った事ではないわ…」
「……それは、そうだが…」

 カッとなって思わず行動していたとは言え、ジークも軍人である…アイリスが言った事は彼自身も骨身にしみている事だろう……兵士の襟首を掴んでいた手を放す。

 そして、殴りかかろうとした兵士に無言で一礼すると、自分の機体に戻ろうとする。
 その後を追うようにアイリスが横に並ぶ。

「…何をする気? 貴方の話を聞く限り、機体はあと30分、動かせないと思うけど?」
「決まっている。補給を途中で止めてでも、大尉の救援に向かう…!」
「……そうね。救援には私も行くわ…でも、貴方はダメ」

 その瞬間、フッと消えるように動いたアイリス…?
 同時に「ドスッ!」という鈍い音と衝撃がジークに襲い掛かる。

「グッな、にを……!?」

 アイリスは膝蹴りをジークの腹部に放っていたのだ。

「…今の機体では、防衛線を抜ける前に蜂の巣になる…貴方も分かっている事でしょう?」

 内臓と肺が圧迫され、目の前が真っ暗になる中で、ジークは意識を失うまいと懸命に堪える。
 …ジークの機体「黒狼」はBURM補正『一刀侍魂』発動機体である。それは言うまでもなく、攻撃力重視…防御力無視の機体である事を意味していた。
 先の改修でその点は多少改善されているが、耐久(HP)と機動力の値を見れば、十分であるとは言い難い。
 そして如何に神速が使えるとはいえ、それは刹那的時間であり、ましてジークは戦場で神速を使うのはこのアルサレア要塞戦が初めてなのである。
 しかも神速による身体不調、それに加えて先の戦闘で機体は小破状態……その上補給と補修を十分に行わずの再出撃で最前線に挑もうというのは、自殺行為以外の何物でもない。

 それはアイリスの指摘通り、ジークも十二分に承知していることだ。
 しかし、だからといってそう簡単に割り切れるような問題ではない…少なくとも、ジークにとっては……

 

「…く、この…」

 諦めないジークは歯を食いしばると屈しそうな膝を支えるように手に力を入れる。
 これを見て、呆れと感心が混ざったようなため息を漏らすと、止めとばかりに首筋に手刀を加えるアイリス。

「…私達が先行するわ…貴方は、補給が…終わった後…」

 そんな彼女の、優しく語りかけるような声を聞きながら、ジークの意識は次第に薄れていった。





 

 ……………………


 新緑の森が広がる中、二人の人間が剣を交えていた。
 ある時は静かに…そして力強く鳴り響く剣撃は、まるで音楽のようだった。

 しかし、その美しい音色は突然幕切れとなった。
 二人のうちの一人が、剣を弾かれたからだ。

「……255戦目にして、初敗北だな……」
「いや、ちょっと待て…こんな勝ち方では納得できない」
「何言ってる? 勝ちは勝ちだろ…」
「……俺は、実力でお前に勝ちたいんだ」
「それこそ何言ってる…勝負は時の運…運も実力の内だろ?」
「…わかっているつもりだが、やはり納得できない」
(分かってないだろ、それは)

 そんな事を考えつつ、負けた男は勝った男に苦笑を浮かべ、弾かれた剣を拾って鞘に戻すと、近くの岩に腰を下ろす。

「……やっぱり靴紐が切れてるな」

 仕合は負けた男が優勢に事を運んでいた。しかし、決め技を放とうとした瞬間…突然足を滑らせたのだった。
 負けを確信していた男は、その隙を見逃さずに反応できた事で勝利…254敗もしていた相手に初めて勝った訳だが…このような勝ち方では勝った気がしないらしい。


「…それにしても不吉だな…これから作戦だと言うのに」
「なに、世間にとっての凶兆は、俺にとっては吉兆さ。…より過酷な状況を切り抜けてこそ、最強という称号へ近づけるしな」

 靴紐を直しながら楽しげに物騒な事をつぶやく男は、シリウスと言う名だった。
 そして、254戦してただの一度も勝てなかった男が、若き日のジークである。

「…シリウス、話を戻すが…」
「わかったわかった…そこまで言うなら……」

 靴を直したシリウスはゆっくり立ち上がると、ジークに自分の剣「斬烈」を渡した。

「…これは?」
「…お前が勝ち方に拘るように、俺も自分の生き方に拘りってのがある。この作戦が終わったら再仕合でもなんでも受けてやるから、それまで俺の夢と一緒に、預かっておいてくれ」
「……俺には重すぎるな」

 ジークにとって、シリウスは憧れであり、目標だった。
 そして共に夢を語り合う事の出来る…夢を共有できる、良き友であったと思っていた。
 それはシリウスも同じだったろう。
 でなければ、負けた事への戒めとは言え…ジークに自分の半身と言っても差し支えないほど大事にしていた剣「斬烈」を渡すはずがない。
 このような関係を持てる人間が身近にいると言うのは、騙し合いや探り合いが日常茶飯事の戦時下では非常に貴重であると言えるかもしれない。

 

 ………しかし……運命の神は残酷だった…

 

 シリウスとジークの255戦目となった仕合から数時間後、シリウスが率いていた中隊は、任務中に味方の部隊から見捨てられ、孤立してしまった。

 ジークが先陣になって活路を開き…シリウスが殿となって津波のような波状攻撃を凌ぎ……そして、何とか全員無事に追撃を振り切ったシリウス達は洞穴に隠れた。

「…絶体絶命、ってヤツだな」
「洒落になってないですって、隊長」

 シリウスの独り言に、部下の一人が突っ込む。
 部下の一人が言うとおり、今の状況はかなり厳しい状況だった。
 追撃こそ振り切ったが、まだ味方とは合流できておらず、ここはまだアルサレア領…味方の救援が来るとは思えない。
 弾薬は既に底を尽き、機体も四肢が完全に残っているのはシリウスとジークのヌエ のみ…残りの機体は頭部や手足など、どこかしら破壊されている。
 シリウスやジークは元々接近戦用武器しか持っていなかったのでまだ戦えるが、他のメンバーは銃火器などで射撃をメインとした戦闘スタイルなので、これ以上の戦闘は不可能に近かった。
 ジークの機体にしても、破損や欠損こそ無いが、間接部や装甲にかなり深刻な損傷が見られるので、激しい戦闘は難しいだろう。

「……何で殿にいた隊長機が…一番損傷少ないんだ?」
「腕の差だろ?」
「いや、わかっちゃいるけど…なぁ?」
「…………」

 仲間の何人かがそんな事を冗談交じりで言っているのを、ジークは無言で聞いていた。
 これがシリウスとジークの、実力の差だった。


 しかし、事態はより深刻な方向へと向かっていった。

「…敵本隊がこっちに向かっている!?」

 生身で物見に出て、戻ってきた部下から、そんな報告がされる。

「間違いありません…アルサレアの国旗と将軍旗がありました」
「…ここが発見されるのは時間の問題か………」
「おそらく」

 洞穴の中とは言え、入る時に足跡やらが付いているし、奥まで広がっている訳でもないから、ちょっと注意深い人間なら、すぐに気が付かれるだろう。

「討って出ましょう!」
「そうだ、せめて一矢!」
「やりましょう、隊長っ!」

 追い詰められて血気盛んになる仲間を見て、嘆息するシリウス。

「…ジーク、お前はどう考える?」
「………」

 シリウスの問いに無言で考えるジークは「撤退すべきだ」と言う結論を返した。

「なぜそう思う?」
「ここでの任務は、PFの投入で圧し返された国境を再び圧し戻し、あわよくばアルサレア侵攻への橋頭堡を築く事だったはず」
「…そうだな」
「ならば、すでに当初の目的は果たしたと見るべきだ」

 ここは既にアルサレア領である…つまり、この場から退いて戦線を立て直したとしても、国境線はほぼ開戦時のそれに戻ったと言える。

「……ふむ……」

 何かを考えるシリウスだったが、本音を言えば彼もジークと同じ考えだったので全員に撤退の指示を出した。

 もちろん最初は不満の声もあったが、元々シリウスを慕って集まって出来た中隊だけに、最終的に素直に従った一同は、すばやく準備し撤退を開始する。

『……いいか、陣形はさっきと同じだ。ジーク!』
「了解だ」

 ジークは仲間の活路を切り開く為、ブースト全開で先行した。

『仲間の命、お前に託すぞ』
「…わかった。…シリウス……」
『…なんだ?』
「……いや、何でもない」

 何か嫌な予感がしていたジークだが、それを口に出す事は出来ず、そのまま移動を始める。
 ジークが聞いた限り、その他…比較的損傷の低い数名を周囲警戒の為、他の仲間とジークの中間に展開させて…損傷の激しい機体は陽動と戦力集中回避の為、簡易自動操縦(ただ真っ直ぐに走らせる事)で、ジークがいる方向とはまた別方向に進行させる。
 そしてシリウスは機体を棄てる事になった者を載せた部隊…二刀流や完全無装備状態等…防御力を重視したPFを先に行かせ、自らは刀一振りで追って来る敵部隊を迎え撃ち、頃合を見計らって離脱……それだけだった。

 これを『それだけ』と評せるくらい、シリウスの力はジークから見ても圧倒的だった。
 普段なら、それこそ苦も無くやってのけるだろう…そう考えるに十分な前例を、シリウスは何度も自分達に見せていた。

(…だが、何だ? …この胸騒ぎは……!)

 言いようのない不安がジークを襲う…それはある意味、最悪の形で現実となった。



 

 …………………



 

 アイリスが出撃して30分ほど経った後、まるで計ったかのようにジークは目を覚ました。

「………!!」

 まだぼんやりとしている意識の中で、少し前…ジークにしてみれば直前に起こった出来事を思い出すと、ベッドから跳ね起きる。

「…くそっ!」

 周囲を見回し、テントから飛び出して自分の機体に向かう。
 この頃には整備は終わっていたようで、機体に飛び乗ったジークは即座に機体を発進させる。

「…今度は…今度こそ!」

 そして、グリュウが戦っていたであろう戦場に向かおうとしたジークは、アイリス達が遺したと思われる(胸部が破壊されていない)敵機の残骸を目印に進む。
 しかし先程アイリスらに陣形が大きく崩されていたアルサレア勢を見て、ジーク以外のヴァリム勢も巻き返しを図ってここに戦力を集中させているのか、かなりの乱戦状態となっていた。

 そんな中、少なからず被害を受けたものの、ジークはブースターパックと神速を駆使して戦線突破に成功した。
 当然、アルサレアも追撃を試みたが、神速であっという間に距離を離され、いまだ乱戦状態にあった戦場から離れる事が出来ずにいるようだ。

 ……ブースターパックをミサイル代わりにして内蔵されていた燃料を誘爆、一瞬センサーが乱れた隙を付いて神速で突破という、ジークらしからぬ手段…ではあったが、さすがに手段を選り好みしている余裕は無かったのだろう。

 

 そしてジークはアイリス達と合流できた。
 合流前に通信で聞いた彼女達の説明では、その付近でグリュウ大尉の専用機として開発された「オニ」の頭部や武装の一部が転がっていたらしく、そこを中心に散開して探索中であるとの事だった。


「……シュタインベルガー中尉!」

 合流したジークはアイリスのホライゾンに掴みかかるように接触回線を開く。

『…さっきの事なら謝るわ…けど、ああでもしないと貴方は止められないと思ったから』
「…くっ……」

 その後、口論をしている場合ではないと言うことで、ジークも捜索に参加するが……


『…ライ、そっちはどう?』
『…ダメです…』

 ライナスはオニが持っていたと思われるシラギクを拾ったものの、やはり人影やオニの胸部は発見できなかったとの報告だった。
 ゼノンの方も同じらしく、有益な話は出なかった。

『やっぱ、さっきすれ違ったツヴァルコフの野郎が、何か知ってるんじゃないか?』
『…そういえば、何か持ってましたね!?』
『…いえ、あれはアルサレアの脱出ポッドだった……おそらく、捕虜が乗っていたのでしょう』
『…捕虜…だぁ!? あの出世欲とヴァリムの悪いとこの権化みたいな奴がか?』
『……クリューガー少尉、上官の悪口はやめなさい』
『…へーい』

 上下関係が厳しいヴァリムでは、上官の悪口一つで左遷されてしまう事もあるので、少し厳しい口調で注意するアイリスである。

「…まだ、探してない場所は!?」
『……残念だけど…ないわね……』

 ジークも合流してから、同じ場所を2度3度回って確認しているし、オニの頭部やシラギクが落ちていた所は遮蔽物が殆ど無く、周囲を見回しても人影どころか隠れる場所もない。
 それにこちらから呼びかけても何の応答もない。無事ならば、無事でなくても身体を動かせる状態ならば、何か反応があってもいいはずだ。

『…あとは、俺達がここに来る前にアルサレアが連れ去った…』
『その可能性もあるけど…そうだとすると、この場での救出は……』

 ほんの少し前、ここから別ルートで侵攻していた要塞攻略部隊も、要塞の入口を突破したものの…その直後に撃破されたとの通信が入っていた。
 他の部隊も徐々に圧されはじめ、切り札の一つとして投入されたオーガル・ディラム弐番艦も大破・撃沈され、残存した部隊は他の生き残りを集めて撤収準備に入っているという内容も伝わっていた。


 ……つまりこの戦い、ヴァリムは要塞攻略の手札を全て失った事になる…それはつまり、敗退を意味していた。
 こうなると、アイリス達もこの場から早急に退かないと、味方から取り残されて孤立しかねない。
 守勢に回っていたアルサレアもここぞとばかりに圧し返してくるだろう。

「………」

 そんな悲鳴交じりの通信を聞きつつ周囲を見回して、アイリスは考える。

 ……予定された作戦時間はとうに過ぎ、東の空は明るくなりつつある……それにここはアルサレア要塞がそれほど離れてない…今が日中で空気が澄んでいるのなら、その物々しい外壁が遠目ながらも見れる場所……。
 そんな場所に一騎当千の敵部隊が、かなり疲弊した状態で孤立していたとしたら、アルサレアの将兵からはどう見えるだろう?

 結論を先に言えば、どう転んでもただで帰してくれるとは思えなかった。
 少なくとも、自分達の後方には乱戦状態とは言え、敵部隊が多数いるのだ。
 もしヴァリム勢が撤退を始めたなら、要塞直近の防衛部隊を含めた全戦力がアイリス達に向けられる事になるだろう。

 さらにアイリス達は知らない事実だが、ここには新しく将官となった者を含めた、グレン将軍直轄部隊であった小隊が布陣されており、今はその全てが行方不明となっている。
 アルサレア上層部も今はまだ、その事態に気付いてはいないようだが、もしそれが判明した場合…その付近にいた敵部隊を、そのまま逃がすような愚を犯すとは思えない。


 ………つまり、今この瞬間を逃せば、撤退が加速的に困難になるという事だ。


『……ライナス兵長、ゼノン少尉、探索終了…撤退します』

 そういった結論を出したアイリスは一瞬、思い切り歯を噛み締めると、やや厳しい口調で二人に撤退と合流地点を指示する。

「…俺はもう少し…」
『貴方もよ、フェルナンデス少尉』
「いや、しかし!」
『私は、貴方を必ず助けると約束しているの。…もし上官命令が聞けないと言うなら、機体を動けなくしてでも連れて帰ります』

 厳しい口調でそういうと、LMGをジークのキシンカスタムに向けるアイリス。

「…そんな事が出来ると思うのか?」
『さぁ…それは、やってみないと分からない…でも、戦況分析も出来ないほど冷静さを失っている、今の貴方に負ける気はしないわね?』

 アイリスの挑発とも取れる言葉に、二人の間に流れる空気が「ピキッ」という音がしたかのように凍る。

「………………」
『……………』

 そして今にも戦いが始まるかのような張り詰めた空気が流れ、二人は無言で対峙する。
 しかし、意外にもアイリスが先に諦めたように嘆息すると、LMGを降ろしてその空気を霧散させる。

『……5分…それまでなら、私も付き合うわ』

 5分と簡単に言うが、今の状況を考えればあまりに危険な時間延長である。

『二人は先に行って』
『おい!?』
『た、隊長!?』

 これにはゼノンとライナスも異論があるらしく、珍しくアイリスに反論しようとする。

『…勘違いしないで、二人は味方の支援と、撤退路の確保をして欲しいの』

 …つまり、5分の間に自分達の後方で乱戦をやっている味方を敗退させないように援護し、アイリスとジークが撤退を始めるまでの時間稼ぎをやって欲しいというのだ。

『そういう事なら任せろっ…といきたいが…』
『…5分経ったら、必ず撤退します』
『……了解…ライ、行くぞ!』
『…は、はい!』

 ライナスの方はまだ言いたい事があったのか、途中途中で振り返りながら、ゼノンに随行していった。


 二人が完全に見えなくなると、アイリスもグリュウを探し始めたのか周囲を見回すように動き始める。

『…貴方も約束しなさい。5分経ったら諦めると』
「…………」
『それとも貴方はさっき自分で言った事も忘れてしまうほど、責任感が無い人間なの?』
「……わかった」

 確かにジークも咄嗟に「もう少し」と言ってしまっていたし、向こうが正論を言っている上、危険を承知の上で譲歩までしてきたからには、戦士として…男として約束するしかなかった。


 そして短い時間で探索する両名……
 しかし、1分が経ち2分が過ぎてもそれらしいものは見つからない。
 ジークもアイリスも焦燥の表情を見せ始める中……

「…!」

 ジークは何かを見つけたらしい…PFを停止させて、外に出る。
 それに気が付いたアイリスも近付いてジークの動きを目で追った。

「これは………いや、しかし……」

 ジークが拾い上げたのは、一振りの刀だった。
 鞘は爆発のショックに因るものなのか微細な傷やひびが無数にあり…柄や鞘の飾りは判別が不可能なほどボロボロになっているが、ジークはこの刀に見覚えがあった。

『……もしかして、不知火?』
「…………」

 焼けて真っ黒になっていたので、殆ど見る影はなかったが……鞘の根元と先端に使っている飾り付きの金具…そして柄に燃え残った、僅かな紫の装飾はジークがサーリットンで見たグリュウの愛刀、「不知火(しらぬい)」に間違いなかった。

 そして、アイリスの問いには答えず、無言で不知火と思しき刀を抜くジーク。
 やや引っ掛かりがあったが、何とか引き抜く事が出来たジークはその刀身を明るくなっている方へ向ける

「…………間違いない……」

 そして、絞り出すように、認めたくない事実を言葉に出す。

「…くっ…」

 これ以上見られないと言わんが如く、不知火を下げたジーク。
 その瞬間、不知火は甲高い音をたて、折れた。
 まるで最後まで使命を全うして、長い長い戦いの終わりを悟り、自らけじめを付けたかのように。

「!?」

 ジークは驚いて刀を持ち直す。
 その刀身は、折れた部分以外、傷一つ無かった。


 真に優れた刀は、主の意思に従い、主が闘志を絶やさぬ限り欠ける事無く、主の命尽きるまで折れる事は無いという。


 もちろん、これは何の根拠も実証もない俗説に過ぎない。
 もっともその手の逸話にはそれが真実だと言いたいかのように似た伝説・伝承が多いのは事実であるし、剣士や刀匠の間でもくだらないと思われつつも、そういった話は何時の時代も噂になっているのも事実である
 ジークもそういう類の話は何度も耳にしているが、信じてはいなかった。
 仮にもしそうであったなら、ジークの手に「斬烈」がある筈は無いからだ。

「…………………」

 折れた刀と帰らなかった戦士。ジークの中で、過去と現在が交錯する。
 折れてしまった不知火を握り締め、何かに耐えるかのように俯き、ジークは必死で歯を食いしばった。

 ……まるで、そうする事で何かをやり過ごすように…。

「…………」

 一切を拒絶するかのようなジークの背中に、アイリスもどう言えばよいか分からず、何も言えなかったが……不意に警告音が鳴ると、レーダーに敵機の反応が映し出される。
 方角から察するに、要塞方面から来た部隊のようだ。

(なんてタイミングで来るの?)

 などと考えるアイリスだが、敵はこちらの事情など知るはずも無く、かなりの速度で接近している。

『……悪いけど、敵が接近している…泣いている時間はないわよ……?』
「………わかっている…それに泣いてなどいない…」
『…………敵を足止めしてくるわ。……2分以内に準備して』

 アイリスはジークが乗り込むまでの時間稼ぎをするために、敵機のいる方角へ移動を始める。

 その時に生じた砂煙が、ジークの辺りを流れる。

「……泣いてなどいない…泣いてなど………」

 誰に言うでも無く、ジークは呟く。
 死者が生者に応える事がないという事は、『あの時』に理解していた。そして、生者はそれでも前に、未来に向かって歩んでいかなければならないという事も―。
 しかし、ジークは同時に知っていた。理性がそれを理解していても、感情がそれを理解するとは限らないという事を。

 ……そして、アイリスのホライゾンが完全に見えなくなった時、ジークは今まで抑え込んでいた感情を一気に爆発させた。

 それは、声なき慟哭。
 怒りか、悲しみか、それとも憎しみか……あるいは、虚しさか。

 数多の感情を含んだその慟哭は、まるで血を吐いているかのようであり、それこそ何の体裁も気にせず、ジークは言葉にならない咆哮を上げた。

 …おそらくジークが「一番他人に見せたくない」と思っているだろう光景が、そこにはあった……しかし、アイリスに言われたとおり、もう時間が無かった。

 彼女が向かった先では、すでにいくつもの赤い射線と爆光が見えており、徐々にだがこちらへ近付いている。

 …時間がない…それは、誰が見ても明らかだった。


(立ちなさい。貴方はまだ生きているのだから)


 かつて、シリウスを失った悲しみに耐えかね膝を屈めていた時…ジークにそう言った人物がいた。
 おそらくは「逝く者に対して残る者ができる事など、驚くほど少ないのだから、せめて逝く者に対して恥ずかしくない振る舞いをしなさい」と言いたかったのだろう。


(だから…前を、未来(さき)を見なさい)

(逝く者の時間(とき)は止まってしまっても、私達の時間(とき)は動いているのだから)

 ジーク同様に『友』と呼べる人間を失ってしまった、その人物はそう言葉を紡ぎ、ジークの中に根付こうとしていた深くて暗い…血の色をした紅い花を摘み取ろうとした。
 その人物もジーク同様、その双眸は確かに悲しみに染まっていた…しかし、ジークと決定的に違ったのは、悲しみを宿した双眸が確かに未来(さき)を見据え、自らの中に根付こうとしていたであろう、暗くて紅い花を、青く澄み切った炎で燃やしているかのように瞳の奥が静かに輝いていた事を、ジークは今でも覚えていた。

「………いい加減にしろ、ジーク……!」

 あの時と同じ事を繰り返すつもりか。自らを叱咤し、己の顔を殴る。

 今、この瞬間にもジークに時間を与える為に、たった1人で戦っている人物がいる。
 …恐らくは、戦闘準備をさせる為ではなく、気持ちの整理をつける為の時間を稼ぐ為に。

「…立ち止まるな、顔をあげろ! お前は、お前は…っ!」
 生きているんだ!

 PFに乗り込んだジークは、自らに言い聞かせるように叫び、機体を動かす。…その表情は、まるで痛みに耐えているかのような、普段の彼を知っている者が見れば目を疑うような表情だった。




 

 ……ここから先は、すこし端折って話を進めよう。

 やや予定をオーバーしていたが、ジークとアイリスは無事にゼノン達と合流し、撤退を開始した。
 その途中で逃げ遅れていた部隊の援護や調子に乗って突出してきたアルサレアの追撃を足止めするなど…そんな事を繰り返しながらジーク達も安全圏まで来れた頃には、夜も明け……戦闘でさらに傷ついた大地や木々が痛々しい姿をさらけだす。
 もちろん、痛々しい姿をさらすのは、自然だけではない。

 輸送機には艦内ばかりでなく艦外…輸送機の翼上にまで傷付いたPFを載せて東の空へ向かっていく。
 仮設輸送基地として機能していた大型車両も流れ弾喰らったり、追撃された跡だろう…外装やコンテナの一部に激しい損傷を見せていた。

 ジーク達もそんな、撤退中の大型車両の一つと合流し、周囲を警戒しながらも短い時間で戦場を1往復した機体と身体を休めていた。

「しっかりしろ、おいっ!?」
「…………ぅ…ぅぁ……」
「いいか、俺はまだお前に……!」
「医療班、すぐに来てくれっ頼むっ!?」

 …ジーク達にやや遅れて合流してきた部隊の、そんな悲痛な叫び…そしてその後に訪れる号泣と嗚咽の声を何度も聞きながら、ジーク達を乗せた大型車両は…アルサレア領から程近い基地の中では最も大きい規模を持つ基地の一つに到着する。



 

 ………………………


 そして、それからさらに半日ほどが経過した基地……

「……………」

 時間帯は深夜といっても差し支えないのに、いまだ格納庫や医療施設から痛々しい悲痛や激昂の声が響いている中、ジークは月光が照らす基地の屋上で……一人で酒を飲んでいた。

 基地に到着した後、心身ともにボロボロだったジークは死んだように眠り…今から少し前まで寝ていたらしい。
 …目が覚めたとき、身体にあった疲労はだいぶ抜けた気はしたが、心の傷は未だに癒えた気がしなかった。

 …そこで今夜グリュウと酌み交わそうと思って用意していた酒をコクピットから引っ張り出すと、人目につかない場所…基地の屋上へと足を運び、折れた不知火と斬烈を脇に置き、酒の入った水筒の栓を開け、飲み始めたのだった。

 古来より、心の傷を癒すのは、女(異性)と酒(飲食物)と時間である…と相場が決まっていたが、ジークも例外ではなかったようである。
 もっとも、酒が入っていた水筒は元々コクピットに常備されていたサバイバルキットのものを流用していたのでコップ2杯分(約360cc)しか入っていなかったし、酔う為に用意した酒でもなかったので、風味は良くても比較的軽い酒だった。
 あまり酒を飲む機会が無いジークだったが、別に酒に弱いという訳ではないので、この程度では酔う事は出来ずに、何とも落ち着かない気持ちだけが取り残されて行ったかのように時間が過ぎていった。

 …そんな時、ジークと同じように休憩して、寝付けなかったのだろう…アイリスが屋上に姿を現す。

「……飲んでいたの?」
「…大尉と飲むはずだったのだがな……」
「………」

 ジークの脇にある不知火と斬烈が水気を帯びているのをみて何とも複雑な顔をするアイリスは、屋上の柵の前まで歩いて夜空に浮かんだ二つの月を見上げる。

 ジークもそれに習うかのように月夜を見上げ………しばらく言葉を交わす事無く、時間だけが経過した。


「……中尉、一つ頼みがある」
「…何?」

 唐突にアイリスに言葉をかけたジークはすこし逡巡するかのように視線を泳がせる。

「…飲んでいる場でこのような事を言うのは、冗談だと思われるかも知れないが…本気だと思って欲しい……」
「…………(これは、もしかして……?)」

 交際を申し込まれたり、愛の告白された事なら星の数ほどあるアイリスは、少し表情を硬くして次に出る台詞がどんなものか、あれこれ考えた。
 ……彼女の表情をよく見ると、頬がかすかに赤くなっている様だが、それは決して、夜で気温が低いせいだけでないのだろう。


 …そしてジークは静かに口を開き……そして、出た言葉は、ある意味当然…そして別のある意味では意外な一言だった。



 

「……中尉に仕合を申し込みたい」











 

 ………第4話に続く………



 



 あとがき

 前回のあとがきで書いたとおり、第2話投稿時点で結構書き進めていたので、早く書き上げる事が出来ました。
 …最後はシリアスが続いたので、ちょっと話を和ませる為にジークにすこしボケさせてみましたが、いかがだったでしょうか(汗)<苦笑してくれたり、「おい…(汗)」突っ込んでくれるなら幸いです。
 しかし、これから二人の関係はさらに深まっていく模様なので、その辺の心境の変化も書いてみようかな〜と、また危険な(長くなりそうだから)事を考えつつ、感想を待ってますね(苦笑)

 ……では、また次回で!



 

 キャラ紹介(初登場のみ)

 シリウス=ロシュフォート
 ジークに「斬烈」と夢を託した張本人(既に逝去。年齢はジークより一つ上で当時少尉、死亡確認後は大尉に昇進)
 普段は気さくで面倒見の良い性格で、人間的にも周囲の人間を惹きつける魅力の持ち主だが、一度剣を抜けば苛烈といって差し支えないほどの剣士となる。
 その性格ゆえ、あまり上層部の受けは良くなかったようで、お世辞にも優遇されていたとは言えなかったらしいが、PF操縦でも変わらぬ、その圧倒的な腕前で幾度もの死地を一人の犠牲も出さずに生還していた事もあり、部下からは信頼されていたようだ。

 ジークにとっても同じ剣術道場で修業中からの兄貴分であると同時に、越えられない壁であり、良き目標であった。
 おそらく、ジークが剣術をはじめたのも…ヴァリム軍人になったのも、彼の影響だったと思われる。
 作中の通り、ジークが初めてシリウスに勝った日。シリウスにとってもジークの成長は非常に期待していただろうが、皮肉にもその日がシリウスにとって最期の日となってしまった。
 乗っていた機体はヌエを指揮官仕様にマイナーチェンジし…武装は接近戦用のカタナのみ…機体色は黒をベースとした機体を使っていた。
 なお、当時のジークは同じくヌエで武装はレーザーソードのみだったが、彼と死別した後、武装をカタナに変更している。



 


 管理人より

 ヨニカさんより第3話をご投稿頂きました!!

 あのヘルファイアの中でもどうにか無事だったようで……

 しかし、最後はジークらしいというか(苦笑)
 


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