話の前に一言
 この作品は複数の作品設定、登場人物等を拝借している関係上、初めて読む方では分かりにくい表現が含まれていますので、本作品を読む前に踊る風さんSS「覚めた悪夢の終わりは〜」、神楽歌さんSS「終息の灯火」、タングラムさんSS「ミラムーンの狩人」などを読んでおく事をお勧めします。






 

機甲兵団Jフェニックス 外伝 狼と鷲、漆黒と蒼穹の出会い

第1話






 

 最強を目指す男、ジーク=フェルナンデス。
 しかし、昔の彼には「強くなりたい」という願望はあっても、「最強」という称号にはあまり興味がなかった。
 彼が「最強」を目指し始めたのはおよそ3年前…聖暦20年前後に起こったある事件に起因しているらしいが、それはひとまず置いておこう。

 事件の前までは自己研鑽を常とし、自ら積極的に見知らぬ相手と剣を交えようとはしなかったらしく…それ故に、現在『強敵』と評されているエースパイロットとは一部を除いてほとんど面識が無く、また剣を交える機会も無かったらしい……のだが……?


 

 聖暦23年……サーリットンにて………(J1本編19話以後、20話の前)


 サーリットン戦線の野営基地の広場で、グリュウがダンと模擬戦をしていた。

 …もっとも……

「…だりゃぁぁっ!」

 …ダンが大きく刀を振りかぶり、グリュウに斬りかかる…が、紙一重でかわされる。

「フ……」

 ちなみに紙一重で避けたグリュウは、いまだ刀を鞘から抜いていない状態である……にも関わらず、余裕すら感じられる笑みを浮かべていた。

 やはりグリュウとダンとでは腕前が違いすぎるようだ……模擬戦というよりは、グリュウがダンに稽古を付けているという様相である。
 …もっとも、グリュウは最初からそのつもりで模擬戦をしているのだろうが(汗)


 しばし、ダンががむしゃらに刀を振り回していたが………


「……っ!」


 …グリュウが短いかけ声を出して手を動かした瞬間、小さい風切音と金属同士が擦れるような音と共に、ダンの持つ刀があっさりと宙を舞う。

「な、っとと!?」

 信じられないという感じで弾かれた刀を取ろうとするダンだが、その前にグリュウに刀を突き付けられ、硬直する。

「…ま、参りました……」

 ダンは大量の汗を流しながら、喉から絞り出すようにその台詞を言った

 

 グリュウはしばしダンの目を見ると、刀を鞘に戻す。
 すると、金縛りが解けたように尻餅を付いて、大きく息を吐くダン。

「ロンシュタット軍曹、あれでは斬ってくれと言っているようなものだぞ」
「…う……」
「気圧される事無く刀を振るうのは良いが、手元足元の確認を惰るな」
「…了…解…」

 悔しそうに返答するダン…だが、ここまで圧倒的な負け方をしてしまっては、ぐうの音も出せなかった。

 そして、グリュウは大きく深呼吸をしながら、鞘を定位置に戻すと…ダンに一礼する。
 ダンも慌てて立ち上がると、グリュウに倣うように一礼する。

 

「………見事…」
「フェルナンデス少尉…君か」

 ダンとの模擬戦を終えたグリュウを出迎えるように、ジークが姿を現した。
 …どうやら、隠れて見ていたらしい。
 グリュウも気配を感じていたのか、驚く事無く汗を拭きながら椅子に腰掛ける。

「…撤退準備は済んだのかな?」
「ああ、もとから大した物は持ってこなかったからな」

 圧倒的に不足していたサーリットンの戦力がようやく補充されるので、応急的に戦線維持に回されていたグリュウ…そしてジークなどと言った歴戦の強者で構成された臨時小隊は、明日にも到着するであろう、補充部隊との任務引継ぎを終えれば、任務終了…そして解散となるらしい。(この辺りの詳細は、神楽歌さんSS『終息の灯火』を参照)

 しかし、これで戦いが終わるわけではない。
 グリュウは一旦後方の基地に戻って、本作戦で大破したキシンに代わる新機体を受領し…ジークもまた現搭乗機体であるキシンカスタムの修理と調整が完了次第、新たな戦地に配置される事になるだろう。

「…今度の任地はどこになる?」
「…おそらくはアルサレア要塞攻略戦…」
「……総力戦になるな」
「…強硬派に都合の良い『総力戦』だがな」
「…たしかに」

 本当に総力戦と言うならば、穏健派所属の主力部隊はおろか、実力的にはグリュウをも上回ると言われている人間を辺境警備に回すはずが無い。

「……一つ頼みがある」
「…何かな、フェルナンデス少尉?」
「……剣の手合わせを」

 直球で聞いてくるジークに、グリュウは思わず苦笑する。

(これも若さか?)

 …などと思ったかどうかは定かでないが、グリュウは立ち上がってジークに向き直る。


 ……結局、この時二人の戦いは実現する事は無かったが、「次の戦いが終わった後に仕合う事」を約束したグリュウとジーク。


 …今両者が戦えば、次の作戦に支障が出る可能性がある…という事もあっただろうが、次の戦い…アルサレア要塞戦が終われば、どちらが勝ったとしても、戦闘は一旦終了するだろうというのが、グリュウとジークの中での予想だったからだ。

 …もしこの戦いに負けた場合、ヴァリムは政治的にも軍事的にも身動きできない事態となり…勝った場合でも、あとはオルフェンとザッハ空港を攻めるのみである。
 そうなれば、ヴァリム強硬派に属する部隊が中心となって攻め込み、グリュウなどの穏健派部隊は『拠点防衛』や『連戦・激戦への労い』の名目で後方に回されるのは必至だからだ。

 ……強硬派で手柄を独占し、穏健派の勢威を弱めるという利己的な思惑のために。


 その結果は、後の歴史が示すとおりであるが…それは『約束』が永遠に叶わない事も意味していた。







 

 聖歴23年…アルサレア要塞攻防戦………(J1本編20話)

 アルサレアとヴァリム双方から激しい砲火が上がる中、ジークはキシンカスタムで戦場を疾走していた。

「うおぉぉっ!」

 ジークの叫びに呼応するかのようにキシンカスタムは霞の様に消えた…かと思えば、1秒後には別の場所に移動していた。

『瞬間転移……グオッ!?』
『うあぁっ!?』
『いつ斬ら……!』

 そして、ジークが1秒前後にいた位置…その直線上にいたアルサレアのPFが次々と爆発する。

「…くぅ…これが特殊HM『神速』…か!」

 ジークは頭に残る頭痛を堪えながら立ち止まることなく、次の目標を目指して移動を開始する。
 そして再び神速を発動させると、瞬間的という表現すら生温い勢いで敵機を撃破していった。

「……グ……」

 しかし、その圧倒的な勢いとは裏腹に、ジークの表情は険しくなっている。
 それは神速発動直後から自らに襲いかかっている、動悸の乱れと頭痛があるからだった

(…この程度で…!!)

 ジークは気合いを入れるように拳で自らの頭を小突き、数日前に偶然ある男から受け取った「インドルガンツイア」に目をやると、再び操縦桿を握りしめてさらに敵陣深くへと切り込んでいった。


 ……時間経過……


「…ここまでか!」

 機体のコンディションと残燃料が警戒域(半分以下)に達したのを鑑みて、ジークは敵陣突破を諦め転進する。
 これはここがアルサレア領内奥深くであるため、撤退時の損傷を考えての事だった。
 それに、撤退中に戦闘があるとも限らない…なにしろジークの場合、単機で戦闘するので自由に動ける反面、孤立しやすい状況なのだから。

「……この力をもってしても、要塞の防衛網を突破できないとは……!」

 いまだ激しい攻防戦を繰り広げている最前線を離れ、最寄りの補給用仮設基地へ向かうジークは悔しそうにそんなことを呟く。
 しかし悔しそうに言いながらも、新しい…それも圧倒的な力『神速』を得た事で、『最強』という称号への展望が見えてきたと思っているのか、表情はさほど悔しそうではない。


 …今回は幸いにも撤退中に敵部隊と接触する事無く、補給用仮設基地近くまで移動できたジークであるが……

「…む、あれは!?」

 基地間近で戦火が上がり……その近くにはGFらしき巨大な影が見えた。
 一見すればヴァリム製GF「ゼクルヴ」のようであるが、施されているカラーリングは青…それに既存のGFとは明らかに違う武装を装備していた。

「……この前の奴か!」

 ……ジークの指摘通り、それは「ミナヅキ=レイジ」が操るゼクルヴカスタム『クサナギ』である。
 両者は前回の任地であったサーリットンで激闘を繰り広げており、結局両者決定打を与えられずに引き分けとなっていたのである。(詳細は神楽歌さんSS「終息の灯火」参照)


 ちなみに、それ以降クサナギは『青い魔神』という異名で恐れられているらしく、特にミラムーン方面軍とサーリットン戦線のヴァリムでは、数年前に起こっていた「ナイトメア事件」同様、知らぬ者なしというくらいに有名になっているとか?


 今回はヴァリムの補給路を断つ作戦らしく、警備のヌエ数機をLMGでなぎ払うと、物資を積んでいる大型車両に狙いを付ける。

「やらせんっ!」

 ジークは『ここであったが百年目』と言いたげにギラリと睨むと、すかさず神速を発動…一気に間合いを詰めたかと思えば、いきなりクサナギの右腕部を斬り付け、間合いを開ける。


「……くっ…」


 頭痛で意識が一瞬遠くなるが、気合で堪えるジーク。
 そして、右腕のパイルバンカーを破壊されたクサナギは、基地からジークに狙いを変えたのか、体勢をこちらに向けて頭部マシンガンと胸部LMGを同時連射しながら、GFとは思えない機動性で移動を開始する。


 一方…クサナギ内部……

「今の動きは何だ!? 瞬間転移なのか……?」

 レイジは今の動きに脅威を感じ、基地からジーク…キシンカスタムに向き直る。

 …基地に狙いを付けた時、レイジは接近するキシンカスタムを確認してはいた。
 しかし、その時点では相当距離が離れており、前回戦った時の戦闘記録から推察しても、発射までに辿り着けない距離だったので、先に基地を攻撃しようとしたレイジだったが……

 …次の瞬間には目の前にまで接近され、しかもいつの間にか右腕部を攻撃されていたのである。これでは警戒するなと言う方が無理な話だ。


【情報解析終了…周囲には瞬間転移特有のゆらぎは感知できません】
「……なに…?」
【ただし、周囲の熱分布にはブースト排熱の軌跡が発生している事から、敵機は加速装置またはそれに準ずる装備を搭載していると推察します】
「加速装置…そんなものがこの惑星に存在していたのか…!」
【不明です。少なくとも、両軍の兵器開発施設・研究所でそのような装置が開発されたという記録はありません】
「…くっ……!」

 AI「アマテラス」の回答に、珍しく顔色を変えるレイジ。
 まあ、ただでさえ未知の技術である上に、GFであるクサナギでは高機動PFの動きを追従しきれないという欠点もある。
 したがって、今のジーク…キシンカスタムは、最悪の相性だと言えるのだから……この反応はむしろ当然と言えるかもしれない。


「…それならば!」


 クサナギのマシンガンとLMGを広範囲に乱射しながら、移動を開始するレイジ
 弾幕を張って、牽制するつもりのようだが……?

「キシンの動きをトレース…指一本の動きも見逃すな!」
【了解】

 レイジはアマテラスにサポートを頼むと、機体操縦に集中するレイジ。


 

 ……それからは双方死力を尽くしての戦いであったと言っても良いだろう。

 ジークはクサナギの嵐のような銃撃を掻い潜り攻撃を加え、またレイジも滅多に使わないHMと瞬間転移の同時併用を駆使して辛うじて急所への直撃を避けた。
 そして試作として積んでおいたマイクロミサイルコンテナや電磁射出砲(レールキャノン)など…クサナギに積んでいたありとあらゆる武装をつかって攻撃するレイジだが…神速で軽々とそれらをかわしていくジーク。
 しかし、いかに神速で攻撃を回避していると言っても、常時神速を使っているわけではないし、爆発や跳弾で徐々にダメージが蓄積していく。


 ……そして…数分経過………


【解析して気が付いた点があります】
「…何…だ?」

 たった数分とはいえ、かなり疲れた様子のレイジはアマテラスに聞く。

【敵の加速機能は特殊HMの一種であると推察…準備動作として他のHMでも見られる、ジェネレーターの過剰出力を振動センサーで確認できます】
「…その間に通常より広範囲の歪曲場は張れるか?」
【…肯定…ただし、HMの使用及びプログラム修正が必要……】
「……センサーで過剰出力を感知してからで、間に合うか?」
【問題ありません】

 そして、【計算中】という表示がしばらく出され……


【……なお、センサーで感知できる過剰出力時間は0.05秒以下なので、確実に感知する為には、こちらの動作を最小限にする必要があります】
「…そうか…」

 レイジは覚悟を決めると、念の為作っていたHM設定変更用のプログラムを起動させる。


 

 …一方ジークは……


 

 PFコンディションが危険域(耐久値3割弱)になり、警告音があちこちで鳴り響く中、ジークはクサナギの嵐のような銃撃を避けていた。

「…ち…そろそろ…限界…か……!」

 意識どころか視界すら悪くなりつつある自分の状態を憎みつつ、最後の踏ん張りとばかりに自らに鞭を入れるジークだったが……?


 …その視界の先あるクサナギは、銃撃をやめると巨大な剣を出して中段で構え…再びHMを発動させる。

「……面白い……受けて立つ…!」

 あれだけ接近戦を嫌っていたクサナギ…レイジが接近戦を挑もうとしているのである。
 ジークもこれが誘いである事は理解していたが、ああまであからさまにされて引き下がるような性格ではないし、今の機体…自分の状態を考えれば、これ以上戦いを長引かせるのは得策ではないと判断したのだろう。

(…あの構え…そして居合い以外で最速の攻撃と言えば……突き…か…!)

 

 ……レイジの視点……


 クサナギに搭載したヒートソードを構えるレイジ。

「エネルギーはLMG発射分以外、全て歪曲場の展開に回す」
【了解?】

 ヒートソードに回すエネルギーもカットし、センサーのわずかな変化を凝視するレイジ。

「……自動操縦プログラム起動……例の異常振動を感知したら即座にフィールド展開…そしてLMGを一斉射しろ」
【それでは機体にかかる負荷が大きすぎます】
「構わない。機体強度を計算して、耐久値ギリギリまで撃ち続けろ」
【了解】
(…今までの戦い方からすると…この状況で搦め手は来ない…正面から来る…!)


 

 ……実際はほんの数秒だったろうが…双方には永遠とも刹那とも言えそうな沈黙した時間が流れ……



 

「…行くぞ!」


 ブーストダッシュの直後、神速を発動したジークは瞬時にクサナギの間合いに入るが、クサナギは先の『発動直後のジェネレーター過剰出力』で神速発動を察知していたのか、歪曲場を展開し接近を阻む。
 そして、クサナギはヒートソードを真っ正面やや下に向けて突き出す。
 
「その程度で!」

 しかし、神速発動中のジークはエクスカリヴァで歪曲場を紙の様に切り裂き…ヒートソードを最小限の動きで避けると、クサナギ目がけて突っ込む……が、その直後にクサナギに装備されていたLMGが一斉に赤い閃光を発した。

「!!」

 避けようとするジークだったが…今度は歪曲場とヒートソードが妨げになり、一瞬動きが鈍る。


「これが狙いか!」

 ジークが叫んだ瞬間、彼の視界は赤い光に包まれた。



 

 歪曲場内が赤い閃光で繭のように光る中…繭から羽化するようにキシンカスタムが飛び出て来た。
 かなり慌てていたらしく、飛び出た直後にバランスを崩してヘッドスライディングでもするかの様に地面を滑るキシンカスタム。


 …赤い繭が収まると、片膝を付いた状態でクサナギの姿も見えてくる。

「………」
「……ッッ…」

 しかし、LMGの乱射により双方装甲は剥げ落ちて、あちこちから黒煙と火花が上がっていた。

「グ…やっと動きを…止めた…か…」

 先に動いたのはレイジだった。右腕部の格納式バスターキャノンを出すとジークにむける。

【機体限界域、排熱が追いつきません。バスターの使用は危険です】
「…あと1撃…保てば、良い……!」

 …そして、いまだ体勢の整っていないキシンカスタムに向けてバスターキャノンが発射された。


 

 ……一方……ジーク……


「…う……」

 意識も視界も曖昧な中で、まるで他人事のようにクサナギがこちらに右腕を向けているのを見ていた。
 ……目の焦点は定まっておらず、どうやら半失神状態にあるようである。

(…ここまでか?)
(ああ、そうだな。よくやったと言えるのではないか?)
(あきらめるのか?)
(ここまでやったんだ…満足だろう?)
(もう休んだらどうだ?)
(無理せず脱出レバーを倒せ、楽になるぞ?)

 ジークの頭の中ではまるで複数の自分が呼びかけてくるかのように次々と言葉が浮かんでくた。


「……く……」

 …まるで寝惚けている者が目覚まし時計に手を伸ばすようなおぼつかない動きで、手が脱出レバーに向かう………

(……本当に良いんだな?)

 今までとは違う…気がする声がジークの頭に響く。

(…誰…だ?)
(たしかに、それも一つの手だ。…だがな…お前が自ら立てた覚悟と誓いはその程度なのか、ジークッ!!)

「シリウスッ!?」

 ジークは大きな声で親友の名を言うと、完全に意識を取り戻す。
 その時には、クサナギからバスターが発射される直前であった。

「くそっ、何をやっていた、俺は!」

 脱出レバーから手を離して、操縦桿を握り締めるのと同時に、クサナギのバスターキャノンから発した光がキシンカスタムに迫る…………。

 ジークは最後の力を振り絞って神速を発動した。


 

 ……神域に入った事により、ジーク以外は時が止まったかのように動きを止める……

「…間一髪か……」

 ……バスターの奔流が倒れていたキシンカスタムの目の前…上半身を起こして手の伸ばせば届きそうな位置でピタリと止まっていた。

(間に合うか!?)

 そして、半分死んでいたジェネレーターを全開にしてブーストを吹かしつつ、体勢を射線外にずらそうとするが、間に合わないと判断したジークはエクスカリヴァを盾のように構える。

 …そして神速が解除され…バスターがキシンに当たる。


「俺は…負けん!!」


 激しい衝撃を耐えるように叫びながらエクスカリヴァを斜めに傾けて、バスターの威力を緩和するが…エクスと左腕が熱で融け…肩パーツが消し飛び、爆発で強風に巻き込まれた看板のように吹き飛ばされるキシンカスタム……

 …しかし、普通なら目を回すような状態にもかかわらず、ジークはクサナギの位置をしっかり捉えていた。


「……このっ!」

 クサナギのバスターキャノンを辛うじて凌いだジークは、前衛的な飴細工のようになったエクスカリヴァをクサナギに投げ付け…クサナギ頭部に直撃、マシンガンを発射不能にする。
 そして、右腕のバスターも力尽きたように光の放出を止め…代わりに黒い煙を吹き出した。


「……やったか……?」


 ヌエが持っていたと思われる、半分折れたカタナを地面から抜き、慎重にクサナギへ近寄っていくジーク…

 …しかし、主だった武器は先のLMG乱射で使用不能になり、唯一残っていたバスターキャノンとマシンガンも使用不能になったためか、程なくして瞬間転移で姿を消すクサナギだった。


「…………」


 ……ジークはレーダーを確認し、クサナギの機影と『気配』が無いのを念入りに確認すると、大きく息を吐いて四肢の力を抜いた。

「……また、お前に助けられたな……」

 親友から託された刀…「斬烈」を見ると、もう一度深呼吸し、機体を補給基地に移動させるジークだった。


 

 ……一方……レイジは……

「…くっ……」

 応急治療パックで傷の手当てをしながら、フラフラとフロックスのブリッジに到着し、ソファーに座った。

【大丈夫ですか?】
「問題…ない。それより、あの機体…能力について、何か新しい情報はあるか?」

 すると【しばらくお待ちください】と表示し……次に表示されたのは、たった二つの文字だった。

「…神速?」
【アルサレアの特尉…現在MIA(生死不明)ですが、『ケイオウ=ロイドゲイル』が考案したとされる、特殊HMの呼称です】

 今度はケイオウの顔写真とその経歴が表示される。

【優れたパイロットであると同時に優れた技師でもあるようで、自らが操るPFは元より…兵器開発でもその非凡ぶりを発揮し、各部門の研究所にも一目置かれていたようです。ただし、その研究資料はどこにも記録が残っておらず、原理等詳細は不明】
「…そうか…」

 レイジはそれだけ言うと、ソファーに体重を預ける。

「…しばらく仮眠を取る」
【おやすみなさいませ。何かあれば警報で連絡します】
「………頼む」
【了解】

 アマテラスはレイジが休みやすいようにブリッジの照明を抑え、耳に障らない程度の音量でクラシック楽曲を流した。

「………………」

 普段ならこういう気遣いは無用と思うレイジであったが、今回はそれほど気になる事無く、眠りに付いた。





 

 仮設補給基地は多少の損害は受けていたものの、仮設テントや小型の車両が破壊されただけで、物資輸送用の大型貨物車両や多目的コンテナにはさほど損害は無かった。

 基地に着いたジークは黙っていれば胴上げでもされそうな歓迎と労いを受けたのでそれを断わると、すぐに機体整備するように頼んだ。

「…左腕融解、ジェネレーター動作不良、頭部半壊、各部外装裂損多数……無事な所を見つける方が難しいな…これは…!」

 おそらくこの基地で一番優秀な整備士がジークのキシンカスタムを見ながら独り言のように機体状態を指摘する。

「…ここまでくると、パーツ単位の交換じゃ直らんか……キシンフレームの替えはあるか!?」
「探してきます!」

 …若い整備士達に指示を出しつつ、自らは愛用の工具を取り出す。
 そして、若い整備士達はジークに最敬礼しながら、車両に積んであるコンテナに向かう。

「…それで、いつまでに直る?」
「…そうだな……1時間半……いや、1時間くれ!」

 額に汗を流しながらジークの問に答える整備士。

「あんたも休め、30分程度でも仮眠を取れば随分違うぞ?」
「……わかった…少し休ませてもらう」
「おぅ、そこの待機室を使うと良い」

 整備士が指差した先にあった、コンテナをちょっといじったようなお粗末な『待機室』に入ると、殆ど倒れるように椅子に座り込むジーク。
 …どうやら今までやせ我慢をしていたようだ。備えてあった水を浴びるように飲むと、ドッと溢れる汗を拭きながら身体の緊張を解いて休む。


 ………40分経過……


 仮眠を終えたジークは応急修理を終えたキシンカスタムの最終調整と確認作業を行なっていた。

『…すまないな、久方ぶりの実戦で思ったような応急修理が出来なかった』

 外で作業をしていた整備士からの詫びを聞きつつ、ジークはOSの調整を終了させて再起動し、機体状態を確認する。

『…耐久力(HP)が9000を切っていたから、防御無属性が発動するように調整した。機動性の低さがネックだが、戦場までは増装ブースターで移動してくれ!』
「…十分だ…感謝する」
『代わりの武器は、脇のコンテナの中にある』
「了解……」

 先の戦闘でエクスカリヴァが壊れてしまっていたので、指示されたコンテナから剣を取り出す。
 ……一見エクスカリヴァや斬馬刀のような大型刀剣類の類だが、これにはちゃんと鞘が付いており…その鞘をよく見ると、何か名前らしきものが彫られていた。

「……是空…これが銘か?」
『…すまん、他にエクスカリヴァに匹敵する武器がなくてな…そんな使い勝手の悪いものしかない…それとも刀狩をしていると噂のある君なら、使いこなせるかな?』
「……」

 無言で剣を鞘から抜き、感触を確かめるように何度か振るジーク。

「……問題ない…良い剣だ」
『そうか、助かる。ブースターはすぐに取り付ける…5分待ってくれ』
「了解した」

 作業を始める整備士達であるが……ここで一つジークに対して誤った認識があるのでこの場を借りて指摘しておこう…それは……


 

 実はジークは、『刀狩』をおこなっていません!


 

 確かに、刀の武装形態を発動しているPFを優先的に狙う戦闘スタイルと、次々と武器を変えているところからそのような誤解を受けるのは仕方ないかもしれない。
 しかし、彼の今までの戦績と活動範囲を公式・非公式問わずに調べてみると、常に激戦地で戦っている事(任務)が多く、戦闘の度に武器を変えているのは、その使い方の荒さから壊れてしまう事が多いからだった。
 さらに言えば、今までジークが遂行した任務内容に、輸送中の部隊を狙うとか試作品の強奪という類の襲撃任務は一切なく、まして闇討ちのように戦いを挑んだ挙句、屠った相手の武器を強奪した…などという記録も、この時点では皆無である。

 ではどうして、そんな根も葉もない噂が広まっているのか、だが……これはおそらく、強硬派兵士…あるいは強硬派上層部がジークを妬んでの事だろうと思われる。

 ジークは表向き、強硬派寄りの兵士だが、それは激戦地を転戦したいが為の事であり、決して強硬派にとって都合の良い駒ではなかった。
 そして、昔こそ無名だったジークだが、今やアルサレアでも有名になっている彼の威光は良い宣伝材料になると同時に、脅威でもあった。

 ヴァリムは英雄となり得る…またなり得そうな人物を、忌避する傾向が強い。
 それは、戦争を鼓舞する上では使えるが、戦争をコントロールするという点ではデメリットが多いから…という理由からだろう。

 ……英雄と鯨は死んでからが……とよく言われるが、その逸話はあながち嘘ではないようである。


 多少憶測を交えての話であるが、そんな経緯もあり…しかもジークが噂を無視しているために「無言の肯定」と取られてしまい、噂は事実として周囲に定着しているようだ(汗)

 

 …そんな話をしている内に、増装ブースターパックの換装及び起動試験が終わったらしく、キシンカスタムはゆっくりと移動を開始した。

『ブースターパックは単機で着脱できる! 戦場を離れる時も使えるはずだ』
「了解した」
『…フ、まったく…こんな小細工でしか機動性を確保できないとはな……ブランク長いと勘が鈍って困る………今度、私より腕の良い整備技師を紹介するから、戦場でない場所で会える事を祈っているよ』
「……」

 それが『生きて帰って来い』という、遠回しの激励である事を悟ったジークは、無言で敬礼すると、再び戦場へ向けて移動を開始する。


 ……それを総出で見送った補給基地だが、ここの所在がアルサレアに判明しているかも知れないので、そんな余韻に浸る間もなく、移動を始めたのだった。




 

 増装ブースターパックで音速近いスピードで疾走し、アッという間に最前線から3000という距離まで移動したジークは、ブースターパックを外して移動を再開する。
 今までに比べれば低機動だが、なまじ速いとかえって目立ってしまうので、むしろ敵陣深く攻めるには都合が良いかも知れない。

 …しかし、ちょうどその時、先のジークと同じく、最前線から別の補給基地へ撤退中であった別の部隊から救難信号があった。
 発信位置はジークがいる地点から真横から後方なので、おそらくハイエナのように手負いの相手を狙っていた敵部隊に見つかったのだろうか?


『我、…中隊、撤退…に追撃……れる……数は、…ファー…30…Jキャ…およ…40! 至急…援を…!』

 雑音が激しく途切れ途切れだが、その切羽詰まった感じの呼びかけから、かなり劣勢である事は簡単に想像できる。

「…敵も必死だな……」

 敵の規模は最低70機…中隊というより大隊クラスの規模である。
 追われているのは中隊…しかも撤退中なのだから、戦力は半分以下…10機前後が善いところだろう。
 戦力差7倍……これはもはや、戦闘ではない。

 改めて機体状態と残燃料をチェックし、救援に向かうためさっき外したブースターパックを再装着すると、進路を救難信号が出ている方向に変更するジーク。

「…これは戦争なのだから、仕方がないかもしれん…だが、やり方が気にいらん!」

 すこし憤りを感じたか…それとも昔を思い出したのか、怒りで声を荒ぶらせると、神速を発動して一気に戦場への移動を開始するのだった。




 

 アルサレアの部隊はその圧倒的戦力差を武器に、凄まじい勢いでヴァリムの部隊を撃破していった。

 いくら撤退中とはいえ、いくつかの中隊が寄り集まっていたので、最初は40機ほどもいたヴァリム勢も、善戦空しく次々と撃破され…あとは十数機を残すのみとなっていた。


「ハハハハハッ! オラァッ!」

 そのアルサレアの部隊は、狂気にも近い驚喜で笑いながら機体を操ってロキタイプPFを重火器で粉砕し、全く容赦のない攻撃を加えていた。

『ひぃぃっ!』

 その常軌を逸した攻撃に恐怖したヴァリム兵は次々と逃げていく。

「おらおら、ヴァリムの皆様方は屈強で知られてるんじゃなかったのでぇっ!?」
「一機撃破で100万、脱出ポッドで50万のボーナスたぁ、中佐殿も奮発してくれるじゃねえのっ!」
「それだけが取り柄だけどなぁ!」
「「「違ぇねぇっ!!」」」

 馬鹿にするように挑発しながら、容赦ない攻撃を加えているのは、ヴィクティム准将の懐刀であった「ディンゴ=エルドラン」中佐が率いる傭兵部隊だった。

 …会話の中で語られているように、一機敵を撃破する毎にボーナスが与えられるらしく、そのおかげで部隊のほぼ全員が目の色を変えていた。


「……ふん……」

 その中にあって、その部隊を指揮していた「テミスト=ラッチェル」特務曹長は部隊の後方に待機し、憮然とした顔で指揮をしていた。

『…隊長、大隊長から通信が』
「繋いでくれ」
『了解』

 ……程なくして、モニターに女性の姿が映る。

『テミスト、そっちはどうですか?』

 通信を入れてきたのは、テミストの上司でありディンゴ中佐直轄部隊の総隊長である「ミヤビ=サウスゴスタ」大尉だった。

「問題なし…」
『…なら、良いですが…まだ納得出来ませんか?』
「いいや、補給に向かう部隊を急襲し泳がせ、居場所が掴めない補給基地の所在を掴み、増援と補給路を同時に断つというのは悪くない…むしろ効率的で良い作戦だ」
『…では?』
「その程度の任務は俺の特務小隊だけで十分って事と、こいつらのお守りにうんざりしているだけだ」

 まるで唾を吐き捨てるかのように部下を「こいつら」呼ばわりするテミスト。
 …まあ、彼がここに至る経緯から察するに、こういった人間…金のためなら人の命さえ平気で奪う連中が嫌い…憎悪や殺意すら抱くほど嫌悪しているのは分かるが……

『…もう少し我慢してください…アカネがそろそろ着く頃ですから』
「…了解…ま、それまでは良い隊長でいてやる…さ!」

 とりあえず憂さを晴らすかのように1機をLMGで破壊すると、自らと脇にいた直属の特務小隊員達は動かさずに、傭兵部隊には更なる進撃をさせるテミスト。

「……あとはお前らが好きにや…」
『言われなくてもやりますって!』
『『おおぅっ!』』
『オラァ、待ちやがれぇっ!』
『うひゃひゃ〜これが終われば俺ら、大金持ちだぜ〜!!』
「………」

 テミストが言い終わる前にさっさと先に行ってしまう傭兵部隊。
 完全に金で正気を失っている連中を、テミストは呆れと侮蔑が混じったのような顔で見ていたが……

「……それは、終わった後で命があったら、の話だな」

 …そう言った後、少し哀れむかのように嘆息したのだった。




 

 ……ジークの視線に戻る……

 

 問題の戦場へ近付くにつれて、味方のPFが無惨な姿で破壊されている姿が多くなってきた。

「………」

 それを敬礼しながら通り過ぎ……さらに移動を続ける。

 ……程なくして、射撃兵器の射線と爆発がハッキリと視認できる距離まで近付くと、ブースターパックを外して即座に神速を発動、最寄りの敵機を撃破するジーク。


「援護する!」
『た、助かる!』
「…残機数は!?」
『…概ね、12機!』
「……了解したっ!!」

 短い挨拶をかわすと、ジークは次の敵機を目指して神速を発動…さらに3機を撃破した。

『クッ強ぇ…奴ぁ、今までの雑魚とは違うぞ…!?』
『ははっ! ボーナスの分配が増えて、いいじゃねぇか!?』
『やられる奴がウスノロなんだよ!』
『今言った連中〜! 背中から撃たれるんじゃねぇぞ〜っ!?』
『ガハハバーカ、そんな間抜けじゃねえよ!』

 ろくな暗号化設定も無しに通信しているので、その会話はジーク達にも聞こえていた。

「…下衆が!」

 ジークはそれだけ叫ぶと退却中の味方を守る様に移動し、最接近していた敵機を一刀両断にする。

『グアァッ!!?』
『ハハッ、これでまた稼ぎが増えたぜ!』
『散れ散れ〜敵は接近戦仕様だ!』
『ここはいっちょ、ロシアンルーレットと行くかぁ!?』
『よっしゃ、のったぜ!』

 各自の動きは連携が取れているとは決して言えないが、ジークを避ける様に…そして逃げる味方を追いかけ…回り込むように分散していく傭兵達。

「ちぃっ!」

 その間、さらに接近していた数機を斬り倒すジークだったが…敵部隊が不格好な鶴翼陣形を取ったのに、一瞬表情を変える。


『くたばれよっ!』
『報酬は分配だぞ〜っ!!』


 次の瞬間、傭兵部隊は全火器をジーク…そして撤退中の部隊に向けて一斉射した。





 

「……っ!」

 咄嗟に「是空」を鞘に戻し、腰部から鞘を外して両手で構えつつ後退するジークは、さらに神域を使って迫り来る赤いレーザー光やミサイル、バズーカ…キャノンの軌道を見切り、最小限の動きで回避、避けられない軌道は鞘で叩き落とす。

 しかし、これではジークはともかく、後ろにいる仲間に当たってしまう。

「…ならば!」

 神速でレーザー光よりも速く移動し、再び敵の弾幕の前に出ると鞘を腰に戻して腰を落とし、体を大きく捻るような姿勢をとる。
 そして、刀の柄と鞘に手を添えて…精神集中で大きく深呼吸をしているかのように肩が動く。

 …少々構えが独特だが、その動きは気を溜める時に使われる「息吹」と呼ばれる呼吸法のように見え…その体勢から察するに、居合いのようだ。


「…まさかあの男以外を相手に、これを使うことになるとは…!」

 相手にと言うより、自分の力の無さを怒るかのように喋ると、もっとも弾幕が濃いと思われる方位へ狙いを定め……

 

「絶 無明閃光斬!!」

 

 …ジークが叫んだ瞬間、鞘から刀が放たれ…虚空を一閃する。
 ただそれだけの動作だったのだが……その直後、まるで竜巻の様な爆風がジークを中心に発生し、迫り来るミサイルやバズーカをまとめて薙払らわれた。
 …かまいたち現象も発生しているのか、付近の岩や木々…ミサイルやバズーカの弾頭も次々と切断されて爆風に巻き込まれていく。
 また、砂塵やPFの細かい残骸も爆風で巻き上げられて、それらがぶつかる事で次々と爆散し…さらに強固な壁となって敵の弾幕を防ぐ効果になっていた。

「…まだかっ!?」

 生み出した衝撃波はさらに敵機の何割かをも飲み込んだが…それでも上空を迂回するように飛んでいたモーターキャノンが、そして影響範囲外を飛んでいたミサイル群やLMGが後方の味方に迫る。

 さらに、タンミングが遅れて飛んできたパンツァーシュレックの砲弾が次々とジークがいる付近で爆発する。

「……くっ!」

 この爆発で大きく体勢を崩されてしまい、自分でも完全には間に合わない事を悟りつつも、同じ技を放とうとするジークだったが…

 

 ……次の瞬間、後方の味方が赤い光と爆光に包まれた。








 

 ………続く………



 



 あとがき
 …なんかまた寄り道してしまっています(苦笑)
 実はこのお話、某作品を書いているうちにふと思いついたネタだったりします。
 最初は単なる裏設定としてのお話だったのですが…考えてるうちにどんどん話が膨らんで、しまいには他の作者の作品にまで侵食(?)してしまいました(汗)

 この際なので各作品の補足的な意味を兼ねようと、関連作品に作者さんに無理を言ってしまいましたが、こんなお話でよければ次回もお付き合いください。



 

設定

 ナイトメア事件とは?
 …名前を聞いてピンと来る方もいるでしょうが…アルサレアとヴァリムの国境付近で双方のPFが次々と破壊される事件があった。
 両軍とも大隊を率いて調査に乗り出したものの、それさえ一機として帰って来なかったので、「演習」と称して師団で再調査した所、輸送車両に搭載されていたブラックボックスを発見、通信記録の解析……そして相手がたった数機のPFと判明し、いつからかそのPFを「戦場の悪夢」と呼ぶようになったらしい。

 近年ではそのPFは現れなくなっているものの、一説によれば某部隊がヴァリム辺境で通信記録にあった「破壊…破壊…」という意味不明…もとい、意味は分かるが意図が不明な全周波通信を出すPFと遭遇したらしい…が、報告内容には『敵対行動を取った為破壊した』としか記されておらず、詳細や経緯は定かになっていない。


 仮設補給基地
 …富士見の小説に出てきた「アント」のようなものと思ってください。(汗)

 アルサレア要塞戦ではかなり大規模な部隊を展開している事、作戦領域がアルサレア領内である事から、補給線の確保が問題だったらしく、急遽アルサレアの真似をしたのだろう?
 補給物資を満載した大型車両とPF輸送兼指揮用車両、ムカデ(貨物列車)のような大型車両…が寄り集まって補給基地として機能している。
 ここでは車両だったが、場所によっては輸送機を利用したものや強襲揚陸艦(陸上に上がれる船)を使った仮説補給基地もある……らしい?(マテ)

 

 ジークの技「絶 無明閃光斬」
 ジークの剣技は「覇王天剣流」と呼ばれる移民船時代以前より存在した古流剣術であるらしいが、その技の一つ「無明閃光斬(独特の構えから繰り出される居合斬り)」を応用した技である。
 この技に神速を併用して放った技が「絶 無明閃光斬」であり、一見普通に剣を振っているようにしか見えないその瞬間に…ほぼ全方位に向けて何度も放たれている。
 音速を遥かに超える超スピードで剣を振っているため無数の衝撃波が発生しており…一回発動すればその斬撃+衝撃波で対峙した相手はもちろん周囲にいる敵すら破壊可能。
 今回のように地面を斬る事で土砂を持ち上げ、防御壁を作ることも可能らしい?

 


機体解説
 キシンカスタム改修型(ジーク仕様)
 サイト強化ヘッド、キシン、キシン、アシュラ、右手エクス、マクリル、モトゥーア、シラー、エンケラ、エリドゥ、トリグラフ、ストリーΣ、メティス


 ジーク搭乗機キシンカスタムが中破したため、補給基地で応急修理した機体。
 本来の性能と比較して、機動性は落ちたものの、今まで紙同然だった装甲を、BURM「防御無属性」で強化されたので、防御面は多少改善されている。

 

 オリジナル設定
 エクスカリヴァ試作品「是空」
 エクスカリヴァが完成するに至るまでに試作された、あまたの内の一振り。
 切れ味優先のため、刃は薄いものの、軽量化している分振りが速くリーチもやや長いが、刀身が薄いためにやや脆くなっている。
 鞘は刀を保護する目的もあるが、PFのフレーム素材にも使われる超鋼材製なので、刀身が折れた後の予備、盾としても機能する。
 なお、鞘の威力は普通の刀程度(耐久力2500)だが、この場合は一刀侍魂の発動はせず、無装備状態のステータスとなる。

 命名の由来は「色即是空:全てのものは固有の存在・意味をもたない」という意味の言葉より


 増装ブースターパック
 PFの緊急輸送用に試作された装備
 専用のプロペラントタンクとブースターを一緒にした様な構造で、外見は双頭のカヌーのような形状。腰部に増設した専用脱着部と、両肩の装備用ジョイントを使って固定するので、装着した場合、肩装備の装備は不可(当然、一刀侍魂の補正も無くなる)
 両足に固定して使えるように、スキー板のような固定部分も付いているので、その気になれば足にも装着できるが…バランス感覚等、かなりの技術を要する。<よほど訓練しないと無理
 また、腰部の専用脱着部を装着していれば、装着しているPFだけでブースターパックの換装が出来る。(脱着部が自動誘導してくれる)
 なお、肩に装着している場合は背部ブースターの近くにパックが固定されるため、通常のブースターは自動的に使用不可になる。(過積載によるオーバーロードの抑止を兼ねている)
 専用プロペラントタンクは約3時間分、速度は音速を超える事も出来るが…リミッターをつけているのでおおよそ音速未満。
 …まあ、ガンダムWのトールギス用ブースターを、ガンダムSEEDのジャスティスガンダム用フライトユニット(?)風に小型化したものだと解釈してください(汗)
 見た目の割りに燃料・速力が少ないのは、外付け装備のため装甲等を重厚にしているのが主な理由である。(冷却部の設置による重量増加や排熱の関係もある)

 なお、これを極小化したのがエクスランス、ロキくん等で使われている「インナーブースト(レヴァンテイン)」だったりする(汗)



 


 管理人より

 ヨニカさんより第1話をご投稿頂きました!!

 本来の傭兵という感じがしますね(苦笑)<金儲け

 しかし、最後に一体何が起きたのでしょう?
 


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