「ロワナー中将、なんとか間に合ったな!!」

 そこにはアグレッシブライフルを構えているキースがいた。

「おお、援軍が間に合ったようじゃな!!」

「もう一発、喰らいな!!」

 アグレッシブライフルを最大出力で撃ちだす、その弾の速さはまさに『光』。

「ちぃ、面倒なのが来やがったな!」

「ダン、一旦下がって!!」

 返事は無いがルキアの言うとおりに下がるダン。
 その隙にロワナーの周りに集まるコバルト隊。

「ロワナー中将、怪我は無い?」

 とアイリ。

「ここは俺達に任せて下さい!!」

 続いてジータ。

「やれやれ、ギリギリだったみたいだな、ロワナー中将?」

 最後にキースが一言言う。

「すまん・・・そちらの都合も考えんでな」

「そんな事言ってる余裕なんか無かったでしょ?」

「それはお互い様ですよ」

「なにより俺達が出てくる直前までほとんど敵なんていなかったぜ?」

「・・・中央戦線に敵がいなかった・・・じゃと?」

「ええ、一つ基地を占領するまでに倒した敵の数は相当なものだけど・・・」

「なんというか・・・雑だったんですよ、敵の配置が」

 ロワナーの訝しげな顔を見たアイリとジータが答える。
 もちろん詳しく説明している余裕が無いのでかなり端折ってはいる。

「中将は一旦引いてくれ、ここは俺達が相手するぜ」

「う、うむ・・・分かった」

 ロイヤルフェニックスが後方に下がって行く。

「てめぇ、待ちやがれ!!」

 ロワナーが下がっていくのを見たダンはすぐさま追いかけようとする。

「ここは通さないぞ!!」

 ロワナーとダンを遮るようにジータが間に入る。

「ダン、あの機体は私が追いかけるわ!!」

「あっ、てめっ!ルキア!!」

 ダンとジータの横をすり抜けロワナーに向かってルキアが駆ける。

「おっと!あんたの相手は俺達だぜ!!」

「あたしも忘れないでよ?」

 それを制すのはキースとアイリ。
 2丁のライフルを撃ち、ルキアの進行を妨げようとする、だが・・・
 銃弾の中をかまわず突っ込んでくるルキア、
だがキースは驚くべきものを目にすることになる。

・・・・・・システム起動、いくわよ!!」

「何使うかしらねーけど、ちょっとやそっとじゃ・・・って、なにぃ!!?」

 レーダーを見たキースが大声をあげて驚く。

「ちょっとどうしたのよ、キース・・・・・・って、えぇ!?」

 キースに遅れること数秒、アイリもその異常に気が付いたようだ。

「捕らえられるものなら捕らえてみなさい!無理でしょうけどね!!」

 キースとアイリの目の前に存在するルキアの機体。
 だがレーダーにはルキアの機体の存在を示すマーカーは・・・無い。
 そして次の瞬簡、完全に2人の目の前から姿を消す。

「・・・一転してピンチ・・・ってか?」

「ちょっとヤバイ・・・かもね」

 2人の頬を冷や汗が伝い落ちる、瞬きをするほどの時を緊張が支配する。

「まずは・・・こっちよ!!」

 ルキアが狙いを定める。そのターゲットはキース。
 レーダーから姿を消し彼女が現れたのはキースの左側。

「キース、避けなさい!!」

「遅いのよ!!」

「うわあああっ!!」

 丸っきり相手の姿を捉えられないキースはダイレクトに
横から蹴りを入れられてしまう。その一撃はキースを戦闘不能にまで追い込んだ。
 キースのPFは大地に身を横たえたままピクリとも動かなくなった。

「まずは・・・一機!!」

 倒したキースには一瞥もくれずアイリの方へと転進するルキア。

「・・・やるわね、キースを一撃なんて」

「!?・・・できる!!」

 アイリの構えを見て瞬時に自分と同タイプと判断したルキア。

「かなりの訓練をつんでるわね、それに加えレーダーに反応無し・・・」

「こちらの動きを読もうとでもいうの?レーダーには反応しないはず・・・」

 両者の間に沈黙の時が流れる。

((・・・・・・今よっ!!!))

 心の声が見事に重なるアイリとルキア、そして・・・

「・・・はっ!!!!!」

「フッ!!!」

 リーチの差でルキアの蹴りが先に届く、さながら針の先端を思わせるような鋭い蹴り、
当たれば確実に持っていかれるだろう。
 アイリはそれを外側に払い懐に潜り込もうとする。

「それはお見通しなのよ!!」

「!!・・・フェイント!?」

 蹴りだした脚をすぐさま引くルキア、そのまま宙で遊ぶ足で膝を突き出す。
 勢いは殺されているのでルキアの方自体にはパワーは無い、
だが懐に入ろうとしたアイリ自身の、ルキア側に進む力が加えられるため、
威力は申し分ないものとなる。

「くぅっ、完全にはかわせない!!それなら・・・」

「もらった!!」

 ルキアの脚を払おうとした手をルキアに向けて突き出すアイリ。
 伸ばした脚と腕ではリーチの差があるが膝蹴りのリーチと
腕をめいっぱい伸ばしたリーチではどの程度の差があるのだろうか?

「ふー、危ない危ないっと・・・・」

 紙一重で先に攻撃が届くアイリ、だがその攻撃も
決して威力の高い攻撃という訳ではない。
 まだまだお互いに余力を余しているといったところだろう。

「・・・手強い」

「・・・負けないんだから!!」

 一旦距離を置いて新たに構える両者。

「先に仕掛ける!!」

 ルキアが飛び出すと同時にステルスをかける。

「また消えるの!!」

「大人しくしてなさい、楽にしてあげるから!!」

 見えざる姿で敵を追い詰めるルキア。

「くっ、反応が遅れる!!」

 完全にアイリの隙を突くことに成功するルキア、
アイリが気がつくころには既に、右斜め後方から数メートルまで迫っている。

「今度こそっ!!!」

 そこからさらに加速、抉り込むように一点を狙った爪先蹴りを放つルキア。

「・・・・・・」

 アイリからは何の反応も無い。

「・・・決まった?」

 何の反応も無いアイリのPFから脚を離そうとするルキア。
 だが、ルキア機の脚は離れようとはしない。

「しまった!?」

「・・・これを待ってたのよ・・・ねっ!!」

 ルキア機の脚を膝と肘で挟んでいるアイリ機。
 がっちりと極まっているようでちょっとやそっとでは外せそうにない。
 がっしりと動かない状態になっているのを確認し、すばやく脚を掴む。

「それじゃ、こっちからいくわよ!!」

「えっ・・・て、きゃあああああ!!」

 ルキア機の脚を掴んだままハンマー投げのように振り回すアイリ。

「どっせええええええぇぇぇい!!」

 そして適当なところでより一層強い力を込めてから手を放す。
 するとルキアが体勢も立て直せないまま凄い速さで遠ざかってゆく。
 その間に自分の体勢を立て直すアイリ。
 距離を測るという点ではルキアにも同じ状況だといえる。

「っくぅ・・・やっぱり一筋縄ではいかないみたいね、なら・・・」

「さすがにあの速度の蹴りを止めるのはヒヤヒヤするわ」

 生身でやりあっていれば確実に肘と膝に痺れが残るだろう、とアイリは考えていた。

「まさか、使う事になるなんてね」

「あのパイロットならそろそろ奥義の一つや二つでも
 出してきそうなもんだけど・・・」

 奥義を出そうとするルキア、ルキアの行動を読むアイリ。
 格闘家としての激しくも静かなやりとりが二人の間で交わされる。

「・・・」

「いきます!!」

「蹴り主体の珍しい相手・・・なら狙ってくるのは・・・」

 真っ向から高速で迫るルキア、一気にアイリの射程にも入ってくるほどだ。

「これが受け止めきれるかしら、【霧生蹴】!!」

「・・・来るっ!!」

 ついにルキアが奥義を繰り出した・・・かに思えたがそれは奥義ではない。
 アイリが唯一つ間違えたとすれば、その技は奥義などではなく、ただの技だという点だろうか。
 ただ現時点で技と奥義を間違えたからといって、アイリの動きが変わるわけではない
ルキアの攻撃に対応し捌けるように動くアイリ。

「少しは読んでいたみたいだけどこの技はまだまだこんなものじゃないわ」

「!?・・・変則タイプの高速連続蹴り!!」

 メインフレームを狙っていた蹴りが突如レッグフレームを狙うよう動きを変える。
 その動きについていけないアイリはついにまともな一撃を喰らう事になった。
 一撃を喰らった事でその後の対処も間に合わず、
最終的には3回喰らうこととなり、捌けたのは4回だった。

「・・・まだ終わりそうにはないけど、ダメージはあるはずよ」

「いったぁ・・・けど、読みきれないほどの速さじゃない!次はかわせるわ!!」

 ルキアの攻撃を3回喰らったアイリの機体のダメージは、
ルキアが思ったほどには溜まっていなった、攻撃の当たる箇所を
意図的にずらす事によってダメージを軽減したのである。

「さあ・・・お返ししないと!!」

 機体の機能がほぼ正常である事を把握できたアイリ、
今度は自分から仕掛ける事にしたようだ。

「まだあれだけ動けるのね、やるじゃない?」

 ルキアも全く予想していなかったわけではないようだ、あれだけの攻撃を
入れておきながらまだここまで動けるアイリに対して大袈裟に驚いたりはしない。

「一気に懐に・・・!!」

「させないっ、こっちからも仕掛ける!!」

 今度はアイリが自分から仕掛けようとしてルキア機の懐を狙う。

「はっ!!」

「せいっ!」

 二人が同時に迫り一気にお互いの射程に入る、
そして繰り出される拳と脚。
 激しく激突し、高く遠く鳴り響く、鋼の反響音。
 お互いに途方も無い手数を繰り出すものの、
実力が伯仲した二人では決着がつく事はまだまだ先になりそうである。

「あ〜〜っもう!!じれったいわね!」

「ここまでやるなんて・・・」

 一旦距離をとっては又ぶつかりを繰り返している両者。
 2人の額にはお互いに多量の汗が吹きだしている。

「次こそ決める!!アレを使うのは癪だけど・・・」

「それでも勝つのは私よ!」

 若干アイリのスタートが早い、これで勝負を付けようという意気込みがさっきまでとは違う。
 ただ激突の瞬間に両者がぶつかるのは変わらない、
スタートの瞬間が違ってもさほど問題ではない。

「せやあ!!」

 さっきと全く同じ踏み込みでルキアの懐に入ろうとするアイリ。
 だが、確実に先程までとは違う雰囲気がアイリには漂っている。

「同じ攻撃なんてきかないわ!!」

 すぐにさっきと同じように捌こうとするルキア、しかし・・・

「装甲解除!」

 その声と共にアイリ機の【特殊追加装甲・毘沙門】が剥がれ落ちる。

「な!?さらにスピ−ドが上がるっていうの!?」

 恐らく、これがマックススピードとでも思っていたのだろう、
予想をはるかに上回るアイリの攻撃速度に今度は驚きを隠せないでいる。

「スピードなら私だって!!」

「くっ、追いつけるの!?このスピードに!!」

 さらに手数を増やす二人、もはや常人にはどれだけの攻撃をしているかを
目視で捕らえる事は不可能だろう。

「・・・・・・くううっ!!」

「・・・・・・・・・・!!!」

 幾度と無く攻撃→回避or捌く→反撃→攻撃・・・を延々と繰り返す最強レベルの
格闘家2人、もし観客がいれば金を取っても文句は言われなかっただろう。
 だが2人にも限界はある。
 ただでさえ並ではない極度の緊張感と隣り合わせなのだ。
 互いに外れる攻撃、かわせる攻撃をかわせない、などの他に明らかに攻撃スピードが落ちてきている。
 激しい攻防の中で互いに傷つけ、傷つけられを繰り返していたからである。

「ダメだわ・・・いつまでたっても・・・」

「・・・決着がつきゃしないわ」

 その時である、もはや運がどうこうの問題ではないぐらいの
ナイスタイミングで、ルキアへの通信が入る。

「ルキア・サーカム中尉、全軍撤退の準備が整いました、
 ただちに帰還を開始して下さい、繰り返します・・・・・・」

「・・・くっ、もう時間か・・・ダンも撤退を開始してるかしら?」

「ん・・・相手の動き、何かおかしいわね・・・チャンス?」

「仕方ないわね・・・とりあえず全周波通信を・・・と」

 ルキアが全周波通信のスイッチをオンにする、アイリは
それこそ飛び掛る体勢に入っていた。

「隙有りいいいい!!」

「ちょっと待ってええええ!!!」

 ルキアが大声で叫ぶ。

「悪いわね、どうやらもう時間みたい」

「・・・・・・えっ?」

 アイリが呆気に取られる。

「撤退の通信が入ったわ、すぐに行かなければならないから」

「・・・ちょっとちょっと!!そんな一方的なのって・・・」

 急な話についていけないアイリ、さっきまで死闘を繰り広げていた相手に
いきなり話を振られれば誰でもこうもなるだろう。

「私の名前はルキア・サーカム、貴女は?」

「え?・・・ああ、私はアイリ、アイリ・ミカムラよ」

 『はっ』と息を呑むルキア。

「・・・貴女があの・・・グレン小隊の?」

「ええ・・・そういうことになるかしらね?」

 ルキアはルキアであのグレン小隊メンバーと戦っていたのだという事に驚き、
アイリはアイリでよもやここまで年齢が近いと思われる娘と
死闘を繰り広げていたのだと言う事がわかり冷や汗を流す。

「まあいいわ、アイリ・ミカムラ、その名前覚えたわ!」

「ルキア・・・ルキア・サーカム、私も覚えたわ!」

「今度こそ・・・」

「絶対に・・・」

「「決着つけるわ!!!」」

 再び戦う事を決めた闘士達はお互いの陣地へと帰還していった。









 

 〜ジータVSダン〜


 アイリとルキアが戦闘を開始とほぼ同時刻、ジータとダンも対峙していた。
 もちろん通信など入ってはいない。

「あの構え・・・まさか本当に・・・」

「あのパイロット・・・出来る」

 ジータの構えを見て少し動揺するダン。

「俺は迷わねぇと決めたんだ、相手が誰であろうとな・・・・・・」

 自分の中で気持ちに整理をつけようとするダン、
以前から気にして気にして気にして、それでも決着が着ききらない程に
ダンの中では重要な問題のようだ。

「・・・あの動き・・・どこかで見た覚えが・・・
 戦闘中に余計な考えは死を招くんだぞ、ジータ!!」

 ジータもダンの動きを見て少し戸惑う。

「来ねぇならこっちからいくぜ!!」

 先にダンが行動を開始する、あえてブースターは使わずに
走って間合いを詰めてくるようだ、小さな地響きが鳴る。

「出遅れてもさしたる問題は無いはずだ、こっちも行くぞ!!」

 ワンテンポ遅れて行動を開始するジータ、改めて斬魔刀を構え直す。
 まるで鞘があるかのように腰の辺りに刀を持っていく。
 ダンとは対照的にジリジリと間合いを詰めてゆく。

「動きの全てがアイツに被りやがる・・・、嫌な敵だぜ!!」

 吐き捨てるようにコクピットでそう言うダン。
 さらにスピードを上げ一気に間合いを詰めてゆく。

「くっ・・・こんなときにデジャブが・・・でもっ!!」

 眼前まで迫るダンが攻撃の態勢に入る、ジータも応戦の体勢になる。
 いよいよ激突する両者、お互いに得意とする得物は違うものの、
どちらも達人と言っても差し支えない腕前である。
 ジータはコバルト隊の前では見せない技を使うつもりだろう。

「一撃で終わらせるぜ!!」

「くっ・・・来い!!」

 走りながら腕を後ろに引き絞るダン、そして間髪入れずに打つ。
 渾身の力が込められたその拳は、大抵のPFなど一撃で粉砕する力を持っている。
 ジータは巧みなシフトウェートを利用し、紙一重で避けている。

「かわすだけじゃ俺は倒せないんだよ!」

 かわされようがなんだろうが手を出し続けるダン、
まさに『攻撃は最大の防御なり』である。

「一見単調な攻撃に見えるけど、これは・・・」

「ほらほら、どうしたどうした!!」

 絶妙なタイミングで攻撃を繰り返すダン、ジータも防戦一方になってしまっている。
 ジータは死中に活を見出せるのか?

「今まで戦ったどの敵よりも、やりにくい・・・」

 いきなりの猛攻に完全に先手を取られたジータ。
 だがジータは自分がこの攻撃では倒されない、という事を感覚で掴んでいた。
 何故なら、身体というものは何度も繰り返した事を記憶する。
 例えそれがかなり昔の修行の事でも身体が覚えた事は無意識に対処しまうのだ。

「こいつ・・・俺の動きが見えてるのか?」

 一瞬ダンの動きが遅くなる。
 その隙を見逃すジータではなかった。

「そこだ!!」

 斬魔刀を無造作に突き出すジータ、だが突き攻撃は剣を用いる攻撃の中では
一番予備動作が少ない攻撃方法である、それ故に速い。

「くっ!!」

 ジータが無造作に突き出した斬魔刀はダン機の頬を掠めて抜けてゆく。

「外した!」

「味な真似をっっ!」

 突き攻撃をしたため腕が伸びきり回避が難しい体制になっているジータ、
その伸びきった腕を掴み左側の腕で殴りかかってくるダン。
 固定されてしまった為、回避が出来なくなる。

 まともに喰らっては戦闘不能になりかねない、
そう考えたジータは腕を掴まれながらも、そのまま体当たりを食らわせる。
 ダンの攻撃もジータ機の頬を掠めるくらいにしか至らなかった。

「ちっ、ここまで長引くとはな、そろそろケリをつけねぇと
 ルキアのやつに何言われるかわかったもんじゃねえぜ!」

「なるべくならもう少し離れたところで戦いたかった・・・でも、
 今迷っている暇は無い、あの技の封印を解く!!」

 彼・・・ジータには力があった、それも相当な力だ。
 だがその力にはある制約がかけられている、それは、
今ジータが過ごしている条件下では絶対不可能、
というほどに厳しい制約なのだ。

「ヴァリム流剣聖奥義、今こそその力を示せ!!!」

「構えが変わった?面白ぇ、上等じゃねぇか!行くぜ!!」

 『ヴァリム流』・・・ジータはアルサレアに属していながら
ヴァリム流剣術を使える、そしてヴァリムの中でも
一子相伝で秘伝を伝える流派として有名な『剣聖』、
その中の奥義を使う事が出来る、これがどういうことを表しているのか、
少し考えれば誰でも分かる事だと思う。

「行くぞ、【瞬無雷迅突】!!」

 一瞬ジータ機が縮こまったかと思うと爆発したかのような勢いでダン機に向かって『飛んで』いく。

「ば・・・!?」

 限界まで体を捻りこれをかわすダン、
一歩遅れたら戦いは終わっていただろう。

「これもかわされた!!」

「てめぇ!!ジータか!!!」

 ダンが全周波放送に切り替え叫ぶ。

「え・・・?」

 いきなり自分の名前を言われ面食うジータ。

「まさか・・・まさかダンなのか!?」

「やっぱりジータか・・・まさかとは思ったがな・・・」

 構えを解かずに話を始めるダン。

「ダン・・・何年ぶりだろう?」

「・・・3年」

「3年か・・・ルキアちゃ・・・ルキアは?」

「ジータ、てめぇ他に言うことあるだろうが!!」

 ダンが咆える。

「それは・・・「何とか言ったらどうなんだ!?」・・・」

 ジータの言葉はダンの耳に届いているのだろうか、恐らく届いていないのだろう。
 ダンの場合冷静に見えてその実暴走中だという事もあるだろう。
 例に漏れず今はこの状態であるといえる。

「今のダンには何言っても無駄か・・・」

「俺はお前を許さねぇ、絶対にな!!」

「確かに俺が悪いのは分かる・・・けど問答無用って・・・」

 なにげに口調が変わるジータ、もしやこれが素なのか?
 ・・・その疑問が解かれる事は多分ないだろう。

「そうか・・・答えねぇ気だな、いい度胸だ、潰してやる!!」

 若干構えを変えるダン。

「・・・まずは話を聞いてもらわない事には・・・」

「おらぁ!!」

 咆哮一閃、ダンの拳がジータの顔を掠って通り過ぎていく。

「ぼうっとしてんじゃねぇ!!!次は外さねぇぞ!!!」

「ああっ、なんだってこうも面倒な事になるんだ!!」

 とりあえずは吹っ切れたのか、しっかりと正面を見据えるジータ。
 通信全開で叫びまくる両者、かなり恥ずかしいかもしれない。
 暫く五月蝿い戦闘が続く。

「はぁ・・・はぁ・・・ここまで強いなんて・・・」

「どうした!?まだ終わってねぇだろーが!!」

 今のダンはまるで人が変わったように強くなっていた、
それこそジータを防戦一方にしてしまうように。
 対するジータは相手が確実にダンだとわかってしまった分、力を出せないでいる。
 既に斬魔刀にもいくらかの傷が付けられている。

「本気でやらねぇと死ぬぜ?本気でやろうが俺が勝つがな!!」

「くっ!!」

 覚悟を決めたジータはあの構えを取る。

「一度見切った技が通用すると思ってんじゃねぇ!!」

(今度は・・・外さない!!)

 出来るだけダンをひきつけてから放とうという魂胆か、迫るダンを見据えるジータ。

「あくまで変えねぇつもりか・・・」

(まだだ・・・まだ引き付けられる・・・)

「ならこっちもやるか・・・」

 ダンがジータに向かって進みながら呻く。

「っ今だ!!【瞬無雷迅突】!!」

 地上すれすれを『飛ぶ』ジータ。

「一度見切られた技を当てられると思うな!!ジータアアアアア!!!」

 必要最小限の動きで刀の軌道をから自分を外すダン、
それもワザと自分にかすらせるぐらいのギリギリで避けた。
 実際に腹部を軽く削らせながらジータに近づく。

「くっ、駄目か!?」

「今度はこちらの番だ!!【轟烈掌】!!」

 ダンがことさら力を込め言う。
 言い終わらないうちにジータ機の肩を掴まえる。

「これで・・・終わりだ!!」

 ダンが掌を突き出す、ジータは固定されている為かわす事は困難だろう。

「やられるっ!」

 身動きが出来ずに目を瞑ることしか出来ない・・・が、その時!!

「ダン・ロンシュタット中尉、全軍撤退の準備が整いました、
 ただちに帰還を開始して下さい、繰り返します・・・・・・」

 ダンの動きが一瞬固まる、だが今度はジータも動けなかった、
恐怖に身体を支配されていたのだ。

「・・・興醒めだな・・・それに、今のお前を倒しても嬉しくもなんともないぜ」

「・・・・・・」

 ダンに話しかけられても反応できない
初めてではないのだろうが今回は最も身近に【死】を感じたようだ。

「・・・ジータ、もっと強くなれ、そして俺を倒してみろ!!
 話はそれから聞いてやる・・・じゃあな」

 もはや戦闘意欲はないと判断したのだろう、ジータに背中をむけ立ち去るダン。

「・・・くっ・・・」

 ジータは初めて戦場で涙を流した・・・









 

 〜ギブソン・多勢に無勢〜


「ふう、いつまでたってもケリが着かんゾイ」

「泣き言を言っている場合ではありませんわ!!」

 ギブソンとリンナ、それとロワナーが率いてきた制圧隊の一部は
レッドバイザー60機と対峙していた。
 ちなみにムラキは救援に来たその場所で制圧隊の指揮を執っている。
 彼は今日も地味に活躍している。

「ちょっと動きを見るとわかるが、中々いい腕のパイロットで
 構成されている部隊のようだゾイ」

「敵が誰であろうと今は倒す事だけを考えましょう、
 そうすれば自ずと道は開けてくるものですわ!!」

 指揮は経験が一番長いギブソンに任されている。
 リンナは一応副隊長、という位置付けだ。

「ところでギブソンさん、結構な数ですがどうするんですか?」

「む・・・ロワナー中将のところの兵もあまり数が多いとは言えんゾイ、
 となると・・・やはりあの手しかない・・・ようだゾイ、
 リンナ、儂はしばらく動けなくなる、しばらく守って欲しいゾイ」

「どういうことですの?」

「全てのバスターランチャーをフルチャージで撃つから
 少しばかり時間稼ぎをして欲しいゾイ」

「と言う事は・・・射線は気にしなくてもいいのですか?」

 リンナが言う射線とはバスターランチャーの射線上、と言う事である。
 いくら威力があっても外れては意味が無い。

「・・・なら、なるべく固めてくれればいいゾイ、ただし無理はいかん」

「分かりましたわ」

「「「了解しました!!」」」

 こうして作戦は決定した、そしていつの間にか返事をしている
制圧隊一部の皆さん、実に忠実そうである。

「どう料理してやろうかしら?」

「一思いに貫いてあげる!」

「フフフフ、レッドバイザーは芸術作品よ・・・・・・」

 その大きなドリルと重装甲が特徴のレッドバイザー、重装甲にもかかわらず
軽快な機動力が売りである、そして何よりの特徴が
部隊のはみ出し、荒くれ系の女性のみで構成された強襲部隊
『レッドバイザー専用機』という事である。

「出来るだけ敵を引き付ける事に集中して下さい!!」

「了解」

「了解です!!」

 リンナが飛び出すとそれに習いレッドバイザーの大群に突っ込んでいくJファーD型の群れ、
皆巧みな操作でレッドバイザーの攻撃を引き付けてはかわし、引き付けてはかわしを
繰り返している、若干ダメージも与えているのが憎い演出である。

「流石にやりますわね・・・私も負けてはいられませんわ!!」

 銀光一閃、ユキヒメが音も無くレッドバイザーの装甲を削っていく。

「・・・疾い!!」

「くっ・・・」

 リンナが相手にした者のことごとくが後退を余儀なくされる。
 免許皆伝を持つリンナが得意の得物を持っているのだ。
 そうそう止められてはリンナの沽券にも関わるというものだろう。

「ギブソンさん!!後どのぐらいですの!?」

 ギブソンは数機の制圧隊に囲まれて、チャージを続けている。

「もう少し!!後2分というところだゾイ!!」

 あと2分、それを聞いた制圧隊とリンナは少しでもギブソンの射線に
敵を押し込もうと必死になる。

「くうっ!!!こいつら、攻めが強烈になってきたわ!!」

「私達がこれで終るなんて思って欲しくは無いわね!!」

「そうね!!」

 こちらの士気が上がったのを悟ったかレッドバイザー隊も気合を入れ直した様だ。
 機体の動きもより滑らかとなりその一撃は鋭さを増してリンナ達に降りかかる。

「むっ・・・ここいらが正念場だ!!気合を入れろ!!」

「「おおおおお!!!」」

 今まで目立った発言をしていなかった制圧隊の一人が声高らかに告げる。
 どうやらこの隊の隊長を担っている者のようだ。

「あと少し!!そのままゾイ!!!」

 あと30秒、ギブソンはメーターを見ながら心の中でカウントダウンを始めた。

「はああっ!!!」

 一瞬の間すら感じさせない一撃が分厚い装甲を一息に裂く。
 リンナが斬り伏せた一機を最後に、レッドバイザー隊は52機にまで減っていた。

「溜まった!!退くんだゾイ!!!!!」

「はいっ!!」

「「「了解!!」」」

 ギブソンの周りを離れる制圧隊とリンナ。
 ギブソン機の胸部と3つの砲塔に破壊の衝動が宿ってゆく。
 そして孤立したギブソン機に突撃してゆくレッドバイザー。
 その他にも射線から離れようとするリンナ達を追いかけるレッドバイザー。
 だが、レッドバイザーたちの行動は既に遅かった。

「いっくゾイ!!全砲門最大出力!!」

 腕・肩、そして胸部に内蔵されているコアバスターを一斉に放つギブソン。
 ギブソンの目の前が白一色で埋め尽くされる。
 リンナ達の眼にもその迫力は明らかに桁が違うもの、という事が伝わっている。

「・・・こんな・・・私達は悪夢を見ているの・・・」

「圧倒的過ぎる!!」

 ギブソンは52機残っていたレッドバイザーを14機まで減らしていた。

「ふう、あとは各個撃破ゾイ〜」

「・・・っと、気を抜いて貰っては困りますわ!」

 呆気に取られていたのかリンナは幾分焦った様子でギブソンを注意する。
 そのあとはもう言うまでもないだろう。
 これ以上ないという位、ギブソン達は圧勝した。
 戦況を覆す一撃というのをまざまざと見せ付けたギブソンであった。













 

 〜ラグナ・敗北〜


「ムオオオオオオオオオオ!!!!」

 バールがハンマーを構え突進する。

「くぅっ!!」

 ラグナが弾き飛ばされる。

「隊長!!」

「大将、大丈夫かい?」

 圧倒的火力で何とかバール同型機を退けているヒュウガ、
ノスフェラトゥを使い数機のバール同型機を破ったオスコット、
だが彼らももう限界が近い。

「ラグナ!!何をしている!!」

「へっ、あんまり無茶ばっかり言うんじゃねぇよランブル・・・」

 ラグナの機体は既に片腕を破壊されていた、これではブレードワルツは放てない。

「グハハハハハ!!そろそろ観念したらどうだ?」

 バールが侮蔑を込めてラグナに言う。

「うるせえな・・・まだ、負けと決まった訳じゃねえだろ・・・」

 対するラグナの声に覇気は無い、彼にも限界がきているのだ。
 確かに数の上ではバールの方が有利ではあった。
 だがいくら精鋭とはいえ雑魚兵に変わりはない。
 敗因は全てバール・アックスにあったといっても過言ではない。

「隊長、無理しないで!!」

「・・・バール・・・またなの?また私の仲間を・・・」

 通信が繋がっているシュキの悲痛な叫びが耳に入る。
 クランに至っては既にブツブツと独り言を言うようになってしまっている。

「くそ・・・グリュウ・アインソードのレベルはこれほどまでのものかよ・・・
 まるであの人じゃねぇか・・・」

「確かに・・・そうですね」

 まだ若干余裕を残すヒュウガ、まあ雑魚を相手にしていた所為もあるだろう。
 バール隊に被害が無いわけではない、がそれでも差がありすぎるのだ。
 だがここで言う差はラグナとヒュウガのみに対しては意味が違う。
 確かにバールだけならラグナ、ヒュウガと比べても遜色は無い。
 バールの方が一歩抜きん出ているという所だろう。
 ここで言う差とは、機体の性能である、ラグナもヒュウガも
今の機体に乗ってもうかなりの時間が経っている。

「がはははははは!!どこぞのなまくら部隊とは違ったようだが、
 儂らの勝ちに変わりはなかったようだな!!!」

「・・・歯が・・・立たない・・・だと?」

「・・・はは・・・まいったねぇ・・・」

 オスコットとランブルは両者ともラグナより被害が大きい、
動いているのも奇跡といった状態だ。

「どうした?もうかかってこんのか!!そんなザマで
 ベリウム様に楯突こうなど、片腹痛いわ!!」

 無防備にラグナに近づきながら咆えるバール。

「このっ・・・・・・なめるんじゃねぇ!!」

 声に覇気が無いままバールに襲い掛かるラグナ。

「・・・・・・くどいわ!!」

 ラグナの方に進むのと同じように無造作にハンマーを振るうバール。

「うああああああ!!!!!」

 だが、その無造作な一撃さえかわす事が出来なくなっていたラグナ。
 そのまま横へ数十メートルほど飛ばされる。

「隊長!!」

「ラグナ!」

「大将!!!」

 そんなラグナを見下すように見るバール。

「・・・」

「・・・・・・」

 ラグナ機から反応は無い。

「・・・」

「・・・・・・どうしたんだよ・・・」

 僅かに反応を見せるラグナ機。
 ラグナが倒されたのを見てヒュウガ達も動けなくなっている。

「・・・とどめはささねぇのかよ!?」

「・・・ふん、儂の槌に腑抜けを潰させるわけにはいかん」

「・・・なっ・・・!」

 とその時・・・

「バール・アックス大佐、全軍撤退の準備が整いました、
 ただちに帰還を開始して下さい、繰り返します・・・・・・」

 ヴァリムが何かの作戦を終えた事を告げる通信が聞こえる。

「命拾いしたな・・・腑抜け」

「・・・てめ・・・ぇ!!」

 喉から絞り出すかのような呻きを漏らすラグナ。
 しかしその呻きはバールには伝わらない、
伝わったとしてもバールの動きは変わらないだろう。
 そのままラグナ達に背を向けたまま立ち去っていった。

「「「「・・・・」」」」

「全機・・・帰還して・・・下さい・・・」

 その戦場にいた誰もが、声を出せなくなっていた・・・
















 

 〜帰還・大敗後のミーティング〜


 全員が帰還し少し落ち着きを取り戻した頃の事である。
 意識を取り戻したクランがしっかりと場を制した。

「・・・一つ皆さんで話し合いたいことがあります」

 その表情はとても穏やかであるのだが他者を制す圧倒的な何かがある。
 威圧感とも迫力ともつかない、【何か】だ。
 くどいようだがその正体は誰にも掴めないだろう。

「ランバート少尉の通信記録に疑問を抱いたのですが・・・」

「っ!!!!!」

 指摘されたジータは明らかに動揺している、
いや、本人は動揺してないつもりなのだろうが、周りから見れば一発である。

「ジータ・・・」

 不安げな表情で事の成り行きを見守るムラキ。
 こうなってしまっては彼でも助け舟を出す事は出来ない。
 何しろこれはジータ個人の問題なのだから。

「さきほど、ランバート少尉の通信記録に、例の機体のパイロットらしき
 人物と親しげに話す痕跡が残っていました、これは一体どういう事なのでしょうか?」

「・・・それは・・・」

 口篭るジータ、だが今彼には決断を迫られている。

「言いたくない事なら言わなくてもいい」

「・・・・・・隊長?」

 やっと話せるまでに精神状態が回復したラグナが言う。

「ただ、その隠し事はこれからも戦っていく中で、俺達が不安を残さないでいられるものなのか?
 そうでないならここで全部吐いちまえよ、ジータ」

 ラグナのその言葉で場は静まる、ラグナは皆の言葉を代弁した。
 言いたい事を全て言われた者達は黙り込むしかない。

「俺は・・・・・・・・・」

 意を決したのか、ぽつぽつと語りだすジータ。

「俺は・・・元々ヴァリムの人間でした・・・」

 はっと息を呑む者、薄々感づいていた者、そのどちらでもない者、
三者三様の反応をするコバルト隊メンバー。
 ただ、今は一言も聞き逃さないようにと、皆静かにしている。

「俺はヴァリムからの亡命者です、とある事情でヴァリムにいられなくなり、
 すぐにアルサレアへと逃がされたんです」

 一つ大きく呼吸をするジータ、言葉を慎重に選び必死で自分の事を伝えようとする。

「その時に俺を引き取ってくれた養父がいて、しばらく時が経ち
 その養父も死にました、アルサレア要塞戦で・・・
 そしてそのあと俺は・・・・・・」

 ちら、とムラキを見るジータ。

「ムラキさんに引き取られました」

 ハー、と溜息をつく。
 今まで隠していた事を言ってすっきりしたのか、それとも隠し通せなかったことが
悔しいのか、今のジータの表情からはとても読む事などできない。

「そこら辺は自分からも話そう、いいなジータ?」

「はい・・・お願いします」

 つい、と前に進み出るムラキ。

「自分はジータの養父、キルマ・ランバートの元部下でした、
 キルマ隊長は自分にとって憧れであり、目標とするべき人物でした」

 一呼吸置きムラキは続ける。

「その隊長がある日とんでもない事を自分に言いました」

『オニキス、私はヴァリムからの亡命者を一人預かった』

「・・・と、何でもない事のように自分に告げてきたのです」

 ふっと遠くを見るような目になるムラキ、それも一瞬のことだ。

「そして、自分は隊長から一つ、命令・・・ではなく頼み事をされました」

「それが、ジータを預かる事、だったのか?」

「はい、補足すれば、隊長は」

『俺に何かあったとき、私の変わりにそいつを引き取ってやってくれ、頼む』

「と、自分に頭を下げました」

 全員がなるほど、という顔をしている。

「その隊長は、上官が部下に頭を下げるなんてよっぽどの事だと判断したんだな」

「ええ、そうみたいです」

 話はこれで終わりなのか、一瞬沈黙が場を支配する。

「・・・事情は分かりました、他に私達に話すことはありますか?」

 皆の視線がジータに向く。

「俺は・・・・・・ヴァリムの剣技を使えます」

「・・・あー、やっぱりそうなんだ」

 アイリが相槌を打つ、何かに気がついていたようである。

「やっぱりって、気がついてたんですか?」

「普段の歩き方とか見ていれば、薄々は気が付いてもおかしくはありませんわ、
 ただしどこの流派かまでは分かりませんけど」

「ああ、あたしもそうだったわね」

 どうやらリンナも気がついていたようだ。

「・・・で、どの程度使るんだよ?」

「一応・・・免許皆伝は貰ってます、と言ってもまだまだ修行不足ですが」

(免許皆伝!?)

 見事に心の声が一致するコバルト隊。
 もちろんムラキは最初から知っていたので驚いてはいない。
 だがアイリとリンナは特に驚いていたようである。

「・・・通信記録にも残ってますね、【シュンムライジントツ】とか」

 クランがぎこちなく言う。

「はい、ヴァリムの剣聖という流派の技です」

 皆がへぇ〜という顔をしている。
 流派名だけ聞いてもピンと来ないのが実状だろう。
 また全員が揃って黙る。

「・・・俺から話せるのはこれぐらいです、何かあれば言って下さい」

「とりあえず話は分かったぜ」

 ジータから視線を外さずラグナが答える。

「・・・俺はこのままでいいと思うが皆はどうだ?」

「事は簡単ではありませんが・・・そうですね、もう1年も経ったことですので
 何より今は戦争中です、あまり余計な事に時間はかけたくありません」

 真っ先にクランが答える、それを皮切りに他のメンバーも意見を述べる。

「余計な事と言うと語弊があるかもしれませんが、
 信頼出来る者の言う事は信用したい、と言う事ですよね、クランさん?」

 意見と言うよりクランの台詞に訂正を入れる者までいた。

「1年経ったらもう時効だと思うんだがねぇ?」

「・・・俺はラグナと同じだがな」

「俺はジータを信頼してますから」

 と答えるオスコットとランブル。
 ムラキは当然とばかりにそんな台詞を吐く。

「あたしは構わないわよ、アンタは?」

 隣のキースを肘でつつくアイリ。

「ああ、別にいいんじゃないの?」

 と呑気に述べる。
 ジータは不安になって来ていた。
 自分の一大事を決めるのにこんなに簡単に事が進んでいいのか、と。

「今までの貴方を見てきて不安に思うところはありませんわ」

 肩にかかった髪を払いながらリンナはそう言う。

「ん〜、ワシはラグナに従うだけゾイ、あまり細かいことは考えると疲れるゾイ」

 トドメとばかりにそんな事を言われる始末。

「う〜ん、ジータ微妙に可哀想かも・・・」

 誰にも聞こえないようにつぶやくシュキ、
真実それに気が付いたのはシュキだけなのかもしれない。

「シュキはどうなの?」

「あ、うん、もちろん反対なんてしないよ〜」

 クランに促され答えるシュキ、これでコバルト隊全ての意見は集まった。

「・・・と言う事だ、異論はねぇよな?」

 ジータ?と眼で訴えるラグナ。

「・・・限りなく疑問は残りますが・・・ありません」

 なんだか途方も無い道のりを乗り越えた末に手に入れた財宝が
凄く陳腐だったものを信じられない、と言うような顔で頷くジータ。
 そんなジータにヒュウガが耳打ちをしてくる。

「良くも悪くもコレがコバルト隊の持ち味なんじゃないですか?」

 とジータに告げた。
 それを聞いたジータは何か釈然としないものがあるものの、
 なるほど
 と納得出来てしまうのだった。
 
「さて、そんじゃ話はコレで終わりかクラン?」

「はい、お疲れ様でした、明々後日には次の戦地へ向かいます」

 そして明日から2日は休憩に当てて下さい、とクランは告げた。
 その声を合図にみなが散り散りに解散してゆく。
 今日戦った者には勝者と敗者がいる、当たり前の事ではあるが
コバルト隊はどちらかと言うと、圧倒的に勝ちの方が多かった部隊だ。
 そんな彼らですら楽々に打ち破られると言う事実を突きつけられて
不安にならない筈がない。
 そんな隊員の心情を知ってか、2日の休暇を設けたのはクランだ。
 ただ心情に揺らぎが生じているのは隊員だけではない、彼女もその一人なのだ。
 バールとの再開、彼女の胸に去来するものとは果たしてどのようなものなのか。
 こうして激闘の後の夜は静かに深けていくのだった。










 

 〜ヴァリム・????〜


「ガハハハハ、あんな腑抜けの小隊相手でも勝つのは気分がいいな!!」

 廊下を歩きながらそんな独り言を叫ぶバール。
 独り言なのに【叫ぶ】とはこれ如何に、それほどの大声を上げ独り言を言っているのだ。
 そしてある扉の前で立ち止まるバール、
彼は表情をキリッと正し慎重にそのドアを開けた。

「バールです、ベリウム様、よろしいでしょうか?」

 静かにノックをした後にそう言うバール。
 すると中から返事が聞こえてくる。

「いいだろう、今開ける」

 ベリウムの声が止まぬうちに鋼鉄のドアは開けられた。

「・・・見事汚名を返上したようだな、バールよ?」

「そう言って頂けると光栄ですな」

 ふむ、とベリウムは考えを巡らせ始めた。
 バールは次の言葉を静かに待っている。

「・・・バールよ、次の指示を与える」

「ハッ!!」

 バールに気合が入る。

「分散させてある我が戦力を全てリベル諸島に集めよ」

「・・・よろしいのですか?」

「ああ・・・これでしばらくは稼げるだろう」

「了解しました、では・・・」

 バールは一礼しベリウムの部屋から出て行った。

「どのみちこのままでは埒が開かないのだ・・・やむを得まい」

 ベリウムは近くにあった椅子に腰を下ろし、静かにその身を横たえた。







 

 〜ヴァリム・ダンとルキア〜


「ちきしょう!!」

 壁を殴りつけるダン、その拳には少し血が滲んでいる。

「落ち着いてよっ!!血が出てるじゃない!」

 ダンを抑えようとするルキア、だがそれを引きずりながらも壁を殴る。

「・・・いい加減にしなさいよっ、この馬鹿っ!!」

「ごふっ!!!!!」

 綺麗に鳩尾に決まるルキアの膝、ダンは体をくの字に曲げながら倒れた。
 それからしばらくし、落ち着いたダンはこう言った。

「やっぱりジータのやつ、生きてやがった」

「うそ!?」

 いいや、と首を振るダン。

「それじゃあ・・・本当に・・・」

「ああ、だがヤツは予想以上に弱かった」

「・・・殺したの?」

 恐る恐る、といった表情で聞くルキア。

「殺す価値も無かったぜ」

「・・・そう」

 深くため息をつくルキア、不安とも安心とも付かぬ顔をしている。
 この後の会話は続か無いまま彼らは眠りに付いた。













 

 〜翌日・本土からの通信〜


 数々の激戦が繰り広げられた昨日から早、約半日が経過していた。
 現在は午前11時、そろそろお腹を空かせた人々が活発になる時間帯である。

「・・・・・・ふぁ〜ぁ、ねむいなぁ・・・・・・今何時かな・・・」

 寝ぼけ眼で布団からもぞもぞと出てくるシュキ、
彼女もお腹が空いて起きてきた一人である。

「んーと・・・11時か・・・そろそろお腹も空いたなぁ〜」

 と呻いて辺りを見回す、すると隣にはクランが寝ていた。

「あ・・・クランったらまだ寝てるんだ・・・やっぱり昨日のはただ事
 じゃなかったもんね」

 昨日のクランの様子は尋常ではなかった、
自分の隣で気が狂ったように脅え出し会話もままならない様子のクラン。
 もちろんシュキはそんなクランを見るのは初めてだった。

「・・・今日はお休みだって言ってたし、まだ寝かしておいてあげてもいいよね?」

 そう言って微笑んだシュキは一人でオペレータールームに向かった。
 連絡が来ていたりする事もあるのでオペレーターは休日であろうとも
全てを休みに回す事は出来ないのだ。

「さて、何か連絡来てないかな?」

 コンソールをみてパチパチといじるシュキ、
素人が見てもその操作は行えそうに無い。
 見習いといってもその道の専門家、彼女にしか出来ない仕事ももちろんある。

「なになに?・・・あー、これは何でもないいたずらね・・・デリートっと」

 軍にとって常に最新の情報を送り続ける定時連絡、
その中には伝えるべきネタが無くて仕方が無く持ちネタを
披露したりする奴がいる。
 それはそれで緊張をほぐす、と言う意味で役立つ連絡もあるにはある。
 あるのだが殆どが見る価値も無いような寒いネタだったりする。

「さて、次はと・・・・・・え?」

 眼をゴシゴシと擦りもう一度画面を良く見るシュキ。

「・・・えっ・・・えええええええええええ!?!?」

 椅子を激しく倒して立ち上がりながら絶叫するシュキ、
一体何を見たのだろうか?

「こんな事が、こんなタイミングで起こるなんて最低だよ〜!!!」

 そんな台詞を残してオペレータールームからシュキが走り去って行った。







 

 〜緊急事態・全員集合〜


 慌てたシュキの声で目が覚めたクランはその話を聞き、
コバルト隊全員を招集した。

「・・・・・・今日は休みじゃなかったのかよ?」

 あからさまに寝起きと言う顔のラグナが言う。
 当然気分は優れないようである。

「そのはずだったのですが、戦況が大きく動きました」

 全員の表情に翳りが射す、戦況が動く事など日常茶飯事だ、
が、クランは【大きく】と言っている。
 別に強調したわけではないがクランとシュキの表情から
ただ事では無い事を全員が理解していた。

「で、どうしたんですか?わざわざ全員を集めて」

 ただ事では無い事を全員が理解していた。

「で、どうしたんですか?わざわざ全員を集めて」

「シュキから話を聞いたときは私も信じられませんでした」

 こちらをご覧下さい、とモニターに映し出される例の連絡。


『         緊急連絡!!
  サーリットン戦線崩壊、ヴァリムなおも侵攻中!!
        至急援軍を請う!!             』


「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

 言うまでもないだろうが全員目が点になっている。

「どー言うことですの!!」

 いの一番に弾けたのはリンナだ、いまだ信じられないと言う顔で
シュキとクランに詰め寄っている。

「こりゃまた・・・」

「何か写真は無いのか?」

 オスコットですら何も言えなくなり、
ランブルに至ってはなにか証拠を求めるほど弱気になっている。

「キース・・・何があったんだろう?」

「わからねぇ・・・恐らくヴァリムがまた何か下らない事を
 やったんだとは思うけどな」

 キースとアイリは出来るだけ平静を装い原因は何かを究明しようとしている。

「・・・コリャうかうかしておれんゾイ!」

「あの頑丈な防衛網が破られるとは・・・」

「くっ・・・・・・」

 メガネを直しながら一人頷くギブソン、
ムラキは画面を食い入るように眺めている。
 ジータはただ悔しそうに歯を食いしばっている。

「・・・ちっ、早いな・・・ヴァリムのやつら、また新しい玩具でも
 投入して来やがったか」

「ええ、でなければこの早さであの戦線を突破できるとは思えませんね」

 ラグナとヒュウガは一度大きく驚いた後は冷静だった。

「この連絡見たとき口から心臓が飛び出すかと思ったよぅ・・・」

 彼女にいつもの元気は微塵も無い、
サーリットン戦線がアルサレアにとってどれだけ重要な防衛網だったかを
ここにいる全員が理解しているからだ。
 この事もありコバルト隊の休暇は一日短縮されたのであった、南無。










 

 〜サーリットン・異変〜


ラグナ達がGエリア・メイモンテッド山脈付近で戦闘をしていた日の夜、
アルサレアを震撼させる異変がその鎌首をもたげていた。

「均衡状態が続いてるから最近は穏やかだよなぁ」

「そーだにぃ、でも穏やかってのは違う気もする」

「でも静かなのはいいことですよ、特にこんなにも夜空が輝いてる日はね」

アルサレアの一般的な偵察小隊の雑談の記録である。
この静かな会話は突如、悲鳴で塗りつぶされて途切れている。
この小隊のオペレーターであった男性は、後にこう語っている。

『この通信記録の最後は独断でカットさせていただきました、
 なぜなら最後に残っていたのは人の言葉などではなくただの
 悲鳴でした、私は自分のチームのそんな惨たらしい最期を
 他の方に聞かせたくはありませんでした』

そして最後にこう付け加えた。

『・・・アレは悪夢だったのです・・・夢、だったのです』

最後はこらえきれずに涙を流していたオペレーター。
彼はこの後軍を辞めたそうである。
・・・それから数時間と待たずにサーリットン戦線は崩壊した。











END・第6話序章篇へ


 




 

 カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ・・・


 ここはリアル空間のとある一室、先ほどからペンを走らせる音
のみが不気味に響く。


桃:ふう、やっと終わったか・・・え?何!?
  後書きの時間だとおおおおおおおお!!!!!!!!!



 

〜最近気合が入りっぱなしで気が抜ける暇が無いぜこんちくしょう、
家主ならぬ管理人登場で事件は会議室で起きてるんじゃない、
辺境の地で起きてるんだ事件簿〜


ティア:そんなわけで今回はSS作家でもあり先生達のお話を
   載せてもらっているサイトの管理人さん、タングラムさんと、
   そのタングラムさんが生み出したキャラクターの一人、
   コハクさんに御越しいただきました〜!

タングラム:二度目ですが、よろしくお願いします〜

コハク:コハク=ミカゲと申します、皆さん初めまして、この度はよろしくお願いします

背徳の旋律(以下背徳):よろしくおねがいします、前回は俺いなかったので初顔合わせですな

タングラム:あ、そういえばそうでしたね

ティア:私も初めてでした、よろしくお願いします!

タングラム:皆さん、改めてよろしくお願いします

悪夢の召喚士(以下悪夢):よろしく

虚ろう魂(以下虚ろ):よろしくおねがいしますー

タングラム:それじゃ先ずは……第5話の完成おめでとうございます!

背徳:いや、そう言われたのは初めてですな、ありがとうございます

ティア:先生嬉しそうですね〜

悪夢:ようやく折り返し地点に来たな

虚ろ:おめでとう、背徳先生、悪夢先生

タングラム:次の話はとうとう最大の激戦区ですね

虚ろ:というと、サーリットン進出ですか?

悪夢:そうなるな

コハク:元々激戦区ですから……必然的に激しい戦いとなるでしょうね

ティア:これからが楽しみでもありますよね、溜め込んだ設定もあるし

タングラム:これからの展開が楽しみですね

悪夢:ここはかなり気合いれてるので楽しみにしてください

コハク:それにしても『語られざる〜』では各キャラが個性的で良いですよね

タングラム:そうだね……って何でこっちを睨むかな、いや、言いたい事はわかるけど……

タングラム:僕の技量だとせいぜい数人ずつしか目立たせられないから、
      一話につき数名しか無理、ただし敵は別だけど

悪夢:そちらも後から出てくるキャラはかなり個性的だと思いますけどね

コハク:一部のキャラが目立つ代わり、目立たないキャラもいるので……

悪夢:例えばうちらの話ではヘルファイヤーぶっ放した男とかですか?

ティア&背徳:コソコソ・・・

※作品を知らないため話に参加できない愚か者どもの図

タングラム:リンナとジータはどうしても接近戦主体なので……
      今の実力だと活躍が難しいんですよね、僕の作中では援護がないと
      絶対にヤラレ放題になります

背徳:殆どが別々のところで戦ってるからって見方もありますけどね

コハク:まぁ……確かにそれは認めますけど:

タングラム:最近は部隊を分ける事でどうにか場面を作ろうとしていますが……
      まだキャラが増えるのでしばらくは試行錯誤していくつもりです


〜CM入りマース、HAHAHAHAHAHAHAHA!!〜


タングラム:所で話題を変えますが、やはりサーリットン戦線は中盤の山場ですよね?

悪夢:ええ、そうですよ

タングラム:こちらでも、第7話(サーリットン戦線)はゲストキャラ満載の予定です
      つまりお遊び要素満載というか……ただしグレンリーダーは流石に出ませんけど

ティア:グレンリーダーさんはまた新しいのが増えてしまいますね・・・

背徳:語られではまたオリジナルだからなぁ

コハク:でも、グレンリーダーさんなら既にキャラの形が決まっているので
    増えても大丈夫でしょうね……コバルトリーダーは色々な人がいますけど

悪夢:コハクさんから見てうちのコバルトリーダーはどうですか?

コハク:う〜ん、無茶な作戦でも成し遂げるなど、凄く勇敢だと思います
    それにコバルト小隊の皆さんから受けている信頼に答えようとする事で、
    さらに強くなっているのでしょうね

ティア:えーと、ラグナさんは頑張ってるって事かな?

コハク:えっと、そう言う事にしておいて下さい

悪夢:そういえば師匠のところのグッドマンって後何人いるのですか?

タングラム:えっと、確か……6人ですね、ただし話中で出てくるのは
      他の話との兼ね合いもあり、後4人となります、
      内一人は5話で出てくるのでお楽しみに

悪夢:そいつらには個性とかあるのですか?

タングラム:……そこまで考えてませんでしたね、こっちのグッドマンは
      そういえば語られざるの方では、グッドマン達も色々個性がありそうなので
      次に出る時が楽しみです

背徳:グッドマン関係は思いつきそうで思いつかないネタを用意しました、
   種類で言うとうちらのグッドマンは2種類ですかね

ティア:あ、アレは確かに面白かったかもです

悪夢:あれはインパクトがでかすぎるな

コハク:そんなに凄いものなんですか?

悪夢:見たいですか?

コハク:う〜ん、後の楽しみに取っておきたい気もしますが……やっぱり見てみたいです

背徳:了解、データベースアクセス!!

キューンと言う電子音が鳴り響く。

ティア「久々に見ましたね、先生の情報検索」


※説明しよう!!背徳は自分が持ってるデータならどんなデータだろうと
何も無いその場で検索することが出来るのだ!!
それもただ記憶を辿るだけではなく自身を機械と言う回路のような状態にして
最速でデータを引き出す事が出来るのだ!!


タングラム:……これはまた凄いですね

コハク:まさかここまで凄いなんて……流石はヴァリムと言うべきなのでしょうけど、
    内容を考えればあまり称賛できる事ではないんですよね

背徳:基本的にヴァリムは褒められたものではない、
   と言うのが俺の正直な感想だな

タングラム:まぁ、ヴァリムに問題因子が多いという事には賛成ですね

悪夢:だからと言ってアルサレアがいいとも言えんけどな

コハク:それも当然ですね、特に最近は戦争が長引いている所為で、
    色々荒んできていますから……

ティア:以前そんなことも話してましたね


※そういう話が昔にあったと言うだけで実際にはありません、フィクションです


タングラム:結局戦争は力押しで道理を押し通すだけ、ですからね

悪夢:ほんと、この戦争どうなるのでしょうね?

タングラム:まぁ、Jフェニの基本設定そのものに問題がありますから……
      終わらせるなら強引な手段を使うしかないでしょうね

悪夢:安易な終わらせ方にはして欲しくないですね

タングラム:そうですね、ホント


悪夢:そろそろ時間だが何か聞きたい事はありますか?

タングラム:そうですね……後の事は楽しみに取っておきたいので、今は無いです

コハク:それでは、この辺で解散としますか?

ティア:あ、もうそんな時間でしたかぁ・・・

背徳:・・・むむ、これはいかん

コハク:では、皆さんも残り半分頑張って下さいね! 楽しみにしてますので


一同:では、6話で会いましょう〜




 

語られ劇場Vol4.感動巨編編
〜窮虚ろ兎を噛み砕く〜

☆前回のあらすじ
なんとなく優勢になってきた虚ろ、ここからどんな展開を見せるのか?

「行くぞ!!」

「むっ!!」

兎が構える。

「天上天下ァァァァ、ひぃっ殺、巨大化アアアアアア!!」

もこもこと虚ろの肉片が蠢き始める。
すると次の瞬間には、マシュマ○マンもびっくりの
巨大虚ろが出現していた。

「「「・・・・・・」」」

ぽかーんと言った表情で巨大虚ろを見上げるウサギ達←…( ゜д゜)…という表情。

「ははははは、これがご都合主義というものだ!!分かったか!!」

「なるほど、巨大化とはそのような事であったか」

「余裕たっぷりぷりぷりだが、貴様らに勝算はあんのか?ん?」

両者とも余裕がたっぷりぷりぷりである。

「では俺達の拠大化を見てもらおうか!!」(誤字に非ず)

「何!?」

おっと、どうやらここで勝敗の天秤は元に戻ったようだ!!!
どうなる虚ろ!!果たしてウサギ達の言う拠大化とは!?

ねくすと・あげいん


 

ぢかいよこく
ついに兎はハードボイルドに決める決意をしたらしい、
対する虚ろはハードにボイルするらしい?



 

桃音:今回は手抜き風味(マテ)




 


 管理人より

 桃色の悪夢さんより第5話後編をご投稿頂きました!

 ジータとダン……これからも色々大変そうですね(苦笑)

 次回は遂にサーリットン戦線……いよいよ大きく動き出すようですね。
 


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