〜アルサレア本拠地・参謀長室〜


 ラグナチームが侵攻する敵基地に着いた頃、
ゴルビー参謀長は自室に二人の人物を招いていた。


 コンコン

 扉をノックする音が響く。


「入りたまえ」

「「失礼します」」


 そういって入ってきたのは金髪の青年と活発そうな女性・・・少女と言った方が良いだろうか?

「よく来てくれた・・・君たち二人を呼んだのは他でもない、
 あのGエリアに侵攻してもらっている特務部隊のことだ」

「ああ、あの特務部隊のことなら噂を耳にしますよ」

「隊長が凄い人らしいですね、参謀長」

 ゴルビーは少し驚いた顔をする。

「ほう、そのことまで知っているとは・・・まあいい
 そこで君たちに頼みがある」

「「・・・なんでしょうか?」」

「君たち二人もその部隊に加わって欲しい、
 なにぶん人が足りなくてロクに援軍も送れないのだよ」

「それで俺達に白羽の矢が・・・と言うわけですか」

「その通りだ、生半可な腕のパイロットを送るわけにもいかないのだよ」

「危険区域・Gエリア・・・ですからね」

「そうだ・・・すまないが行ってくれるか?」

「今のところ任務もないし・・・どうするキース?」

「そろそろ腕がなまり始めてくる頃だし・・・行ってみっか? アイリ」

 突然気さくに話し始める二人、しかしその二人こそアルサレアで
 知らない人はいないと言われる元グレン小隊のメンバー、
 キース・エルヴィンとアイリ・ミカムラである。

「では、頼んだぞ」

「「了解しました!!」」

 しばらく後二人はコバルト小隊と合流するべくアルサレア本国を発った。









  

 〜セストニア氷原・休憩室〜


「・・・おい」

「・・・なんだ、ランブル・・・俺に用か?」

 そう答えたラグナにランブルが詰め寄る。

「なんだ・・・じゃない!! 貴様、その顔はどういうことだ!!」

「ちっ・・・やっぱりバレちまったか・・・」

 めんどくさそうに視線を逸らすラグナ。

「説明して貰うぞ・・・ラグナ」

「あ〜あ〜わかったよ・・・その前にランブル」

「・・・なんだ?」

「お前、フェンナ・クラウゼンが暗殺されそうになった事件知ってるか?」

「・・・・・・知らん、それとお前のその顔とどういう関係があるんだ!!」

 さらに詰め寄るランブル、これ以上話を長引かせると
 危ないと思ったかラグナがポツポツと説明を始める。

「実はその犯人が俺らしいんだ」

「馬鹿を言え、何故自分を犯人だとバラすんだ?」

「俺にも微妙にその記憶が残っててよ、良く分からないんだがな」

「本当にお前が犯人だというのか?」

「それは違う、でも軍のお偉いさん方は俺が犯人だと本気で思ってる」

 ランブルはラグナの話を聞いて少し落ち着きを取り戻したようだ。
 少し考え込んでいる。

「で・・・以前の俺はいないことになってる、ヒュウガ以外のメンバーは
 このことを知らないんだ」

「つまり、重罪を犯した犯人がこんな辺境で特務部隊の
 隊長をやってるとバレるわけにはいかない・・・そう言うことか?」

「まあそう言うことだ・・・そこでランブル、おまえに頼みがある」

「・・・・・・」

「頼む! このことは他のヤツらには黙っててくれねぇか?」

 ランブルに向かって頭を下げるラグナ。

「・・・ふん、貴様を極刑で殺させるわけにはいかないからな・・・いいだろう」

「すまねぇな」

「勘違いするなよ、お前を倒すのはこの俺だからだ!」

「そう簡単には負けてやらねぇがな」

 ラグナがニヤリとする。

「そして・・・これだけは言っておく、俺の邪魔だけはするなよ」

 捨て台詞を残しランブルは去っていった。

「・・・・・・ランブルのヤツ、あのセリフ良く飽きねぇよなぁ」









  

 〜セストニア氷原・ブリーフィングルーム〜


 双子の悪魔との激戦をかろうじて制したラグナチーム、
 敵機60という大軍を巧みな計略を使いわずか10機で
 本拠地を守りきったオスコットチーム、そして彼らが今いるのは
 双子の悪魔を退けて占領した基地である。
 そして占領してから次の日の朝を迎えた。

「隊長おはようございます、今朝は随分お早いんですね」

 クランが珍しく朝早く起きてきたラグナを見て苦笑する。

「ああ、おはようさん・・・別に笑わなくても良いだろ?」

「だって・・・寝癖が凄いですよ?」

「・・・マジ!?」

「はい、マジです」

「隊長、凄い寝癖ですねぇ」

 ラグナが慌てていると後ろからヒュウガが声を掛けてきた。

「カミカワ大尉、おはようございます」

「クランさん、貴方一体いつ寝てるんですか?」

 ブリーフィングルームに来ると自分より必ず先にいるクランに
 疑問をぶつけるヒュウガ。

「確かに・・・俺はいつも遅いけどな」

「寝てはいるんですよ? 仕事で遅くなって寝るのが遅いですが」

「なんでそんなに早く起きれんだよ」

「習慣が身に付いただけですよ」

 ラグナとヒュウガはもう笑うしかなかった。

「あはははは・・・とりあえず隊長?」

「ははは・・・なんだヒュウガ?」

「その寝癖直してきましょうよ、付き合いますから」

「あ、ああそうだな・・・」

 二人は連れだって洗面所へ向かった。
 それからしばらくが経ちコバルト小隊全員がブリーフィングルームに集まった。

「クラン、また新しい人が来るんだよね? それも二人」

「また増えるんだ・・・随分賑やかになるねぇ」

 オスコットが嬉しそうにぼやく。

「多分皆さんも名前ぐらいは聞いたことがあると思いますよ?」

「・・・そんな有名人さんが来るんですの?」

「ええ、だってその二人は・・・」

 クランが言いかけた瞬間ブリーフィングルームのドアが勢いよく開け放たれた。

「だってその二人とは何を隠そう・・・!!」

「グレン小隊に名を連ねていた・・・!!」

「な、なんだ!?」

 ラグナが驚き振り返る。

「キース・エルヴィンと!!」

「アイリ・ミカムラ!!」

「「この二人なのだから!!!」」

 キースと言った青年とアイリと言った少女は決めポーズを取っている。
 何故かランブルとクランを除く小隊メンバーの頭には
 決めポーズを決めている二人の後ろに爆発するシーンが浮かんだ。

「・・・・・・と言うわけで本日よりコバルト小隊に配属となります
 キース・エルヴィン大尉とアイリ・ミカムラ大尉です」

「まっ、よろしくな!!」

「私たちが来たからにはもう大丈夫よ!!」

 久しぶりの作戦で妙に力が入りハイテンションになっている二人であった。

「まあ、冗談はコレぐらいにしといて・・・」

「そうね、ちょっと調子に乗りすぎたかもね・・・」

 あははと苦笑いをするキースとアイリ。

「まあ・・・なんだ、噂は聞いてるぜ・・・よろしく頼む
 俺がこの部隊で隊長をやらせてもらってるラグナだ」

「ええ、よろし・・・ってあんたは・・・・きゃっ!!!」

 突然キースがアイリの腕を掴んで引っ張った。

「アイリ!! ・・・今は騒ぎを大きくしたくないから黙ってろ」

 アイリの耳元で何やら喋るキース、勿論周りの人には聞こえないようにだ。

「あの・・・どうかしたんですか?」

 ジータが訝しげに尋ねる。

「え? あ、ああなんでもないわよ、それと敬語なんか使わなくて良いからね」

「オレもオレも!!」

 キースが口を挟む。

「わかった、よろしくな」

「隊長は最初から敬語じゃありませんでしたよ」

 ヒュウガのその言葉にクランとランブルを除く皆が爆笑していた。
 こうして全員が挨拶を終えるとクランが次の話を持ち出してきた。

「皆さん、次の話をしてもよろしいでしょうか?」

「次の話って? ・・・もしかしてクラン、新しい兵器のこと?」

「ええそうよ・・・新兵器の説明のために本日はもう一人、
 ゲストを招きました」

「誰ですか?」

 ムラキが尋ねた。

「もう少ししたら来ると思いますので、各自休憩にしたいと思います」

「「「了解〜」」」






 

 〜セストニア氷原・休憩室〜


 ラグナがコーヒーでも飲もうと思い休憩室に来たときだった。

「ちょっとあんた、こっちに来なさい!」

 自販機の前にいるラグナの後ろにはキースとアイリが立っていた。

「何だよ、突然」

「新しい隊長にはわりぃが今は大人しく従った方が良いと思うぜ?」

「どういうことだよ?」

「コイツ、こう見えてもミカムラ流っていう拳法使うんだよ」

 そう言ったキースの隣で指をボキボキ鳴らすアイリ、かなり怖い。

「・・・分かったよ、どこへでも連れてけばいいだろ?」

 ラグナはキースとアイリにワケも分からず連れて行かれた。





  

 〜セストニア氷原・キースの部屋〜


 キースとアイリに連れられてやってきたのはキースの部屋だった、
 まだ到着したばかりで荷物の整理が終わっていないようだ。

「・・・で、こんなトコまで連れてきてなんっ・・・」

「何だとは言わせないんだからね・・・キース!!」

アイリはラグナをベットの上に押さえ込んだ。

 う、うごかねぇ・・・この身体のどこにそんな力もってんだよ!?
 アイリに押さえつけられたラグナは何とか抜け出そうと
 必至にもがいたがびくともしなかった。

「わりぃな・・・隊長さんよ、正直に答えてもらうぜ?」

 そしてキースはラグナの頭に拳銃を突きつけた。
 キースとアイリ、二人の声にどこか殺意のようなものを感じ取ったラグナ。

「穏やかじゃねぇな・・・何もしねぇから離してもらえねぇか?
 苦しくてたまらねえよ・・・」

「ちゃんと正直に質問に答えなさいよ?」

「返答次第によっちゃ貴様を戦闘不能にしてやるからな」

 さらに銃を強く突きつけるキース。

「わかったわかった・・・早く質問しろよ、休憩時間終わっちまうぜ?」

「「・・・・・・」」

 一瞬無言になるキースとアイリ。
 そしてキースがゆっくりと話し始めた。

「おまえ、フェンナちゃんを殺そうとしただろう?」

「フェンナって・・・フェンナ・クラウゼンのことか?」

「とぼけないで!! アンタ、いきなりドアを蹴破って
 フェンナに銃向けたのよ!?」

 ラグナは自分の記憶を探ってみた。

「あっ・・・!!」

 そうやって責められる事について一つだけ思い当たることがあった。

「思い出したかよ?」

「そんな馬鹿な・・・あれは夢じゃなかったのかよ!?」

「夢ですって!? あんたは実際に私達の前に姿を現しているのよ!?」

「じゃあ・・・キース、お前が俺の銃を打ち落としたヤツか!?」

「なんだ、やっぱり分かってるんじゃねぇか・・・」

 ラグナが夢で見たと思っていたことは現実で起こっていた、
 その事実を突き付けられてラグナは何が何だか分からなくなっていた。
 ただでさえ見たくもない夢だった、その夢が現実で起こった
 事件だと言うことをラグナは認めたくなかった。

「まだとぼけるつもりなの!? いい加減に白状したら?」

「あんまり焦らされると誤って撃ちかねないぜ?」

「認めたからってどうなるってんだよ!?」

「なんであんたがそんな事をしたのかが知りたいからよ」

 アイリが拳をきつく握りこむ。

「夢だって思ってた俺がなんて答えれば良いんだよ、
 それに夢の中で俺は自分の身体を自分で制御できなかったんだぜ!?」

 必至になって弁解しようとしているラグナを睨むキースとアイリ。

「キース、アレって嘘よね多分?」

 小声でキースに耳打ちをするアイリ。

「眼を見ろよアイリ・・・嘘言ってるような眼に見えるか?」

「・・・それぐらいさっきから気付いてたわよ・・・でも!!」

「俺達別に人殺ししたいわけじゃないだろ?」

 数多くの戦場をくぐり抜けてきたキースとアイリ、
 その中で養われたのはPFの扱いだけではない、
 人を見る目もまた養われてきたのだ。
 そしてラグナの眼はいくら見ても嘘を言ってる眼には見えなかった。
 それも当然だった、何しろラグナは嘘を言っていないからだ。
 ラグナは自分の身体が操られていたような感覚にあったこと、
そして自分のやったことを夢のように感じていたこと。
 何一つ嘘はついていないのである。

「ごめん、チョット頭に血が上りすぎてたみたい」

「とりあえずこの話は保留にしておこうぜ? アイリ」

「仕方ないわね・・・」

 一通り話が付いたキースとアイリ、そしてラグナの方を向く。

「とりあえず今のところはあんたを信じてあげるわ」

「へ?」

「ただ今度怪しい素振りを見せたら・・・」

「さっきまでのは一体?」

「ぶっ飛ばすからね」
「ホントに撃つからな」

「あ、ああ・・・・・・・・・なんだってんだよ・・・ブツブツ」

 こうしてラグナの知らぬ所で話は終わっていた。





  

 

 〜セストニア氷原・ブリーフィングルーム〜


 休憩時間が終わりブリーフィングルームに戻ってくる小隊メンバー、
 そして戻ってきたブリーフィングルームには白衣を着た
 見知らぬ男がクランと話をしていた。

「そろそろ休憩時間が終わりのようですね」

「そのようだな」

「クラン、全員揃ったみたいだよ?・・・何故か隊長がやつれてる気がするけど」

 この短時間でラグナに何があったのか知らない皆は
 ラグナに何があったのか気になった、が・・・

「何もねぇよ」

 と言って答えようとはしなかった。
 が、微かに震えているラグナであった。

「それでは話を初めてよろしいですね、みなさん?」

「始めちゃってよ〜」

「では、先ほどお知らせしましたゲストが先ほど到着いたしました」

「新兵器の説明と運用方法を説明に来たヒョウドウだ」

「ん? ヒョウドウってどっかで聞いた覚えが・・・」

 頭をひねるラグナ。

「この前の通信のことをもう忘れたのか?」

「・・・あ! ジータが倒れたときの!!」

「あんまり大声で言わないで下さいよ隊長」

 恥ずかしそうにするジータ。

「あれは実験で倒れたのだから何も恥ずかしがることはない、
 むしろあのレベルまで耐えられる方が珍しいのだ」

 イメージ的に人のことをフォローするのがこれほど似合わない
 男もいないだろう。

「それはそうかもしれませんけど・・・」

「いつまでもウジウジするなー!! ジータらしくないぞ〜」

「だな・・・ほらジータ、しっかりしろ!!」

 シュキとムラキがジータを激励する。

「すいません、ありがとうございます」

「では、それぞれの新兵器の説明に入るが・・・構わないか?」

「あっ、すいません・・・どうぞ」

「ではまず君の機体の新兵器について・・・」

 ヒョウドウが新兵器の話を始めた。


※かなり専門的な言葉やら説明があるので話の内容は
割愛させていただきます。


 そしてラグナの機体に装備される新兵器についての話で
 コバルト小隊メンバーは驚愕することになるのだった。

「ラグナ・・・君の機体には他の機体にはない危険が付きまとうことになる、
 それでも私が持ってきた新兵器を使う覚悟はあるか?」

「それはどの程度の覚悟を言ってんだよ」

「命を懸ける覚悟だ」

「「「!!!」」」

 ヒョウドウのその言葉にブリーフィングルームはあっと言う間に静かになった。
 ヒョウドウは構わず話を続ける。

「それでも・・・使う覚悟はあるのか? 使う使わないはお前の自由だ」

「そいつを使えば・・・俺は強くなれるのか?」

「俺が保証する・・・今の倍以上の強さが手に入るだろう」

「なら、使うしかねぇだろ」

「はっきり言ってお前の機体に積まれる兵器、装置と言った方が良いのだろう」

「・・・・・・」

「私は開発に反対した・・・この意味が分かるな?」

「アンタはパイロットを犠牲にする兵器を作りたがらない、
 そう言うことなんだろ? ・・・分かってるさ」

「・・・あの適性検査はそのためだったんですね?」

 ヒュウガがヒョウドウに詰め寄る。

「・・・察しがいいな、その通りだ・・・ヒュウガ・・・と言ったか?」

「はい、そうです」

「あの装置には制約が多すぎる、まさかこの部隊に使える者がいるとは
 正直思ってなかった」

「・・・・・・」

「パイロットを危険にさらすことにはどの小隊でも変わらないがな・・・」

 ヒョウドウが自嘲的な含み笑いをする。

「戦争なんてそんなモノさぁ・・・自分が犠牲にならなければ
 他の誰かが犠牲になる、その逆もまた然り」

 オスコットが戦争について語り始める。

「何の犠牲もない方が良いだろうけど、そういうわけにはいかない・・・
 それが戦争ってもんさ・・・ヒョウドウ博士もそんないちいち
 落ち込んでたらキリ無いぜ?」

 オスコット、語り終了。

「分かっているんだよ、そんなのはな・・・」

「ああもう!! 暗い雰囲気はたくさんだ! ヒョウドウ!
 その装置を使えるのは俺しかいないんだな!?」

「その通りだ、本当に良いんだな?」

 ヒョウドウがラグナに向かって最後の確認をしてくる。

「へっ! 人間いつかは死ぬんだぜ? 戦争やってる俺達ならなおさらな、
 なら戦闘を早く終わらせられる方が死ぬ可能性は低くなるだろ」

「分かった・・・それでは説明を始めよう」


※この話も長いので割愛させていただきます。


「分かったか? ラグナ」

「ああ、その装置の危険性も鳥肌が立つぐらいにな」

「隊長さん! そんな装置ほんとに使う気なんですの!?」

 ラグナの身を案じて大声を上げるリンナ。

「正気の沙汰とは思えないですよ!」

 信じられないモノを目の当たりにしたかのようなジータ。

「いくら強くなるからって・・・それはちょっとな〜・・・」

 オスコットも退き気味だ。

「・・・大丈夫だって!! 俺がそんな簡単に死ぬようなヤツじゃないのは
 みんなわかってんだろ?」

 ラグナが暗い雰囲気を払うように大声を上げる。

「それにさっき聞いた説明だと危なくなったらすぐに使用を
 止めることも出来るって言ってたしな」

「それはそうでしょうけど・・・」

 不安を隠しきれない様子のムラキ。

「隊長〜ホントにそれ使うの?」

 シュキも心配そうにしている。

「「「・・・・・・」」」

 ランブル、キース、アイリの3人はダンマリだ。

「戦力が上がるのは願ってもいないことですが・・・隊長、
 本当に使うんですね?」

 クランが最後の駄目押しをしてくる。

「ああ、使うさ・・・誰がなんと言おうと俺はコイツを使いこなしてみせるさ」

「隊長ならそう言うと思ってましたけど、無茶もいいとこですよ?」

 これだけは反対したいと思ってはいるが口には出さないヒュウガ。
 それもラグナのことをわかっている所為だろう。

「・・・どうやら私ごときが何を言っても無駄のようだな」

 ヒョウドウが説得を諦めた顔をしている。

「自分の仲間がこれだけ言ってるのに諦めないのではな・・・
 とりあえず今回持ってきたモノは全て置いていく、後は好きにするがいい」

「ああ・・・また何かあったら頼むぜ、ヒョウドウ」

「分かっている・・・それではな」

 ヒョウドウがブリーフィングルームから去っていった。

「・・・ウアアアア!! ・・・頭が・・・頭がいた・・・い・・・」

 ヒョウドウがブリーフィングルームから去って間もなく、
 ジータが突然頭を抑えて苦しみだした。

「どうしたんだ!?」

「分からないよ・・・ジータがいきなり頭を抑えて・・・」

「ウアアアアアアッ!!」

「ムラキ、ヒュウガ! ジータを押さえろ!!」

「「了解!!」」

 ジータの左側をムラキが、右側をヒュウガが押さえる。

「クラン、お前ヒョウドウから何か聞いてるんじゃないのか?」

 ラグナがヒョウドウと一番話したであろうクランに話を振る。

「!!! ・・・そういえば、一定値ギリギリまでの検査を耐えた後に
 一気にショックが来た人の場合、後遺症が出るかもしれない・・・と」

「それだ!! とりあえず救護室に運ぶぞ!!」

「「「了解!」」」

 皆の慌てた声を聞きながらジータの意識は闇に飲み込まれていった。





  

 〜アルサレア・ジータの夢・????〜


 ん・・・どこだここは・・・

「おい、ジータ・・・そろそろ行こうぜ?」

 誰だろ・・・?
 コバルト小隊メンバーの中で俺にこんな親しく接する人はいなかったのに・・・

「おい、試合がはじまっちまうだろ!!」

「ジータ君、早く行こう?」

「もうそんな時間だった?」

 これは・・・もしかして俺の小さい頃の・・・夢なのか?

「まってよ〜、僕をおいていかないでよ!! ○○○○○!!」

 ・・・俺今なんて言ったんだろう・・・
 段々景色が薄れていく・・・もうすぐ夢も覚めるみたいだ・・・
 久々だな・・・こんな・・・夢・・・・・・・を見たの・・・・は・・・





  

 〜セストニア氷原・救護室〜


「おう、大丈夫か? ジータ」

「隊長・・・ここは?」

「お前また倒れたんだぜ? どうしたってんだよ」

「急に頭が痛くなって・・・ここに運ばれて目が覚めるまでの記憶が無くて・・・」

「今回の作戦は無理そうだな?」

「大丈夫です!! いけますよ! ・・・危なくなったら退かせて貰いますから」

 ラグナはじっとジータの眼を見た。

「・・・無理はするなよ?」

「はい! まかせて下さい、隊長!!」

「まあ、今は休んでおけよ・・・作戦は明日だからな」

 ジータがもう一度寝て起きた頃には全員の機体の
 新兵器がすでに装備されていた。









  

 〜セストニア氷原・ヴァリム本拠地〜


 作戦を失敗したブライスをリュウハが睨んでいる。

「・・・失敗したな、ブライス」

「・・・グググググッ・・・ならばどうするというのだ!?」

 激しく歯軋りをしながらリュウハをにらみ返すブライス。

「次は俺に指揮を執らせてもらおうか?」

「・・・フフフフフ・・・出来るモノならやってみるがいいリュウハよ、
 神佐の腕前じっくりと拝見させてもらおうか!!」

「では早速だがブライスよ、貴様にはもう一つの
 重要拠点の方に移ってもらう・・・いいな?」

「・・・・・・それで?」

 リュウハは目の前のテーブルに地図を広げる。

「前回の戦闘で我々は60という数の決して少なくないPFを失ってるわけだが」

「・・・・・・」

 リュウハが2つの基地の場所に指を指す。

「貴様に守って貰う場所がここ・・・そして今現在我々がいる基地がここだ」

「それぐらいわかっている」

「現在この2つの基地は要塞化が進んでいる、そこでだ・・・」

「俺は何をすればいいのだ?」

「こちらの重要拠点で篭城してアルサレアの戦力を
 釘付けにしておいて欲しいのだが・・・出来るか?」

「リュウハ、貴様はその間何をしているんだ?」

「こちらの基地に援軍を呼び込み一気に攻め落とそうと考えているのだが」

「・・・・・・了解した、せいぜい失敗しないようにな」

 説明を聞きおえたブライスはさっさと部屋から出ていった。

「さて・・・次はお前達の番だ」

「待ちくたびれたぜ・・・」

「本当は何を考えているの?」

「やはりユイは気が付いていたか・・・」

 ヤレヤレと肩をすくめるリュウハ。

「あ、あたいだって気付いてたんだからな!! リュウハ」

「ハハハ・・・分かっている・・・」

「マイ、嘘を言うのはよくないわね・・・珍しいわね、貴方が笑うなんて」

 見栄をはるマイが余程おかしかったのか、笑っているリュウハ。
 それを見て珍しく驚きを隠せないユイ。

「なんだよ〜、ホントに分かってたんだからなぁ!!」

 少しいじけ気味のマイ・・・3人が3人とも、
 この3人だからこそ見せる表情なのだろう。

「・・・・・・すまない、では本題に入らせてもらうぞ」

「分かったわ」

「ああ、いいぜ」

 リュウハはユイとマイに本当の作戦を告げた。

「・・・やはりそういうことなのね」

「・・・なるほどな、分かったぜ」

「では頼んだぞユイ、マイ」

「「了解」」

 話が終わると双子も部屋から出ていった。


「さあ、あいつらはどう動く?」














 

 〜セストニア氷原・ブリーフィングルーム〜


 新兵器が到着して早一日、ヴァリムに大打撃を与えたコバルト小隊は
その波に乗ってヴァリムを一気に攻め落とす作戦に出ることになった。
 しかしヴァリムも馬鹿ではなかった。
 全員が集まり作戦会議を開始しようと言うところでクランが叫んだ。


「皆さん大変です!!」

「どうしたの〜?」

 シュキがクランの目の前にある通信機の画面を覗き込む。

「・・・・・・」

 その画面を見た途端固まるシュキ。
 みんなが何事かと一気に画面に集まる。

「・・・・・・クラン、まさか・・・」

「はい、皆さんがお考えの通りだと思います・・・
 まさかヴァリムの動きがここまで早いとは」

「本当ですね・・・」

 ヒュウガが憎しげに呻く。

「ま、ぼやいても仕方ないんじゃないの?」

「そうだよなぁ・・・とりあえず今回の作戦の概要を聞こうぜ?」

 ラグナが話の先を促す。

「え、ええ・・・それでは作戦会議を始めたいと思います・・・
 シュキ、いつもの通り皆さんに書類を配ってちょうだい」

「はいはーい!!」

 この仕事に慣れてきたのか、書類を配るスピードが段々と
 速くなっていくシュキ。

「今回の作戦は前回の作戦の時に与えたダメージを敵が回復しないうちに
 こちらから攻め込み殲滅する作戦です、上手くいけば
 この地域での作戦は今回が最後となりますので皆さん頑張って下さい」

「「「了解!!」」」





  

 

 〜ラグナチーム・準備中〜


「えーと・・・今回の作戦は、俺とヒュウガにオスコットそして・・・
 ランブルか・・・まあ一つよろしく頼むぜ」

「隊長、あの双子・・・また出てきますかね?」

 双子のことを考え複雑な表情になるヒュウガ。

「ん? もしかして双子って・・・あの双子かい?」

 オスコットも気になるようだ。

「ああ、俺達はその双子と交戦した・・・かなり強かったぜ」

「・・・フン、その程度の敵に苦戦しているようでは・・・」

「あの〜・・・ランブルさん、あの双子はホントに強かったですよ?」

 自分達を罵倒しようとしたランブルに控えめに口を挟むヒュウガ。

「・・・一度だけ戦闘してるとこを・・・見たことがあるよ、おじさんは・・・」

 遠くを見つめるような視線になるオスコット、何を見たのだろうか?

「誰の戦闘ですか?」

「おいおい誰って・・・今隊長達話してたじゃないの!」

「見てたって・・・なんで戦闘に参加してたんじゃなかったんですか?」

「その時ちょうど・・・自分の機体だけ出られなくてねぇ・・・」

「「「・・・・・・」」」

 その場にいる全員がオスコットの気持ちを理解できたのだろう、
 なぜならラグナチームは全てベテランパイロットで組まれているのだから。
 そして自分だけが味方の助けを出来ないことが
 どれだけ辛いか知っているから。

「凄かったよ・・・目の前でいきなり3機の味方が消えたときはね・・・」

「多分その時より強くなってるぜ・・・あの二人はな」

 前回の戦闘の様子から思ったことを伝えるラグナ。

「・・・そうだろうね・・・もし戦えたら・・・」

「オスコットさん?」

 今度は妙に思い詰めた表情になるオスコット、
 そしてブツブツと独り言を漏らす。
 ヒュウガが呼びかけても気が付かないようだ。

「・・・そろそろ格納庫に移動した方が良いんじゃないのか?」

 いたたまれなくなったのかランブルが口を挟む。

「おーい! オスコット!! そろそろ移動するぜ?」

「ん!? ・・・あ、ああ・・・ぼうっとしちゃって、おじさんも年かねぇ」

 すぐにいつもの表情に戻すオスコット。

「それじゃ、出撃するか!!」

「了解!!」








 

 〜キースチーム・準備中〜


 グレン小隊のメンバーだったというキースとアイリに
 興味が湧いたのか、ジータが作戦について尋ねた。

「お二人は今回の作戦をどう思ってますか?」

「へ? そりゃあ、2つの基地を同時に攻め落とすなんて、
 しかもこんな少人数でやろうってんだから無茶もイイトコだとはおもうわ」

 冷静に状況を分析するアイリ。

「けど見たところ結構な数のベテランも揃ってるみたいだし・・・
 やってやれないことはないんじゃないかって思ってるぜ?」

 続けてキース。

「確かに強い人も多いですけど・・・大丈夫でしょうか?」

「ジータさん!! 何弱気になってるんですの!!」

「そうだぞジータ、リンナ少尉の言うとおりだ」

 流石に今回の作戦には自信がないのか不安がるジータ。

「悩むのはPFに乗ってからででも遅くないだろ?
 さっ、早いとこ格納庫に行くぞ!」

 キースが強引にジータの背中を押して格納庫に入っていった。

「はぁ・・・」

「ホントにどうしたんですの? その落ち込み具合は
 戦うのが怖いから・・・と言うわけではなさそうですわ」

「いえ、ちょっと自信がないだけですよ・・・ホントに、それだけです」

 ちょっとだけ疑った目になるリンナ。

「私が言っても無駄のようですわね・・・」

「すいません、こればっかりは・・・」

 悩んでいることが一つではないことを自分からバラしてしまったジータ、
 それでもリンナはそれ以上突っ込まなかった。

「ジータ・・・どうした?」

 しばらく機体調整をしているとジータの機体に
 ムラキがプライベート通信を入れてきた。

「ムラキさん・・・いえ、なんでもないですよ」

「・・・自分にも話せないことか?」

「・・・・・・・・・検査の後遺症で倒れたとき・・・あいつの夢を・・・見たんです」

「そうか・・・」

「こんな時に・・・駄目ですよね」

 苦笑するジータ。

「・・・・・・」

「忘れようと思ってるんです・・・でも駄目なんですよ・・・悔しいです、
 こんな弱い自分が・・・!!」

「ジータは弱くなんか無いさ、それどころか強いと思うよ、自分は」

 じっとジータを見つめていたムラキが口を開いた。

「どうしてです?」

「今までずっと辛い思い出と戦ってきたんだろう?
 今まで一度たりともその思い出から逃げなかったんだろう?
 自分は辛い思いをしたことがない・・・と言ったら嘘になるが
 ジータの思い出ほど辛い思い出は持ち合わせてないからな」

「ムラキさん・・・でも、でも!」

「だから自分にはその恐怖がどれほどのものかは分からない、
 ただ一緒に考えることは出来ると思ってる・・・
 今まで一人で耐えてきたことだ・・・二人でなら
 もっとがんばれるだろう?
 辛い思い出だからって逃げ出してはいけないから・・・な?」

「・・・・・・ムラキさん、ありがとうございます・・・もう大丈夫です!」

 どうやら吹っ切れた様子のジータ、
 それを見て満足そうなムラキ。
 ムラキはあえて何も言わずに通信を切った。

「さて・・・みんな準備はいいかい?」

 凄いタイミングでキースが声をかけてきた。

「キース、私はOKよ!」

「自分もいけます!」

「私も大丈夫ですわ」

 そしてジータは・・・・

「いつでもいいですよ・・・行きましょう!!」

 先ほどと様子が違うジータを見てなんとなく安心する
 キースチームメンバーであった。









  

 〜両チーム・出撃間際〜


「エルヴィン大尉、準備はよろしいですか?」

「いつでもいけるぜ?」

「リーダー!! 今日も頑張ろうね!」

「ああ、言われるまでもねぇがな!!」

 たのもしい返事を返すキースとラグナ。

「今回もシュキがこっちのオペレーターか・・・ま、よろしくたのむわ!」

「そう言えば前回もシュキさんでしたね、私もよろしく♪」

 前回の作戦も一緒だったラグナとヒュウガ。

「うう〜・・・今回もベテランさんばっかりで緊張するよ〜」

 なんで自分がこっちのオペレーターに回されたのだろう、
 と自分でも思ってしまうぐらいベテランばっかりのチームに
 回されてしまったシュキ。

「まあまあ、そうやって力を入れすぎるのはよくないと
 おじさんは思うな〜」

「・・・せいぜい足手まといにはなるなよ」

 そして緊張をほぐしてやろうという気遣いの心が伺えるオスコット、
 容赦ない一言を放つランブル。

「・・・・・・が、頑張ります」

 緊張のあまりどこまでも縮んでいくシュキであった。

「エルヴィン隊長も負けないようにお願いします」

「・・・・・・すまねぇがクランさんよ、
 今隊長と比べるのは勘弁してくれないか?」

「・・・・・・はぁ・・・申しわけありません、了解しました」

 クランが頭に?を浮かべている、
 無理もないだろう、その話を聞いて理解できるのは
 ラグナとキース以外ではアイリしかいないのだから。

「キース! 隊長だからって調子に乗るんじゃないわよ!!」

「わーってるよ! アイリこそ逆らいすぎるなよ?」

「仲良いんですね、お二人は」

「楽しそうですね」

「元気があるのはいいことですわ」

 グレン小隊ではお馴染みだった2人の漫才も
 ここでは珍しい光景なのだろう、
 仲の良さそうな言い合いする2人を見て
 苦笑するムラキ、ジータ、リンナの3人であった。

「・・・両小隊、準備はよろしいでしょうか?」

「キースチーム・・・OK」

「ラグナチーム・・・・・・いつでもどうぞ!!」

「では両小隊・・・・・・出撃してください!!」













  

 〜進軍中・キースチーム〜


 キースチームが目的としている敵基地はラグナチームより
 奥まったところに位置している。

「・・・なんつーか・・・妙に敵がいねぇなあ」

「ぼやかないの!! いいじゃない、敵がいないっていうのは」

「でもコレじゃ肩慣らしにもならないぜ?」

「・・・うっそれはそうかも」

 などと気が緩みっぱなしのキースとアイリ。

「・・・ムラキさん、アレで良いんでしょうか?」

「仮にも私たちより多くの戦場をくぐり抜けてきた方達です、
 何か考えがあるのだと思いますわ」

「・・・・・・」

 前を行くキースとアイリの姿に対しそれぞれ違う反応を返す
 ジータ、リンナ、ムラキの3人。
 そんなやり取りをしているとクランから連絡が入った。

「・・・エルヴィン大尉、敵機数機をこちらで捕捉しました」

「お迎えに来てくれるとは・・・気が利いてるじゃない?
 ・・・で、距離は?」

「距離・・・現在5000の位置です・・・が、速いですね
 ・・・もう4500を切りますよ」

 クランが素早く報告を返してくる。

「そのスピード・・・明らかにカスタムタイプね、指揮官機かしら?」

「そりゃわかんねぇぜアイリ、現に今までザコが
 強い機体使ってたことあっただろ?」

 いつの間にかキースとアイリの眼に力溢れる光が宿っている。

「・・・さっきまでとは違う何かを感じる、やっぱりふざけてただけじゃないんだ」

「やっぱり・・・ですわ」

「・・・・・・久しぶりにグレン小隊の戦いが見られるかもな」

 俄然キースチーム全員にやる気がみなぎる。

「距離、2500を切ります・・・目測可能距離です!!」

 クランがそう言った次の瞬間目の前に現れたのは・・・

「・・・アナタタチデスネ? 私タチノブラザーノ命ヲ奪ッタ小隊ハ!!」

「許シマセンヨ!!」

「敵ヲ討ッテヤルカラ覚悟シヤガレ!!」

 そう言って迫ってきた3人は3人ともパイルバンカーを構えた。

「ま、またですの?」

 リンナが呆れた顔をする、彼女にしてみればもう3度目だ。
 うんざりするのも無理もない話である。

「これでは時間に間に合いませんが・・・」

 クランが残り時間を見て慌てている。

「ちっ! そいつはまずいな・・・」

「どうするの、キース!!」

「ナニヲゴチャゴチャ言ッテルノデスカ!」

「コチラカラ行キマスヨ!!」

 3人のうち2人が猛烈なスピードでこちら側にせまって来る。

「これじゃ時間が間に合わない・・・そうだ!!!」

 ムラキがキースとアイリのPFの背中を押して言った。

「大尉二人は敵の基地まで先行してください!」

「えっ!! でもそれじゃ・・・」

 突然の申し出に焦るアイリ。

「それしか手はなさそうですわね・・・」

「やっぱり・・・ですね」

「大丈夫ですよ、自分達は負けませんから!!!」

「・・・・・・アイリ、ここは任せようぜ?」

「・・・そうね・・・うん、分かったわ」

 3人の目を見て納得したキースとアイリ、
 2人はグッドマンの隙を見て本来の目的である場所に急いだ。


「一人モ逃ガシマセ〜ン!」

 キースとアイリを追おうとしたグッドマンをムラキが遮る。

「邪魔デスカラ、ドイテクダサイネ〜!!」

 近づいてきた2人のうちの一人がパイルバンカーを振りかぶる。

「そんな大振りじゃ自分は捉えられんさ!!」

 横ステップを駆使してパイルをかわすムラキ。

「確かに、そんな大振りじゃ隙も大きいですしね!!」

 その隙を逃さず斬りかかるジータ。

「危ナイ!! ブラザー、右後ロダ!!」

 敵の一人が危険を知らせようとする・・・が

「敵は一人ではありませんわ!!」

 ジータに続いて隙が出来たグッドマンに斬りかかるリンナ。

「グウウウウゥゥ!! ・・・デスガマダ大丈夫デース」

 敵も然る者、二方向からの攻撃にも関わらず
 直撃だけは避けているようだ。

「コレハ、思ッタヨリ強イゾ!!」

「コチラモフォーメーションヲ組ムンダ!!」

「了解シタ!!」

 グッドマン3人は陣形を組み始めた。

「ジータ、イズミ少尉・・・来るぞ!!」

「「了解!」」

「コノ技ヲ食ラッテハタダデハ済ミマセンヨ!」

 3機がかわるがわるMLRSを発射し続ける。
 たちまち周囲の視界は爆煙によって奪われる。

「考えたな・・・だがこれでは・・・・」

「敵だって条件は同じはずですよね?」

「・・・嫌な予感がしますわ」

 リンナの嫌な予感が当たったという訳では無いだろうが
 ジータの背後に突然敵機が現れた。

「サッキハヨクモヤッテクレマシタネ〜!!」

 背中に強烈な衝撃を受けるジータ。

「うぐあああ!!」

「コノ『スモーク・・ミスト』ノ中デハ満足ニ動ケル方ガオカシイノダヨ!!
 HAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!」

「笑イガ止マラナイトハコノコトダ!! HAHAHAHAHA!!」

「一気ニ片ヅケヨウジャナイカ、ブラザー達!!」

 調子付いたグッドマン達が一気に殲滅しようと進んでくる。
 確かにこの煙の中で敵の位置を正確に把握できるグッドマン達は
 確かに驚異と言っていいほど強いのだろう。

 が、しかし・・・

「あのままヒット&アウェイをくり返されたら厄介だったが・・・助かったな」

「ええ、どうやら彼らの主武装がパイルバンカーですからね」

「絶対に至近距離まで近寄らなければ決定的なダメージを与えられませんわ」

 そう、グッドマン達がいかにこの黒煙の中を自由に動けようが
 最終的に至近距離まで寄らなければ・・・
 効果的なダメージは与えられないのである。

 その結果・・・

「コレデ終ワリダアアアアア!!!」

 ジータの後ろに現れたグッドマンが勝利を確信し笑顔を浮かべる。

「こんな近くまで接近されて・・・対応できない方がおかしいですよ!!」

 ジータは刀を盾のように構えた。

「斬馬刀ナンカデコレニ耐エラレルト思ッテルノデスカ!!」

 グッドマンは思いきり刀にパイルを撃ち付けた。
 従来の刀だったらあっけなく砕け散ってただろう、
 だがジータの持っているのは従来の刀ではない、
 むしろ斬馬刀でもない・・・

「こんどはこちらの番だ、『斬魔刀』の一撃・・・受けてみろ!!」

「ナニイイイ!? パイルヲ受ケキルダトオオオオ!?」

 攻撃を受けきったジータはよろける相手を一刀の元に両断した。

「OH! マイガ・・・」

 両断された敵機は最後の台詞を言いきるまでもなくその姿を散らした。

「「ブラザーーーーーーーーー!!!」」

 グッドマン二人の悲痛な声が戦場に木霊した。

「コノママジャ終ワレナイ・・・セメテ一人デモ道連レニシナケレバ!!」

 今度はリンナの背後に一人が姿を現す。

「・・・それで私を落とせると本気で思っているのですか?」

 ゆっくりと、しかし確実にパイルはリンナの命に穴を穿とうと近づいてくる。

「前々回は不覚を取りましたが・・・
 いつまでもそうだとは思わないで欲しいですわ!!」

 振り向きざまに長刀が一閃、パイルの一部分が
 音も立てずに切り裂かれた。

「・・・ミーハ夢デモ見テイルノカ・・・」

 あまりにも鮮やかな切り口を見て驚きを隠せないグッドマン。

「ドウシタ!? ブラザー!! 応答シロ!!」

 鋭利な風切り音を鳴らし『ユキヒメ』をふるうリンナ。

「イズミ流長刀術免許皆伝は伊達じゃありませんわ!」

「カワセ!! 逃ゲロ、ブラザーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

「せめて苦しまずに倒してさしあげます・・・イヤアァァァァッ!!!!!」

「風ガ・・・聞コエル・・・」

 リンナがユキヒメを振るった瞬間グットマンの一人から全ての音が消え、
 次の瞬間に敵機は弾けた。

「マタシテモ・・・マタシテモ!! ココハ退クシカナイノカ!!
 スマナイ、ブラザー達! 仇ハ必ズ取ッテヤルカラナ!!
 ・・・今日ハコチラノ負ケノヨウデスネ・・・デスガ! 次会ウトキハ必ズ!」

 そう言って残り一人は撤退していった。

「彼らは何人いるのでしょうか?」

「さあ・・・」

「もう何人でもいいですわ・・・それより、後を追った方が
 良いんじゃありませんの? ムラキさん」

「いや、深追いは止めよう・・・大尉のことも気になるしな」

「じゃあ、キースさん達を追いますか?」

「二人とも機体は大丈夫なのか?」

「・・・問題なし、通常運行に支障はありませんね」

「こちらも同じですわ」

「・・・では先行した大尉達の後に続く、行くぞ!」

「「了解!」」

 一足遅れてジータ、リンナ、ムラキの3人は本来の目的地に足を向けた。









  

 〜進軍中・ラグナチーム〜


 ラグナチームが向かうのはキースチームよりも若干近い場所に位置している。

「隊長〜、キースさん達は大丈夫でしょうか?」

「ああ? どうしたんだヒュウガ、らしくない心配しやがって」

「なんとなくなんですけど・・・嫌な予感がするんですよね」

「どんな風に嫌なんだよ」

「なんと言いますか・・・こう、うんざり・・・と言った感じの」

「・・・嫌な予感なのに危険はなさそうな感じだな、それじゃ」

 気が抜けたような顔をするラグナ。

「あくまでも予感ですから・・・笑い話で済むならその方が良いですよ」

 ハハハと笑うヒュウガ。

「案外当たっちゃったりするんだよねぇ・・・そういうのって」

「止めろよオスコット、ホントに当たったらどうすんだよ」

「大丈夫でしょうよー、もし当たってもおじさんの所為じゃないし〜」

 悪戯っぽく笑うオスコット。

「・・・・・・・・・」

 さっきから黙りっぱなしのランブル。
 見かねたヒュウガが小声でラグナに通信する。

「ランブルさんずっとダンマリですけど・・・いいんですか?」

「ほっとけほっとけ、いつもそうなんだからよ」

 うんざりした表情でそう言い放つラグナ、もう聞き飽きたという感じだ。

「貴様ら・・・全部聞こえてるぞ、作戦中だというのに
 よくそこまでふざけていられるものだな」

「それはこっちのセリフでもあるんだぜ? ランブル」

「なに?」

「お前もよくそこまで緊張しっぱなしでいられるもんだな・・・ってよ」

「ふん・・・常に戦場に気を配っているだけだ」

「俺だって気ぐらい配っているぜ?」

「そんな腑抜けた気の配り方では、
 奇襲をかけられたときに急な反応が出来ないだろうが!」

 戦場での対応が自分とは全く違うラグナに
 気を許すことが出来ないランブル。

「あんまり気を張りすぎて無駄に疲れたって意味ねーだろうが」

「気の張りすぎで悪いことなどあるものか!!」

 ラグナも自分とは合わないランブルに対しては
 無意識の内に張りつめた空気になってしまい、
 ついつい強い口調になってしまう。

「まあまあ、そろそろ目的地に着きますよ、お二人さん?」

 ラグナとランブルの言い合いがヒートアップし
 もうどうにも止めようが無くなってきたときに
 ちょうどよく目的地が近づいてきた。









  

 〜キースチーム・敵基地前〜


 ムラキ達3人に言われ敵基地の前まで先行したキースとアイリ。

「言われてたことだけど・・・実際に見るとうんざりするな・・・」

「要塞化してるって・・・ここまでとはね・・・」

 二人が見上げた先にあるのは強固な壁にかこまれた
 ヴァリムの基地だった。

「あの3人では足止めにもならんとは思っていたが
 これほど早く突破されるとはな」

 突然二人の頭上から声が聞こえてきた。

「誰だ!」

「上ね!!」

 二人が同時に上を見上げる。
 そこには赤のカラーリングに黒のラインが施された禍々しい
 雰囲気を放つ機体が立っていた。

「・・・間違いありません、あの機体です!!」

 クランがキースとアイリに注意を促す。

「アレが噂の・・・」

「確かに強そうではあるわね」

 リュウハの動きに注意を配るキースとアイリ。

「今この基地を墜とされると少しばかりまずいのでな・・・行くぞ」

 リュウハがそう言った次の瞬間には
 その場からディアボロスの姿はかき消えていた。

「来ます! 戦闘態勢を取ってください!」

「了解、新しい兵器のテストには十分過ぎる相手だぜ!」

「了解! いつでもOKよ!」

 キースとアイリは背中合わせにPFを構える。
 相手は一体、どこから出てきても対応できるように・・・と言う考えだろう。

「俺に小細工は通用せんぞ」

 上空から降下して、2人の眼前に現れたリュウハが
 横薙ぎに大型ビームソードを振るう。

「っ!! ・・・なんて速さだよ!」

 バックステップでかわすキース。

「でも、まだ反応できる速度だわ!」

 紙一重で横移動するアイリ。

「反応速度はまずまず・・・だな」

「なに余裕かましてんだよ、次はこっちの番だぜ!」

 2丁のライフルを構えるキース。

「まだまだ! これからなんだからね!」

 両拳を打ち合わせるアイリ。

「・・・・・・・・・・・・・・・いいだろう、来い!」

 リュウハがベフィマスランチャーの照準をキースに合わせる。

「キース! 狙われてるわよ!!」

「分かってるって! そっちこそカウンター、とられんなよ!?」

 照準を合わせたリュウハに向かってアイリが突っ込んでいく。

「撃たせるもんですかー!!」

「・・・ふむ、どうやら高速格闘戦タイプのようだな・・・ならば」

 ベフィマスランチャーを構えたまま大型ビームソードを取り出すリュウハ。

「あんまりなめないでよね! 片腕だけでかわせるなんて思わないでよ!?」

 さらに加速しリュウハに迫るアイリ、かなりの速度が出ている。

「こっちからもいくぜ?」

「こちらは・・・右と左で銃の形が若干違うな・・・中距離変則射撃タイプ、
 と言ったところか・・・それならば・・・」

 キースに向けてベフィマスランチャーを乱射し始めたリュウハ。
 キースも攻撃を開始する。

「そうやって乱射すればこちらの照準は合わせられない・・・
って普通は思うよなー?」

 なおも乱射を続けるリュウハ、
 さらに今度は左から回り込んできたアイリの攻撃が加わる。
 キースはブーストで右側に移動しながら射撃を続けている。

「なかなかのコンビネーションだ、だが!!」

 アイリの拳が当たる直前でリュウハは上に向かって飛んだ。
 空振りをしたアイリが体勢を立て直そうとブーストをふかそうとする。

「もう少しだったのに・・・きゃああッ!!」

 アイリのブーストを噴かそうとする一瞬の隙を付いて
 大型ビームソードを投げつけるリュウハ。

「アイリ!? ちっきしょう、何て反応速度だ!!」

「キース、あたしは大丈夫だから・・・まだまだよ」

「もう終わりか? ・・・元グレン小隊の実力はそんなものなのか?」

 そう言ったリュウハがあらためて二人の方向に
 ベフィマスランチャーを構える。

「アイリ、二人同時に必殺モードを使おう」

「まだ試してないんだけど・・・仕方ないわね、了解よ!」

「ほう、まだ切り札を持ってるというのか? 面白い」

「実を言うと・・・俺達もまだ使ったことがないんだがな? リュウハさんよ」

「・・・付け焼き刃で勝てるとでも思っているのか?」

「付け焼き刃かどうか、その身で受けてみなさい!!」

 キースとアイリは一旦距離を取った。

「最後の一撃・・・か」

 キースとアイリの最後の一撃の気迫を感じ取るリュウハ。

「アグレッシブライフル・マルチアングルイェーガー、最大出力」

「装甲解除、スタンバイOK」

「一か八かだ、カウントダウンスタート・・・5・・・・・・4・・・・・・3・・・」

 キースが機体のエネルギーを臨界点まで高めている、
 アイリも同様にエネルギーをフルに使い切ろうと
 臨界点ギリギリまで出力を上げている。

「・・・2・・・・・・1・・・・・・」

「・・・来るようだな」

 リュウハにも緊張が伝わる。

「「0!!」」

 先にアイリが飛び出した、見た目はさっきと同じようだが・・・

「せやああああああああああ!!!」

「・・・先ほどより反応速度が速いようだ、だがこれぐらいなら!!」

 何撃も拳を叩き込むアイリ。

「・・・っ・・手強い!」

 リュウハがアイリの動きに合わせて大型ビームサーベルを振るう、だが・・・

「ここよ! 装甲解除!!」

 今度はアイリがリュウハの動きの隙を付き一瞬にして
 自機の形態を変化させた。
 拳の部分以外の装甲を外したアイリの機体の速さは
 形態変化以前の速度に慣れていた目では到底追いつくことが出来ない。

「!!・・・速い!」

 あまりの速さに反応しきれないリュウハ、さらにその隙を付いて
 キースの攻撃が加わる。

「これでどうだ!! ツインMAXファイア!!」

 出力を極限まで高めた2種類の攻撃がリュウハに迫る。

「ぬう、これほどまでの攻撃速度を叩き出すとはな・・・くうっ!」

 ディアボロスに強い衝撃が走る。

「言ったでしょ? ただの付け焼き刃なんかじゃないってねっ!!」

 次々と繰り出されるコンビネーションに手を出せないリュウハ。

「これでどう!? ・・・はあっ! せいっ! てやああああああっ!」

 アイリが最後とばかりに連続コンボを加える。

「こっちもこれで最後だぜ!!」

 キースの放った弾丸がディアボロス左腕の関節へと
 吸い込まれてゆく、結果・・・

「・・・・・・片腕を持っていかれるとはな、いつ以来だろうか」

 リュウハが悔しげでありながらも何処か楽しそうにつぶやく。

「やったぜ!・・・流石にこれ以上は・・・」

「はあ、はあ・・・きついけど・・・ね」

 二人は機体、身体共に満身創痍の状態になっている。
 その時突然リュウハにヴァリム側からの通信が入った。

「リュウハ様、準備完了いたしました」

「そうか、私も今からそちらへ行こう」

「了解いたしました」

 ヴァリム兵士からの通信が終了した。

「そう言うわけがあるのでな、楽しませて貰った礼に
 一つ面白いモノを見せてやろう」

 ディアボロスのウイングから何かが射出された。

「時間がないのでな・・・すぐにカタを付けさせてもらう、
 システム起動・・・目標補足!」

 射出されたモノはキース達の機体と一定距離を保ちながら
 高速での移動を開始する。

 ヒュンッヒュンッヒュンッ・・・

 不気味とも言える風切り音がキース達の耳に届く。

「まだだ! まだいける!!」

「そうよ!」

 既に崩壊してもおかしくない状態の機体で強がりを言うキースとアイリ。

「それは無理だ」

 リュウハのセリフが合図と言わんばかりに
 キースとアイリの機体を無数のレーザーが襲う。

「ぐあああああああ!!!」

「きゃああああああ!!!」

 ほぼ全方向からのレーザーで一瞬にしてスクラップ同然にまで
 追い込まれたキースとアイリ。

「・・・嘘だろ、マジかよ!!」

「・・・・・・こんなのアリ?」

「・・・また楽しませて欲しいモノだな、さらばだ」

 片腕を失ったディアボロスが動かなくなった二人に背を向けて去っていく。
 キースとアイリはその後ろ姿を呆然と見送ることしか出来なかった。

「・・・・・・なあ、アイリ・・・」

「今は・・・・・・何も言わないで・・・・・・・・・お願いっ・・・」

 二人が救助されたのはそれから40分程度が経過してからだった。










第3話中編・END

第3話後編へ続く

 



〜作者共のお遊び〜第3話中編完成記念インタビュー&作者
(桃音)の暴走により生まれたキャラが助手に付きます祭(長)〜


背徳の旋律:前回からかなり時間が経過しましたが作者は死んでませんよ?

ナイトメア:色々あって遅れました

ナイトメア:悪夢の召喚士は風邪で今回は休むとの事です

ティア:もう、ふざけてないでちゃんと紹介して下さい〜

背徳の旋律:あはははは、すまんすまん・・・
と言うわけで今回から助手をして貰うことになった・・・

ティア:ティア・ノヴァルティスです、助手と言っても何をしたらいいのか
分からないですが一生懸命頑張ります♪

背徳の旋律:ティアのプロフィールなども纏めて後編で出す予定です

ティア:自分のプロフィールが出されるなんて、ちょっとドキドキしますね

背徳の旋律:まあティアも楽しみにしててね

ティア:は〜い

背徳の旋律:それでは今日のインタビューを開始しましょうか?

ティア:今日のインタビューはヒョウドウ・シン(氷堂・真)さんです♪

ヒョウドウ:ヒョウドウだ、よろしく頼む

☆ヒョウドウさんの専門分野って何ですか?

ヒョウドウ:専門分野というと・・・研究している対象のことか?

ティア:そうだと思いますです、はい・・・ですよね、先生?

背徳の旋律:うん、そう言うことだよ

ヒョウドウ:私が専門としているのは脳医学と呼ばれるものだろうな

ティア:脳医学ですか?・・・・・・難しそうです・・・

背徳の旋律:ティアはおろか私にも出来ない分野だよ、それは

ヒョウドウ:・・・・・・

☆なぜ脳医学を専門に研究するようになったんですか?

ティア:色んな学問があるようですが何故脳医学を選んだんですか?

ヒョウドウ:それは・・・一番多くの命を助ける事が出来そうだった、からだろうな

背徳の旋律:どういうことかな?

ヒョウドウ:人間というものは複雑に出来ている、脳は特にそうだ

ティア:確かにそうですね〜

ヒョウドウ:脳が原因で死ぬ人間はかなりの数がいると聞いた、それからだな

☆主人公のラグナについて何か思うところはありませんか?

ヒョウドウ:彼は・・・正直言って若い頃の
(と言っても10年も前ではないが)私に似ているところがあるな

ティア:ええ〜っ!! そうなんですか?・・・とてもそうは思えないですよ

背徳の旋律:こらこらティア、初対面の人の印象で昔まで
決めつけるもんじゃないぞ?

ヒョウドウ:そう言う考えを起こしてもおかしくないだろう?
確かに今の私と昔の私はほとんど正反対と言っても良い からな

ティア:えうう・・・とんだ失礼を致しました・・・

背徳の旋律:話がそれてる・・・それで、どんなところが似てると思うんだい?

ヒョウドウ:まあありきたりではあるが思いこんだら一筋・・・な所なんか
似てはいると思う

ティア:・・・ヒョウドウさん、今はそうじゃないんですか?

ヒョウドウ:・・・昔の話はこれぐらいで良いだろう、次は?

ティア:???

背徳の旋律:人には誰にでも触れられたくない過去はあるものだよ・・・ティア

ティア:何故遠い目をしてるんですか? 先生?

背徳の旋律:次は最後の質問だな、よろしく頼みますよ

ヒョウドウ:ああ・・・

ティア:二人とも遠い目になっちゃった・・・

☆最後に・・・今後の抱負、と言うか目標はありますか?

ヒョウドウ:抱負でも目標でもないがやりたいことなら出来た、と言うべきか

背徳の旋律:ほほう、良い傾向だね

ティア:やりたい事って・・・なんですか?

ヒョウドウ:コバルト小隊は他の小隊には感じない何かを感じた

ティア&背徳の旋律:・・・・・・・・・

ヒョウドウ:今までこう言うことはなかったのだがな、
これからはなるべくあの小隊には積極的に力を貸そうと思っている

背徳の旋律:それはコバルト小隊にとって心強いだろうな

ティア:そうですね、私も嬉しいです♪

ティア&背徳の旋律:それではヒョウドウさん、ありがとうございました!!

ヒョウドウ:ああ、ではさらばだ



〜数十分後・舞台裏にて〜

背徳の旋律:ティア、お疲れさま
ティア:先生もお疲れさまでした♪・・・それより、
私の初仕事・・・・・・どうでしたか?

背徳の旋律:あんな感じでOKだよ、
話に色々面白みを持たせて貰えればそれで充分だからさ

ティア:良かった〜・・・仕事の邪魔になってなくて

背徳の旋律:大丈夫大丈夫、そんな難しく考えなくていいから、な?

ティア:はい、出来る限り頑張ります・・・先生、
これからもよろしくお願いしますね♪

背徳の旋律:こちらこそ、じゃあ最後の挨拶までしっかりとね?

ティア:はい!

背徳の旋律:それでは・・・後書きに新しく入った助手のティア共々・・・

ティア&背徳の旋律:語られざる〜を宜しくお願いします!! それでは〜〜♪


 


 管理人より

 桃色の悪夢さんより第3話中編をご投稿いただきました!!

 はてさて、ランブルよりもキースとアイリのほうが危険な気が……(汗)

 しかしファ○ネルですか、それは強い(笑)
 


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