〜ヴァリム・????〜
コンコン
金属の扉を叩くようなノックの音が響く。
「入るぞ」
キィィィィィ・・・
軋むような音を立てて金属の扉がゆっくりと開く。
「何カ・・・ゴ用デスカ・・・?」
「お前達に知らせておこうと思ってな・・・」
入ってきた男は神妙な顔つきで周りを見回す。
「・・・・・・」
周りにいる男達は話を聞いているのかいないのか分からないような表情だ。
「お前等兄弟のNO.5が戦死したそうだ」
男はさしたる抑揚もなくそう告げた。
「HAHAHAHAHA!! イキナリ何ヲ言ウカト思エバ・・・」
「ソンナ冗談、笑エマセンネ!!」
「嘘ではない、嘘だと思うなら総合情報管理センターへ行って確かめるがいい」
「ソンナ・・・マサカ・・・マイブラザーノ中デ、
少シ抜ケテイルガ最モ優秀ダッタアイツガ!!?」
カッカッカッカッカッカッカッ・・・バタンっ!!
同じ様相の男達は大慌てで軍靴の音を響かせ部屋を出ていった。
「・・・お前達も同じ運命を辿ることになるだろうがな」
〜アルサレア軍輸送機〜
バルメッタ島を攻略したラグナ達一行は輸送機で次の戦地、ラクメレルト諸島に向かっていた。
「クラン〜、後どれぐらいで目的地に着くの?」
「そうね・・・後15分ぐらいでしょうね」
「後15分か・・・そろそろ用意しとけよ? みんな!」
なにげにオスコットが仕切る。
「隊長、次はどんな敵がいるんでしょうか?」
「あ? そんなもんわからねぇよ、ただ前より強くなってるとは・・・思うがな」
「隊長さん、あまりだらけないでくださいな!」
けだるそうにラグナが手を振る。
「いいだろ? まだ時間あるんだからよ〜」
長い間輸送機に揺られてすっかりだれてしまったラグナであった。
「隊長、あまりだらけてると・・・」
ヒュウガがいつもの調子でラグナにせまる・・・が。
「!! ・・・ヒュウガにそこまで言われちゃあなぁ・・・」
また一つヒュウガの過去に謎が生まれた瞬間であった。
「皆さんそろそろ着きますので荷物の再確認をお願いします」
目的地到着まで残り5分を切っていた。
〜アルサレア・ラクメレルト諸島本拠地〜
ラグナ一行が島に降り立った、そこは離れ小島ばかりの危険な戦場だった。
「ここがラクメレルト諸島ですか・・・」
「随分風が強いですね〜」
「よくこんなとこに敵さんも陣地を構えるもんだね」
ジータ、ヒュウガ、オスコットがそれぞれ感想を漏らす。
「・・・どうやら皆さん無事に着けたようですね」
「なに言ってるのクラン? 乗るときにも確認したよね?」
「まあ・・・そうなんだけどね一応よ、一応」
「クランさんも呆けることがおありですのね、意外ですわ」
慌てるクランを見てリンナが笑いを堪えている。
「珍しいじゃねぇか、こんな構図はよ」
その光景を見てつられてラグナも笑う。
「そう言えばもうそろそろだと思うのですが・・・」
明らかに話を逸らそうとするクラン、余程恥ずかしかったようだ。
「あれ? もう来るのかい?」
「なんだ、オスコットも知ってることなのかよ?」
「はい、先ほど資料を見ていましたら覗かれてしまいまして」
「覗き見はいけませんね〜」
「オスコットさん、そんなことしてたの〜」
「おいおい、いずれ知ることをちょっと知っただけなのに・・・
みんなしておじさんをいじめて楽しいの〜?」
「それぐらいにしといてやれよお前ら」
「大将も笑い堪えてるじゃないさぁ!」
ちょっとしたことでみんなのおもちゃにされてしまったオスコット、彼も苦労人である。
「冗談はそれぐらいにしておきましょう、もうすぐ新しいパイロットが来ますので」
「クランさん、誰が来るんですか?」
・・・とジータが言い終えようとしたその時・・・
「自分だよ・・・ジータ」
みんなが丁度後ろを向いているときに後ろから声がかかった。
「その声は・・・まさか・・・」
「どうしたんだジータ? 幻でも見たような顔して」
「知ってるのか? ジータ」
「は、はい・・・ムラキさん・・・何でここに!?」
「自分もこっちで戦うことになったんだよ・・・
まぁ積もる話は後にしとかないか?」
「ああ! すいません、予想しない事態だったからつい焦ってしまいました」
焦りつつみんなの後を追いかけていくジータであった。
〜ラクメレルト諸島本拠地・ブリーフィングルーム〜
「では、早速この地での作戦会議を始めたいと思いますが、
皆さん・・・何かありますか?」
「「「・・・・・・」」」
「・・・では作戦の説明をさせていただきます、まずはこちらをご覧下さい」
そう言ってクランが2種類の書類を配り始めた。
1つ目はラグナ・ジータ・ムラキの3人に、
2つ目はヒュウガ・リンナ・オスコットにそれぞれ配られた。
しばらくその書類を見つめる6人。
「大体はこの書類に書いてありますので各自しっかりと読んでおいて下さい
それでは今日のところは解散にします、皆さんお疲れさまでした」
「納得いきませんわ!!」
「何が・・・ですか?」
「何故私が隊長の部隊に含まれていないのですか?」
「イズミ少尉、あなたは前の戦闘で大破しました」
「・・・」
「それとも私の作戦に不服があるとでも?」
いつものクランにはない雰囲気に後ずさるリンナ。
「い・・・いえ・・・解りましたわ・・・ですがもう一つあります!
何故ヒュウガさんが小隊長ですの? 納得いきませんわ!」
リンナがヒュウガを指さしクランに抗議する。
「あはははは・・・僕じゃ役不足ですかね? リンナさん」
「役不足とは言ってません・・・けど、
私はあなたの実力を見たことがありませんわ!」
「それなら問題はありません、今までのデータから見るに・・・
充分小隊長の実力は持っています」
「リンナ、ヒュウガをあんまり侮んなよ、コイツは強いぜ?」
「・・・・・・隊長がそこまで仰るなら構いません、ヒュウガさん、
あなたの実力この眼で確かめさせてもらいますわ!!」
再びヒュウガを指さすリンナ、敵対心をむき出しにしている。
「・・・他に異存のある方はいませんね?」
周りを見渡すクラン、そこでシュキが手を挙げてるのが目に入った。
「シュキ、何かあるの?」
「私はどっちの小隊に付いていけばいいの、クラン?」
「シュキはヒュウガさんの小隊のオペレーターを務めてもらうって
書類に書いてあるはずよ?」
「だって私の分無いよ〜!」
「あら・・・ごめんなさい、私の手違いだったみたいね、
後で部屋に持ってくから・・・とりあえず解散にします、
明日に備えて充分休養を取ってください」
「「「了解!」」」
挨拶を終えると皆がちりぢりにブリーフィングルームから出ていった。
〜ラクメレルト諸島・休憩室〜
「それにしてもジータ、久しぶりだな」
「はい! 今まで連絡もくれないでどこで何やってたんですか?」
「それは言えんよ、軍の機密に関わるからな・・・」
「そうですか、それじゃ仕方ない・・・とでも言うと思いましたか!?」
ムラキに食って掛かるジータ、いつもの雰囲気はもうどこにもない。
「まあ待てよジータ、人には事情ってもんがあるだろう?」
「そんなこと言われても・・・俺は・・・俺は!!」
「すまなかったなジータ・・・まあしばらくは一緒だから大目に見てくれよ、な?」
「は・・・はい・・・取り乱してすみませんでした、ムラキさん」
幾分か落ち着きを取り戻したジータ、2回3回と深呼吸をする。
「ところでアイツはどうしたんだ? 以前話してた・・・」
「・・・今は・・・ベリウムのところにいるそうです、風の便りに聞きました」
「そうか・・・辛いところだな・・・」
「今はそんなこと言ってる場合じゃないですよ、明日作戦開始ですから」
「そうだな・・・今日のところは休むか?」
「はい、明日はよろしくお願いします・・・ムラキさん」
深々と一礼するジータ、ムラキもそれに習う。
「そっちこそ、良く寝とけよ?」
「ははは、おやすみなさい!」
〜翌日・ブリーフィングルーム〜
「あら? ・・・シュキ、早いわね・・・どういった風の吹き回し?」
「・・・・・・一人でオペレートしなきゃいけないと思ったら・・・
緊張して寝付けなかったんだよぉ〜!!」
そう言って振り返ったシュキの目の下には立派なクマが出来ていた。
「大丈夫でしょうね・・・」
さすがにクランも焦りを隠せない。
「頑張ってみる、敵が少ないルートだし・・・ふあぁぁぁぁぁ・・・」
「シュキさん・・・眠そうですわね?」
「ごめんね〜・・・作戦の時は頑張るから」
リンナがやってきて一言。
「まぁ、もしもの時は僕に任せてくださいよ♪」
朝から上機嫌なヒュウガが二言。
「フォローは任せて〜! おじさん頑張っちゃうよ!!」
さらにオスコットが三言。
「ちょっと、私が悪者みたいじゃありませんの!!
・・・シュキさん私もフォローいたしますからね、勘違いしないで下さいな」
「みんなありがと〜」
半泣きになるシュキ。
「シュキ顔を洗ってきなさい、少しは楽になるから」
「・・・うん」
「シュキ・・・大丈夫かしら・・・・・・皆さんシュキをよろしくおねがいします」
ヒュウガ、リンナ、オスコットは力強く頷いた。
〜アルサレア本拠地PF格納庫〜
軽い会議を終わらせてそれぞれ出撃の準備をしている。
「ヒュウガ、新しい機体使い辛いだろう?」
「あ、オスコットさん・・・でももうすぐこの機体にも馴れそうですよ」
「やっぱり若いっていいねぇ・・・おじさんももう少し若かったら
新しい機体でも何でも乗りこなしてみせるのにさぁ」
「そんな自信があって凄いですよオスコットさんは」
「随分楽しそうですわね、何を話しているんですの?」
笑い声を聞きつけたリンナが話に入ってきた。
「ああ、新しい機体について話してたんですよ」
「お嬢、Jカイザーって最新型だろ?
だから使い辛くないかって質問してたんだよ」
「そういう話でしたか、確かに・・・使い辛そうですわ
大丈夫ですの? ヒュウガさん」
「ええ、もうちょっとで馴れると思いますよ」
「まだそんなに回数乗って無いじゃありませんか、ホントに大丈夫ですの?」
「戦闘になったらわかりますよ? リンナさん♪」
ヒュウガは相変わらず微笑みを浮かべてキッパリと言い切った。
〜アルサレア本拠地PF格納庫・ラグナ隊〜
「ムラキ、この小隊で初めての戦闘だが自信の程はどうよ?」
「そうですね、べつにPF戦闘をしてなかったわけではないので
実践でお見せしますよ」
「ムラキさんは強いですよ隊長!!」
「ジータにここまで言わせるって事は・・・」
「まあ、見てて下さいよ隊長!」
「ああ、期待させてもらうぜ?」
ラグナ達の話が一段落付いたところでクランから通信が入る、
ちなみにクランとシュキは通信設備を載せてあるトラックに乗って移動する。
空の移動が必要なときは各基地にある輸送機を利用している。
「それではそろそろ出発したいと思いますが各隊長、
用意はよろしいでしょうか?」
「ヒュウガ小隊、いつでも良いですよ♪」
「ラグナ小隊、準備OKだぜ?」
PF格納庫のハッチが開けられる。
「ヒュウガ小隊、行きます!!」
「ラグナ小隊出る!!!」
〜ヒュウガ小隊進行風景〜
ヒュウガ小隊は途中大きな山を抜けるルートを任されていた。
「今日はいい天気だねぇ」
「そうですね、こんな日はノンビリ昼寝でもしたいですね〜」
「・・・もうすぐ敵基地じゃありませんの? 油断していては・・・」
「シュキです、もうすぐ敵エリアに入るよ!!」
「皆さん、そろそろ気を引き締めましょう!!」
「前方から敵・・・来るよ!!」
シュキの声が荒々しくなる。
「HAHAHAHAHA!! 皆サン、ゴ機嫌イカガデスカ!!」
どっかで見たことのある金色で電柱を持ったPFが空を飛んでいる。
「「「・・・・・・・・・」」」
「ドウシタノデスカ? 恐怖デ声モ出ナイヨウデスネ!!」
その時の3人は見事に心がシンクロした、
アンタ死んだはずだろ!!!・・・という感じに。
「まあ・・・目の前にいるものは仕方ありませんよね・・・倒しますよ、皆さん?」
「オスコット、了解!!」
「了解しましたわ」
「アナタタチデスネ? 我ガブラザーノ一人ヲ殺シタノハ? 許シマセンヨ!」
どこかで見た金色の指揮官機が迫撃する。
・・・後ろの味方を大幅に突き放して。
「一人で突撃してきちゃいましたけど・・・どうしますか?」
「・・・じゃ、じゃあおじさんは後ろの敵さんを引き受けるよ」
「じゃあ、リンナさんは僕と一緒にあの指揮官を倒しますか?」
「はい、分かりましたわ」
「ソコデスネ!! 逃ガシマセンヨ!!!」
なおも突進してくるグッドマン(?)簡単に2対1の構図が出来上がってしまった。
オスコットはオスコットでバスターランチャーで空を飛んでくる
色違いの同型機を打ち落としている。
「モウ逃ゲラレマセンヨ?」
「逃げられないのはそっちですわ!!」
「僕が先に行きますよ!!」
「私もいきますわ!!」
ヒュウガがレーザーソードを、リンナがシラギクを構える。
「アナタカラ闇ニ葬ッテアゲマショウ! オ嬢サン!!!」
グッドマン(?)のパイルバンカーがリンナに狙いを定めた。
「リンナさん!?」
ヒュウガが叫ぶ・・・がしかし・・・
「一度見た技ならそれなりの対処のしようというものがあります、
あなたの技・・・見切らせていただきましたわ!!!」
ヒュンッ・・・ガシュッ!!
リンナのシラギクが空を斬り次の瞬間には指揮官機の左腕関節に突き刺さっていた。
「クッ・・・」
「あまり舐めてもらっては困りますわ!!」
「流石ですねリンナさん、僕も負けられません!!」
言うが早いかヒュウガが突撃する。
「マダ負ケタワケデハアリマセンヨ!!」
左腕を壊されてなおMLRSで応戦しようとするグッドマン(?)、
しかし勝負はもう着いたようなものだった・・・
「う、嘘ですわ・・・」
「ほお・・・ヒュウガ、やるもんじゃないのさぁ〜」
リンナは驚愕の声をオスコットは納得の声をそれぞれ上げていた。
理由はヒュウガがMLRSの弾幕の中を一発もかすることなく
全弾打ち落としたりかわしたりしながら突き進んだからである。
「これが・・・隊長の・・・言ってた・・・・・・ヒュウガさんの実力・・・ですの?」
「コノ数ノミサイルヲ全テヨケルトハ・・・」
「僕にはこんなミサイルは効きませんから・・・
それじゃちゃんと脱出してくださいよ?」
ヒュウガのレーザーソ−ドが振り下ろされ指揮官機の頭から右腕にかけてを切り裂かれた。
「オスコットさん、そちらはどうですか?」
「ああ、あらかた落としたよ〜、他愛もなかったねぇ」
「私がオペレートする必要なかったね〜」
急にシュキが通信を入れてきた。
「そんな事ありませんでしたわ、最初の声がなければ私たちは
敵に気付けなかった可能性もあります」
「ですね、シュキさんの声があったからいち早く気付けましたよ♪」
「うう、みんなありがと〜・・・では作戦終了です! 帰還してください!」
「「「了解!!」」」
ヒュウガ隊はそのあとの占領も順調に進めていった。
〜ラグナ小隊進行風景〜
ヒュウガ小隊がグッドマン(?)を撃破し最後の作戦を終了した頃
シュキから通信が入った。
「隊長、シュキから連絡がありました」
「おう、何だって言ってる?」
「こっちの戦闘は全て終了した・・・と言ってます」
「残るはこっちだけですね隊長」
「ああ、早いとこ終わらせて次の戦場へ向かわなきゃな、
クラン・・・後どれぐらいで敵本拠地だ?」
「もう敵の占領区エリアはないはずです、次が敵本拠地ですね」
「あの前方に見えてきたのがそうじゃないんですか?」
ムラキの言うとおり前方には一際大きい敵基地がたたずんでいる。
「ふん、あれが敵大将のいる基地か・・・」
「やっと終わりに出来そうですね隊長」
「では、作戦を開始してください」
「「「了解!」」」
〜ヴァリムラクメレルト諸島本拠地〜
「敵PF3機、こちらに向かってきます」
「なぁ〜に慌ててるの! こっちには地雷があるでしょうが」
「はっ! ではとりあえず様子を見ます」
「念のため王様はPFの準備をしておくか」
そう言った若き指揮官は通信室から出ていった。
〜ラグナ隊・敵本拠地突入〜
「さあ、どっからでもかかってきやがれザコ共!!」
「援護しますよ、隊長!」
「俺もいきます!!!」
「未確認PF数機、来ます!!!」
あらかたザコを片づけたあたりで、基地から赤いPFと数機のPFが出撃してきた。
「やあアルサレアの諸君・・・我が王国にようこそ!!」
赤い未確認PF・・・指揮官機と思われる機体がラグナのJ−カイザーを指し叫ぶ。
「我が名はサーディン! この島の王にしてヴァリムの守り神である!!」
「偉そうなのはいいが戦わないのかよ?」
「そう焦るなアルサレアの愚民共!!
特別にこちらで決闘の場を用意させてもらった」
「俺達にそこへ行け、と言うのか?」
「隊長、これは罠だ!!」
ムラキが小声で隊長に通信を入れる。
「どうする? 乗るも乗らないも勝手だがそこまで腰抜けなのかな?
アルサレアの愚民共は!! ハハハハハハハ!!」
「隊長・・・行きましょう!!」
「ああ、あからさまな罠だが・・・乗ってやっても良いだろ?
クラン、俺達はあいつの要求をのむことにするぜ・・・異存はねえな?」
「分かりました・・・気を付けて下さい」
「サーディン!! お前の要求のんでやるぜ、その決闘の場所を教えろ!」
ラグナの答えにPFの中でほくそ笑むサーディンがいた。
「流石だな、他の愚民とはワケが違うというわけだなアルサレアのエース!!」
「ごたくはいいからさっさと教えろよ!!」
「まあ焦るな、我がヴァリムの輸送機でその場所まで運んでやろう
勿論こちらは一切手出しはしない、悪い話ではないだろう?」
「それは助かりますね・・・では早速運んでもらいましょうか?」
「今の言葉を聞いていたな? 我がヴァリムの者共よ!
これからは一切手出しをするなよ!! 決闘の場に連れて行くまではな!」
サーディンの言葉を聞いたヴァリム兵達が一斉に武器を捨てはじめた。
「では輸送機へ案内しよう・・・但しエース・・・貴様一人で来てもらおうか?」
「・・・だってよ、お前等はここに残ってくれとさ」
「くっ・・・・・・了解」
「隊長・・・死なないでくださいよ」
「お前ら変な心配してんじゃねぇよ!」
ラグナは周りに気を配りながら輸送機まで進んだ。
「では残りのお二方は一旦退いていただこう、
なに・・・後ろからの狙撃などしないから安心してくれたまえ」
「・・・・・・少し調べましたが周囲に妙な動きをするPFはいないようです
ランバート少尉ムラキ中尉・・・帰還してください」
「隊長・・・ご無事で!!」
「退くぞジータ・・・隊長は大丈夫だ」
〜ヴァリム輸送機内〜
「PFは積み込んだようだな、アルサレアのエース」
「こちらの準備はいい、早く出発しやがれ!」
「言われなくてももう出発する! せいぜい最後の空を楽しむがいい」
「随分余裕があるじゃねぇかサーディンさんよ」
「これでも王だからな、余裕を持って行動しないと国民に舐められてしまう」
「その余裕がいつまで続くのか楽しみにしてるぜ」
「こちらも楽しみだよ、君の腕を見るのがね・・・ハーハッハッハッハッハッ!」
「・・・・・・いつ目的地に着くんだ?」
「ああ、もうすぐだ・・・言い忘れたが輸送機が着陸する場所がないので
飛び降りてくれ、出来ないはずはないからな」
「しょうがねぇな・・・行くぜ!!!」
〜ヴァリム・離れ小島の決闘場〜
離れ小島上空に到着した輸送機から2機のPFが飛び立った。
サーディンは大きな丘の上に降りラグナは普通の平原へ降りた。
「さあ、かかってくるがいい・・・アルサレアのエース!!!」
ヴァリム本拠地からこの離れ小島までサーディンの異常なまでの自信はどこから? とラグナは疑っていた。
「どうした来ないのか? やはりアルサレアのエースと言ってもその程度か!」
その時ラグナの目が地面に変な光を見つけた。
凄く小さな光だったが明らかに地面の色とは違う色だ。
「試してみるか・・・」
ラグナはサブマシンガンを地面に構え狙いを定めた。
「何をしているアルサレアのエース・・・地面に敵などいないだろう?」
「黙ってろよ狙いがずれるじゃねぇか・・・よ!!」
ダダダッ
ラグナは短くサブマシンガンを連射した・・・すると
ドグァァァン!!
サブマシンガンが当たっただけとは思えない爆発が起こった。
「やっぱりな、あぶねぇあぶねぇ・・・サーディン!!
てめぇやっぱりワナしかけてやがったな!?」
「良く気付いたな、だがこの島に入った時点で
お前の負けは確定しているんだよ!! アルサレアのエース!
大体王が自ら相手なんかするわけないだろう!?」
「大した王様だな」
「ふん・・・強がりを言えるのもそこまでだ!
この地雷はこっちで遠隔爆破できるのでな!!」
「ちっ・・・・・・」
「これで最後だ! アルサレアのエース!!!」
「くっ・・・・・・」
ラグナの周りで激しく地雷が爆破される。
ドグァンドグォンドグアァァァァァァァン!!
「戦争とは頭を使うものだ!! どんな手を使おうが勝てばいいのだよ!!
ハーハッハッハッハッハッ・・ぐあっ・・・なに・・・!?」
「サーディン・・・その男を今殺されては困る」
「あ・・・アンタは!!」
「そう言うことだ」
「し、死にたくな・・・・・・」
勝利を確信したサーディンの機体を何者かが撃ち貫いた。
直後機体は爆発炎上し脱出ポッドも確認は出来なかった。
「一撃・・・誰だてめぇ!? アルサレアのヤツじゃねぇな?」
「この程度で音を上げるようでは・・・この先勝てはしないぞ」
声のする方を向くとそこには血のような色をしたPFが佇んでいた。
「ああ!? 誰が音を上げただって? つまらねえ事言うんじゃねぇよ!!」
ガガガガガガガガ!!!
ラグナはサブマシンガンを猛連射した。
「やれやれ・・・口で言っても分からないのなら身体に教え込むまでだな」
連射の早いサブマシンガンをいとも簡単によけながら謎のPFパイロットは言う。
「余裕かましてねぇでさっさと攻撃してきやがれ!!」
「何を言っている、既に俺の攻撃準備は完了した・・・ゆくぞ」
ヒュンッ・・・・バシュッ・・・ヒュン・・・バシュッバシュッ!!
どこからとも無く風切り音と何かを撃つ音が聞こえる。
「・・・・・・もっとも貴様に攻撃をする余地はないがな」
なおも続く風切り音・・・程なくして風切り音が止む。
「・・・・・・てめぇ・・・何しやがった・・・」
ほんの十数秒でラグナの機体はスクラップ寸前まで追いつめられていた。
「これが俺とお前の今の差だ」
確かにラグナと謎のPFパイロットの間には圧倒的な差があった。
「安心しろ・・・今すぐ止めを刺す気はない、
それ相応のステージを用意してやろう・・・そこで殺してやる」
「上等だ・・・今すぐ止めを刺さなかったことを後悔させてやるぜ!!」
「威勢だけは一人前だな・・・俺の名はリュウハ・・・覚えておくがいい」
リュウハと呼ばれた男はどこへともなく姿を消した。
「隊長、聞こえますか? ・・・隊長・・・応答してください!」
「・・・ああ・・・・・・聞こえてるぜ」
「やっと繋がったようですね、いきなり隊長機の識別信号が無くなったので心配しました」
「わりぃが・・・機体を回収しに来てくれねぇか? ・・・もう・・・・・・
動け・・・そうに・・・・・・・・・ねぇ・・・から・・・っ」
そこでラグナの意識は途絶えた。
〜アルサレア本拠地〜
あの後離れ小島から救出されたラグナは救護室へ運ばれた。
全治2〜3週間程度の怪我だった。
「・・・隊長・ん? ・・・声・・えます・・・」
「・・・・・・・・・・・・ん? ・・・だ・だ?」
「隊長さん、私の声は聞こえますか?」
「・・・リンナか? ・・・俺は・・・どうしてたんだ?」
「約3週間の怪我で今は1週間目ぐらいですわ」
「・・・・・・1週間も寝てたのかよ」
「はい・・・」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
二人の間に沈黙が走る。
そこへシュキが見舞いに来た。
「リンナさん・・・隊長起きた〜?」
「おうシュキ・・・俺が救出されたあと敵本拠地はどうなった?」
「やっと起きたんだ〜! よかったぁ・・・えと
敵本拠地は敵指揮官が戦死したからあっけなく落とせたよ?」
「指揮官がいなくなった所為で指揮系統が乱れたらしいですわ」
「一応王様の役割は果たしてたのか」
「王様? 何のことですの?」
「気にすんな、くだらねぇ事だからよ」
「私みんなに隊長が気が付いたって言ってくるね!!」
シュキは凄い速さで救護室から離れていった。
「後2週間も寝て過ごすのかよ・・・」
「それは仕方ないですわ、隊長が倒されてしまったんですから」
「そりゃそうだけどよぉ」
「しばらくは安静にしといてくださいな、なるべく私たちが交代で側にいて差し上げますから・・・」
「しょうがねぇなぁ・・・」
口では悪態をつきながらもまんざらではない様子のラグナだった。
〜ヴァリム・???〜
「リュウハ、例のエースの力はどの程度だったのかしら?」
「今のままでは到底使い物にはならないだろう・・・」
「どんなに強くたってあたい達には敵わないだろうぜ、な? リュウハ!」
「ああ、確かに今のままでは・・・・・・な」
第2話・END
第3話へ続く
オリジナル設定
リュウハ(龍覇)
階級:神佐
年齢:20歳
性格:冷静で野心家で策略家但し卑怯なことを進んでやるタイプではない
補足説明
MM計画とは別にできた人間。
コンセプトはいかに人間の能力を最大限引き出されるか?
脳の一部が開放されそれによりマインドコントロールと
相手の攻撃の先読みができる。
脳の強化に伴い肉体も強化されている。
作者共のお遊び〜二話完成記念インタビュー〜
こんにちわ、前回に引き続き「語られざる〜」の二話完成記念インタビューがあると言うことで、前回に引き続き悪夢の召喚士がインタビューをしていきたいと思います!
それでは、オリキャラのヒュウガ君に登場していただきましょう!!
「こんにちわ〜♪ご紹介に与りましたヒュウガ・カミカワです」
それでは早速インタビューしてみたいと思います。
☆主人公でありあなたの上官のラグナさんをどう思いますか?
ヒュウガ「隊長について・・ですか?そうですね頼りになるし仲間のことは絶対に見捨てない人なので信頼はしてます、ですがいつも無茶をするからちょっと困ってますね」
☆いつも楽しそうですが辛い事や苦しい事もあったりするのですか?
ヒュウガ「戦争をやっているわけですから辛いことはつきませんよ、でも少しでも笑顔があれば気休め程度にはなるかな・・・なんて思ってます」
☆ヒュウガさんはラグナさんの暗殺未遂をどう考えてますか?
ヒュウガ「遂に隊長も犯罪を犯してしまったんですね・・・僕は悲しいです・・・って前にやってましたね、すいません・・・・・・実際、偽物か誰かがやったのではないか・・・と思ってますがね」
☆最後にコバルト小隊のメンバーについて一言
ヒュウガ「僕と隊長みたいな新しい人達もすぐに受け入れてくれる気さくな方達ですよね、正直初対面の時は焦りましたよ」
ありがとうございました続いて謎の暗躍者リュウハさんにインタビューします。
「リュウハだ・・・本来このような明るみに出るべき立場ではないのだがな」
すいません、ちょっとだけ質問に答えてもらうだけですのでご容赦を
「・・・まあそれぐらいなら構わないだろう」
☆これからの展開と見所についてお願いします!
「・・・この後はより戦闘が激化していくはずだ、見所は今後出てくるオリジナルPF・・・俺のPFもそうだがオリジナル兵器に注目して欲しいらしいな、作者共は」
☆最後に一言!
「今回あの年増で厚化粧のババアでは任せられないとのことで、俺の出演が決まったようだな。よってゲーム中ババアが出てくる所の大半は俺が出てくるので今後とも注意して見てもらえると・・・嬉しい、と作者共が言っていたな」
皆さんありがとうございました!
次は3話完成記念インタビューでお会いしましょう♪
管理人より
桃色の悪夢さんより第2話をご投稿頂きました!!
リュウハ・・・・・かなり強いですね(笑)
でも、フォルセアの代わりって言うのはナイスですね! ……あのババァは居るだけで消えて欲しくなるし(爆)
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