お読みになる前に:此の作品は作者が妄想したオリジナル兵器を出したいが為に作った作品です(まて)。
続きそうですが連載物ではないです。あくまで読みきり(でも次の話は考え済み)です。
フィアッツァ大陸の帝政国家アルサレア。
その遠方の海洋を移動している3隻の船団。旗艦である特装揚陸艦「朝霧(あさぎり)」を筆頭とした同系艦の夕霧(ゆうぎり)、夜霧(やぎり)は夜の海を駆けていた。
Gエリア解放部隊 別働隊
「朝霧」内部
突然の出来事に艦クルー達は驚いた。
「隊長さ〜〜ん? どこ〜〜〜!」
朝霧の廊下でシュキは周りの迷惑顧みずに大声で叫んでいるからだ。
文句の一つでも言ったほうが良いのかも知れないのだが、もう直ぐ上陸が始まる。
その準備で忙殺されているクルー達にシュキを咎める暇はないのだ。
「コバルトリーダ〜〜! 大尉〜〜〜! 女たらしぃ〜〜〜!」
「シュキ・・・頼むから止めてくれよ・・・恥ずかしすぎるし、隊長だって怒るぞ?」
だんだんと暴言になってきたシュキに声を掛けたのは彼女の部隊に所属されたジータ・ランバートである。
シュキの大声が聞えて来て見れば、コバルトリーダーを探している為とは言え暴言に近い内容だったので急いで止めたのだ。
「シュキ・・・女たらしは不味いって?」
「え?! あ、ヤバッ!」
叫んでいた本人はトンデモネェ内容に気づかなかったらしい(まて)<事実だが(おい)
シュキは誤魔化し笑みを浮かべた。
「で、ジータ。隊長知らない?」
「隊長? 確かリンナが稽古つけてもらうって言ってたな? でも隊長に何か用あるのか?」
リンナ・イズミとは同じ部隊に所属している兵士の名前である。
家訓により日々鍛錬を怠らず、艦に在る運動室で何時も長刀を振るっていた。
シュタッ!
ジータの問いを無視してシュキは迷惑顧みずに走っていく。
残ったのはシュキの迷惑の被害者に睨まれたジータだった。
運動室
運動室の畳の間でリンナは正座して座っていた。
眼を閉じて瞑想体勢に入っている。周りの空気が止まっている様であり、他の利用者も迂闊に近づけない雰囲気だ。
「リンナ〜〜〜! 隊長は何処ォーー!?」
だが、素っ頓狂な声でシュキが入ってきて破られた。
あ! 縄跳びやってた人が驚いて転んだ!
そんな迷惑顧みずにシュキはリンナの脇に近づく。
「ねぇリンナ。隊長さん、何処に行ったか知らない?」
しかし、眼を閉じているリンナは質問に答えない。
「さすが隊長さんですわ。強いですし、強いですし」
いや・・・小さい声で独り言を言っている。もしかしたら他の利用者は此れが怖くて近づかないのかもしれない(笑)
しかし、急いでいるシュキとしては関係なしだ。
問答無用にリンナを揺する。
「シュ、シュキひゃん! ど、どうしたんですかにゃ!」
独り言モードから突然引き戻された事で言葉が裏返っている。
「隊長と何してたの?」
先のジータの言葉を余り聞いていないのだろうか? 稽古を付けてもらっていると言っていただろう。
と言うよりも何か進展があったと期待しているのかもしれない。
「えっと・・・隊長さんは強かったですわ」
少し顔を赤らめてリンナは言う。
もしかして彼女もコバルトリーダーラブの一人になるのか!?
「隊長って強いんだぁ〜!」
「はい! 隊長は刀を使ったんですけれども速いですし、狙いも正確で、その上に重かったですわ!」
まるで恋人の長所を褒めるようである。
これを「取らぬ狸の皮算用」と言う。
まぁ、コバルトリーダーは本当に強い。PF操縦は勿論の事で生身でも強い。
本人曰く「昔は知り合いにフライト(投げ飛ばされて)させられたり、コブ(竹刀で殴られて)作られまくったおかげで自信があるぜ」 だそうである。
「あ! いっけない!(汗) で、隊長さん、何処に行ったか知らない?」
ようやく思い出したようである(まて)
本題をようやく聞かれたリンナは思い出そうとし、
「確か・・・オスコットさんと仕事するって言っていましたわ」
「オスコットさんね。アリガト〜〜〜!」
何の仕事か聞かないのがシュキらしいが運動室から出て行く。
残ったリンナはと言うと・・・
「やはり殿方は強くなくてはいけないですわ。イズミ家の婿としても申し分ないですし(ポッ)」
また独り言(妄想)にふけっていた。
大丈夫なのか? 此の部隊?
PX
PX。それは軍基地や軍艦における食堂や酒場、コンビニエンスストアなどを一つにまとめた場所である。
その一席でオスコット・リースボンはタバコを吸っていた。
「ふぃ〜〜〜」
親父くさい仕草であるが本当に妻子持ちの親父であるから問題はない。
「オスコットさ〜ん!」
「シュキちゃんじゃねぇかい。何だっていきなり?」
その満喫した喫煙タイムを妨害された事でも怒らないというのは年長者の貫禄とも言うべきだろう(違う気もするが)
「クランが作戦の事で隊長に聞きたいことがあるって言ってたから探しに来たんだけど、さっきから行き違いばっかなのよね〜」
「そいつは大変だったな。此れ飲むかい?」
「あ! いっただっきま〜す!」
オスコットに差し出された茶色の液体を口にする。
その瞬間!
「*+?>#$%‘&!」
「いっけねぇ〜麦茶とウイスキー間違った」
ウイスキーを飲んだシュキは咽かえった(お酒は二十歳になってから)
確かに色は似ている。
しかし、間違うものか? 臭いでシュキも気づけよ。
非難の顔でシュキはオスコットを見ると
「酷いよオスコットさぁ〜ん」
「いや、わりぃ〜わりぃ〜〜で、隊長の居場所だっけ? 艦内放送は使わなかったのか」
またシュキの顔色が悪くなった。
無理に走って探すよりも早いはず。
何よりも先ほど「コバルトリーダーは第2ブリーフィングルームに来てください」と聞こえた気がしたのだ。
「ははははは・・・どうしよ?」
シュキの頭にクランの怒った顔でないけど怒った表情が写った。
シュキも後学の為に話を聞くことになっていたのだ。
「お! 隊長さんが来たぜ〜い」
「え?」
PXの入り口にコバルトリーダーが立っていた。
「シュキ、クランが呼んでたぞ。何かやらかしたか?」
コバルトリーダーことタケル・ミラーソード大尉だ。
参謀本部直属の特務中隊から抜擢された隊長である。
そんな前置きを無視してシュキは此の後の起きるであろう罰に恐怖しながら頼み込む。
「隊長さ〜〜ん・・・助けてくださ〜い。でないとヤバイです」
「ヤバイって?」
タケルは知らない。(当たり前だ)クランの罰は容赦がなく厳しいという事を。
そしてシュキも違う事だが気づいていなかった。
「シュキ・・・貴女、何処で道草食ってたの?」
当のクランの登場である。
顔は前述したとおり怒った顔でないけど怒った表情であった。
「えっと・・・その・・・」
誤魔化そうとするが言葉が続かない。
その中でクランはタケルとオスコットに顔を向けて報告した。
「コバルトリーダー、リースボン伍長。今から10分後に最終ブリーフィングを始めます」
「うぃ〜」
「わ〜った」
その会話を聞いたシュキは天の助けと思った。
最終ブリーフィングが有るのならばクランならば時間が大事だと言って罰を受けずに済むかもしれない。
が、
「シュキはオペレーターズマニュアルの1Pから40Pのレポート提出ね」
ちなみにオペレーターズマニュアルとはオペレーターの教科書のような物である。
その内容は凄まじいほどに細かく、難解な内容が多い事で有名だった。(これは近年のPF技術の向上によるOP業の複雑化が原因)
とにかく、シュキは卒倒したくなってしまった(合掌)
第2ブリーフィングルーム
大きなモニターと小隊規模の人員が座れる部屋にタケル達は資料を読みながらクランの話を聞いていた。
「ですから、Gエリアでの戦闘においてですが従来の可変兵器は使用が不能になっております」
「は〜い! しつも〜〜ん! 何で武器変形が使えないの?」
クランの説明に質問を入れたのは「時間が勿体ないから後で2倍量増加」という理由で 当面は罰から免れたシュキである。
彼女としては分からない事は聞くというのが正しいと思っているのだろう。
確かに間違いではない。
だが、言われたクランの顔には怒マークが小さく隠れていた。
「シュキ・・・資料はよく読んだほうが良いと思うぞ、俺は」
「え・・・あ、書いてあったね! 失敗、失敗!」
先ほどのクランの静かな怒り状態の危険さを直感したタケルは助け舟を出した。
奇跡的にクランの怒りも収まったとみて良い筈。
「そうですね。とりあえず口頭で説明も良いでしょう。
私達の上陸するGエリアですが、ご存知のとおり苛酷な環境になってます。
近年の技術発達でPFで行動可能になりましたが未だに完璧とは言えません。
武器可変システムですが、劣悪環境の影響で機能不全や構造負担などの弊害も予想されるからです」
クランの言う説明は正しい。
PFに装備される武器というだけあってコンパクトな設計である。が、同時に必要最低限度の耐久性しか持っていなく、まして可変武器は機構的に脆弱といっても良い(小さいボディに複雑な可変システム)。
Gエリアの環境では何度も武器可変をしているうちに武器そのものへの負担が激しく、最悪の場合は爆発の恐れがあるのだ。
「そう言う訳ですからランバート曹長のウイングは空戦強化機能しか出せません。気をつけてください」
「了解しました!」
強引な設定にもめげずにジータは受諾した。
ジータの飲み込みの速さをシュキと比べて心で褒めつつ報告を続ける事にした。
「では続きまして・・・ハイ。分かりました。いま、我が隊の最終目的について説明があるそうです。モニターを見てください」
話を始めようとした矢先にクランのインカムに通達が流れたようだ。
その言葉通りモニターには
「コバルト隊の諸君に作戦を伝える! 心して聞きたまえ!」
シルエットになった青年が映っていた。
そのシルエットの人物はアルサレア国内では有名人である(戦後なので)
「あれって、まさか!?」
「こんな事するなんて!」
報道での人物説明とは全く違うイメージで驚いたジータとシュキは小声で唖然としながら呟いていた。
だが、彼と面識が多いタケルは呆れながら真実を口にする。(オスコットも気づいてはいるが黙っていた)
「参謀本部長・・・元帥閣下のシルエットで普通そんな事しますか?」
「ばれたかの〜残念じゃ」
シルエットがうって変わってジジィに変わった。
それはジジィことゴルビー参謀本部長である。
つまりゴルビーはグレンリーダーのシルエットで命令を伝えるつもりだった。
これは英雄の登場で士気を上げる効果を狙ったのかもしれない(多分)
「参謀本部長。我が隊の目的について説明をお願いします」
正直言ってクランも呆れたようだ。
此の調子で彼女の胃は持つのだろうか?
ともかくゴルビーは表情を引き締める。
「うむ・・・ではコバルト特務隊の作戦目的について説明する。
貴隊等は上陸後、Gエリア開放部隊の本隊とは別行動で独自の行動を取ってもらう。
目標はヴァリム軍侵攻部隊司令ベリウムの拘束および逮捕。
彼のものを逮捕できるかどうかは我がアルサレアの存亡に関わる。
全力を持ってあたられたし!」
ビシッ!
最後の言葉に合わせて武達は敬礼を決めた。
そしてモニターも消える。
「以上で作戦の説明は終えられました。なお、ベリウム確保の為の権限として以後の人員増加。さらに援軍要請権のSランクが与えられています」
「すごい権限ですわね・・・」
クランの補足説明の凄さにリンナは呟き、ジータは閉口、シュキは理解できないでいた。
「当然だろ、お嬢。ベリウムを取れるかどうかでアルサレアへの国際世論が変わるからな」
「ねぇ、それってどう言う事?」
オスコットの解釈に相変わらずシュキは理解していなかった。
「隊長・・・お願いします」
「大丈夫かクラン? ・・・シュキはヴァリムの放送を見てたか?」
シュキの今後について頭が痛くなったクランはタケルに説明を委託した。
「ウン。なんかアルサレアが侵攻したから上陸したって言ってたね・・あれ?」
「そうだろ。俺達は上陸はまだしてない。奴らの言い分は嘘八百だ。其れに対しての首相や閣下の発表は覚えてるか?」
「えっと・・・その〜〜」
「「我々は侵攻はしていない。だが開放目的で今から上陸する」でございましたわね?」
シュキに助け舟を出したのはリンナである。
流石に出番が少なすぎでは不味いと思ったのだろう。
「ああ。重要なのは此処だ。閣下達の発表の仕方だがヴァリムと違って最低限度の反論しかしていないだろ?」
「「「はい」」」
ジータも混じって聞きに回る。
「ここでアルサレアも大きく反論すれば平行線をたどってて他国からの注目が薄くなるだろ? けどよ・・・ここでアルサレアが最低限度の言葉だけで残りは行動で示すって事を知らしめればどうなる? ついでに言えば押されまくってた状況から巻き返せば?」
「あ! 一方的に叩かれていたのに大逆転の構想だ!」
珍しくシュキが最初に気づく。
「演出としては最高だろ?」
これがアルサレアの狙いである。
ただ争っただけではアルサレア戦役の後の小さい局地戦として注目が薄い。
が、今後の為にも国際世論を動かす一手としたいのだ。
「そういうこった。つ〜わけで張り切っ行きましょか〜」
タケルがピンチになった時にフォローに入るために何も言わなかったオスコットの言葉でブリーフィングは終了した。
第3格納庫
「Jファー隊の整備急げ!」
数機のJファーに整備員たちが群がる。
「Jキャノンの上陸準備は終わったか!?」
「関節部にはグリースの注入終わりました! あとは腐食防止コーティングだけです!」
言葉通りにJキャノンに塗料が塗られ始めた。
Gエリアに上陸する為に朝霧の格納庫は証券取引所並みの忙しさに包まれている。
朝霧にはコバルト隊と同時にJキャノン20機とJファーが10機。
夕霧にはJファーD型が20機とJファー10機が搭載されている。双方共に積載量ギリギリの状態だ。この一個大隊60機とコバルト隊が艦隊の上陸戦力となっていた<夜霧には基地建設資材が搭載されている。
その格納庫の中でコバルト隊は自分たちの機体を眺めていた。
「お嬢にルーキーの機体は完全接近戦仕様だな」
「確かにオスコットの旦那の言う通りだな・・・お前ら、火器装備しなくて良いのか?」
オスコットの指摘にタケルは心配半分でリンナとジータに確認を取った。
「構いませんわ」「大丈夫です! 剣には自信があります!」
「そうか・・・オスコットの旦那、いざって言う時は頼む」
二人の意志の固さに敬服しつつオスコットにピンチの時のフォローを頼んだ。
タケルの指摘は間違っていない。
確かに格闘武器の方が威力面では上である。
だが、射程・扱いやすさ・リスクなどの要素を合わせると圧倒的に射撃武器のほうがメリットが大きいのだ。
ケイオウやギーグのように相手の射撃武器に対する実力を持っているのなら問題無いが、無いのならば接近するまでに一方的に叩かれてしまう。
「危険は自分が受け持つ」というケンの思想を受け継いでいるタケルとしてはそう考えていたのだ。
「わ〜った。だが覚えとけよ。お前達の横には俺らがいるって事をよ」
いままで色んな人達の死に様を見てきたタケルの言葉である。
「で、隊長は新型って訳かい」
辛気臭くなって来たので話題を変えたのはオスコットである。
タケルのフォローをするのがオスコットの仕事なのだ。
「確かJカイザーって名称ですね」
「Jカイザー。アルサレアの全天候性技術の集大性として開発された全領域型PFの機体。内部調整で砂漠や密林、そして極地などの劣悪危険環境に完全対応。今回はGエリア用に調整済み」
ジータの呟きにカタログを片手に棒読み口調でタケルは説明した。
兎に角、これがJカイザーの(作者の妄想的)設定である。
「隊長、乗ったんだろ? どんな感じだ?」
「前使ってたJファーカスタムに比べて少し動きが硬いかもな・・・まぁ当然と言っちゃ当然だな」
元々使っていたJファーカスタムや鳳翼は既に大破していたのでグレンリーダーに任命されてからタケルは新しい機体の受領を聞いていたので直ぐに試し乗りした。
「え! 隊長ってJファーカスタムだったんですか? 俺はてっきり・・」
ジータは口を濁した。
コバルト隊に配属されて今に至る1週間の間に連携向上や信頼向上の為に色々な訓練などをこなしてきたのだが、その時に見たタケルの実力はJフェニックスなどの第2世代機を受領しても可笑しくないと考えていたのだ。
「一言で言えば、とある人に作ってもらった完全に俺専用に改修した奴だったんだ。性能的に言えばカスタム機並みの性能をもってたな」
「そう言う事でしたか」
最初の戦場を終えた時に御褒美のように貰った機体である、タケルはアルサレア戦役をその機体で戦い抜いた。と言っても3ヶ月前に大破してしまったのだが。
「でも流石は隊長ですわ。新型機を受け取れるなんて」
リンナの賛辞にタケルは苦笑するしかなかった。
「隊長、どうしたんですか?」
そしてジータはタケルの苦笑を見逃さなかった。
指摘された事でタケルは少し遠くを見るように言う。
「俺が前居た隊なんだけどさ・・・何か、第3世代機の実験機を受領したらしくてな」
「「本当ですか!?」」
ジータとリンナは一斉に驚いた。
第3世代機の影も形も無いのに出てきた言葉だからである。
「あくまで実験機だぞ? 第3世代機開発のための技術研究を目的にした奴であって、性能的には2.5世代機だけどな」
「そうでしたか・・ですが、そんな機体に乗れるだけあって優秀な人達なんですわね!」
確かに優秀だが尊敬はしていけないと思うぞ、あの連中は・・・
「隊長の上官や仲間たちですか・・・すばらしい人達なんでしょうね」
「・・・・」
事実を知らないジータは感激しており、タケルは苦笑するしかなかった。
多分、ジータが配属されたら3日で転属願いを出すかもしれない気がする(おい)
「たしか閃光の爪隊は本隊にいるんだっけな?」
「ですね・・・不安だ・・・」
タケルは不安でたまらなかった。あのアクの強い面子が迷惑かけていないかである。
(こんな時にはアレを使う! 必殺(殺人技ではないが)のテレパスィー(思い込み)だ!)
Gエリア解放部隊 本隊
戦術航空戦艦「ノーデンス」甲板
「し・・死ぬぅ〜〜〜」
その甲板でコウスケは瀕死の状態である。
「死ぬな・・・死ぬんなら戦闘が終わってからにしろ」
情け容赦なくケンは突っ込んだ。
だが力尽きた。
「おぇ〜〜〜〜〜〜〜」
大量のモンジャ焼きを生産(見苦しくてスイマセン)
コウスケは船に酔っていた(笑)
「船に乗るのが嫌だからPF乗ってんのによ〜」
「言い訳するな。上陸作戦までに直しとけ」
ケンは容赦なく言う。
彼ら閃光の爪隊はGエリア解放部隊の本隊が上陸する為の橋頭堡を確保する為に上陸部隊に編入されていた。
「あらあら・・・コウスケ君、まだ酔ってたのですか?」
ケンとコウスケと同じ0小隊に所属するシオンがやってきた。
「よ・・・酔い止めくれ〜」
「ごめんなさい。さっき他の人に挙げてしまって」
シオンは申し訳なさそうに答えた。
しかし、それでも一応は恋人であるコウスケの申し出に答えたいのが乙女心である。
「ケン君。すいませんけどコウスケ君の顔を抑えてくれませんか?」
そう言いながらコウスケの顔を海側に捻じ曲げて(おい)からケンに頼む。
ケンはコウスケの頭を海側に向かせて押さえ込んだ。
顔を押さえ込まれて痛いが、それよりも此れから何が起きるか不安なのが本心である。
「な、何やる気だ?」
「大丈夫ですわ。痛いのは一瞬だけです。むしろ・・」
怖い台詞だが何が起きるのだろう?
そして
「ハッ!」 バキィ!
シオンの正拳突きがコウスケのミゾオチにクリティカル。
「チョバム!」
喰らったコウスケは謎の声を出す。
同時に口から大量のモンジャ焼きを海に放出させた(また見苦しくてスイマセン)
「確かに此れなら吐かなくなるな」
「そうですわね」
殴られたコウスケを無視してケンとシオンは言い放った。
当の本人は殴られた痛みで何も出来ない。
シオンの考えは吐き出すものを全て吐き出させれば問題無しという恐ろしい発想だった。
「それよりも例の計画はどうなりましたか?」
「ああ・・・支援も取り付けには成功した。あとはギルゲフを潰せば何時でも移れる」
生死の境を彷徨っているコウスケをシカトして二人は重要な会話に話を変えた。
計画とは今はまだ話す事ではないが(まて)、戦後の計画の事である。
推進者はケンとコウスケとシオン。支援者は大財閥である(衝撃の事実)ケンの兄だ。
ケンの実家は金持ちである。
どのくらい金持ちかというと、イズミ家やLIPSのイズミの家が「アルサレアの金持ち」ならば「惑星Jの金持ち」レベルである。
「2日で近隣一帯の家庭を丸ごと引越しさせて大豪邸を建てる」ぐらいは朝飯前なのだ(どんな例えだ?)
ちなみに、その実家は現在はアルサレアに支援中であり、コバルト隊の朝霧級も同財閥から低価格で提供された物だ。
当主(つまり兄)はアルサレアが正しいと判断できるまで支援する気は無かったがフェンナの演説が功をなしていた。
「隊長。整備主任が御呼びです」
密談中のケン達にマユが話しかけてきた。
「マユか・・・その手はどうした?」
密談自体は聞かれたところで全く問題は無いので気にしてはいない。
それよりもマユの両手に付着している朱い液体のほうが気になった。
「これですか? 副艦長の眼が嫌らしかったので船のお守りにしてきました」
突然だが船のお守りとは有名所である船首の女神像である。
・・・という事は?
「まだセクハラされてないんだろ? せめて焼入れぐらいに抑えとけ」
「もうしわけありません。眼がセクハラっぽかったので」
つまる所、マユは副艦長の眼がセクハラの様に見えたので、顔面殴打して気絶させてから船首に磔の刑にしたのだ。
このような行為は閃光の爪隊では割りとある。これでもクビにならないのがアルサレア軍の恐ろしいところだ。
「まぁ良いけどな?」
良いんかい!
これ以上、突っ込むのはよそう(作者の頭が痛くなる)
「それよりも早く格納庫に行きませんか? さっきJマリーネが出て行ったあたりですと、もう直ぐ戦闘が始まるかもしてませんし」
余談ではあるがJマリーネとはアルサレアが開発した水陸両用型PFである。
第3次海上防衛強化計画の一環として開発・配備された新鋭機であった。
上陸部隊の主力として艦隊に配備されていた。
「そだな」「ですね」
二人も了承。
未だに失神中のコウスケを放置して3人は格納庫に向かった。
格納庫
戦術航空戦艦ノーデンス級の格納庫は広い。
戦艦の名ではあるが、見た目的には空母であるから当然だ。
純粋な空母に劣るものの40機もの搭載力と戦艦の武装を施してあるだけ合って旗艦の威容は持っている。
その格納庫の搭載力の半分を独占しているのが閃光の爪隊のPF達である。
「どうだ、こいつらの状況?」
格納庫にやってきたケンの問いかけに整備班長はギターを持ちながら
「オーイェー! どの機体も完璧です!」
整備班長(名前は未定)はギター響かせた。
此の男は何故か整備の時になるとギターを掻き鳴らす。
普段は欝気味であるのに整備になると変化するのだ。
「つってもJラプターは未だに未完成ですね」
そう言ってJラプターと呼ばれた機体を見上げた。
Jラプター
高機動力と高攻撃力によるで敵を圧倒するコンセプトで開発された襲撃殲滅機とよばれる機体である。
他にも砲撃機のJサラマンダーや可変型のJウルフやJファルコンなど閃光の爪隊には多数の新型試作機が配備されていた。
これらの新鋭機はグレンリーダー主導の第3世代技術向上計画で作られたものであり、第3世代機の技術力を得る為に第2世代型の機体に様々な技術を取り入れた2.5世代型の機体達であった。
「もう出撃できるんだな?」
「オッケーっス」
その言葉を待っていた。
「各員に通達! そろそろ行く用意しとけ!」
「了解!」
既に感づいていた。
上陸部隊の機体が出て行ったということは敵の接近を確認する為であると。
Gエリアでの最初の戦闘が始まる。
朝霧
「隊長? 何してんですか?」
テレパスィー(思い込みであって実際は考えているだけ)の現実を知らないジータはタケルの行動に疑問を持った。
誰だって忙しい格納庫の中で呆けていたら疑問に思うだろう。
「いや、超常現象に挑戦していただけだ」
「はぁ?」
気にしては駄目だジータ。
タケルも所詮は閃光の爪隊出身。
馬鹿の巣窟出身なんだぞ。
「そんな事より隊長。本隊が戦闘に入るかもしんねぇぜ」
オスコットの言葉で緊張がみなぎった。
「そうか・・・出撃準備に移れ」
「「「了解(です)(しましたわ)(りょうか〜い)」」」
時を同じくして本隊の前衛の艦隊が主砲を発射していた。
と言う訳で後書き
吸血種に変化しかけている神楽歌です
この作品は読みきりです。
複数のパートに分かれていますが読みきりです(くどい)
ぶっちゃけ、今までに考えたオリジナル機体や兵器を出したいが為に書いた奴なんですよ。
と言う訳で次から色々でます。
では〜
設定
今回は色々突っ込みどころが多そうです(笑)
設定につきましては後日に設定集が出ます(まて)
管理人より
神楽歌さんより読み切り型新作をご投稿頂きました!!
う〜ん、相変わらずですね(爆)<閃光の爪隊
さて、オリジナル機体が続々出るという事で楽しみにしてますw