お読みになる前に
 今回は今までと違って、結構「殺す」などの暴力セリフや作者の妄想兵器がでますので、気をつけてください


















 

機甲兵団Jフェニックス裏史実







 

 終息の灯火

 8話サイド2「剣と狼」










 

 サーリットンでの全面会戦はカンドランド正面に構成された北・中央・南ラインで向かい合ったアルサレア・ミラムーン連合軍とヴァリムが何度も一進一退の攻防を繰り広げた結果である。
 その中でも最も激戦なのが中央戦区であった。



 ヌエ戦闘工兵型のオオバサミが基地の外壁の高さほどもある対PF用鉄条網を切り裂き、爆導索の付いたMLRSが地雷原が一掃する。
 それによって生まれた突破口をヌエ・ロキ・ヴェタールの大群が突入していき、前に立ちはだかるJファー量産型は数に押されて次々と撃破した。
 しかし、その隙に狙いを付けたJキャノン・Jランチャーの砲兵隊の制圧砲撃がヴァリム部隊に降り注ぎ無数の爆発と鉄屑を生む事となった。



 

 その隣の戦区ではJフェニックスがカルラなどのヴァリム軍航空型PFや迎撃戦闘機を追い払い、その隙にJファー空戦型のスカイファルコン部隊が急降下を開始。
 地上に布陣するロキ対空仕様のレールキャノンやヌエ対空仕様の高射砲が弾幕を張るが高速のスカイファルコンを捉える事は難しく、マウントハンターやイリアスナイパーなどの支援部隊が次々と潰されていく。



 

 別の戦場ではヴァリム歩兵部隊の立て篭もるトーチカに交戦していたアルサレア歩兵部隊と行動を共にしていたJファーバルカンが体中の砲門からバルカンを放ち、トーチカの壁を突き破って中の歩兵を蜂の巣にした。



 

 また別の戦場ではJブラスターとJメガバスターのバスターランチャーとメガバスターによる砲撃で防御火器を潰されたヴァリム基地にインブレイクスピアとライトガードを構えたJヴェルタルを主力とした突撃部隊が突入を開始する。
 だが、基地の中で待ち受けていた防衛部隊のアシュラとマウントハンターがJヴェルタルの接近したのに応じて迎え撃った。巧妙にカモフラージュされていた為に気付かれること無くJヴェルタルを射程に入れたアシュラとマウントハンターは全力で砲撃。構えたライトガードもろとも破壊されていった。
 事態を重く見た後方のJブラスターとJメガバスターだったが奇襲をかけてきたカルラによって援護を行なう事が出来なかった。




 

 その攻防の中にエースも含まれているのは明白である。













 

 中央戦区・カンドランドと会戦ラインの中間地点



 突然だがピンクのJフェニックスがドタバタ騒いでいる。

「全く・・・リサ! いったい何処にグレンリーダー様は居るんだ?!」

「私が知るわけ無いでしょ! 嫌なら来なくて良かったのに・・・」

 セリナの文句にリサも黙らず反論する。

「此処に居ないんじゃないの?お兄ちゃんは別の地区かもしれないし・・・」

「もし居たらどうするの! でも、居なかったら百万円払ってもらうからね!」

 イズミの消極的な意見にプリスは正論を吐きかけたが、見事に反れた。

「いい加減にせんか! お前ら少し黙っていろ! 私達はグレンリーダー様に会う事の外に大事な戦力でもあるんだぞ!」

 30秒前までグレンリーダーを探していた事を棚に上げてセリナは怒鳴った。


 彼女達は例の如くグレンリーダーを探しにサーリットン戦線にまで出かけていた。
 実際のグレン小隊はヴォナンシティに居るのだが彼女達は知らない。否、教えるわけにはいかなかった。
 フェンナによる議会ジャックは多数の裏工作を担当する知恵者達と少数かつ高い戦闘力を持った戦闘部隊の両方が実力を100%発揮して初めて成功するくらい無謀な物である。
 それを人畜超有害・迷惑億兆・自分本位制主義の彼女達に知られてしまえば裏工作は潰え、戦闘部隊の足を引っ張るだろう(LIPSファン御免なさい)
 アルサレアの命運を賭けた作戦だけに失敗は許されない、絶対に参加させるわけにはいかないのだ。





 

「グレンリーダー様の居ない戦線が何時突破される分からない現状で迂闊に動く訳にはいかない。いざと言う時の切り札である我々エース部隊が好き勝手する訳にはいかないだろうが!」



 いや、エースほどの実力を持ってねぇだろ!


 彼女達は自分達がグレンリーダーと肩を並べるほどの実力を持っていると勘違いしている為に反攻の切り札と自分たちを思っている。
 無論、真実は他の部隊の邪魔になると困るから後方に待機させて置いただけである。

「そんな事してる内に、お兄ちゃんなら砂漠を突破して首都まで行っちゃってるよ!」

「それでグレンリーダー様の活躍を見られなかったら有金全部払ってもらうよ!」

 普通の階級主義の軍隊ならば上からの命令に従うのだが彼女達には当てはまりそうに無い(良いのかそれで?)
 言われて退き下がるセリナではない。言い返そうとするが、そんな時に比較的(常識的には範疇外のレベルだが)真人間なリサが叫んだ。

「ちょっとセリナ! 前線を突破して来たPFが来たよ! 迎撃部隊から援軍要請が司令部に送られてる!」

 リサはグレンリーダーに関する情報を得ようと通信を傍受中に偶然に拾ったのだ。
 そしてレーダーに識別不明のPFが一機だけ映った。
 それを見てセリナはチャンスと感じて叫ぶ。

「迎撃用意! 倒してグレンリーダー様に褒めてもらうチャンスだ!」

「「「おおぉぉ〜〜〜!!」」」

 意気満々で突っ込む2機のJフェ二ックス。
 この時、相手が誰だか知っていれば良かったのに・・・(合掌)














 

「其処の左腕の剣豪機! 勝負!」

 前線を一機で突破してきた先行量産型キシンカスタムに乗っているジーク・フェルナンデスは迎撃に現われた部隊の中で左腕にカタナのみの武装を持ったカスタム機に向かって疾走。


 ザザァァァァーーーー!

 左腕の剣豪のカスタム機の仲間達の射撃をブースターの推力と鋭角なスライドで回避し接近する。


 ギュイィーーーン!

 左腕機はジークの接近に反応してカタナを振り上げる。が、

「遅い!」

 振り上げた瞬間に接近したジークのエクスカリヴァが左腕機を横薙ぎに切り払っていた。
 一刀の元に左腕機を屠ったジークに迎撃部隊の何人かは戦慄して動きを止めてしまった。

「この程度でビビるな!」

 言葉に重みがある。
 一刀侍魂の効果で恐ろしいほどの攻撃力とは裏腹に防御力は微々たる物である。
 一発でも当たれば致命傷になってしまうのだが、そんな機体に乗っているのだから説得力があるのだ。
 そして僅かな時間であったにせよ動きを止めたPF達は永久に動きを止める事となった。

「各機散開! 何でも良いから撃ちまくれ!」

「銃は剣より強いんじゃァ!」

 アルサレアのPFパイロット達は口々に叫んだ。
 確かに格闘型の最大の弱点は格闘であるがゆえに一度の攻撃対象数が少ない(例外も居るが)分散すれば一度ごとの被害は減らせるだろう。
 それに格闘武器の威力は射撃よりも高いのだが、射程・扱い易さ・乱射による弾幕効果など射撃には多数のメリットがある。
 だがジークには関係無い事だった。

「雑魚の遠吠えなど聞き飽きた!」

 銃より吐き出された弾は全て宙を切り、圧倒的なスピードの前に距離など一瞬で詰められた。
 当初15機居たPFはアッ!と言うまに全滅してしまう。

「もっとマシな奴は居ないのか!」

 ジークの外部スピーカから流れた叫びに遠くから反応して応答する奴らがでた。

「此処に居るぞ!」

「アルサレア軍女性最強の小隊参上!」

「お兄ちゃ〜〜〜ん! 見ててぇぇーーー!!」

「プリス達に倒されるの哀れだから120円やろっか?」

 ピンクのJフェニックスである、言うまでも無くLIPSであった。


 お前らなんぞ呼んでないわ―――!
(倒されたPFから脱出してきたパイロットの心の叫び)


 しかし、アルサレアの不幸な状況を知る訳もないジークは言葉通りに受取った。

「良かろう・・・最強を名乗る者ならば相手にとって不足なし!」

 特別(副座)なJフェニックスに乗っているとあって考えたのだろう。
 LIPSのJフェニックスとジークのキシンがフルブーストで動き出し、そしてカタールとエクスカリヴァを掲げて交差する。


「キャァァーー!」「どうして〜!」「私のJフェニックス〜!」「罰金―――!!」


 結果を言うのも馬鹿らしい程のジークの圧勝だった。
 そもそもLIPS機は誰一人としてカタール攻撃を操作する事無く切り払われたのだ。
 お互いの実力を把握してれば起きなかったに違いない。
 切り刻まれたLIPSにジークは吐き捨てた。

「貴様等に最強を語る資格無し! 少なくとも俺が知る最強の漢達に恥をかかせるな!」

 今までに出会った様々な猛者の顔がジークの脳裏によぎる。
 ちなみにLIPS達は気絶していた。

「フン・・・」

 自分の目指す最強を考えていたジークの耳にサーリットン名物「緊急呼び出し通信」が司令部から流れてきた。

「こちら司令部。フェルナンデス少尉に緊急通信です。アルサレアの反攻が始まりました! 至急に後退して防衛戦に参加してください!」


 ズドドォォーーーーーーン!!

 本日何度目かの轟音と衝撃波がジークの真上を通り過ぎていった。









 

 中央戦区

「此処を抜かせれば他の拠点が包囲される! 一匹たりとも陣地を抜かせるな!」

 ヴァリム軍に所属する名も無き中尉は拠点に配置されているトーチカの銃座にバスターランチャーを固定させながら部下を激励した。
 倣って他の機体もプラズマライフルやレーザーライフルをトーチカの銃眼に固定させていく。身を守りつつ銃身を固定させて命中率を上げさせる効果があるのだ。

「正面よりゼムンゼン部隊・・・機数20機!」

「・・・ギリギリまで引き付けてから撃て」

 部下の報告を聞きながら彼は命令する。
 遂に部隊の機体全ての射程にゼムンゼンが入った瞬間。


 ズモォォ―――――ン!

 トーチカの中に閃光が走り全てを白く埋め尽くした後、彼等の視界と命を奪っていった。











 

 サーリットン戦線・南部山脈地帯。

 突然だがサーリットン戦線には南方面に山脈がある。
 その山脈の頂上と麓の間を歩いていく奴等が居た。

「ほんとに基地なんてあるんすか?」

 先の名も無き中尉と同じ扱いの伍長がヴェタールで山道を歩きながら隊長に話し掛けた。
 先頭を行くマウントハンターに乗った隊長は額に少数の青筋を作りながら答えた。

「在るから俺達が来てるんだろ!」

 どうやら隊長と呼ばれた男は怒りっぽい性格のようである。
 その様子を他の中隊の面々は呆れながら眺めていた。

 カンドランドに配置された46cm砲の前にヴァリムの部隊は多大な被害を受けている。
 何せ地下にコンクリートで作った程度の(並の兵器では落とすのに時間がかかる設備だが)地下拠点を簡単に破砕する威力である、特殊装甲で覆っていても3,4発が限界だ。
 司令部は46cm砲の無力化の為に、1;砲撃地点を観測する基地の制圧、2;砲自体を破壊、と、両面作戦を決行した。
 広大な砂漠という条件ゆえに観測基地の発見は容易だった。
 要は高い場所を探せばいいのだ。
 そう言う訳で彼等を含む1個山岳大隊(砲撃と航空型中心)を派遣していた。

「そろそろ迎えが来る筈だろう・・・警戒を怠るんじゃねぇぞ!」

 中隊長は怒鳴りながら命令する。
 観測基地とは比較的に防御力は低い。相手の策敵に見つからないように兵力は少ない。
 それで大部隊を相手にするのなら奇襲が一番有効なのである。

「つってもレーダーに反応は無いッスね」

 伍長に対して余り良い感情を持ってないのだろうか隊長は1オクターブ上げて又怒鳴った。

「あそこに居るかも知れ・・・?」

 右翼を指を指して怒鳴った隊長は凍りついた。

「・・・青いGF?!」

 伍長も言葉を出すのが辛かった。
 指を指した瞬間に瞬間転移で現われたのだ。それも重火力のGFがである。




 

「戦闘開始だ・・」

 青いGFこと「クサナギ」に乗るのは言うまでも無くレイジ。
 実は山脈の中に多数の通路を作り、その中を移動しながら敵を監視しつつ、頃合を見計らって殲滅するという作戦だった。
 ちなみに発見防止のために穴の入り口は基地にあるだけで出口は無いと言う徹底振りである、どうせ瞬間転移を前提とした奇襲用の通路だから当然だ。

「ロックオン・・行け!」

 右腕下部に装着されたバスターキャノンからレーザーが飛ぶ。
 砲撃機の機動力は低い。まして横からの奇襲もあり横薙ぎの掃射で20機中13機が大破・炎上と言う結果に終った。
 運良く逃れたロキや重装甲のタルカスは機体を立て直しつつクサナギに武器を向ける。

「ミラムーンのデカブツめ!」

「ヴァリム魂だ!」

「人気でそうなキャラで羨ましいんだよ!」

 変な言葉を吐きつつクサナギに攻撃を開始しようとした。
 しかし、

 フッ!

 その前にクサナギは瞬間転移で地下の通路に向かった。

「逃げやがって! 今度ア・・・」

 本人が居ないので強気になりかけた隊長だったが、クサナギに目を奪われていた隙に接近してきたミラムーンの部隊に言葉を失った。


 司令部に山岳大隊全滅の報が入ったとき誰もが愕然とした。
 戦力的に優勢だった筈であるのだが覆されたのである。
 カルラ決死隊が奇跡的に2基あった46cm砲の片方を破壊したと報告が無ければ逃げ出したかもしれない程のショックだったのである。










 

 中央戦区

 中央戦区に転戦して戦っていたジークに今度も緊急通信が入った。
 目の前のJブラスターをエクスカリヴァで両断しながら繋ぐ。

「フェルナンデス少尉に緊急入電! 貴君は此れより南部山脈にて基地攻撃を行なって欲しいとの事です」

 そう言って通信は切れた。
 それほど戦局は予断を許さない状態なのであろう。
 迫ってきたJファー3機を一気に斬り倒しながら山脈を見つめた。

「ふん・・・少しは楽しめる相手が居るんだろうな?」













 

 南部山脈地帯

 クサナギの奇襲のお陰でヴァリムの攻撃部隊に大打撃を与えたミラムーン部隊は活気に溢れていた。

「我々の実力を思い知らせるチャンスだ! そろそろ来ると思われる第2陣に備えよ!」

 普段、雑魚の扱いを受けているだけに勝つと嬉しいのだろう。
 彼等はレイジが何を遣っているのかは知らない。ただ、先発して奇襲を掛けてくれる協力者が居ると教えられただけである。しかし、信頼に足る人物とは理解できたようだ。

「いざとと言う時は無理に戦闘はしなくて良いが、それでもやる事は遣れ・・・第2陣が来たようだ!」

 言葉通り、何かあったらレイジが助けてくれると信頼しているのだろう。

「攻撃開始、1機とは言え油断するな!」

 ゼムンゼンのライフルが火を吹いた。

















「こちら・・・第・中隊・・・敵の・・・」 

 其処まで言って通信が途切れ、聞いていたレイジは歯噛みした。
 この様子では部隊の被害は尋常ではないだろう。

「各部隊に通達。今、侵攻中の敵には構うな。敵の援軍に備えておけ」

 この基地に対してだけではあるがレイジには最高決定権は委任されている。

「アマテラス。敵との戦闘地点まで飛ばしてくれ!」

 レイジの命令によってクサナギは瞬間転移した。













 

「出てこい! 居るのは分かっている!」

 ゼムンゼンを屠ったジークは全周囲無線をONにして周囲に呼びかけた。
 今しがた撃破したミラムーン兵が「俺達を倒しても・・・切り札が居る」と言って果てた時、強い相手が残っているとジークは理解した。
 そして彼は呼びかけたのだ。

「ならば話は早い」

 ジークに初めて聞く声が聞こえた。
 不意に殺気を感じてキシンを後退させる。


 チュドォォォォォーーーーン!


 ジークが居た地点に大量のレーザーが降り注ぐ。遅ければキシンは跡形も無く吹き飛んでいただろう。
 そして地面に青いGF。クサナギが降り立った。

「味な真似を遣ってくれるな!」

「そちらも面白い事をしたもんだな」

 ジークとレイジは互いに相手の機体を見やった。
 そして悟る。


 ――こいつ・・・出来る!――


 強者同士のシンパシーであろうか、並々ならぬ相手と本能が告げた。
 一瞬の静寂。
 そして

「行くぞ!」

 ジークの叫びと共にキシンがブーストダッシュする。
 膨大な推力で吹き飛ばされるかのようにクサナギに迫った。

(ちっ! 予想以上のスピードだぞ)

 そのスピードにレイジは舌打ちする。
 クサナギはGFにしては機動力が高いとは言え所詮はGF。PFに比べれば遅い。
 ジークのキシンカスタムは一撃に賭けた一刀侍魂である。
 GFの重装甲にしても致命傷になりかねない。

「此れでどうだ?」

 レイジは頭部に装備してあるマシンガン4門、メインに装備されているレーザーマシンガン2門を手当たり次第に連射した。
 1発1発の威力が高火力と言う訳ではないが、何発も喰らえば重装甲PFですら馬鹿に出来ない威力である。
 ましてジーク機は一刀侍魂によって防御力が極端に低下しているのだ。

「いい腕だがな・・・此れまでだ!」

 しかしジークの反応も並ではなかった。
 圧倒的な弾幕を回避しクサナギへエクスカリヴァの間合いギリギリまで近付く。

「む!」

 ジークの本能が危険を察知して知らせた。
 それはクサナギの手だった。


 ブオォン!


 後一歩踏み込んでいればキシンはクサナギのパンチで破壊されただろう。

「回避された? クゥッ!」

 攻撃が回避された事を理解した瞬間、レイジの乗るコクピットに衝撃が入った。
 タイミングをずらされたとは言えジークの一撃はクサナギの正面装甲に大きな切傷を作っていた。

「浅かったか・・・それでこそ遣り甲斐がある!」

「思ったより損傷は低いな」

 ファーストアタックに対するお互いの感想は違うようで似ていた。
 クサナギのより一度は離れたジークはブーストジャンプを敢行。一気に高度を上げた。

「次で終わりだ!」

「どうかな」

 急降下でダイブをかけて来たキシンにクサナギは背部に装備された拡散エネルギー砲4問を発射。それも1文ずつ時間差を掛けての攻撃である。
 拡散エネルギー砲の威力は目くらまし程度の威力しかない。しかし連続で放たれた閃光の前にジークはコンマ以下だが眼を背けてしまった。
 それがレイジの狙いだった。

「此れならば回避できまい」

 クサナギの右腕のバスターキャノンから閃光が空へ向かって放たれた。

「小ざかしい事を!」

 戦場での不用意なマバタキは死に繋がるのは何度も視線を繰り返してきたジークには痛いほどよく分かる。そして、人間は成長していく者である。
 数多の戦いによって鍛えられた体と本能が機体をロール回転させて回避した。
 複雑な操作によって地面に降り立ったジークはクサナギを睨んだ。

「面白い奴だ・・・名前を教えろ!」

「人に聞く前に自分の名を明かすのが礼儀じゃないのか?」

 瞬間転移ではなく(硬化時間が危険のために)飛行によって距離を離したレイジも睨み返す。
 レイジの言葉にジークは言った。

「俺の名はジーク・フェルナンデス! 最強を追い求める者だ!」

「俺はミナヅキ・レイジだ」

 レイジも名前は名乗った。

「ならばレイジよ・・俺は最強を得る為に貴様を倒す!」

 ジークの声から充実感が伝わった。
 そしてキシンが吹き飛ぶかのように迫る。

「残念だが俺は負けるつもりは無いんでな」

 クサナギに装備された大小の火器が火を吹いた。
 この時レイジもジークとの戦いに充実感を感じている。

「ならば勝って示せ!」

「良いだろう!」

 本当の戦いの始まりだった。








 

 クサナギの砲火をかいくぐったキシンのエクスカリヴァが切り裂いた。が、レイジのとっさの回避が功をなして装甲に斬り跡を残した程度に抑えた。
 ジークは倒し損ねたことに対する感情を感じるよりも先に機体を動かした。
 猛烈な弾幕が後退するキシンに迫り、低下している装甲に数発の弾痕を作った。
 迫るキシンを弾幕によって身を守りつつ攻撃するクサナギ。
 一撃に賭ける猛獣と圧倒的な破壊を振りまく戦神の攻防である。
 もし、惑星○の人類(?)が見たら「剣虎」と「雷竜」の戦いを思い描いたに違いない。
 交差するたびに互いの身を削りあったまま戦いは続いていく。

















 

 9話に続く

 次は8話サイド3ですけど




 



 後書き

 と言う訳で皆様の予想を裏切って(まて)別の戦闘中継を遣ってしまいました。
 ジークとレイジの対決を前から考えてたので遣ってしまいました。
 何時も後書きが意味も無く続くので、終えます。
 では又!



オマケ

山岳大隊:どんな組み合わせが良いのか分からなかったので、コバ小の山岳適正が良い奴は砲撃型が多かったので、そんな設定にしました(良いのか、それで?)

雷竜と剣虎:某玩具メーカーの奴に出てくる戦闘兵器をあだ名や漢字で書きました。

 


 管理人より

 神楽歌さんより第8話その2をご投稿いただきました!!

 その1での別の戦場ですねw

 こちらも負けず劣らず凄い事に(爆)

 次回はサーリットン決着編か、又はヴォナンでしょうか?(笑)
 


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