戦いは、人の思いを呑み込んでいく。
わずかな優しさと愛しさも、怒りと憎しみの渦巻く戦場の混沌と成り果てる運命。
混沌は大きな意志となって、人間たちを破滅へと向かわせる。
それは彼らの業が生み出した悪夢。
先の見えない苦痛に、人はただ足掻くのみ。
EPHEMERAL EMOTION――すべては『儚き思い』。
それでも人は、思いを信じて進み続ける。
なぜならそれこそが、戦場というパンドラの箱に残された唯一の希望。
人が捨ててはならないものだから――。
きらめきをまとって放たれた一筋の光が、空に真っ直ぐな軌跡を描く。
夕暮れの空を疾駆する女神は、オードリーと呼ばれるPF。コクピットに座るのは、紫の髪を持った女性パイロット。ヴァリム軍諜報部神佐――フォルセア・エヴァである。
ギラ・ドゥロ補給基地を発った彼女は、逃走したマイたちを追跡していた。
『奪取されたイリア11を捕捉しました……あと24秒ほどで射程圏内に入ります』
モニターの向こうで、男が報告した。一足先に出撃した追撃部隊からのものだ。
黒光りするスーツに全身を包んだ男は、どこか冷たい印象を受けた。
「……射程に入り次第、攻撃なさい」
『了解……しかし、とんだ災難ですな。神佐』
「フン……油断と言うべきかしらね。まさか、フェンナ・クラウゼンが、あんな行動を取るとは思ってもみなかったわ」
舌打ちしつつ頬の痣をさすりながら、フォルセアは忌々しげに吐き捨てた。
マイ・キサラギの反逆を予想していた彼女ではあったが、最後の詰めでしくじったのは、捕虜の女――フェンナ・クラウゼンの意外な行動だ。そのため、マイに隙を見せる結果となった。
人の思惑の上をいくことに優越感を覚えるフォルセアだけに、自分が出し抜かれるのは我慢がならなかったのだろう。
どす黒い感情に満たされたその顔は、さながら羅刹のようだった。
「でも、そう簡単に逃がすわけにはいかない……もはや容赦はしないわ。この私を傷つけた罪は、その生命で贖ってもらう……」
作戦本来の目的はフェンナの拉致だが、今の彼女にそれを遂行する意志はない。
ただ、自分のプライドを傷つけられたことに対する怒りだけが、フォルセアを突き動かしていた。
その頃、ギラ・ドゥロ補給基地を西へ10kmほど行った地点に、マイとフェンナを乗せた黒のイリアはいた。
後方からは、同じ漆黒に機体を染めた追撃部隊が迫っている。すでに、目視できるほどの距離だ。
「……追いつかれちまったか……」
操縦桿を握る赤毛の少女――マイ・キサラギは、青ざめた顔で舌打ちした。
この機体本来の性能を出すことができれば、完全に追いつかれることはあり得ない。
だが、定員オーバーの上にマイが負傷している今は、最速機動が行えない状態にある。
逃げるにせよ戦うにせよ、不利な状況と言えた。
「……ま、しょうがねぇか……ここまできたら、やるっきゃねぇよな……」
マイは口元に自嘲気味な笑みを浮かべる。
瞳にあきらめの色は浮かんでいなかったが、彼女がある種の覚悟を決めているのは確かだった。
「待って。あの人たちの目的は、私なのでしょう? だったら、ここで私が降りれば、あなただけでも逃げられるはずよ」
「ハッ……そんなん、無駄だよ」
傍らにいたフェンナが口を開いたが、マイは即座に否定した。
「……あたいは、もう反逆者だ。奴らも見逃すつもりはねぇさ。それにフォルセアは、結構根に持つ奴だからな。おまえもただじゃ済まさないはずだぜ……」
「……そんな……」
「……それに、そんなことしたら姉貴が戻ってこねぇじゃねぇか……それじゃ、意味がねぇんだよ。だから、おまえを死んでも渡すわけにはいかねぇのさ……」
「でも……このままじゃ、どう見たって……」
勝算はない――フェンナの言いたいことは、マイにも理解できた。
自信過剰な彼女も、ここまでのハンデを背負っては、安易に勝てるなどと言い切れない。
それでも、彼女は微笑んでいた。確固たる意志を瞳に宿しながら。
「……おまえ、あたいに言ったろ? 決して、あきらめるつもりはないってさ……だから、あたいもそう決めたんだ……最後まであきらめねぇって……!」
「……マイ……さん……」
あきらめるつもりはない――牢屋で言ったあの言葉を、目の前の少女は忘れていなかったらしい。
フェンナは息を呑むと同時に、どこか弱気になっていた自分を恥ずかしく思った。
「ところで……その呼び方は、やめろよな。なんか背筋が痒くなってくるからさ……呼び捨てで、構わねぇぜ」
耳慣れない呼ばれ方がこそばゆかったのか、マイは照れ隠しをするように顔を俯ける。
これまでは見せなかった仕草――それは、彼女がフェンナのことを信じた証であったのか。
恐怖がないわけではない。しかし、それ以上にフェンナの中には、この少女を信じてみたいという気持ちのほうが強くあった。
だから、次の瞬間には答えていた。
「……ええ……わかったわ。行きましょう、マイ」
「……OK! 気持ち悪くなって吐かないようにしろよ!!」
マイはその答えに満足したのだろう。およそ怪我人とは思えない咆哮をあげながら機体を反転。臨戦態勢を取った。
WCS起動。ファイアロック解除。機体制御プログラムを戦闘モードに移行――。
漆黒のイリアが、その牙を剥き出しにし、敵部隊の中心へと特攻した。
アルサレア領ラフェンタリア補給基地では、PFの発進準備が進んでいた。
いくつものパーツや機材が運ばれていくカタパルトデッキに、第二世代型PFと呼ばれる機体――J-フェニックスがたたずんでいる。その全身は、炎のような真紅のカラーに塗られていた。
言わずと知れたアルサレア元帥、グレンリーダーの専用機だ。
昨日の戦いで小破したこの機体も、今はメンテナンスを終えて、主の搭乗を待っていた。
「どうしても、一人で行くつもりなんですか?」
愛機を見上げている黒髪の青年に声をかけたのは、元グレン小隊のアイリ・ミカムラだ。普段は勝気そうなその瞳にも、今はあからさまな不安の色が浮かんでいる。
その傍らには、キース・エルヴィンが立っている。こちらは腕組みをしたまま、青年を無言で見つめるだけだ。
そんな二人に対して、青年――グレンリーダーは、穏やかな顔で答えた。
「勝手なことを言って、すまないと思っている……仮にも、一国の最高責任者が取るべき行動じゃないことは、充分理解しているさ。それでも今回だけは、特別なんだ」
「それは……フェンナが、絡んでいるから?」
アイリの言葉は、恐れに満ちているように聞こえた。
聞きたくないことを聞かなければならない――そんな感じだ。
「確かに、フェンナのことは心配だ。しかし、それが他の人間を同行させたくない理由じゃないな」
「……え? それじゃあ……なんで隊長は、一人で行こうとするの?」
しかし、予想していた答えとは違ったのだろう。
続けざまに問い返したアイリの顔には驚きの色がありありと浮かんでいる。
「……そうだな。なんと言えばいいのか……たった一人でフェンナを連れてきたマイの気持ちに応えたかったというべきかな……」
「…………それじゃ、よくわからない……」
納得のいかない表情の彼女を見て、グレンリーダーは苦笑した。
確かにはっきりしない答えだと自分でも思う。しかし、今はそれ以上の答えを出したくなかった。
心を突き動かす衝動。本当に単純であるにも関わらず、認めることが難しい情動。最も独善的で、利己的な思い――それを彼は、人に見せたくなかったのだ。
「ま、確かにアイリにはわかんねぇかもしれねぇな……」
「……なによ? じゃあ、キースには隊長の言った意味がわかるって言うの?」
「大体な……ま、男の思ってることは、男にしかわかんねぇってことだな」
「!……なによ! それ!」
だが、キースは彼の思いを察したようだ。
なにもかもわかったようにほくそ笑む彼を見て、アイリは行き場のない衝動に駆られる。
自分一人が置いていかれたような感覚――思わず荒くなった声が僚友の背中にぶつけられるが、キースは明確な答えを返そうとはしない。
なぜなら、それを口にするのが無粋なことであり、同時にアイリを傷つけることになるのがわかっていたから――。
グレンリーダーの隣まで歩み寄ったキースは、肩を寄せ合うようにして語りかけた。
「……決めたってことだろ? お前自身がケリをつけておきたい相手をよ……」
「……キース……お前……」
「……相手は意外だったけどな……まぁ、頑張ってこいよ」
「……俺は……! そんなつもりは……!」
彼の言葉に、思わずグレンリーダーも激昂する。
しかし実際、彼も自分でどうしたいのか、よくわかっていなかった。
ユイと二人だけで話さなければならないことは理解している。そこでなにを言うつもりなのかは、その時になってからだと思っていた。
しかし、キースはそれすらもわかっているような口ぶりだ。
「……ま、お前がどうするつもりかはわからねぇが……ひとつだけ、言っとくぜ。自分が後悔するようなことだけはすんなよ。たとえ、どんな結果が待ってたとしても、だ」
その口調とは裏腹に、彼の瞳は笑っていない。
茶化しているわけでは、決してないのだ。彼もまた、グレンリーダーのことを案じている。そこには真摯な感情だけがあった。
伝わってきた思いに対して、黒髪の青年は静かに頷きを返す。
「ああ……肝に、命じておくことにする……」
「健闘を祈るぜ。戦友」
真っ直ぐな友の瞳を見て、キースは口元を緩めた。
軍靴の音が聞こえてくる――二人の話が終わったちょうどその頃に、通路の向こうから数人の人だかりが近づいてきた。
油断なく銃を構えている兵士たち。彼らに連れられるような状態で歩いてきたのは、華奢な体躯の少女、ユイ・キサラギだ。その手には、無骨な手錠がはめられている。
グレンリーダーは進み出て、彼女を出迎えた。
兵士たちが、慣れた仕草で敬礼をする。
「――捕虜を、連れて参りました」
「ご苦労だった。ここから先は、私に任せてもらいたい」
いささか唐突なグレンリーダーの言葉にも、彼らは無言で従うだけだった。
銃を下ろし、兵士たちはゆっくりとユイの側から離れる。
「……行こうか。ユイ・キサラギ」
銃口を向け、グレンリーダーは落ち着いた表情で言った。
無言のまま、ユイは彼の下に歩み寄る。その瞳は、静かに男を見つめていた。
しばし見つめ合ったあと、二人は寄り添うように赤い鳳凰の元へと歩き始める。
冷たい足音だけが響き渡る時間。乗降用のワイヤーに掴まり、コクピットに乗り込むまでの時間――それらすべてが、グレンリーダーには妙に長く感じられた。
「……身体の調子は、大丈夫か?」
「……問題ないわ」
コクピットハッチを閉めながら、傍らの少女を見る。
どこか気遣わしげな男と違い、答えたユイの顔は能面のように無表情だった。
マン・マシーンとしての彼女――その様子は、この世のすべてのことに関心がないように見える。
先ほど医務室で見たような、崩れ落ちてしまいそうに不安定で、穏やかで、寂しげな少女の姿は、今は消えていた。
巡る思いを押し隠し、グレンリーダーはPFを起動する。
全システムの状態を確認したあと、管制室にコールを送った。
カタパルトハッチオープン。デッキ内に警告が流れる。
モニターの向こうで、兵士たちが緊張した面持ちをしながら遠ざかっていくのが見えた。
数分後、無人となったデッキを確認したグレンリーダーは、おもむろにブーストを点火。
灼熱の尾を引いて、J-フェニックスが疾走する。
モニター上に開ける視界。
開いた翼が風を切り裂き、赤い鳳凰は薄闇の空へと舞い上がった。
スライスカッターの青い閃光が、天空を彩る。
鋭い刃となった光に刻まれ、一機の黒いイリアが炎をあげて落下した。
これで十機目である。恐るべき戦闘力を発揮し、マイのイリアは群がる追っ手を退け続けた。残るはわずか数機だ。
しかし、圧倒的な実力の差を見せつけたにも関わらず、敵に怖じ気づいた様子はまったく見られなかった。
「ち……いいかげん、あきらめの悪い、奴らだぜ……」
いつもなら嬉々として戦いを続けるマイだが、今回ばかりは忌々しそうな顔を隠せない。
敵機が振り下ろすカタールを半身になって回避すると、彼女はレーザーピストルを相手の顔面に撃ち込んだ。
カメラを潰されてのけぞった敵機に、続けてカタールの一撃を叩き込む。
メインフレームが閃光と共に切り裂かれ、激しい火花と炎があがった。
「……く……!」
だが、それを見つめるマイの視界が歪む。
フォルセアに撃たれた傷口から、再び血が溢れ出していた。まだ致死量には程遠いが、力がどんどん抜けていくような感じだ。
「だいじょうぶなの!? マイ!!」
傍らのフェンナの顔も、蒼白だ。
戦闘機動に慣れていないというのもあるが、それ以上に目の前の少女が心配なのだろう。
「……フン……そんな顔すんなよ……双子の悪魔の異名は、伊達じゃねぇん、だぜ……」
いつもの減らず口を叩きながらも、マイの呼吸は荒い。あきらかに無理しているとわかるほどに。
それでも彼女の操縦には一点の曇りもなく、敵への対応も的確だった。
それは戦闘マシーンとしてのマイの性質を証明するものと言えたが、それ以上にユイへの思いが導き出している力と言えたろうか。
フェンナは、強く手を握り締める。
無力な自分ができることは少女を信じ、祈ることだけだ。かつて、グレンリーダーに対してやっていたのと同じように――。
そして、どんな状況になろうとも、自分が先にくじけてはならないと思った。
「そうね。ごめんなさい……頑張って、マイ……」
囁くようで、それでいて力強い言葉が、彼女の口から漏れる。
マイの瞳が一瞬、見開かれ――そして、その口元がわずかにほころんだ。
「……任せな……こんなの、すぐに終わらせてやるさ!」
彼女の身体に再びエネルギーが戻ってくるのが、フェンナにも感じられた気がした。
満身創痍のイリアにも、新たな力が宿り――閃光が再び、空を彩り始めた。
雲のない、極めて澄んだ空だ。
空気が澱んでない証拠だろうか。沈んだ陽光の残滓が、紫色の輝きを放っている。
東には蒼い月の姿が見え、夜の訪れが近いことを予感させた。
鳳凰の放つ噴射炎は、機体色と相まって赤いラインを天空に刻む。それは薄闇に走る緋色の流星を思わせた。
「……そう。マイが……あの子も、ずいぶん無茶をしたものね……」
指定ポイントに向かうまでの道すがら、グレンリーダーはユイに今回の経緯を話していた。
マイからの通信。フェンナと彼女との身柄の交換。そして恐らくはフォルセアへの反逆――。
客観的に見ても不可解な話ではあったが、ユイは驚くこともなく静かに頷いただけだ。
「……彼女にとっては、お前が一番大切な存在なんだろう……見ていて、それがわかった」
言いながら、グレンリーダーは通信を受けた時のことを思い返す。
あの時のマイの必死さは、今までに見たことのないものだった。
人をバカにしたような様子はなく、ただ真摯なまでの思いだけが見えた――。
「……仕方のない子ね……後先のことも考えないで……」
ユイはわずかに口元を緩める。それはどこか、優しげな微笑みだった。
マシーンと呼ばれていても、やはり彼女たちは姉妹なのだろう。
そこには普通の家族が持つのと同じ絆が、確かに存在しているのだ。
ユイたちも、同じ人間――。
グレンリーダーの心には、その思いが再び蘇っていた。
そして同時に、彼女に対する情動が高まっていくのを、彼ははっきりと感じていた。
最後の敵が、地上へと落下していった。
天空に残った勝者は、たった一機の黒い女神のみ――言わずと知れたマイの機体だ。
マシーンじみた黒スーツの集団は、鉄屑と共に大地に落ちた。
意志を持ったマン・マシーンの前では、人の心を捨てた人間など敵ではないということか。
だが、それはなんとも皮肉な結果だ。
『――さすがというべきかしらね。マイ・キサラギ……』
息を切らすマイの耳に、通信機から声が聞こえてくる。
彼女にとっては聞き慣れた声だが、その声も今は憎悪に震えていた。
「フォルセアかよ……よく、追いついたもんだな」
モニターに映るオードリーの姿を見て、マイは忌々しげに吐き捨てた。
どうやら、敵を全滅させるのに予想以上の時間をかけてしまったらしい。
『双子の悪魔とは良く言ったわ……錆び付いてるようでも、やはり戦闘マシーンね……』
基地で殴り飛ばした時と同じく、フォルセアは一人だった。
それはまったく彼女らしくない行動と言える。だが、逆にマイはその事実が示す意味を「恐ろしい」と感じていた。
「……なんとでも言えよ。で、リターンマッチでもやろうってのか?」
『そうね……本来なら、こんな面倒なことはしないのだけど……お前たちは、私の手で殺さないと気が済まないわ……この傷の償い、その生命で払ってもらいましょうか!!』
彼女の挑発に、フォルセアの瞳が鋭くなる。
吠え声をあげるかのように叫ぶと、彼女はオードリーと共に突っ込んできた。
「フン! やれるもんなら、やってみなぁ!!」
迎え撃つマイも、心に生じた違和感を吹き飛ばすべく咆哮を放った。
二体の女神は一気に加速し、交戦状態に突入する。
『死になさい!! 小娘共!!』
オードリーがイリアの横方向に回り込み、カタールを一閃させる。
機体を反対方向に反らすことでマイは攻撃を回避するが、すかさず詰め寄ったオードリーが、肩口から強烈な体当たりをかました。
「ぐっっ!!」
衝撃に、マイの顔が歪む。
傷を負った彼女にとっては、普段、耐えられる震動でさえ苦痛になる。
なんとか逃げようとするイリアだが、オードリーは休むことなく打撃を加え続ける。
やがて鋭い蹴りがコクピット付近を直撃し、脳を揺らさんばかりに機体が震えた。
「……ぐ、かっ!」
「……マイっっ!!」
フェンナの絶叫。マイの口から血が噴き出す。
フォルセアはあきらかに打撃だけを狙っていた。
手負いのマイだけを痛めつける戦法だ。怒りに身を任せつつも、それは実に効果的な攻め方だと言えた。
『ほぉら? どうしたの!? もう抵抗することもできないかしら!?』
フォルセアの哄笑が響く。
そしてオードリーが、再び肩口から突っ込んできた。
「マイっっ!!」
避けようもない危機に、フェンナは息を呑む。
だが、マイはすかさず彼女に叫んだ。
「……フェンナっ! あたいの手を、握れっ……!」
「えっ?」
「…………もう、力が入らねぇ……あたいの、言う通りに……早く……!」
「う、うん……わかった!」
唐突なマイの言葉に、フェンナはためらいながらも手を重ねた。
重なり合うように寄り添った彼女とマイは、モニターの向こうから迫ってくる敵を見つめた。
『これで、終わりね!! マイ・キサラギ!!』
どこか狂ったようなフォルセアの絶叫が、響き渡った。
「……今だ! 操縦桿を……右へぇっ!!」
フェンナは思いっきり操縦桿を右に倒す。
同時にマイの足が、ペダルを全力で踏み込んだ。
イリアが、機体を右に反らし――そして、その膝が大きく跳ね上がる。
『なっっ……!!』
勝利を確信していたフォルセアは、驚きに目を見開く。
高速で飛び込んできたオードリーの顔面に、イリアの膝がカウンターで、炸裂した。
グレンリーダーたちは、一足先に合流地点へ到着していた。
すでに太陽は沈み、天には銀の輝きを放つ月が煌々と円を描いている。
無限に広がっているかのような平原が光に照らされ、幻想の海のように見える。
穏やかにすべてを飲み込む水面――その中に、真紅の鳳凰はゆっくりと降下していった。
「静か、だな……」
「……そうね……」
コクピットから降り立った二人は、つぶやくように言葉を紡いだ。
穏やかな平原だった。
流れる風は温かく、すべての時間がゆっくりと――そして、柔らかく流れていく。
まるで、赤子の揺りかごの中にいるような感覚だった。
「……これは……刹那草(せつなぐさ)ね」
唐突にユイが、口を開いた。
目の前に広がる平原――そのすべては、同じ植物の群れだ。
光を受けた草の先端には、小さな白い花が咲いていた。
「……刹那草?」
思わぬ言葉に、グレンリーダーは訝しげに問い返した。
ユイは、穏やかな瞳で彼を見つめる。
「ええ。春先の満月の夜にだけ、花をつけると言われる草……たった数時間だけ咲いて、そのあとは雪のように散っていく……あまりにも短い命……だから、つけられた名前が刹那草。これだけ咲いているのを見たのは、私も初めてね……」
「……詳しいんだな。少し……意外だった」
グレンリーダーは、素直な感想を口にした。
戦闘マシーンとして育てられたユイの口から、そんな言葉が出てくるとは思ってもみなかったのだろう。
それを聞いたユイも、自嘲気味に笑う。
「そうね。どうしてこんなことを知っているのか、私も不思議に思うわ……なにかの役に立つ知識でもないというのにね……」
しかし、彼女自身それを忌み嫌っている様子はないようだった。
当初こそ意外な表情をしていたグレンリーダーだが、やがてユイにつられるように、ふっと笑った。
「……だが、俺はそれでいいと思う……それを知っているってことは、お前が完全な戦闘機械じゃない証だ」
「……そうかしら……?」
どこか他人事のような素振りのユイに、彼はゆっくりと頷いてみせる。
「ああ。俺は、そう思う……お前は、やはり人間なんだ……」
「……そういえば……前も、同じことを言ったわね……」
ミレンシェン基地――その牢屋の中で、グレンリーダーは同じ台詞を言ったことがあった。
あの時、ユイが感じたのは、否定的な気持ちだった。
戦うマシーンである自分が、人間らしいわけがないと――だが、同時になんとも言えない温かな気持ちになったのも事実だ。
今は、その言葉を素直に受け止められる。
そしてなぜ、そんな風に思ったのか――ユイは、そのことさえも理解していた。
「…………グレンリーダー……私、は……」
だが、その言葉をグレンリーダーが制した。
「……なぁ、ユイ……お前は、さっき訊いたな。なぜ、俺がお前を救おうと思ったのか……そのわけを……」
それは決意に満ちたような口調だった。
ユイは開きかけた口を閉じて、彼の顔を見つめる。
男はわずかに瞳を伏せ、そのまま緩やかな時の流れに身を任せた。
永遠にも思える長い一瞬。
ただ、自分自身の心と語り合うように、彼はゆっくりと次の言葉を紡ぐ。
「……なんのことはない……簡単な理由だったんだ……」
「……そう……なの……?……どんな、理由かしら……?」
ユイの瞳には、混沌のように渦巻く感情の流れが見えた。
氷の瞳ではなく、荒れ狂う大海原を思わせる瞳だった。
だが、不安のような負の思いではない。
それは、無垢な少女が抱く淡い希望に似たもの――。
「ああ……俺は…………」
グレンリーダーは、言いかけて再び押し黙る。
気持ちを落ち着かせるように、見えない呼吸を繰り返し――再び少女の瞳を見据えた。
そこには深く澄んだ海のような、輝きがあった。
そして、放たれた言葉の中にも輝きがあった。
「……俺は……お前を…………愛して……いるんだと…………」
振り絞るような声と共に、彼はゆっくりと歩み寄ると、目の前の少女を抱きしめた――。
すべての時が止まったようだった。
銀色の幻想世界に生まれた、幸福な夢――。
それは互いの心にわだかまっていた氷を溶かし、すべてがひとつに溶け合ったようだった。
「……こういう時は……嬉しい、と答えるべきなの……?」
ユイは、なにも考えることができなかった。
今まで経験したことのない感覚が、胸の中を満たしていくのがわかる。
戦いによる高揚感とは比べ物にならない、温かさと優しさに満ちた感覚。
太陽の腕の中にいるような感覚だった。
頬を伝って流れ落ちる白亜の真珠は、この世で最も純粋な歓喜の印。
その感覚に気付くことなく顔を上げると、目の前には優しげな輝きを放つ男の瞳があった。
かつては激しく憎んだ青年――でも、今はわかる。
すべては、この男への思いが生み出したもの。
自分を人と認めてくれた初めての男に抱いた激しく強い思いの形だったのだと――。
ゆえに少女も放つ。
先ほど呑み込んだひとつの言葉を――。
「……グレンリーダー……私も…………愛して……いる……」
ただひとつの言葉で、繋がってゆく心。
静謐な世界に、草のざわめきのみが満ちる。
月光に照らされた平原で、二人はゆっくりとその影をひとつにした――。
女神同士の戦いは、あっけない結末を迎えていた。
メインカメラをつぶされたフォルセアは、捨て台詞と共にあっさり退却していったのだ。
状況が有利な時以外しかまともに戦わなかったせいか、彼女は逆境に追い込まれたことがない。ほとばしっていた怒りも、圧倒的優位を失った状況ではロウソクの灯火に過ぎなかった。
力尽きたマイは、呆然とした表情でモニターに映る空を見つめている。
出血で体温を失いかけた彼女を温めているのは、栗色の髪の少女だ。
すでにPFはオートパイロットで動いており、目的地までは、なんの障害もなく着けるはずだった。
「……なぁ、フェンナ……」
コクピットの中で、マイは静かにつぶやいた。
「……なぁに?」
ずっと彼女を抱きしめながら、フェンナは幼子に語りかけるように答えた。
応急手当はしたものの、失った血液は補充できない。死神の鎌を見る少女の意識を繋ぎ留めるため、彼女は自分のすべての温もりを捧げようとしているかのようだった。
「……あたいさ……お前に会えて、よかったと思うよ……」
「……どうしたの? 突然?」
フェンナは、少し怪訝そうな表情をする。
今の言いかたでは、まるですべてが終わってしまうかのようだ。いくら傷が深いとはいえ、まだ生命を落とすほどのものではない。
「……弱音を吐かないで。まだ、お姉さんとは会っていないじゃない……」
「……そういう意味じゃねぇさ……あたいだって、まだ死ぬ気はねぇよ……」
思わず苦笑気味に、マイは口元を緩めた。
弱気と取られても仕方のないセリフだと、自分でも思った。
「……ただ、こうしてお前と話すことは、もうなくなっちまうからさ……今のうちに言っときたかったんだ」
「……どうして? だって、あなたヴァリムに逆らってしまったんでしょう? あなたも、自分は反逆者だって言ってたじゃない……それに……」
フェンナは一呼吸置くと、思いを放つように続けた。
「……私は、あなたのことを友達のように思ってるわ。だから……」
「……こんなことはやめて、アルサレアに来いって、言いたいのか?」
先を読んだかようにマイが言った。
その口調には、わずかな怒りにも似た感情が見え隠れしている。
「お前……本当におめでたい奴だよ!! バッカじゃねぇの……!?」
「……ま、マイ……」
豹変したかのような彼女の言葉に、フェンナは一瞬たじろいだ。
だが、マイの瞳の輝きは別に変わっていない。
その光は、いまだ穏やかだった。
「……って、以前のあたいだったら言うんだろうな。きっと……」
わずかな間のあとに、彼女は微笑む。
そこに冗談めかした雰囲気は存在しなかった。
「……まぁ、あたいもお前のことは嫌いじゃねぇよ……でもさ。あたいも姉貴も、お前やグレンリーダーたちと一緒に行くことはできねぇんだ……」
「……ど、どうして? なんで、そんなことを言うの……?」
「だって……あたいたちは……」
そして、寂しそうな表情で、少女は続けた。
「「――人間じゃないんだから……」」
「……どうして、そんなことを言うんだ!? ユイ!!」
突然に身体を離してつぶやいたユイの一言に、グレンリーダーは声を荒げた。
互いに、すべてが繋がったと思った。なにもかも、わだかまりはなくなったと思った。
しかし、少女の心には、いまだ消えぬ影が存在していたのだ。
「そうね……あなたには全部、話さなくてはいけないわね……私たちのことを……」
ユイは、グレンリーダーに背を向ける。
刹那の花を眺めながら、彼女は静かに自分たちの秘密を語った。
「……私たちはマン・マシーン計画によって生まれた存在……もちろんベースとなるのは人間の肉体そのものだから、根本的な意味ではあなたと同じね……でも……」
口調さえも柔らかなのに、二人の間には凍りつくかのような冷たい空気が流れた。
それは、彼らを隔てる越えがたい壁のようにも思える。
「……薬物による身体強化と、人格調整を含めた精神改造――ありとあらゆる技術を使って強化された私たちは、ヴァリムの最高軍事機密となってしまっている。だから他国の手に渡らないように、一種のセーフティがかけられているの……つまり……」
「……つまり……?」
そこでユイは一旦言葉を切ると、苦しみを絞り出すかのように言葉を放った。
「…………死ぬのよ。定期的に特殊なワクチンを投与しないと、私たちの細胞は暴走し崩壊を起こすようになっている……そしてそのワクチンを精製できるのは、この世でたった一人――ドクター・キサラギしかいないのよ……」
グレンリーダーの心に、稲妻が走ったようだった。
温かい思いが、粉々に砕かれていくのがわかった。
「……だから、私たちはヴァリムを……いいえ、ドクター・キサラギを裏切ることができない。すべてを支配された戦闘人形――それが、私たちという存在! どんな思いを抱いたって……どんなに人を愛したって、決して添い遂げることなんてできないみじめな存在なのよ!!」
絶叫と共に振り向いたユイの瞳には、溢れんばかりの涙が浮かんでいた。
「……お、俺は……」
グレンリーダーは、かける言葉を失っていた。
絶望を語った少女の前では、なにを言っても陳腐な言葉にしかならないように思えた。
気休めも、励ましも、愛の言葉すらも――意味のないものにしかならなかった。
「……でも、ありがとう。グレンリーダー……こんな私を愛してくれて……私は、あなたに出会えて幸せだった……」
そんな彼を見つめて、ユイは涙の残る顔で笑った。
戦闘機械ではない少女が初めて見せる、愛する男への微笑みだった。
駆け抜けていった突風に刹那草の花が散り、空へ舞っていく。
すべてを包み込む花吹雪は、文字通り刹那の生命。
それは、今の[ユイ]という存在が抱いた悲しくも儚い思いそのものだった――。
漆黒のイリアが天空から降り立ったのは、それから数分後のことだった。
寄り添うようにハッチから現れたフェンナとマイの姿に、グレンリーダーはわずかな違和感を覚えたが、同時にそれが自然なもののようにも感じられた。
彼女たちもまた、心を通わせることができたのだ。それはマイもまた、同じ人間という証であった。
お互いの無事を確認し合うかのように、両者は歩み寄っていく。
フェンナから離れたマイは、近づいてきた姉の腕の中に、ゆっくりと倒れ込んだ――。
「……姉貴……また、会えたな……」
ユイの腕の中で、マイは弱々しく微笑んだ。
「……マイ……バカね……こんな無茶な真似をして……」
咎めるユイの顔には、しかし涙が滲んでいた。
「……へへ……だってさ……あたいにとっては、姉貴が一番、大事だから……」
「……仕方のない子、ね……」
すべての思いを解き放ったマイは、疲れたようにゆっくりと目を閉じる。
その身体をしっかりと抱きしめながら、ユイは小さく嗚咽を漏らした――。
「……これで、さよならね」
しばしの後、ユイはマイを抱き上げて、冷たい仮面の表情に戻って言った。
「……次に会う時は、また敵だって……言いたいのか?」
グレンリーダーの顔には、やり切れない思いが浮かんでいる。
どうしようもない現実なのはわかっている。
それでも、簡単に認めたくはなかった。
「ええ……私たちの記憶は、すべて消え失せることになるでしょうね……だから次に会った時は、また[双子の悪魔]として……あなたの前に立ち塞がるわ」
背を向けたユイの言葉は、変わらずに冷たい。
しかし、その身体が小刻みに震えているのが、グレンリーダーにはわかる。
望まないのは、彼女らも同じだろう。
その辛そうな姿が、男にひとつの決断をさせた。
「……だが、それでもユイ……俺は、必ずお前たちを救う手だてを見つけてみせる。たとえ、どれだけの時間がかかろうとも……それをお前に――今の[ユイ・キサラギ]に誓おう……!」
それは確かな誓いの言葉だった。
自己満足ではない、今、存在している少女に向けて放たれた誓いだった。
思わずユイは、目を見開く。
心の琴線に響く愛しい人の言葉。
その胸に込み上げる熱いものをこらえて、彼女は微笑むと――そっと、優しくつぶやいた。
「……いつか、その誓いが果たされることを祈ってる……グレンリーダー……今の[私]の、愛した人……」
最後のほうはつぶやくほどの小さな声だったが、グレンリーダーの耳にだけは、はっきりと届いていた。
ユイは、マイと共にイリアに乗り込む。
ブースターの放つ炎が、静かな大地を震わせる。
天空に舞う、黒い女神。
刹那の花はすべて散り、幻想の時は終わりを告げた。
残ったのは、皮肉な現実――空しくも残酷な運命だけ。
今は、変えることのできないもの――。
「――グレンリーダー……こんなことって……許されていいんですか?」
フェンナの悲痛な声が、耳を打つ。
彼女の抱く思いもまた同じ――辛い現実を否定するものだ。
その言葉にグレンリーダーは、強く首を振った。
「許されていいはずがないさ……フェンナ、俺はあきらめない。悲しみを生み出す現実を、喜びに満ちたものに変えるために、アルサレアの元帥として戦い続ける……!」
新たなる自分の存在意義――彼は、それを見出した気がした。
戦うことが愛しい者を救うことに繋がるのならば、そこにためらいなどありはしない。
悲しき少女との間に生まれた、ひとつの誓い。
それを果たすことが、今の彼のすべてとなったのだ。
――心からの笑顔を――二人、交わす日まで――
「こちら、ユイ・キサラギ……ドクター、応答願います……」
ブラックイリアのコクピットの中で、ユイは通信機を操作していた。
薄暗かった通信モニターに、初老の男の姿が現れる。
その瞳には、カミソリのような鋭い輝きが見て取れた。
『フン。生きていたか……ユイよ』
心配する素振りなど見られない男の言葉――そこには、なんの感情もありはしない。
ただ、実験材料を眺める、冷酷な科学者の姿があるだけだ。
『……マイも一緒か。ずいぶん派手に立ち回ったようだな……あの女狐がずいぶん騒いでおったわ。それで? わしになんの用だ!?』
すでに、マイがフォルセアに反逆したことは知れ渡っているらしい。
ドクターも散々、嫌味を言われたのだろう。ユイもそれは承知していた。
「……もう一度、ドクターの下に置いてください……私たちは、まだ死にたくないのです……」
『フン! よく言うわ!! このわしに裏切り者を預かれというのか?』
「……もちろん……なんの咎めもなく戻らせてくれとは言いません。私たちのすべてを……消してください……」
『……ほう……?』
意外な言葉に、ドクターは驚いたようだ。
『それはつまり、人格調整をされても構わないということか……あれほど、調整を嫌がっていたお前たちがな……』
ユイはなにも答えない。
もはや、すべては決まって――いや、決めていたのだから。
『……いいだろう。そこまでの覚悟があるのなら、わしもお前たちを捨てるつもりはない……お前たちには、まだまだ働いてもらわねばならんからな……ギルゲフ様には、わしから話を通しておいてやる』
「……ありがとうございます」
ユイは、抑揚のない声で答える。
モニターの向こうで、ドクターの高笑いが響いた。
『……まぁ、あの女狐も最近、調子に乗り過ぎていたようだからな。これで少しは堪えたろう……だが、これ以上お前たちに反逆されては、わしの立場がなくなるからな。最新のプログラムで調整してやろうか……ククク……楽しみなことだ』
その瞳は、新しいおもちゃを与えられた子供のように輝いている。
しかし、どこか尋常ではない、いびつな光でもあった。
ユイは、それ以上話すことはないとばかりに通信を切った。
決めていたはずなのに、後悔だけが襲ってくる。
振り捨ててきた感情に、辛そうに思いを馳せ――そして、傍らのマイに目を向ける。
限りない温かさに満ちた瞳で、ユイはたった一人の妹に、静かに言った。
「マイ……たとえどうなろうとも……私たちは、これからもずっと一緒よ……」
その言葉に、眠っているマイの口元が、わずかに緩んだように見えた――。
漆黒の女神は、夜空を駆ける。
二人の悲しき少女を乗せて。
その先に見えるのは、絶望の闇。
人として生きることの望めない世界へと、姉妹は再び、旅立った――。
かくして、戦争は新たな局面を迎える。
グレンリーダーとフェンナは戦いの表舞台から姿を消し、双子の悪魔は新たな人格と共に、戦場に蘇ることとなる。
そしておよそ一年後――ヴァリムの強硬派ベリウムによる、Gエリア侵攻作戦が幕を開ける。
◆ Panzer Frame J-PHOENIX Original Another Story ◆
―― EPHEMERAL EMOTION ――
END
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Panzer Frame J-PHOENIX COBALT PRATOON
○ あとがき
こん○○わ。双首蒼竜です。
ついに「E・E」完結。リメイクとはいえ、時間はかかりました。
まぁ、最終話だけのことはあり、手直しには最も手間をかけています。
前の四つと比べると、同じ箇所のほうが少ないのではないでしょうか?
特にグレンリーダーとユイのシーンは、かなりイメージを変えたつもりですので。
まぁ、エンディングはやっぱり悲劇なんですがね。
それでは、ここまで読んで下さった読者の皆様、ありがとうございました。
双首蒼竜
管理人より
双首蒼竜さんより最終話をご投稿頂きました!
これもまた、一つの結末ですね。同時に始まりでもあるのでしょうが。
しかし、マイとフェンナにはまたいつか競演して欲しいですね(笑)
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