STORY OF WRF

序章



 第3話 頭が悪くても、才能がなくても、信じ続けることだけは・・・・・






 

 イクシオンから降り立つヒルツに駆け寄る女性がいた。
 白衣と言うには、赤やら黒やら薄汚れた服をまとい、右のおさげに緑色のリボンを巻いた女性だった。

「ヒルツ・クライン!!」

 彼女はヒルツに駆け寄りそういうと、ヒルツの鼻をつまんで引っ張った。

「む〜〜〜」

 ヒルツはなされるままに振り回されると、そのまま強引に彼女に抱きついた。

「死にそうな目に遭ってきたんだ、優しくしてくれてもいいだろアーシア」

 ヒルツの抱きしめる力も、口から出る言葉も、強くなかった。
 もう、限界を超えていると、まさにそんな感じでアーシアと呼びかけた女性に抱きついたまま、そのまま床に崩れ落ちた。
 もはや、立っていることすらヒルツには限界だった。

「分をわきまえないからいけないんです!!
 あんな無茶をして、ヒーローにでもなりたかったんですか?
 あなたは絶対そんなすごい人にはなれません!!
 特尉みたいな人がこの世に二人もいるものですか」

 アーシアの顔には確信が伺えた。
 と、同時にその頬を伝わる揺らめきから、魂を引きちぎられるような辛さを感じられた。

「ごめん、でも俺もそれはよくわかってるよ
 あの人はヒーローだ
 おとぎ話に出てくるヒーロー
 戦争、平和、革命そのすべてに出てくる生々しい英雄じゃない
 ただ、物語をハッピーエンドにするために、語り継がれるためにいる存在
 そんなものに憧れることはあっても、認める事をしても、自分がそれに成ろうとなんて思わない
 俺は特尉が紡ぎ出すお話のハッピーエンドを見たい
 ただ、それだけだよ
 でも、今日は試されたんだと思う
 お話の登場人物にふさわしいか否かを
 そう、ただあったことを書き留める俺を、物語の登場人物にするか試したんだと思う」


 ヒルツは自分だけ納得していた。
 ヒルツの言いたいことはわかる。

 だが、だからどうした!!
 心配させられるこっちの気持ちも知らないで!!
 うっとりと自分の世界に入ってしまったヒルツに、アーシアは素直に切れた。
 笑顔のまま、静かに片手をあげるとヒルツの左の頬に思い切り引っぱたいた。
 ヒルツはたたかれる寸前、神域に入ってしまった。
 やばいという本能が、まだうまく神域を制御できないヒルツに神域を発動させた。
 だが、ヒルツはJの出身だ。
 生身で神速など発動できない。
 疲労しきった体は、コンクリートに浸かったようだった。
 まさに、指一本動かせなかった。
 だが、知覚はできる。
 間違いなく、大気の流れを裂き、本来聞こえない音を響かせ、自分に迫ってきていた。
 ただ、現実には1秒にも満たないその張り手は、なかなか襲いかかってこない。
 ダメージを覚悟してから、もうヒルツの時間で数分が経った。
 それでもまだまだ、ダメージは当分お預けだ。
 神域を今のうちに解除すればいいだけの話だが、そんなことに気づくほどヒルツは立派ではない。

 そして、ダレにダレまくったその時だった。
 五寸釘でほっぺたを貫かれるような痛みを感じた。
 そのグザッという痛みが、車に跳ねられたように鈍く伝わりだした頃、1本だった五寸釘が8本ぐらいに増えた。
 ぐっさ、ぐっさ、ざく、ざく、ざく!!!!!
 人間の顔は真っ平らではない。
 とうぜん、顔にも陰影ができるように、凸凹している。
 むろん、それは手のひらだって同じ事だ。
 本来、1撃であるそれは、果てしない時間のなか、1回も数を間違えず、本来は知覚できない量の痛みを知覚した。
 それも、見えないものを見せ、聞こえない音を聞ける知覚は、本来人間が生きるために選択的に排除するたぐいの痛みまでも、克明に知覚させてくれた。


「sdfっsdfdsdしhfっぢfhうぇhf=========”””””””」


 ヒルツは声にならない叫びをあげながら気絶した。



 

 だが、それに気づかないアーシアは、遠慮なく第2波を浴びせかけた。
 今度はまともな一撃だった。
 気絶によって神域が解除されたからだ。
 だから、まともな痛みだった。
 もっとも、鳩尾への一撃で今度は肺がつぶれて、意識を失っている余裕すらなかった。

「が、は・・、ごふぉごふぉ!!」

「あなたは、間違いなくたいしたことがない、普通の人間です!!
 そんな普通の人が特尉のお話の登場人物になれるなんて、何馬鹿な夢見ちゃってるんですか!!
 あなたは、ただの、それも描写すらされず、名前はおろか存在すらも確認できないぐらいの存在です!!
 わかってるんでしょう!!
 なら、背伸びも高望みもしないで!!
 おとなしく私のそばにいてください


 最後は感情的になったのか、本音が出たが声はちっちゃかった。
 ヒルツはもはや痛いのか、苦しいのかもわからなくなりながら言った。


「心配ないよ、みんなが見ているほど、思っているほど
 俺はすごくないってよくわかったから
 凡人以上でも、俺は達人じゃない
 さっきのやりとりでよくわかった
 ・・・・・・・ただ、特尉にはバレてたと思う
 失望させちゃったのが痛いな・・・・・・・・」


 側近を名乗った男の初舞台がこれでは、茶番もいいところだとヒルツは苦笑した。

「だから、そんなこと気にしないでいいんですよ、あなたは・・
 あなたはたいしたことない人なんですから・・・・
 特尉もおっしゃっていたではありませんか、できないことを要求するのは馬鹿者のすることだと・・・・」

 アーシアに情け容赦なく、過小評価されているにもかかわらず、ヒルツは全くイヤな感じがしなかった。
 ここで反論の一つもできれば、たいしたものなのだが、ヒルツはそんなこと考えもしないヘタレだった。


 

 なんつ〜会話だ(汗)

 とりあえず、形だけの手当を受けたケイオウは、ゴールドに指揮を任せて引いたヒルツの様子を見に来て、ここに隠れていた。
 二人が恋人同士だと言うことは、事前にシュナイダーから聞いて知っていたが、とても恋人同士の憩いの時間とは思えなかった。
 まあ、ケイオウ自身には、普通の恋人同士の憩いの時間というものがよく理解できてはいなかったが・・・・(滝汗)
 なにせ、自分は何を話していいかわからず、ただ無言でいることが多いのだ。
 それだけで満たされる自分は幸せだが、普通の恋人同士はそうではないだろう。
 でもって、ケイオウは動くことにした。
 いろいろ時間がかかる予定だったからだ。



 

 アーシアに言われたい放題言われ、ひたすらうなずいたり、謝っているヒルツの頭が急に動いた。
 動いたという表現は正しくない。
 そう、機械的動作ではなく、目的のある動きをしたと言っておこう
 ついでに言えば、その動きにヒルツの意志は全く含まれていなかった。
 ただ、気づいたときには大きく見開かれたアーシアの瞳と、なま暖かい柔らかさを唇に感じていた。
 アーシアは驚いていた。
 ヒルツとキスをしたからでも、キスをさせられたからでもない。
 ケイオウが、二人にキスをさせたことに驚いていたのだ。
 二人の関係は、まだケイオウが知っているはずないと思っていた。
 隠すのは苦手だから、隠す気はなかったが、まだ報告した覚えもないのにいきなりなぜ?

 まあ、その疑問さえも実は嘘だ(笑)
 もちろん、驚いた理由ではあるが・・・
 一番の理由は、ただケイオウが自分の頭に触ったということに驚いたのだ。
 ここにいるぐらいだから、当然アーシアもケイオウのファンだ。
 ヒルツとつきあってるぐらいだから、かなりコアなファンだ。<ヒルツが好きだからつき合っているわけではありません(滝汗)



 

 アーシア・レンブラントは、その昔PFのパイロットだった。
 だが、血気盛んな彼女は19度目の出撃で部隊を失った。
 パイロットが戦場に慣れ始めた頃によくある理由だった。
 それは、周りが見えず、己の実力を過信して、無謀の特攻だった。
 別に、ヒーローになろうとか、誰かに憧れての行動ではなかった。
 ただ、自惚れていただけだった。
 だが、彼女の行動を止めようとしたもの、彼女を助け出そうとしたもの

 みんな、みんな死んでしまった
 助けに入ったものはすべて死んでしまった
 ただ、彼らの意志がよほど強かったのか、それとも天のいたずらか、アーシアだけが半壊したPFの残骸の中から無傷で回収された。
 アーシアはぼろぼろの心で悩んでいた。
 なぜ、あのときあんな行動をしたのだろう?
 どうして、自分を見捨ててくれなかったのだろう?
 どうして、自分を見捨てれば、助かっただろう命を私のために使ったのだろう?
 そして、自分は、生きている自分は何をしたらいいのだろうか?

 しかし、病院の1室で自問自答にくれる日々は長くは続かなかった。
 数日としないうちに異変が起きた。
 病院の近くまで戦火が押し寄せてきたのだ。
 病院内は一瞬でパニックになってしまった。
 動けないものが助けを求めて叫びだし、心が恐怖に染まったものは発狂したかのように暴れ出した。
 アーシアは、動けないものを担ぎ、恐怖に発狂したものを殴り倒した。
 自分の意志じゃなかった。
 ただ、目の前でそうしていたものがいた。
 そう、全身包帯だらけで、これから乾燥してミイラになるんですか?と聞きたくなる姿をしたモノがそうしていたのだ。

 その行動の意味も、何もわからなかった。
 ただ、何もできない自分が許せない!!
 医療知識も何もない自分にでもできることを、目の前のモノはしている。
 理由は、それだけだった。
 だが、それは人を動かすに十分な理由
 彼女は迷わず、自分に動かせそうな患者を担ぎ、床で転げ回っている発狂者に蹴りを入れながら病院から3人の人間を担ぎ出した。
 たった、たった3人しか助けられなかった。
 だが、助けなければ発狂したモノたちもろとも、病院だったモノの下敷きになっていた命
 自分にできることを知った彼女は、戦場医・・・・・・・には、頭が足らなかったので戦場看護婦になった。
 知識よりもまず体力を求められる仕事だった。
 応急処置と、痛みや、恐怖に暴れまくる患者を押さえつけるのが、彼女の仕事だった。

 そして、戦場に帰ってきた彼女は知った。
 ミイラ男の正体を
 前戦の戦争高揚番組としてケイオウ特尉の映像が流れた。
 ズタボロになりながらも、祖国のために、仲間のために、道を開き、自爆だってするとんでもないやつがいると、宣伝していた。
 自分が憧れても成れないモノが、いやしないと思ったヒーローを知ったアーシアは、直後にFCに入会した。
 まあ、FCに入ったからと言っておいそれと会うことはできない。
 当然だ、両者とも軍属なのだから


 

 その後、ケイオウに会うことのないままアーシアの時は流れた。
 ケイオウが戦死したと報じられても、ただの一度しか会ったことのない男は無事にどこかで戦っていると、アーシアには確信があった。
 そんなおり、ケイオウをおびき出す餌にされて重傷を負ったヒルツの看護に付くことになった彼女は、ヒルツがFCの会長であると知りケイオウの話しで大いに盛り上がった。

 特に互いを意識したことはない。
 ただ、アーシアは自分の知らないケイオウを知るヒルツの看病を献身的にした。
 むろん、ケイオウの話しを聞くために(笑)
 ヒルツとて、献身的に看病されたからアーシアに惚れたわけではない。
 ただ、自分が信じたモノを間近に信じ続ける存在が何よりうれしかったのだ。
 たとえ、最後の一人になろうともヒルツのケイオウを見る目は変わらない。

 誓ってもいい!!
 ただ、一人より二人の方がいい。
 恋人同士なんて意識はいらなかった。
 そう、端から見れば、共通の話題がある二人が盛り上がっているだけだった。
 ただ、それだけだった。
 だが、それは幸せなことだった。
 戦場では人が傷つき死んでいく
 そんな中、自分のことでもないのに盛り上がれる二人は、とても幸せだった。
 ヒルツは命をかけて餌にされ、それでもいつか来るときのために力をつけるだけだった。
 アーシアは、傷つき苦しむモノの手を握り、暴れるモノに哀の鉄拳を見舞うことしかできなかった。

 最前線にいるモノに、安息など無い。
 常に死と隣り合わせ、その上油断が自分のみならず他人の命まで奪う、そんな世界にいるモノに幸せなどあろうはずがないのだ。
 そう、人並みの幸せなど、二人は無かったはずだった。
 だが、些細な癒しがそこにはあった。
 癒されたいと、共にありたいと、二人は本能的に互いを求めた。
 全うにつき合いだしたのは、ヒルツじゃケイオウをおびき出す餌にならないと軍上層部が考えを改めた後だった。
 ヒルツは自らの命を代価に戦場をかけてきていた。
 それ故、その時にはもう少佐になるほどの武功をあげていた。
 そこまで来れば、些細ながら自由も得られる。
 自分の知り合いを集めた小隊を編成したりもできる。
 二人がつき合うようになったのは、それからだった。

 ただ、二人ともそれでどう変わったと言うことはない。
 相変わらず二人の話題にお互いの話はなく、出てくる話題はケイオウのことだけだったりする。<現在進行形で(爆)
 ぶっちゃけ、変なカップルだ。
 その上、アーシアの中ではケイオウが暴走的に美化されていたせいか、相当凄くなったにもかかわらず、ヒルツはその実力を最愛の人にだれよりも過小評価されていた。
 哀れというか、惨すぎるというか、掛ける言葉も思いつかないがヒルツは気にしなかった。
 ヒルツの追いかけた背中は、遙かに先にある。
 ケイオウと比べれば自分の実力など、計るに値しない。
 本当に馬鹿正直にそう思っていた。
 なんというか、二人は揃いも揃って視界が狭かった。
 だからうまくいっている、変なカップルだったが・・・・・
 ただ、変なカップルでも互いを大切にし、互を気遣える二人だった。
 それはとても幸せなことだった。



 

 そして、シャインフェニックスでの戦闘映像を見ても、感激こそすれ驚きもしないぐらいケイオウを美化していたアーシアは直に頭に触られたのだ。
 強制的にキスをさせるためだとか、そんな理由は問題にもならなかった。
 アーシアにとってケイオウはヒーローと言うより、アイドルだった。
 見てるだけ、応援しているだけで満足できる相手に触ってもらえた。
 感動で意識がどっかに行っちゃうぐらいだった。
 そして、そんなことに気づかない・・・・、ぶっちゃけ想像もしないケイオウはいつも道理話しかけた。

「まあ、ヒルツも疲れているんだ。好き会ってる同士、もう少し穏やかでもいいんじゃないか?」

 ケイオウに直に声をかけられあたふたするアーシアは、真っ白な頭と視界の中、胸に重みを感じた。
 重みの正体はヒルツの頭だった。

「ヒルツ?」

 彼女が急いで抱き留める。

「・・・・寝てる・・の???」
「電池切れだよ」


 ?


「それはどういう・・」

 アーシアは、この異常事態に対し即座に反応したのか、さっきまでのあたふたした感じが無くなっていた。
 口では容赦ない彼女だが、相手を思う気持ちに嘘はない。
 この冷静さは、その証だった。


「ヒルツは神速使いになった
 俺やジークと同じ領域に足を踏み込みだした
 まあ、俺とヒルツではまだ派手に実力差がある
 むろん、ジークと比べてもその差はかなりなもんだ・・・・・
 だがな、その枠組みの中に君が入ると話は別だ
 ヒルツと君との実力差は、俺とヒルツの実力差よりもたぶん開いているだろう
 でもって、君が入るとフルパワー時(○○ー○使用時<たぶんこれだけでわかるだろう)の俺から見れば、ヒルツとジークの実力差は誤差というレベルだ
 まあ、俺のフルパワーはあまりにも規格外だがな」


 ケイオウはそういって肩をすくめて笑った。
 アーシアは幸せそうにくたばってるヒルツを見下げていった。<疑惑率は際限なく100%に近かった。

「嘘です!!絶対にそんなことありません!!!」

 相手がケイオウだからか、アーシアの返答は瞬時に、かつ断定だった。


「もうじきわかるさ
 そう、神域と神速の使い方を覚えれば、誰もが一目置く存在になる
 ヒルツは素質も、才能もない、非凡な男だ
 だが、元来そういうものだ
 ヒルツが望んだ英雄とは、そういうものだ
 こいつが望んだのは特異な才能や、特殊能力を持っているから成れる英雄じゃない
 そしてヒルツ・クラインという男は、それをあきらめなかった
 全うじゃない英雄にあこがれたままでなお、その望んだ英雄を目指し続けた
 その結果がこれだ
 あきらめず、自分の道をひたすら走り続けたのだ
 目指した英雄の後を・・・・・
 こいつは俺の影響を受けすぎた
 無意識のうちにヒーローと呼ばれるものを理解し、それを自分に重ね始めた
 決して歴史に残らない、おとぎ話にしかその姿を見ることのないヒーローを生で、それももっとも近くで見たのだ
 動き、言動、考え方、そして・・・・・・
 そして何よりこいつは単純だった
 なぜ、なぜ俺がああも強いのかという疑問を全く抱かなかった
 すべてをありのままに受け止めることで、何の抵抗もなく、砂漠に蒔いた水のごとく、思い描いた英雄に近づいていった
 もう少しだ
 後少しで、こいつは本物の英雄になるかもしれない
 まあ、それでもこいつはそれを望まないだろう
 ある意味悟りすぎてる
 俺を長く見続けたせいか、平穏無事に代わるモノがないと気づいている
 それでも、君はこいつの傍にいてくれるかい?」


 何を言っているのかわからなかった。
 ケイオウの中のヒルツと、自分の中のヒルツがまるで別人であるかのような話だった。
 ただ、最後だけはわかった。
 ヒルツはケイオウFCの会長(目指すモノであり続ける)で終わる男、大成しない男、それでもこの非凡な男を君は愛し続けるか?
 そう問われていることだけは、理解できた。
 考えるまでもなかった。
 ヒルツのそばにいれば、誰よりも正確にケイオウという男について知ることができる。
 今このときがアーシアの理想だった。
 自分とヒルツがいて、憧れるだけの対象だったケイオウに声まで掛けてもらえる。

 最高だった。
 ヒルツに大成など、そんなことははなから期待していない。
 ヒルツはケイオウの傍でうろうろしていてくれれば満足だった。
 それ以上に望むことなど無い。
 ケイオウの傍にいれば、ヒルツは決して死なないし、二人の間に話題の絶えることはないのだ。
 だから、ケイオウの問いは愚問だった。


「ええ、私にはこの人だけしか考えられません」


 アーシアはヒルツの頭を抱きながら、強い意志のこもった瞳できっぱり言った。

「そうか」

 ケイオウはそれに微笑で応えた。
 ケイオウはアーシアの考えなど思いつきもしなかった。
 ただ、よき伴侶を得た果報者だと思っていた。
 まあ、概ねその通りである。
 そう、ちゃんとヒルツが怪我したりすれば気遣ってくれるし、愛だってちゃんとはぐくんでいるはず・・・・だし・・・・・・・・
 ともかく、祝福されるだけの間柄なのだ!!


 

 その後、アーシアはヒルツの看病につきっきりになった。
 その期間、ざっと5日
 ヒルツは5日たっても目を覚まさなかった。
 過度の緊張と神域に入りすぎたのが、その原因だった。










 

 二人が輸送機にこもっている間ケイオウ達

 ケイオウはシャインフェニックスもどきのパワーアップを果たしたヘルフェニックスを使い、好き放題ヴァリムの土地をを蹂躙していた。
 主に、神風のロンドで視界をふさぐ木々をなぎ払い、つれてきた3個大隊で要塞でも作るのかと言うぐらいの丁寧さで、アルサレアから持ってきた荷物をくみ上げていた。
 持ってきたのは、ケイオウが特尉に返り咲く時使った式典の設備である。
 それを3個大隊を使って急いで組み上げていた。

 そう、他人の土地(ヴァリム国内)なので遠慮なくケイオウは必殺技をぶっ放し、部下達には地形を変えまくりさせ、強引に海の見えるウェディング会場を作っていたのだ。

 海が見えるというのがポイント!!

 と、女性陣主にゴールド、ソナタ連合軍の意見を反映させるべく、大がかりな地形矯正が行われていた。
 なお、今回のケイオウやゴールドは、虫も殺さぬワールドの二人ではなく、特尉としてここにいた。
 そう、特尉として・・・

 ちなみに、ここで結婚式をやろうと言い出したのはケイオウでもゴールドでもなかった。
 二人はヒルツにそんな間柄の女性がいるなど、知りもしなかったからだ。
 知っていたら、誰に言われるまでもなくこうしていただろう。
 まあ、場所と時期はずれていたであろうが
 でもって発案者のシュナイダーにより、会場その他の全ての準備は出撃前から万端だった。

 なぜそこまで手際が良いのか?
 そもそも、縁もゆかりもないシュナイダーがここまでするのはおかしいと思うだろう。
 彼の性格からして、誰かを祝福する為だけにここまでの大事をするのも変だと思うだろう。
 その通り、シュナイダーの目的はケイオウのパーティー用の手料理を食う為である(爆)
 自分の欲望(食欲)のために、彼は手段を選ばない男だった。
 いや、まったく欲望が食欲であって好かった。
 これで残りの3大欲や、破壊衝動あたりが彼の欲望だったら、アルサレアは今頃転覆していただろう(滝汗)


 

 だが、ここに来て疑問も浮かんでくるだろう。
 そう、なぜワザワザヴァリムでこんな大騒ぎすることをケイオウは黙認したのか?
 という疑問だ。
 まあ、ケイオウの性格から考えれば、近しいモノがそういう仲なのだ。
 放っておいても祝福ぐらいは勝手にする(笑)
 だが、今回はそれだけではなく、実はケイオウ達は囮だった。
 もっとも、それはアルサレアの為の囮ではない。
 特尉なのにアルサレアの為では無いというのも妙だが、今回はケイオウらしくアルサレアの為に戦うつもりが全くなかった。
 そう、これからの特尉は違う戦い方をする。
 アルサレアはそれを容認した。
 どう戦うかも、何も告げなかった。
 だが、アルサレアの元帥はそれを問いもせず黙認した。
 その行動が結果としてアルサレアの為になるのならば、そう信じて・・・・



 

 そして、会場はもう完成していた。
 だが、主役のヒルツは未だ目覚めていなかった。
 だが、そろそろだろうと思ったケイオウは二人の部屋を尋ねた。
 アーシアは外で何をやっているのかまだ知らなかった。
 こういうモノは、内緒でやるモノだ(にやり)
 皆の総意か、誰一人外の様子を報告するもんはいなかった。
 アーシアは簡易基地でも作っているのだと思った。
 少なくとも戦闘しているとは思わなかった。
 特尉がいる上に、3個大隊の超戦力だ。
 並大抵の戦力では、戦争どころか、喧嘩にすらならない。

 アーシアは、安全を確保された最前線にとまどいながらも、ヒルツの目覚めを待った。
 だが、一向にヒルツは目覚めない。
 3日ぐらいなら心配などしない。
 よくあって貰っては困るのだが、そういう兵士は多い。
 だが、4日、5日となると胸に不安がわき上がる。
 アーシアはそこに訪れた特尉に助けを懇願するような視線を投げかけた。
 それを受け止めたケイオウは、静かにうなずき語り始めた。

「ヒルツは俺やジークと同じ領域に足を踏み込んだと言ったな」

 未だ半信半疑・・・・、というか否定全開を眼で訴えながらアーシアは、ケイオウの言葉のみを肯定して首を縦に振った。

「ヒルツには才能がなかった
 いや、今でも才能はない
 あまたの人を見てきた俺の経験から出た言葉だ
 だから、その言葉は信用して良い
 まあ、言われるまでもなく君は確信しているようだがな」

 ケイオウは苦笑した。
 自分の旦那をここまで過小評価する妻も珍しいと思いながら


「では、どうしてヒルツが強いのかという疑問が生まれるだろう
 そもそも、君はこいつが強いと言われること自体が気にくわないといった節がある
 だから、君が納得する理由を教えよう
 ヒルツのような要領の悪い人間は、普通どんなに努力しようとも要領が悪いままだ
 自分では要領のいいつもりでいたり、要領のいい人間に気づかなかったりと、そんな人間が多い
 そもそも、普通の人間は敗北して成長する
 だが、ヒルツのような人間は失敗を恐れるが故に、敗北すらしない
 現実から背を向けたまま、都合の悪い事実をねじ曲げるか、葬る
 強くなろうとするモノ達が、どこがどう不味かったのかを反省し、試行錯誤を繰り返し、弱点をなくすなり、弱点をそのまま武器にしたり、長所にしたり、そうやって成長する間にな
 普通の人間だったヒルツは間違いなく前者だ
 だが、あいつは一つだけ違った
 あいつ自身が違うのではない
 あいつが見てきたモノが違ったのだ
 あいつには、ねじ曲げたり、葬るべき事実がなかった
 あいつが見てきたのは俺の戦いだ
 俺に敗北はない
 自爆しようとも、任務を失敗したことはなかった
 だから、あいつは成功の仕方しか知らなかった
 そして、俺がめんどくさがっていた書類書きを全て引き受け、頭でわかった気になっていたモノを、文字として書きだしたことで自分の中のあやふやな部分やイメージを輪郭の伴った形にしていった
 まあ、もっとも、目で見て、紙に書いた経験など知っているだけの知識で、本来ならば役には立たぬ
 そう、本来知識で終わるはずだったそれは、俺がアルサレアからいなくなった時点で変わらねばならなくなった
 なぜなら、ヒルツはようやく表舞台に立たされたからだ
 もっとも、はじめは盛大に敗北したのだろう
 そこで、成功しか知らない奴らは、そのまま転げ落ちるか、再び立ち上がるかという選択肢を選ばざる終えなくなる
 だが、ヒルツは違った
 あいつにとって敗北は、当然のことだった
 物語に出てくるヒーローでない自分に、それと同じ事ができるはずがないと、あいつはわかっていたからな
 それ故、転げ落ちることも、立ち上がる勇気さえもあいつは必要としなかった
 あいつには、弱点をどう克服するかとか、色々思案して試行錯誤すると言った選択肢が始めからなかった
 成功の仕方だけしか知らないヒルツは、自分の出来る範囲で俺のマネをするくらいしか思いつかなかっただろうからな
 だが、生き残るためには何をしなければならないのかを、あいつはよく知っていた
 だから、自分なりに考えたのだろう
 こうしたら失敗するのだろうとか、成功する方法に破れる者達がどうして破られるのかを、無意識のうちに考えたのだろう
 でもって、今のあいつの強さはその無意識の努力から出た利子みたいなモノだ
 これから、これからようやくあいつは試行錯誤を始めるんだろう
 だが、基礎はもう出来ている
 そして、応用の仕方もわかってきている
 だから、成長速度は並ではないだろう」


 アーシアはまだ納得いかないといった顔ぶりだった。
 確かに納得できない話ではないが・・・・・
 そんな面持ちだった。
 もう一押しか、ケイオウはその表情からそう思い言った。


「納得いかないようだな、では先の戦いはどう説明する?
 ジークとの戦いだ
 あれは機体性能がものをいうそんな次元の戦いではない
 本来、神速使い同士の勝負は一瞬、ほぼ一撃必殺だ
 そこに余裕や手加減は存在しない
 真剣勝負
 その結果がたとえ敗北でも死ななかった以上、それはそいつの強さだ
 確かな強さがなければ、それこそ瞬殺だ」


 よその夫婦にケチをつける気はないが、その辺はせめて理解してやってくれとケイオウは眼で訴えていた。
 それに対してアーシアは、また驚いていた。
 内容は聞いていたが、ここまで来てもまだ半信半疑だった。
 いや、2:8ぐらいで疑われていた。
 だが、そんなことは些末なことだ。

 アーシアが、ケイオウの表情の変化の多彩さに目を奪われている事から比べれば(滝汗)

 ケイオウは表情の変化の乏しい、いやこういう優しい表情はしない男だと思っていた。
 激情家である彼は、もっと勇ましいだけの人だと思っていた。
 かなり真面目な話をしているはずだったが、二人の隔たりは大きかった(爆)

「まあ、とにかくだ
 ヒルツにも培ってきたモノがあり、それはもう確かと信じるにたる程のモノになりつつあることを理解してくれ!!」


 頼むよ、お代官様!!

 ケイオウの心情はこんな感じだった。
 なにせ、よくぞ一人で強くなった!!
 褒美に盛大な結婚式をしてやるぞ!!と言いに来たのに、奥さんに疑われていてはお話にならない。
 こう、一生に一度の晴れ舞台ぐらい胸を張らせたやりたいのが、親心といったところだ。
 何様なんだかわからないが(笑)



 

 とはいえ、意思疎通がかなりなっていない二人を盗み見ていたヒルツが、こらえきれず笑った。

「っっく、くはははは・・・」

「褒めてやってるのに、笑われるいわれはないぞ」

 ケイオウはヒルツの覚醒に気づいていた。
 会話の内容を知っているのも当然知っていた。
 その上で褒めてやったのに、笑うとは失礼な!!と怒って見せた。
 まあ、アーシア説得に見事にたたらを踏んでいるのだ、笑われても仕方がない。

 パッッッァン!!!

 そこに見事な張り手の音が響き渡った。

「特尉を笑うとは何様よ!!」

 そっちかい!!!!

 今更起きてきて何わらってんのよ!!とか言うのかと思いきや、ケイオウへの侮辱に真剣に憤怒するアーシアだった。
 原因が自分にあることにすら気づかずに、これを成す女を伴侶に迎えていいのか?
 ケイオウはあながち冗談ではなく、一言言おうかと思った矢先

「特尉を笑ったりしないよ、笑ったのは君に対してだよ」
「む〜〜〜、なんでよ〜〜〜」

 言われなき非難にアーシアはふくれた。

「だってそうだろ、こんなにも簡単にかなうことをずっと夢見てきたんだから・・・」
「あ、あ・・・・・・」

 ケイオウとおしゃべりしたい。
 アイドルと握手したいみたいな願いだった。
 それがいつの間にか叶っていることに気づいたアーシアは、ヒルツ覚醒の安心も手伝って真っ赤になった。

「ガっ!はっっっっ・・・・」

 と、アーシアを無視してケイオウはヒルツに一撃くれてやった。
 口ではなく、片手の指だけを使った手話で言った。

{ずいぶんと口が達者になったな}
{まあ、世渡り上手もこの時代に必要なスキルですから}

 はぁぁ〜〜〜〜〜〜〜
 なんか、どっぷり浸かれたケイオウは、ため息を漏らしながら真っ赤になったアーシアと、調子ぶっこいてるヒルツの首根っこを持って輸送機の外に出た。
 からかってくれた礼とばかり、訳もわからず揉みくちゃにしてやろうという魂胆だった。



 

 輸送機の回りは既に黒山の人混みでごった返していた。

「それ、おまえらからも祝福をしてやれ!!」

 ケイオウはそういうと、人混みめがけてヒルツとアーシアを放り投げた。

「え、ううううわっっっっっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「ひゃ〜〜〜!!!!!!」

 訳もわからない二人は瞬時に揉みくちゃにされた。
 ヒルツには、未婚者(男女問わず)達から祝福のビンタがもたらされ、アーシアには女性達から祝福の投げキッスが送られた。
 そして、二人は訳もわからずビールにまみれたのだった。
 もはや、やりたい放題のお祭り騒ぎである。



 

 それから、ヒルツ、アーシアの意志は完全無視のまま、ヒルツは白のタキシードに、アーシアはウェディングドレスを着せられていた。
 流石に、何がなんだかわからなかった二人もここまで来ればイヤでも気づいた。

「なんだか、猛烈に本人の知らないところで話が進んでいたようだな」
「まあ、当然だよ。教えちまったらおもしろくないし」

 ヒルツの言葉に壁にもたれてヒルツの格好を見て笑いをこらえた男が言った。

「まあ、特尉らしい運びだけどいつ知ったんだろう」
「今回の件に関しては全てシュナイダーの暗躍らしいぞ
 まあ、祝福されるのはいいことじゃないか
 念願かなって特尉に祝福されるのだから、文句もないだろ?」
「まあねぇ〜、ただ、ここでこんなところで、こんな事になるとは思わなかったよ」
「確かに、本気でやろうと思って実行できる人は他にいないな」
「だな・・・・・」







 

 意外に落ち着きまくっているヒルツをよそにアーシア


「ぐぇ〜〜〜〜〜、く、くるしい〜〜〜〜〜YO〜〜〜〜〜」


 誰が用意したか知らないが、恐ろしい程にプロポーションをよく見せるように工夫されたウェディングドレスの前に、アーシアは悶絶していた(滝汗)
 ウェストを細くみせ、スカートが綺麗に広がるように金属が入ったウェディングドレスは、一度着ると呼吸困難になりそうな程苦しい上に、何でできているのかと聞きたくなる程重たかった。

「そんな踏みつぶされたカエルみたいな声を上げない!!」
「だって〜〜〜〜、重いし苦しいよ〜〜〜〜」
「あなたは筋肉質なんですから、そのくらい締めないと綺麗に見えないんですよ?
 それにあなたの体力なら、そのぐらいの重さなんてどうと言うこと無いでしょう
 一生に一度のことなんですから、綺麗に見せる努力ぐらい我慢してください!!」

 そういいながら、ウェスト以外の部分もソナタは容赦なく締め上げていく

「はぅぁ〜〜〜〜〜〜〜」

 この問答はもう少し続きそうだ。



 

 その頃ケイオウは、特設ステージの裏方で豪快に料理を作りまくっていた。
 その後ろでは、シュナイダーが舌なめずりして嵐のようにつまみ食いしていた(爆)


 

 でもって、ゴールドは大混乱必至のブーケトスに備え、会場の配置を決め、司会と熱く語り合っていた。


 

 そして、しこたま時間がたった午後6時
 ちょうど、会場から正面に見える海の水平線上に夕日がさしかかろうという頃、ヒルツとアーシアの結婚式が始まった。


 

「あ〜〜〜、司会はケイオウファンクラブ・ナンバー2こと、副会長アイスルバイン・バレンタインがやっちゃるぜ〜〜〜〜〜〜!!!!!」

「「「「おおおおお〜〜〜〜〜−−−−−−−−−!!!!!!!!」」」」」


 なんだかわからない程の声援の中、二人の結婚式は豪快に滑り出した。


「まずは、揉みくちゃになるまでこのことに気づかなかった我らが会長ヒルツ・クラインの登場だーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」



 

 舞台右袖にて・・・・・

「そら、お呼びだいいいいいいっっっっってこ〜〜〜〜〜〜〜〜〜いーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」

 ヒルツは右腕をマルゼン大佐に捕まれ、盛大に遠心力をつけた後ステージに向かって放り出された。

 ヒルツは目を回しながら、それでもフラフラしながらステージの真ん中まで来た。

「っち!!もっと目一杯回さなきゃ駄目じゃないですか会計〜〜〜〜」

 転げながらステージに出てこなかったヒルツに、隠すでもなく舌打ちするとバレンタインはそういい、まわりもうんうんと頷いていた。

「っかしいなぁ〜〜、あそこまでやられると普通立ってられないはずなんだけどなあ〜〜〜〜???」

{イクシオンの特訓でもっと過激に振り回されてたから耐えられたけど、こんな時にまでうけを取らされなくてもいいじゃないか!!}

 内心ヒルツは切れかけていた。

「まあ、いいや!!
 次は、花嫁の登場だ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

 走り込んできたヒルツとは対照的に、アーシアはゆっくりとした足取りで可憐な女性そのままといった面持ちでステージ左手からでて来た。

「「「「おおおおお〜〜〜〜〜」」」」」

 その様は、ピーピー言ってた会場を黙らせる程の気品さと清楚感を醸し出していた。



 

「えっと、凄いことになってるね」

 揉みくちゃにされてから向こう数時間しかたっていない二人だったが、お互いのあまりの変貌に二人は唖然としながら、それでもなんだか恐いぐらい幸せだった。

「あ、えっと、凄く綺麗だね・・・・・・・・」

 精一杯の言葉がこれかよ!!
 ヒルツは自分にあきれながらも、夕日に染まるウェディングドレスを纏ったアーシアに、たぶん生まれて初めてであろう程に瞳を奪われていた。
 アーシアの方も、苦しいやら、重たいやらはどこかに行ってしまい、ただ可愛いぐらい赤くなってる男に恋心を募らせた。

「ふふ、初めてあなたに惚れちゃったかも」

 アーシアはそう返しながら、後ろ手をもぞもぞくみながら上目使いでそういった。
 そこには決して静寂など無かったが、ここにだけ
 いや、この二人にだけは淡い静寂が満ちあふれていた。




 

 でもって現実

「なんだか話しに聞くよりもかなり美人をゲットして、うらやましいぞこんちくしょう!!
 まあいい、今日ぐらい祝福してやろうじゃないか!!
 そんじゃ、景気付けに祝砲を兼ねたシャンパンオープン・・・だーーーーーーーー!!!!!」
「ッッッダーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 バレンタインの言葉に続くように、一斉に観客がシャンパンの栓を抜いた。
 ポン、シュポ、ポン!!!
 そこら中で景気のいい音がした。
 でもって、コルクは二人めがけて飛んでいったがいつの間にか現れたケイオウ特尉の、鉄扇の一降りで全てたたき落とされた。
 祝福の中にも、ささやかな羨ましさを感じずにはいられない二人だった。

「この行為には、二人の道を切り開くという意味があるそうだ
 だから、敢えて切り開くことにするよ」

 ケイオウはラベルのない緑色のシャンパンボトルの頭を、右手に持った鉄扇で文字道理切り開いた。

「「ありがとうございます、ケイオウ特尉!!」」

 ヒルツとアーシアはハモリつつ、ルリエルが持ってきたグラスを受け取るとケイオウにシャンパンボトルの中身を注いで貰った。

「おお、いい感じじゃん!!
 では、二人の未来の魔を払い幸福を呼び込むためにグラスキスと洒落込もうじゃないか!!
 さあ、みんなここは祝福を込めて乾杯!!」

 バレンタインは人差し指と、中指の先でつまんだグラスを近くのグラスにいい音が鳴るように打ち鳴らした。
 小さな音色は、光り輝く妖精が踊っているかのようにその清楚な響きを奏でた。
 ヒルツとアーシアも頬を染めながら、ティン!と音を立てて皆に応えた。




 

 そして、一時会場に静寂が訪れた。

「さて、16ビートで始まった結婚式もようやく静かになったことだし、二人には夫婦の誓いをして貰いましょう〜〜〜〜〜!!!!!」

 ・・・・・・・・・・・そういえば、まだ誓いのキスもしてなかったぞ!!!

 この中の大多数が今頃気づいたが、まあそこはそこ
 敵国のまっただ中でここまでお祭り騒ぎしているのだ、多少順序が入れ替わるのぐらいはご愛敬だろう。
 ちなみに、この展開はシュナイダーの暗躍のせいだ。
 ただ、早く飯を食いたいという理由で、いきなり乾杯から始まったのだった(滝汗)
 あれだけつまみ食いをしていてなお、まずは酒で口元を潤してからパーティーの雰囲気を楽しみながら食おうという見上げた魂胆だ


 

 バレンタインの言葉にケイオウは、ではな、と引いていこうとした。
 こういう時ぐらいは、まともな神父に任せるのが道理だとケイオウは思っていた。

「あの、ケイオウ特尉お願いできませんか?」

 ステージの奥から神父が見えたアーシアはとっさにそういうとケイオウの顔色をうかがった。
 ヒルツもアーシアも神父などよりは、ケイオウに見届け人として神父の代わりをして貰いたいと思っていた。

「俺はこの格好だし、たいしたことも言えないぞ?
 そもそも、こちらのスタイルなど知らんからどんなことを口走るかわからんぞ」

 こちらのスタイル???
 アーシアには何を言っているのかわからなかったが、ヒルツは苦笑しつつ言った。

「ケイオウ特尉のやり方でお願いします、それが一番の祝福ですから」

 ヒルツはそういいながらアーシアを流し目で見た。

「はい!!」

 はっきりとした元気のいい返事が返ってきた。
 物好きな奴らだ
 ケイオウは肩をすくめながらそう思うと、おもむろに観客に向き直った。

「俺の一族は、他のモノ達との婚儀を行わないそんな内向的な一族だった
 だから、普通の婚儀のやり方など俺は知らない
 だが、それでいいと主役が言うのだ
 ここは応えるのが、俺の仕事だと思う
 皆に是非を問いたい?」

 ケイオウの問いに、むしろやってくれという視線が集中した。

「ケイオウ特尉、俺からも是非お願いしますよ」

 バレンタインは皆の総意としてそういった。

「承知した、ならばしばし待て・・・・」

 そういうと舞台から出て行ってしまった。








 

 舞台袖

「やっぱり、準備しておいて正解だったわね」
「なんというかな、正装でも持ってくるべきだったか?」

 ケイオウはここは戦場とばかりに、スーツですらなく陣羽織を羽織った私服姿だった。

「あら、その格好が今のあなたの正装よ。むしろそれ以外であるべきではないわ」

 ゴールドの言葉に苦笑いしつつ、聖杯を受け取ると、今度は背中に入れておいた団扇を引っ張り出し、瞬時にそれを変形させ吸い込まれそうな深緑の剣を引き抜き舞台に戻っていった。





 

 舞台
 ケイオウは燃えさかる聖杯を手にやってくると言った。

「さて、望まれることを予期していたわけではないが、まあ形だけは揃ったのでこれより婚儀を開始する
 説明は簡単にいくぞ
 いろんな意味がある行為だがそれは我が一族にとっての意味であり
 この二人は敢えてそれを知る必要はないと思うからな
 まず、婚儀を行う二人が互いの指を絡める
 次にこの燃えさかる杯の中に開いた方の手で、中にあるモノをつかみ取って貰う
 やることはただそれだけだ
 まあ、説明は正直簡単だがやるかどうかは二人の意志に任せる
 なお、この婚儀はもうずいぶん昔に廃れた形式だ
 理由は察してくれ」


 ス、廃れるよなそれは・・・・・・・・
 そう観客に思われる程、聖杯は真っ赤に、いや赤黒く煌めきだしていた。
 よくて大やけど、間違うと・・・・・・・・・・・
 やるかなあの二人は?
 観客の幾人かは、真剣にそう考える中ヒルツとアーシアは見つめ合うと
 ヒルツは右手を、アーシアは左手を差し出し、手のひらを会わせて指を絡めた。
 そして、聖杯に手を伸ばそうとした。

「まてまて!!気の早い奴らだ」

 ケイオウは何の躊躇もしない二人にあきれながら、姓の剣を聖杯の中央に突き立てた。

「剣の下に目指すモノがある」

 そういうとケイオウは二人の握られた手を、両手で包み歌い出した。


「ビン・タイ・ダ・シー・ホウ・ハー、ピン・チォン・ダ・シー・ホゥ、ドゥ・シン・ァイ・ハー・シァン・ビ・シー、ファー・シー・ヨォン・ヘン・ダ・アイ・マー・・・・」


 聞いたことのない音の羅列、歌っているという表現が正しいかどうかはわからない。
 なぜなら、音にならない声で発音しているからだ。
 だが、その意味こそわからないが、その歌には子供をあやす子守歌めいたモノがあった。
 優しく、語りかけるようなその歌に導かれるように二人は、互いの空いた手で燃えさかる聖杯に手を入れた。
 ジュ!!
 互いの服の袖が一瞬で燃えて灰になり崩れ去った。
 だが、不思議と痛みはなく・・・・・・
 そんなはず無かった(滝汗)
 熱いよりも痛い、痛いよりも指先が無くなってしまったかのような空虚感に襲われ、二人は顔をしかめながらもなお、お互いが手を伸ばし続ける限り自分は引かない。
 そんな視線を絡めあわせながら、二人はその手に同時に何かを感じた。

「「あっ!!」」

 二人はそういうと、同時に手を聖杯から引き抜いた。
 二人が手にしているのは、紛れもなくお互いの手だった。

「あ、あれ?」
「ええ!!」

 しかし、二人は何か違うモノをつかんだと思っていたのか、疑問と驚きの声を上げた。

「はははは!!
 安心しろ、おまえ達は確かに杯の中身をつかんだよ
 よく互いの指を見るといい」

 ケイオウの言葉で二人は握り会った互いの指を見た。
 そこには白銀のリングが納められていた。

「「ああぁぁ〜〜〜〜!!!」」








 

 ちょこっと補足すると、服は焦げても、無くなってもいません。
 ワールド内部でのみある婚儀
 偽りの結婚や、絶対の誓いを立てるに値する覚悟があるかを試す儀式
 偽りの炎と、痛みを結婚後の互いの苦労に喩え、それを克服できるかを試すもの
 もっとも、偽りの婚儀や、覚悟が足りないと本当に突っ込んだ手を焼かれるというPXを使ったワールド内部でのみ可能な結婚の儀式
 ちなみに、指輪を必ずその手にするとは限りません。
 今回の指輪はゴールドが用意したモノであり、何を手にするかは人による。

 なお、ケイオウの言葉の意味はこんな感じです。<違う意味もあったりしますが(爆)

「世界を焼き尽くす炎にその身を焼かれようとも、命はそこで終わりはしない
 どんな大火に会おうとも、必ず命はそれを克服する
 明日を失う程の日々も、決して未来を奪うことはない
 この結ばれし手と、その間に築かれる命に永久の祝福を!!」







 

「ふふ、これで我が一族の婚儀は終了だが、いかがだったかな?」

 驚く二人にケイオウが言ったときだった。


「ちょ〜〜〜っっっっと、まったーーーーーー!!!!」


 待ったをかけたバレンタインに皆の視線が集中した。


「ケイオウ特尉の一族の婚儀は、それはそれで凄かったですが華がちょっと足りないですよ!!!!
 やっぱ、誓いのチッスぐらいはないといけないでしょう!!!!」


 そうだそうだ!!
 みたいな声援が彼方此方から沸いてきた。
 そんなもんかね?
 ケイオウがそう思う中、舞台裏から見ていたゴールドはバレンタインの言葉にガッツポーズを小さく決めていた。
 ちなみに、ソナタだけがそれに気づいた(笑)



 

 そして、なし崩し的にキスシーンとなったが、その前にアーシアが誰にも聞こえるように進み出て言った。


「私が好きになった人は、特別な人じゃありません
 剣狼とまともにやり得るような凄い人でも、憧れた英雄になれる人でもありません
 私はケイオウ特尉を知るまでは、英雄になるってそんなに嬉しいことなの?
 そんなに疲れて、傷ついて、英雄なんて人の力でどうにもならないことに捧げられる生け贄みたいなモノじゃないって思っていました
 今も例外が存在する事は理解できても、私はそう思っています
 だから、さっきみたいにこの人を奉り上げないでください
 お願いです!!
 私の心は、こんなにも近くありたいのに・・・ッヒック!!
 心の距離は・・・・うう〜〜〜
 どんどん遠くなっていくようで・・・うぁ・ッヒック!
 今思うと凄く恐いの・・・・・」


 アーシアはこんな幸せなはずの時に、急に不安に駆られたのか嗚咽を漏らし涙を流し始めた。
 ヒルツはアーシアの手を握りしめて代わりに続けた。


「俺は誰よりも、かどうかはわからないが英雄に憧れていた
 いや、今も憧れている
 でもって、さっきケイオウ特尉と同じように見られて思った
 ほんのちょっとだけだけど、これで大好きな人を護ることが出来ると思った
 けど、やっぱりそれは嘘だった
 何かが、違うんだ
 そう、根本的にダメだった
 第3世代という力や、神速とかあってもダメだった
 力だけじゃ、本当の意味で人を守ることなんて出来ないんだって気づいた
 俺はケイオウ特尉と同じような英雄じゃないから、人という括り(くくり)には俺自身が入ってる
 俺は自分の全てをなげうって!!
 なんて事はできなかった
 で、思った
 このどうしようもなく中途半端な俺はどうしたらいいのだろうと?
 確かに力は必要かも知れない
 けど、それだけじゃいけない
 力を求めるだけじゃ
 大好きな人に想いは伝わらない
 まあ、こんな事言ってても
 何をすればいいのか、さっぱりわからない
 ただ、進まなきゃって思う
 立ち止まっていてわかる答えに、俺は納得出来そうにないから・・・・・・
 だから、アーシアには心配かけると思うけど、もう少し無茶をするよ
 立ち止まったら、もう俺は動けないと思うからね
 ただ、俺が行く道はずっとこの道
 ケイオウ特尉が突き進む道だと思う、それだけは間違いないと断言するよ
 だから、みんなもう少しだけ無茶をさせてくれ」


 ヒルツの馬鹿!!
 と瞳で訴えるアーシアに、ヒルツは口封じとばかりにキスをした。

「おお〜〜〜〜〜〜〜!!」

 どよめき混じりのキスシーンに会場は大いに沸いた。

「ずぁぁぁ〜〜〜〜、うれしはずかしキスシーンを格好良く決めてくれんじゃねえぞ会長ーーーーーーーーー!!!!!!!!!
 俺はオチが足りなくて寂しいぞ〜〜〜〜〜〜!!!!」

 バレンタインの言葉に頷くモノ、これはこれでよいなど、意見は分かれたが食事が冷えてはという意見もあり食事タイムとなった。




 

 その後、ケイオウが数日がかりで作りまくったパーティー料理で盛り上がる中、ソナタが自分の背(248cm)を超える程の巨大ケーキを持ってきた。<でかすぎるので冷蔵庫からはPFで会場入り(爆)
 とりあえず、迫力だけは凄いケーキが出てきた。
 ちなみに、なぜソナタなのかと言えば、ケイオウ一人では3個大隊分の食事を作るのが限界だった。
 まあ、シュナイダーのつまみ食いがなければ可能だったのだろうが、そんなモノは後の祭りだ。
 そんなこんなでヒルツ達は、自分の身長の倍はあるケーキのケーキカットとなった。

「なんか、向こう側まで届くのかの剣で?」

 そうヒルツは真剣に思っていた。
 ちなみに、まっとうなケーキカット用のナイフではかっこも付かないぐらい役不足なので、愛刀家のマルゼンから長剣が貸し出されることとなった。


「いいじゃない、届かないと知りながらあなたは英雄を目指すのだし
 私は届かないとわかってるのに諦めない、そんな男に惚れたのだから・・・
 私たちにはお似合いよ」

「そう、だね
 結果が見えていてなお突き進むというのなら
 むしろ好ましいかもね」


 ヒルツとアーシアは笑いあうと一気にケーキに切り込みを入れた。
 ジ〜〜〜〜ンッッッ!!!!!
 最上段のケーキを切り終わり、2段目に突入した途端長剣の動きが止まり、二人の腕をしびれが襲った。
 これだけの超大作デコレーションケーキだ。
 普通のケーキのようには当然行かない。
 真ん中に芯を入れて、自重で埋まらないように一段一段に支えになる台(金属製)が入っているのだ。
 ぶっちゃけ、切れるのは一番上のみ!!
 ケイオウやゴールド、その他鉄をも切り裂く達人ならいざ知らず、この二人はデコレーションケーキのなんたるかも知らない二人だ。
 見事にオチがついた。


「ぶはあっはあっははははあははは〜〜〜〜〜〜〜〜、ナ〜〜〜イス!!
 切るべきところを敢えて無視して進むその姿勢に、みんな乾杯だーーーーーーー!!!!!」

「だーーーーーーーー!!!!!!」


 ちなみに、本来のウェディングケーキには切り込みを入れられるように細工がある。
 このケーキにも例外なくそれがあったが、バレンタインはワザとそのことを二人に伝えなかった。
 や、やられた・・・・・・
 渾身の一撃の反動に耐えながらヒルツは震えていた。
 アーシアに至っては声も出ない程痛かったのか、瞳がぷよぷよになっていた。



 

 その後ブーケ・トスとなった。
 なんかやばいぐらいに殺気立っちゃってる女性陣立ちの中から、ブーケをゲットしたのは神速まで発動させたゴールドを押さえつけたソナタだった(笑)
 体がでかいせいか、身体能力だってゴールドにまけていないソナタは、ゴールドの動きを予想で止め、その長い腕で見事にブーケをゲットした。
 ちなみに、マルゼンは口を開けるぐらいしか余裕がなく、ルリエルに至っては飛ぼうと足を曲げ始める余裕すらない程に一瞬の出来事だった。

 そして、大波乱?もあった結婚式は、時に任せて騒ぎ夜が更けると共に静かに収束していった。


 

 でもって、ヒルツとアーシアは婚儀中のケイオウの歌の意味について大いに盛り上がり、眠くなってきた頃に結婚初夜であることに気づき、熱い夜を過ごしたのだった。















ヒルツ編ハッピーエンド(笑)




 



 後書き

 ぐわ〜〜〜〜〜、長い長すぎる(滝汗)<ワードで60ページ超過
 いったいどうしたもんだか(滝汗)
 とりあえず、そこら中削っちゃおうかな〜〜〜〜〜とか、書き終わった瞬間思ってたり(笑)
 現在、中国天津国際大楼滞在中、午後4時半(日本では5時半)
 なんか、倒れたり(下痢によるカリウム不足により立てなくなった)、絶食による栄養失調(下痢の為に食欲を失い拒食に)になったり、自分の限界をあまりに自覚していないヒルツに自分をだぶらせながら、熱く書きまくった(ある意味、書いてる間は癒しだった)

 気づいたらこの裏番組のプロットと、この後の話し先(ケイオウ特尉とゴール特佐の離脱)のプロットが偉い量になってた(爆)<これとあわせて80ページ超過(爆)
 なんというか、リアルが辛い程神速が、激神速になるのを知覚できて正直痛い。
 絶技が発動しようモノなら、肉体もろとも消し飛ぶんだろうな(号泣)
 早ければ早い程、リアルが窮地に追い込まれてるって事だし(号泣)

 まあ、7月後半には帰国予定だし、それまでには投稿したいな〜〜〜と思っている。
 しっかし熱い、室温も容赦なく30度を超える環境ってどうよ!!
 外なんか体温超過の気温なんだぞ!!
 こんな国住めるか〜〜〜〜〜!!!!!!!

 何書いてんだかわから無くなったので、ここでいったん切り上げ(汗)

 PS
 すまぬな、我龍殿!!
 貰ったからには、好きにしちゃうぜ!!
 そんなこんなで、ヒルツハッピー編でした(笑)

 スペシャルサンクス
 結婚式の資料ありがとうございました蒼首双竜殿!!




 

 設定

 崩剣ブレイクバンガー
 従来の崩剣ブレイクインパクトとの違いは、ブレイクインパクトの衝撃で剣先が壊れない工夫として、剣自体がブラフォードソードの変形バージョンであるコクピットキラーの様に伸びるという細工が施されている。
 なお、この能力は選択制である。
 また、この攻撃による剣の伸びはブレイクインパクトに由来するため、剣が伸びる速度は射撃兵器(亜音速)並みの速度を誇り、剣の先には重さ1トンの重りがくっついてくるので、コクピットキラーモードの崩剣は属性が「ハンマーバンガー」(<パイルバンガーの誤植ではない)という、笑えない武器となる。
 なお、これはヒルツのイクシオン専用装備で、量産型陸戦J2ライトニングセイバーには崩剣は採用されません。<ディヴァイドライフルなどが、現在進行形で採用予定



アーシア・レンブラント
27歳 アルサレア軍:戦場看護兵
元PFパイロットだったが、今は看護婦をしている
性格は結構活発で、疑い深いが信じるとどこまでも信じ続けちゃう、そんな性格
激烈なケイオウのファンであることからヒルツと意気投合して、恋人となった。
ただ、普通のカップルと違い、ヒルツそのものが好きだから恋人になったというわけではない微妙な恋人だったりする(汗)
戦闘能力も医療能力も並か、それ以下だがそれでも五体満足ならできることがあると、現在も最前線で活動している
一応ヒルツの小隊付き救護兵


アイスルバイン・バレンタイン
24歳 アルサレア軍:中尉
ヒルツの後輩であり、結構な色男
本人もそれを自覚していて遊び人であったが、それが原因で基地が襲撃された時、整備士とベットにいて大けがをした大馬鹿者
その後、病院でも看護婦を軟派しまくる大戯けだったが、そこに大怪我をしたケイオウが運び込まれた事で知り合う。
戦争なんか馬鹿馬鹿しいことやってられるかと、それまで思っていたバレンタインだったが、ケイオウの真剣さに自分が惨めに見え、それを変えるためにケイオウFCをヒルツと一緒に作ったFCの立役者
現在もお調子者で軟派野郎だが、人脈が広く物資補給に長けている。
パイロットしての腕は、中の下とかなり低め
戦闘では、主に撤退兵の指揮をする<女関係同様、逃げるのは得意(爆)



 


 管理人より

 踊る風さんより第3話をご投稿頂きました!

 はい、めでたしめでたし……と(笑)

 ……まぁ、ヒルツはヒルツのままでしょうね、どうなろうとも(苦笑)
 


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