先書き

今回クロノさんとミストさんの過去の話が入ります
つまりオリジナル色がかなり強くなります
よってそれがいやだという人は回れ右をするように
これを無視した苦情についてはこちらはまったく感知しませんのであしからず

後、未連載物のネタばれも多少含まれます
それがいやという人も回れ右するように

























 

―ほっほっほっ、そのようなことをして世界がどう動くか気になったが、そうか、クロノが動いたか。ならば我らはもう終わりだのぅ。せいぜい何を敵に回したのか恐れながら死に行くがよい。そなたは開けてはならない禁断の箱を開けたのだからな。あやつはそうやさしくはないぞ、ほっほっほっ。
―異界の長老の言葉より抜粋

さぁ詩と共に語ろう
歴史では触れられぬ過去の傷跡を
雪とともに…





 

異説機甲兵団J-PHOENIX
 戦場を駆ける風

Extra Chapter『SNOW〜トオイヒノキオク〜』

〜Without that thing,I would not be here〜






 

聖暦二十年末期
ミラムーン辺境の村に雪が降った日の早朝
それが象徴する過去を思い返しているものが三人

血塗れの暴君は全てを吹き飛ばした日のこと
氷結の姫君は友に決して消えぬ傷を刻み込んだ日のこと
銃弾の踊り手は一人のために村が消えうせた日のこと

今の自分を決定付けることであり
もっとも間違った選択ともいえることを

―周りを落ちる雪を見つめて
―私は…

さぁ語ろうか…

 

<SIDE Crimson Tyrant 葬世の理〜All Over〜>

 

―せめて、私が私であるうちに貴方の手で…

―ずっと愛しているわ、貴方

―絶対に貴様を許さない

―サア、サイゴノヒゲキヲカナデヨウカ

そこまで視て起きた

友を殺す感覚が現実のことのように生々しいほどによみがえり、心拍がいやでも速くなる
呼吸も荒いし、汗も滝のように流れる
そしてまだ起きていない頭を必死で回転させながら周りを見る
周りはこの世界での自室
はぁ、過去のことか

って言うか途中でわかったことはわかったんだけれど、やっぱり、ね

あれを簡単に過去のことだからと割り切れはしない

一度深呼吸をして体を落ち着ける
昔いろいろ訓練しただけあって自己コントロールはほぼ完璧
それだけであの日の夢を視て乱れた状態は治る
…多少悲しいけれど

そして窓へと近づき外を見る

窓の外は雪

あの時と同じ雪

これも何かの因果だ、夢を視たついでに少し過去を思い出そうか

全てを吹き飛ばしたあの日のことを

 

あれは四千年前のこと
ここからはるか遠くにある世界で起こったこと
私が辿った愚かなる道筋の果て

 

事の発端はあの阿呆が発した計画

―世界を創造し、我々の思い通りになる理想郷を作ろう

とかいった腐れた計画
それを絶対に許すことはできなかった

でも、それの要は全て自分の作ったもの

世界という途方もない存在を維持するための無限にして永久なるエネルギー生成装置『多連結型無限永久機関、ユグドラシル』

世界にある事象の全てを管理するための装置『自律型因果律制御機構、フェイト』

世界という事象を構築するための物質生成装置『無限物質生成装置、賢者の石』

正確に言えば、私がフェイトを作ったときにあの計画を思いついたのだろう

あんな他人を支配するための計画なんて

けれど自律型因果律制御機構はそんな為に作ったものじゃない
どんな消したい過去でも、それがあるからこそ私は今ここに立っていられるのだから
そんな人が人生という積み重ねをして生きていくのを他人が操れるようにするためになんて

誰が作るか、そんなもの

これを作ったのは好奇心からと
私が理論を発見できたということは、ほかの誰かが発見できるということ
だから悪用される前の予防策として作り出したのだ

これを使い過ぎれば、世界が飲み込まれる
だからそれを止める為に
…って言っても杞憂に終わったけれど

これがいつあの阿呆に洩れたかはわからない
でも存在を知っていたからあんな計画を立てたのだろうけれど

確かあの計画の全容を私に明かしたときに言った阿呆の言葉は

―これで全てのものが幸せになれる、それはお前の望むものであろう

正直その言葉を聞いた瞬間の反応は、ふざけるなの一言で十分だ

私が望む幸せなんてそんなものじゃない
そんな、『人が人であることを放棄してまで求める』様なものじゃない
だからその場でアースガルズを呼び寄せて強奪したのよね、要の三つを

―我がここに望むは、我が意志を具現する物言わぬ巨人!!ここに来たれ、最強の盾『アースガルズ』!!

そうすれば、そのうち考えを変えるであろうと思って

そして私は逃げた
それは決して逃避ではない、そういいきれる自信はある
あくまでそれは意思表示
『その計画を進めようとするのなら遠慮なく貴様らを滅ぼす』という

別に要の三つを壊しても良かったんだけれども
せっかく作ったものを壊すのもあれだし

何より壊し損ねて暴走したら世界が軽く消し飛ぶ

だからそれを所持したまま世界を敵に回すことを選んだ

その後は完全に予測どおりとは行かなかったが想定内のことが起きた

まず世界を二分していた教国の敵対勢力から仲間になれという誘い
…そんなものあっさりと断ってやったけど
そのおかげで全世界を敵にまわしたけれどね

そして戦友との戦い
正直これは厳しかったわ
技量的にじゃなくて、精神的に、ね

最後に親友と尊敬する姉の様な人との戦い
いくら覚悟していたとはいえ、こればっかりは避けたかった
しかもどっかの阿呆のおまけまでついてきたし

あんなことになったら、殺すことしか選べないじゃない

そして、復讐鬼を目覚めさせたと同時に私にも一つ決めたことがある

あの人を殺した後、以前発見して速攻封印したものを目覚めさせる

禁断の装置『フォビドゥンサーキット』を

そしてそれをルシファアへと組み込み、完成させた

葬世を司る血塗れの暴君『ルシファア・クリムゾンタイラント』を

ここまでやったのならあいつに言葉は意味を成さないだろう
おそらく、あの阿呆の言葉を盲信する人々も同じことであろう
だから一番おろかな方法でも私はこの方法をとる

全てを吹き飛ばし、何もかも無へと帰すことを

そして、後のことを親友の忘れ形見に頼み、飛び去った

―さあ、最後の悲劇を奏でようか

宮殿に行く途中、守備隊と何回か交戦したけれど
全てあっさりと屠ってやった
TBFの中で最強を誇るルシファアの改修型、ルシファア・タイラントに勝てるわけないし、何より私に敵うわけがない

そして、宮殿の最深部まで辿り着いた
そう、この悲劇の始まりの場所、『神像の間』に

そこにはなりふり構ってられないのか、反乱軍の頭と副頭領までいたわね

―何故我々の邪魔をする

―これで全ての人民が平和に暮らせるというのに

―それはお前の望むものではないのか

とか神像に乗った阿呆どもは口をそろえて言う
正直まだそんな夢想を抱えているとは思わなかった
だからこういってやった

―ふざけるなっ!!何が平和だ、そんなもの支配以外の何ものでもない!!

向こう側は時間が経てば私の考えが変わるとでも思ったのかしらね
…いや、それはこちらも同じか、考え方が逆なだけで
なにやら向こう側はこちらの崇高なる考えを何故理解しようとしない、とでも言いたいようなニュアンスだったけどさ
ふざけるのもたいがいにしろ、って感じね

―全く争いのない世界

―それを我々が管理してやろうというのだ

―これを平和といわずなんという

このとき心底思ったわ、『もうだめだこいつら』って
もう二度と考え方が交わることもないだろう
問いかけに答えてやるのなら

―退廃以外の何がある

そして、周りの狂信者たちを眺めて
それが正しい
貴様がいくら邪魔しようと絶対我々が成し遂げてみせる
とか言っている声が聞こえて
最後のためらいを捨てる

そう、と呟き
周りを冷めた目で見回す
解除コードを入力、フォビドゥンサーキットの機能を開放

―command signal confirm, [DEATH MODE] turn on

全身が黒き光に包まれる
そして動いた反乱軍の二人を一刀の下に切り捨てる
そう、黒き光剣で

そして改めて神像を見やり
紅の御手を展開
クリムゾンフレアを発動
同時にフォトンエンジンを暴走させる
両方が臨界に達したところで

右手に最後の鍵を持ち
自爆装置の鍵穴に突っ込み、回す
カチャリという小さな音

本当にそれでいいの?
という心の最奥からの声が聞こえるけれど
今はこの選択を選ぶ、と言い聞かせる

俯き、今までのことを走馬灯のように思い返す
楽しかった日々、今はもう二度と帰ることのできない日々
その笑顔を奪ったのは自分

ぎりっ、と歯と歯が擦れる音が鳴る

そして全ての覚悟を決め、最後に叫ぶ
何故それ以外の方法を選ばなかったのだと相手と、そして自分に向かって

―これで全てを終わらせる、悲しみも怒りも憎しみも、全てを吹き飛ばせ!!葬世の理『オールオーバー』!!

そして最後のスイッチを入れる
自爆により加速した破壊力が黒き地獄の劫火と化して全てを薙ぎ払う
それと同時にそれに耐えられる数少ない存在アースガルズを呼び寄せ
ゾーンスライダーを使いそのコクピットへと移る
対消滅バリアを展開して絶望の焔を耐える
…別にしなくても耐えられそうだったけれど

そして黒き焔が過ぎ去った後、改めて状況を見る

さすがに神像は残っていたけれど
それ以外は完全なる荒野
…実験以外で初めてクレーター作ったわね、そういえば
それは、ここで暮らしていた人々全ての日常を奪ったということ
そこまで現状認識が行ったところでものすごい吐き気に襲われた
だめだ、今はそれに任せて嘆き悲しむところじゃない
深い後悔の果てに地獄へ落ちるべき時じゃない
ここで全てを清算しなければ、本当に意味が無くなってしまう
だから!!『―――』!!
改めて目の前にいる阿呆を睨み付ける

その相手である教皇殿はいまだに現状認識ができていないようだ
…いやっ、したくないだけだろう
愚かな、敵を目の前にして、自分から全てを奪った仇を目の前にして
現実を拒否するか

外部装甲を切り離した神像『サタン』に向かい突撃する
そういえばこのとき何か命乞いの言葉があったような無かったような、まぁどの道無視したから意味ないか
そのままバリアブレイクでコクピットへのピンポイント攻撃

いやな感覚が広がる
けれどそれが私が選んだ道の重さ
それを噛み締める

これで一つの過去を清算、そして背負うものが一つ増えた
だが逃げはしない

そしてサタンが動かなくなったことを確認した後
先刻から感じている殺気の主へと振り向く
今私にここまで濃密な殺気を放つものは一人しかいない

―いい加減出てきたらどう?

―くっくっくっ、この瞬間をどれほど焦がれたことか

そして振り向いた先に現れるどうしようもなく見知った顔
私が目覚めさせた哀しき魔王
それから乗っている機体を見るに、おそらくフォビドゥンサーキットを載せている
普通はわからないコードにしたんだけれど
以前ヒントを口走ったし
何よりそのコードとは今のあいつのことだしね

そう

―真の魔王とは、絶望の闇に飲み込まれた人、そう、愛するものを失った人

ここまできたらもはや言葉は意味を成すまい
最後の決意を固める
一度目を閉じる
意識を最大まで研ぎ澄ます
そして目を開ける
目の前にいるのは元戦友にして、絶望と憎悪に飲み込まれた魔王
そして私の行く道を邪魔するもの

ならば私が手向けとしてできることは一つ

―くはははは、貴様の首を土産に娘と共にあいつの元へ行こう

―あーそう、でもここで死ぬわけには行かない。私がここまで来るのに犠牲にした命のためにも、絶対に死ぬかっ!!冥土への旅路は一人でゆけっ!!

そう、憎悪と悲しみでフォビドゥンサーキットを動かしたものはもう二度と戻れない
だからこそ、あいつの名前が魔王として完全に穢れる前に人として殺す
そう、私を止めるために勇敢にも戦いに赴いた武人として葬る
それがここまで罪を犯した私にできるせめてもの手向け

全ての激情を瞳に込め相手に叩きつけながら叫ぶ

―こんな血に塗れた道を歩むのは私ひとりで十分だ!!

右手を少し開き、再び握り締める
ガギン、と音が鳴る
同時に対消滅バリアを腕部に展開

シャインサーキットの機能を開放
機体が青緑色の光に包まれる
その光は優しく、全てを癒す慈愛を持った輝きを放つ
…今の私には不釣合いな、ね
この全能力開放形態『ソウルモード』になるのはあいつを殺したとき以来か

相手も全てを貫くと冠された槍を上段に構え
上空に静止して、全ての力を一点に集中させている

相手の機体も黒い色の光に包まれた
つまりはフォビドゥンサーキットを開放した
特定条件下で無限の力を誇る呪われし機能『デス・モード』
ここはそれの絶好の環境だ
…それぐらいで私を殺せるとは思ってないようね
嬉しいわ、そこまで堕ちていなくて
それならば殺されても悔いはない
…まぁ殺されるなんて微塵も考えていないけれど

緊迫した空気の最中、雪は変わらずに降っていた

それは泣きたくても泣かなかったものの涙なのか、涙が枯れ果てたものの涙なのか
それはわからない

考えるのはここまで
後は動くのみ

―貴様の死で全てを償うがいい!!そして冥府の我が妻の前で断罪の裁きを受けろ!!

―誰であろうと私が行く道を邪魔するものは叩き潰す!!せめてもの情けだ、苦痛もなく終わらせてあげる!!

二人がそう同時に叫んだ刹那
拳と槍が光の速度を超えてぶつかる

―貫通の理『ぺネトレイト・ザ・ワールド』!!

―『バリアブレイク』!!

その交差の後、最大の悲劇が始まる

 

こうして三十五億もの命を飲み込んだ悲劇は一応の終結を見た
この終末を呼び込んだものは何を得たのだろう
その答えを知るものはいない

―血に染まった雪を見つめながら
―私は口ずさむ
―無念のうちに散ったであろう魂へ
―鎮魂の調べを

―この雪は無念のうちに散った
―創生を夢見たものの涙だろうか
―変わらないはずの雪が
―悲しく映った

それは異界で言う、氷雪の候、冥龍の月、二十四日のこと
こちらで言う、12月24日のこと
その日異界全土で雪が降っていた…

 

<SIDE Princes of Absolute Zero 決して消えない傷跡〜Endless sorrow〜>

 

―久しいわね、クロノ

―ええ、そうね、ミスト

―ねぇミスト、今だから言っておくわね。今まで有難う、そしてさようなら、わが最愛の友よ!!

―その台詞、そっくりそのまま返してあげるわ!!クロノ!!

ふっ、と意識が覚醒する

まだ微妙に寝ぼけている頭で周りを見渡す
外は盛大に雪が降っていて、かすかに差し込んでくる太陽の明かり

ああ、朝か

そうした後頭を横に振るう仕草をする
立体映像だから関係ないけど気分的に

しっかし、まぁ
何で今頃あんなもの見るかねー
誰がどうやろうとも吹っ切れない過去のあの時を

あいつが『ミスト』を殺すところを

まぁいいや、取りあえず義体にはいっておこう

ちなみに義体とは簡単に言えば義手とかの全身版だ

何でそんなものがあるかだって?
そんなの簡単

クロノが応急処置その他諸々の医術がてんでだめだから(溜息)

ここは辺境だ
医者の絶対数が足りない
それでも若い医者ならば問題はないんだろうけど
だが、例のごとくここの医者は御老体なのよね
その医者が病気にかかったらどうする

まぁ普通に考えれば、隣町とかから呼び寄せるという手も使えるけれど
問題はそれにかかる日数なのよ
正直言って、下手すると手遅れになりかねない時間がかかる
なので村では医術の知識があるものとかを呼んで治療に当たらせるのだけど
困ったことにそれはソフィアだけだったりする

いやっ、クロノも知識はあるのよ、知識は

だけどそれを実際に使えない、まして悪化させるだけだったらないのと同じよね
あいつは何故か知らないけれど、治療ができない
あえて原因をいうのなら先天的な相性の悪さ?
なのに心理的な治療に関しては右に出るものがいないのよね
たとえば、催眠療法とか精神分析療法とか
…なんか理不尽だわ

その点私は心理的な治療こそ専門ではないけれど
それ以外なら大体できる、と

だからわざわざご都合主義の産物のようなものを作ったわけ
なので目をつぶって置いてください
…まぁあとほかの要因を言うのなら、作者が動かしにくいしCapter1以降出番が消え失せるから
特に最後の重要ね
本当に立体映像のまま進めたら、出番が消え失せるのよ
クロノは出るくせに
私はセイジの二の舞にはなりたくはない
…要は存在自体が希薄になることは絶対にいや

まぁそれは置いておいて
まさかあんなものを視るとはねー
って言うか、クロノも同じの視てないわよね(汗)

本当にあの時あいつらはあの道を選ぶしかなかったのか

両者が望まぬ戦い
では誰が望んだのか
それは、あいつら二人

本当人って何なのだろうね

少し思い返すか
クロノが負った最大の傷を

そこまで考えてふ、と自嘲がこみ上げてくる
いつからこんな詩人のようになったのかしら
外の雪と関連付けて過去を振り返ることになるとはね
…クロノじゃあるまいし

 

私こと『ミスト・A・アンティノーラ』は幼いころからクロノと一緒にいた
もちろん喧嘩したりもした
…おかげで多少の黒いものになら動じなくなったわね
そうしながら歴史を紡いでいた

そんな折に私は生まれた
なんでも製作者が言うには

―まぁちょっとした実験なんだけどね

ちょっとした実験で生まれた私って何なのよ
って思いっきり突っ込もうとしたら先にこういわれたしね

―私は強制はしないわよ、あらゆることを

そんなことを全開笑顔で言われたら反論する気も失せるわ
まぁあとで聞いたらそれが実験とか言われたしね

そんなこんなで製作者から
『あんたはあんたになりな』とか言われて、原体、つまりはオリジナルのほうのミストに預けられることになった

その後、ミストがクロノの元に詰め寄って『何で私を元にしたの』と聞いたら
『身近に居て、一番単純…いや、なんでもない』とか言ってくれたので『誰が単純だ!!』とか言って大喧嘩になるというほほえましい事件もあったけれど
…というよりたかが喧嘩でチェーンソーとかダブルマシンガンとかロケットランチャーとか粒子加速砲を持ち出すな
危うく宮殿が半壊しそうだったわ
それを後で二人に聞くと

―いやー軽いほうよ、あれでも×2

とか笑いながら手を振ってのたまってくれました
この二人に付き合っていると溜息が増える
それが私が原体の記憶、経験以外から学んだ最初のことだった
…こんなので良いの、私の始まりは

そのあとは殆ど変わらない、つまりは日常が続いていた
要は『平和』だったと
その間に私を作った理由の成果『フェイト』と知り合ったり
いろいろあったわね

そして悲劇が奏でられる
引き金は教皇の計画
私たちには、『全ての民を幸せに導く計画』って説明されたけれど
なんとなく『ミスト』には嘘だとわかった

何故か
それは同時に告げられた『クロノが裏切った』という言葉を聞いたから
原体の記憶から言っても、私自身の経験から言っても
クロノが裏切ること自体が嘘と言っている

『科学者は万民の幸せのために人として研究せよ、そして神になろうとするな』

それがクロノが科学者になるときに両親から言われたこと
クロノはそれを忠実に守っている
もちろん、『自分が自分であるために』という第一原則から外れない範囲でね

それを傍らで見てきたからすぐにわかる
だけど裏切ったという意味では同じこと
『ミスト』は『万民の笑顔を守る』事を選んだ
この二つは似ているようでぜんぜん違う
今でもこのときを一番後悔する

本当にこれでよかったの?って

たぶん二人とも変えなかっただろうけどさ、やっぱり、ね
仮定法でもたらされる未来なんて考えるだけ無駄だけど、考えずにはいられない
このときミストがあいつと共に歩いたのならってね

これが氷雪の候、飛龍の月
つまりは10月のこと

そして、二ヶ月は光のように過ぎ去った
やはりクロノがいないことは珍しかったのか
原体のほうは実に精彩に欠ける日々を送っていた
それもそうか、自分の半身をなくしたもののようだし

クロノのほうは健在のようだ
こちらから討伐の名目で派遣されたものたちをことごとく返り討ちにしていると聞いた
その中には勿論、あいつと共に戦ったものもいる
それでもあいつはあの道をただひたすら進んでいる
どれほどあいつの心には傷が刻まれたのだろう
推し量ることはできても、本当のところはわからない

こっちでは『聖者を皆殺しにする悪魔』とか宣伝して戦意を煽っているらしい
ちょっと前までは、『教国を幸せに導く漆黒の剣帝』とか言われてたのに
本当に目的を邪魔するものには容赦ないわね、教皇も、クロノも

更に根も葉もない噂を流している
例えば『悪魔は世界を滅ぼすつもりだ』とか『悪魔は世界を自分の思う通りに操るつもりだ』とか
果ては『世界征服を狙っている』
…どこの阿呆だよ、そんな時代遅れな事を言う馬鹿は
さすがに信じないだろう内容なんだけど

恐ろしいことに教国の国民の九割九分は信じた(汗)

ああ、この時点ね、私が『この国の国民はおかしい』って気付いたのは
だって教皇の流す言葉を一切疑わずに信じている光景見ればねぇ
それでも守るべき国民には変わりないけど
…そう、狂信者であることを除けば

ここ最近この国にも不穏な空気が漂っている
教国が誇る近衛十二騎士も四人を残すのみだし、なりふりなど構っていられないのだろうけど
いやな予感がする
…まさかそれが現実のものになるとはね

あれは何度目の遠征の後だったか
反乱軍鎮圧の名の下の侵攻
以前は本当にそうであろう場所だったのに、最近は全然関係のない場所か、ピンポイントで幹部のいるところに出くわす
そんな不穏な空気が最大まで高まったときにそれは下された

―我々に歯向かった愚か者『クロノ』を始末して来い

内心、『どっちが』とか言いたかったんだけれど、それを心の中で噛み殺す
そしてそれを受諾する

それがあの悲劇につながると知っていたら、果たして私は止めたのだろうか
それは今もわからない

そうして物語は最悪の結末へと加速する

 

時は氷雪の候、冥龍の月、十七日
こちらで言う12月17日
最大の悲劇が奏でられる一週間前
そして悲劇の序章が奏でられた日

―本当に戦うしかなかったの?
―悲しみを全て内に押し込めた暴君と
―大切なものを選べなかった姫君よ
―滅びと悲しみしか生まないのに

その日も雪が降っていた
彼女が選んだ決戦の場所は
異界の歴史を切り開いた伝説の地にして一つの歴史が終わった終焉の地『終焉の谷』

―周りを落ちる雪は
―あの時と場所も違うのに変わらない
―出来るのなら我が思いを届けて
―暴君と姫君に

そしてベリアルを落とし、アースガルズに乗ったクロノと一対一の戦いを繰り広げている中それは起きた

人は本当に大切なものを失ってはじめてそれの大切さに気付くって言うけれど、初めから大切なものと気付いているものを失くしたらどうなるの
取り敢えず分かったのは、絶望の闇に堕ちるということだけ

―でもそれはもう叶わない過去のこと
―今私に出来るのは
―暴君の隣でたたずむこと
―少しでも悲しみを和らげるために

この日の夜、異界には血塗れの暴君の嘆きが響き渡っていた…


 

<SIDE Bullet Dancer 災禍の運び手〜Bullet Dancer〜>

 

ミラムーンのとある辺境の村『ウェスペル』
そこにある酒場『愚か者の宴』
そんな酒場を銃弾の踊り手と言われたセレナイト・フィロソフィアは名を変え、経営している
そう、一介の情報屋ソフィア・フェイスとして

 

ジャー、という水が流れる音を聞きながら皿を洗う
冬場なのでなるべく冷水でやりたくないが、温水でやると金がかかる
ので、多少の冷たさは我慢している
…結構手は荒れるけどね

よっと、これで今現在洗う分は終わったかな
水道の蛇口を閉め、ふきんで皿を拭く
しっかし、今年は退屈しなかったわね
やっぱ、あいつのおかげだろうね
ヴァリムにいたころとは大違い
…でもトラブルに会いすぎだろ、あいつ
周りにいたら面白いけど、絶対に自分はなりたくないタイプね

まぁそれが一部私のせいだというのは公然の秘密だ

うん、まぁそうしなきゃ生活できないからしょうがないよね
…下手に聞かれると何をされるか分からないから、これは心の中に留めておくけど
だってミストから聞いた話だと私が生きていられるか危うい
黒いものには耐えられる、私もそうだし
だけどやる行為が半端ないからね

命は私だって惜しい

そう、捨て駒同然だったあのころと今は違う
この生活をあっさり捨てるには惜しいことばっかしだ
昔は一度も抱いたことのない感覚
それを捨てるには私の『何か』が邪魔をする

それにしても、あの雌狐はむかついたわね

―使い捨てのこまに何を説明する必要があるのかしら

みしっ

いけない、皿にちょっとひびがはいちゃった
ちょっとあの雌狐を思い出した程度で皿を割りかけるなんて、私も修行が足りない
これは私用のにして、新しいのを出さなきゃ
最近入用になってきたから、補充しておいたはずよね
…なんでって?それは本編のネタばれもあるから詳しくはいえないけど、取りあえずクロノの所為で皿を割ることが多くなったと言っておきましょう

えーと、下の棚の最下段にまとめて置いたからと、あっ、あった、あった
よっと、とちょっと呟きながら引っ張り出す
ふっ、と息を吹きかけ簡単に埃を飛ばす

でそれを流しに持って行き、水洗いをする
今度は少ない量なので温水で
…やっぱし冬は多少金がかかっても温水でやるべきなのかしら?

そう本気で考えながら、ふと目を外へと向ける
外はどこまでも真っ白な雪
そういえば天気予報では今日大雪だったわね
…たまには天気予報を信じてもいいのかしら?

雪、か
そういえばあの時も雪が降っていたわね
自分が何をやっていたのか思い知らされたあの日も

そう、二年前のあの日も

 

二年前、まだ私がヴァリム軍諜報部にいたころ

そのとき私は村を一つ消滅させた

たった一人の女性のために

そして、一人の少女のために


 

誰にも語ったことのない過去

少し思い返すか、自らを戒めるために

 

私が軍に入ろうとしたきっかけは、単純なものだ

『この戦乱を終わらせるために』

そのために軍に入って、自分も何かしようと思い立ったからだ
ただ見ているだけで、何もしようとせずに怨嗟の声のみを上げているなんて耐えられなかったし
でも、軍に入ろうって考える時点でヴァリムの考えに染まっている証
でも、それで得られたものも大きかった
…だけどその為に払ったものが大きすぎて、私の心を刻む

軍に入った後、私は諜報部に配置された
理由は簡単、ただ単にその方面に才能があったから

だけど、それのおかげで不倶戴天の存在と会ってしまったけど

―あーら、貴女が新人さんかしら?

そう、あの雌狐と
なにやら特殊階級にいるようだが、初対面の感想は
『気に喰わない』だった
軍にいるくせに、軍の利益のために砕身しているように見えないし
国民を守ろうって意識がないように見えた
つまりは私と正反対の存在に感じた

まぁそれとこれとは違うし、まだあまり顔を合わせていないし
それに、軍に利益があるからこそ特殊階級にいられるのだろうから
…今では全くそう思わないけれど

その後は与えられた命令を忠実にこなしていた
そう、何の疑いもせず、それが平和への近道なのだと信じて
…あの時までは

私が主に集めていた情報は、国内にいるテロリストの勢力拠点の探索
敵国の、主に都市関係の情報

そして

有望な人材の探索と、とある人物の探索

それまで自分の行っている行動は全て平和のためになっていると信じて疑わなかった
でも、ある日見てしまった

私が集めていた情報で、何を引き起こしていたのかを

あれはいつもの様に情報収集していたころのこと
今まで潜伏していた、ヴァリムの技術者が辺境にいるという情報を手に入れた
で、それを本部に送り、裏をとった後に報告書として纏め上げた

でもその後に寄越された命令は『その村の具体的な情報を集めて来い』だった

何故?、と思わなくもなかったが
与えられた命令は確実にこなす、それが私の唯一の存在意義であるかのように
まだ、それが何を呼び込むか知らなかったから、平然と出来た

まず、村に侵入し人口その他を調べる
そして家の材質からその季節に多い天候、風向、湿度に至るまでありとあらゆる情報を掻き集める
当然周辺の地形、軍備、哨戒の時刻も集めた
…上を一切疑わずに、それが平和へとつながるのだと信じて

村で集めている間に村人とも親しくなった
…諜報員でこれが不得手な奴がいるのかしら、いやっいないだろう
それで久しぶりに温かい笑顔を向けられて、私が何を守るのか再確認できた

そんなこんなで報告書を纏め上げ、目標の詳細な行動時間もついでに送った
移動しろという命令はこなかったので、付近の基地に滞在することに決めた
理由は特にやるべきこともなかったし、命令がない以上下手に動くのもどうかと思ったから
そしてそれは当たったようだ、最悪な形で

そして次の命令が来た

内容は次の通り

『目標の捕獲、そして目撃者を消せ』

まさか本当にその村を殲滅する訳じゃないし、と自分に言い聞かせて
『了解』と返した
…そして悲劇は始まる

その後、予定時刻になってから行動を開始した
こちらとしてはなるべく事を荒げずに済ましたいので、以前侵入していたときのことを使い内密に収めようとした
だが、事態は私の予想以上に早く進んでいた

村に行く途中、新たな指令が入った
その中身は

『目標の捕獲の後、先に現地に入っている特殊部隊と合流し、その村を殲滅せよ』

嫌な予感が現実のものとなり、思考が停止した
そして現地に着くとそこには地獄絵図が広がっていた

上がる悲鳴、泣き叫ぶ子供、無情に命を奪う鉄の咆哮

燃え盛る劫火、血は雨となりまわりを塗らす

思わず目を背け、吐き出したくなる衝動に襲われる
だが、予想以上に私の身体は軍人に慣れていたようだ
一瞬後にはもう平常の思考回路に戻っていた

そして与えられた指令を思い出し、目標のところまで行く

そうすればこの殺戮も収まるのではないかとそう思って

そして目標のところまで到達する
向こうもこちらを覚えていたようだ
それなら話は早い、ととっとと捕縛する

―貴女はヴァリムが私を使って何を研究しているか知っているの

家の外に出た瞬間、自分の思考が軍人から『私』に戻った

目の前を走っていた少女の頭がいきなり吹っ飛んだ
その血は宙をまい私の顔にかかる
私は呆然としながらその血を手に取る

頭に浮かぶのは今散った少女の笑顔

ナニ、コレハ

私は今まで何をしていたの?

私が集めていた情報は何をもたらしていた?

これが私が選んだ平和?

う……そ……で……しょ……

私はこんなことをしていたの

平和のためって、何をしていたの

その後は実際良く覚えていない
覚えているのは虚ろな頭で指令を達成したと報告したことだけだ

でも、ヴァリム軍という存在がどこかで狂っているのはわかった

だから見限った

置き土産にとある場所を襲撃してから
ミラムーンへと逃げた
…私が望んでいたものは意外と身近にあったってそこで気付いた
私はここで自分の戦いをしよう

私が戦う相手ってのは何かわかったんだから

私の望むものの敵が何かってわかったんだから

 

そう考えていたら結構時間が過ぎたようだ
ふと視線を外へと向ける

そこには笑い合う村人の顔
私の望んでいたもの

自然と唇が持ち上がる

そういえば

あの三人は元気かしらね

あと、軍人時代の友人は元気かな
…いやっあいつらは大丈夫か、殺しても死なないような奴らだし
あの雌狐を敵に回せる根性あるから大丈夫だろう

とか考えていると
からんからん、と来客を知らせる鐘が鳴った

まっ、自分に出来る最大限のことをするしかないか

―周りを落ちる雪を手に取ると
―すぐに消えた
―まるで戦場という舞台で踊っている
―私たちのように

―なぜ気づかなかったのだろう
―今のこのときが私の望んだもので
―あの時私がとった道が
―一番望まなかった道だということを

 

誰にも決して消せない傷はある
彼女らも例外ではない

それでもそれに押し潰されずに懸命に生きていこうとする
それは単なる代償行為に過ぎないと笑うのなら笑え
その程度で彼女たちは生き方を変えない

全ては自分の信じて進んだ道
それを今更変えるほど彼女たちに可愛げはない

血塗れの暴君が望む先は自分が自分で在れる未来
氷結の姫君が望む先は友と笑い合える世界
銃弾の踊り手が望む先は人々が笑顔でいられる場所

しかし彼女たちが選んだ道は血と涙と屍で築かれし道

それでも、彼女たちは目指すものを変えない
絶望の闇の先に広がる光を目指して、ただ進む

これが語られるのは詩の語り手が『吹き荒ぶ嵐』から『壮烈なる竜巻』と『穏やかなる旋風』に移り変わるとき
ある冬の雪が降った日…


―周りを落ちる雪を眺めて
―彼女らは何を思うのだろう
―後悔してもあの時はもう戻ってこない
―口に出して言うには簡単すぎて

―今私に何が出来るのだろう
―この血に塗れた手を見つめて
―今私に何がつかめるのだろう
―望んだものが手に入ると信じて
―今を生きていく


Extra Chapter

interlude1-2 early time[Withoyt that thing, I would not be here]

fin


 



後書き〜Without that thing,I would not be here(あのことがあったから、今私はここにいる)〜

セラフ「さて、今日はどの葉を試そうかなってもうカメラ回ってる!!ちょっと待って!!

 ゴホン、さてどうもセラフです。あっ上の行はお気になさらずに。あれは作者の遊びですので。
 今回はクロノ姉さんたち、Chapter1の主要人物の過去をお送りいたしました、諸事情により肝心要の部分はぼかしてありますが。
 ちなみにこの戦場を駆ける風は全5章で構成されておりまして、Chapterごとに主人公が違う構造です。
 これで少しはクロノ姉さんたちが何を抱えているのかわかってもらえればいいのですが、多分無理でしょう(汗)。
 さてここで作者のメッセージを紹介しましょう。『今回いろいろ実験的要素を入れてみました。ので多少読みにくいかもしれません。なので投石は勘弁して』
 …後で絞めてやる。えっ番外編だと作者が来ない?まぁいいや後で方法を考えよう
 それで次回の話は…ちょっと待て本当にこの話を書くのか。あの恐怖の話を。本気か。
 と言うわけで、クロノ姉さんの暴走絵巻を送り届けます。先に言っておきます、作者は結構和らげるつもりらしいけれど、ものすごい黒い話になると予想されます。お気をつけて」


設定

―人物

クロノ・O・クルクス

年齢…197,855,723歳
性別…女性
外見…黒い長髪と真紅の瞳を持つ外見的に二十三歳ぐらいの結構美人な顔立ち。身長は百六十五センチぐらい。
所属…元・黒騎士団団長にして近衛十二騎士・冥龍の座。現在はミラムーンと契約している傭兵。
通称…『吹き荒ぶ嵐』『無影凶槍』『漆黒の剣帝』『血塗れの暴君』etc...作者がよく使うのは『血塗れの暴君』
所持EA…『絶対集中領域Lv.S』
その他…異界の動乱を悲劇を言う形で幕を下ろした人。自分の道を邪魔するものは誰であろうと容赦は全くなし。数多の血を浴びながらも全く生き方を変えなかった暴君。それゆえ彼女の心は深く傷ついている。
 


ミスト・A・アンティノーラ

享年…197,851,723歳
性別…女性
外見…クリアブルーの髪と瞳を持つ。髪形は耳が隠れる程度のショートカット。外見的に二十三ぐらいで、どちらかというとかわいい系の顔。身長は百六十センチぐらい
所属…生前は蒼炎騎士団団長、クロノ裏切りの後は近衛十二騎士・冥龍の座。今は特になし。
通称…『氷結の姫君』
所持EA…なし
その他…クロノ最大の傷の原因。おかしいと気付いていながらも、自分の生き方を変えることが出来なかった故にクロノと敵対することとなる。


ソフィア・フェイス

年齢…21歳
性別…女性
外見…黒髪に金の目。いたって普通の容姿。髪の長さは肩ぐらいで、それを三つ編みにしている。
所属…元・ヴァリム軍情報部特務中尉。今は情報屋兼傭兵。
通称…『銃弾の踊り手』
所持EA…『空間把握能力Lv.AA』『未来予測能力Lv.A』
その他…本名を『セレナイト・フィロソフィア』と言う。名を変えた理由はとある雌狐から逃れるため。いろいろ情報操作しながら日々を暮らしている。
 ちなみにFKC(フォルセア・キラーズ・コミュニティ)の一桁台の会員。


―簡易人物設定


フェイト
―自律型因果律制御機構の制御用人格。紫銀の髪と蒼き瞳を持つ。冷静な性格。


クリステル・アレフストレイン
―セラフの母で、クロノが姉のように尊敬していた人物。


フレイ・アレフストレイン
―セラフの父。クリスをクロノに討たれたことを憎み、フォビドゥンサーキットの封印をとく。


セラフ・アレフストレイン
―番外編その他のあとがきを任せられている人物。四千年前の出来事で両親を亡くすが、そのことを理由にクロノに復讐しようとは思わない。やったところで100%負ける。


雌狐
―あえて誰かは言うまい。


―機体


ルシファア・クリムゾンタイラント(血塗れの暴君)

機種…広域完全殲滅戦闘型総合戦闘用機動兵器
全高…11.2メートル
理…葬世の理〜オール・オーバー〜
色彩…白が基本。肩と頭部横、膝などが緑色。目は紅。
概念…全てを無に帰す血塗れの暴君
動力機関…光粒子加速型通常機関『フォトンエンジン』
副動力機関…封印回路『フォビドゥンサーキット』
装甲…超硬金属『ヴィンドフロト』
特殊装置…原子制御装置『紅の御手』×4
     反重力場発生型飛行装置『グラビティフライトシステム』
武装…光剣『ビームフェンサー』×2
   光弾発射装置『フォトンバレット』×2
   光波射出型ブースター『フォトンドライヴ』
   分子運動制御装置『フレスベルグ』
   フレキシブルブースター×2
   原子共鳴砲『セラフィックブラスター』


バアル・ゼブル・タイラント(真なる魔王)

機種…高機動抹殺型精神感応端末
全高…9.6メートル
理…復讐の理〜アポカリプス〜
  貫通の理〜ぺネトレイト・ザ・ワールド〜
概念…仇名すものを許さない哀しき復讐の刃
動力機関…複合型通常機関『ヒドラサーキット』
副動力機関…封印回路『フォビドゥンサーキット』
装甲…自己修復機能強化型生体金属
特殊装置…重力支配装置『グラビティスレイヴシステム』
     反重力場発生型飛行装置『グラビティフライトシステム』
武装…質量貫通槍『魔槍〜ブリューナク〜』
   砲身内蔵型弾倉『ガンバレル・シリンダー』
   高速振動刃『ソニックウイング』


―語句


新世界創造計画
―自分たちは神にも等しいと驕った教皇たちが発案した計画。これにより混血が進んだイモータル・ブラッドと言う種の存続をはかろうとしていた。
 国民には理想郷がないのなら自分たちで作り上げよう、そして我々はそこで永遠に幸せになれる。と説明していた。

機体を呼び寄せる
―ゾーンスライダーを装備した機体のみに許される機能。通信端末を使い、音声で機体にコードを入力し、ゾーンスライダーを遠隔発動するというもの。
 Jでは全く使う必要のない機能。
 アースガルズのコードは『我がここに望むは、我が意志を具現する物言わぬ巨人。ここに来たれ、最強の盾『アースガルズ』』

封印回路『フォビドゥンサーキット』
―限定条件下で無限機関となる呪われた装置。あえて機能を言うと、物心二元論で構成された現代社会に対する死神。機能開放時の名称を『デスモード』と言う。

神像の間
―宮殿の最奥にある、いわゆる謁見の間。ここに異界の歴史を築いた伝説、神像サタンが安置されている。

クリムゾンフレア
―周囲に散在する水素原子を分解、原子に転換し四つの水素原子を核融合させ、それを留め、放つ。
 つまりは太陽の熱源と同じ反応をさせて、焼き尽くす攻撃。

葬世の理〜オールオーバー〜
―前述のクリムゾンフレアを臨界寸前まで凝縮し、同時にフォトンエンジンを暴走させ、これも臨界までもっていく。両者が限界になったところで自爆装置を発動させて破壊力を加速させ、全てを薙ぎ払う。
 本気でやると1000Km圏内は焦土と化し、爆風は2000Kmを駆け抜ける。通常はその十分の一前後の範囲に限定される。
 簡単に言えば、超大規模自爆。

絶対集中領域Lv.S
―本来集中力とは三分といった短い時間しか発揮できない。それを超えてずっと完全集中状態に入れる能力。この状態に入ると自身の能力を最大限まで発揮できる。
 この状態に入ったことはクロノが本気を出した証拠。全力を出す必須条件。
 この能力は自身の能力を自分が把握している以上のものまで引き出せることが最大の特徴。逆を言えばこの能力を持っていようが自身の能力を磨かなければ一切恩恵を受けられない。
 Lv.Sの場合、クロノには外から見てもすぐにわかる変化がおきる。それは、目が蒼になり、青緑色をした斜めの縞模様が入る。
 クロノぐらいになると、未来が見えているかのような動きや、千里眼のように遠くを見ることが出来る。原理をいえば、人なら誰でも備わっている未来予測能力と視神経の能力を最大まで引き出しただけだが。

貫通の理〜ぺネトレイト・ザ・ワールド〜
―対象を機体の最高速度を持って貫く一撃必殺を主眼に置いた理。
 特にこれと言って特筆すべきことはない。

義体
―文中にあるとおり、ほかの作品に絡ませにくいので急遽作り上げたご都合主義の産物。深くは突っ込まないで。
 MFDで出来ているのでかなり高性能。生身より劣るけど。

大喧嘩
―ええ、ほんとにあれで軽いほうだったりする。マジで喧嘩すると周囲十kmは荒野と化す。

フォルセア・キラーズ・コミュニティ
―略してFKC。賛同者求む。
 フォルセアを憎むものが作り上げたネットワーク上の団体。その活動内容はフォルセアの被害者の声を掲示したりするだけとすごく小規模。なのでガルスキー財団は軽く見ている。
 活動理念はヴァリムに害のあるフォルセアを排斥すること。
 創設者はChapter2の主人公の一人とChapter3の主人公。
 会員番号一桁台の人物のみその実際の活動を知ることが出来る。
 実態はフォルセアの行動予定書の配布etc...後にアンチハーメルンヴォイスの作成とフォルセアの影武者の動向の調査も加わる
 要は、ヴァリムに害のある行動+明らかに穏健派いじめに見える行動を妨害することが主な活動。
 本編のある話以後、アルサレアの会員も増えたりする。
 創設者が誰かは一桁台のメンバーの一部のみが知る。フォルセアでも誰だか調べられない。大体の予測はついているけれど。
 いやっ、ただ単にJ2で色々うざったかったからこんなものを作ったわけじゃないですよ(汗)。クレア様を殺したからでもないですよ。話の都合上フォルセアの天敵ばっかしキャラが出来るからできた。


―テーマソング

SNOW TEARS
―この話のテーマ曲。
 歌詞は後に公開予定。


―原作について

血塗れの暴君
―この物語の主人公の一人『クロノ・O・クルクス』が辿った物語。一次創作物。
 いまだに設定だけでほとんど手をつけてない作品。
 一応三部構成で、今回使ったネタは三部より抜粋。
 それぞれの簡単なあらすじでも。
 
 ―それでも彼の者は歩む、この血に塗れた道を

 飛龍の月〜世に叛旗を翻すもの〜
 
 異界、それはどこかにあるという世界
 そこでは人や亜人が互いに助け合いながら暮らしている
 その中で最大の勢力を持つ教国の中に彼女はいた
 名は『クロノ・O・クルクス』という
 苛烈なる炎の如き意志と永久氷壁の如き冷静さを併せ持つ人
 彼女は笑い、悲しみ、怒り、歴史を紡いできた
 そんな中彼女は教国に叛旗を翻す
 自分が自分で在るために…

 『ふざけるなっ!!それのどこが平和だっ!!』
 
 咬龍の月〜迷走列車〜

 クロノは教国を裏切り、その敵対勢力にも手を貸さなかった
 あくまでどの組織にもつかずに暮らしていた
 世は教国と反乱軍という二極構造
 動乱の火はさらに激しくなって行く
 そんな折、彼女に刺客がやってくる
 それは共に戦った戦友だった…
 
 『私の進む道を邪魔するものは誰であろうと叩き潰す』

 冥龍の月〜葬世の理〜

 襲い来る戦友たちを血祭りに上げ
 反乱軍を滅ぼし
 数多の血を浴びながらも彼女は進む
 全ての悲しみを内に押し込め
 全ての涙を炎へと変えて
 自分の道を切り開く
 そして彼女の目の前に現れたのは
 かつての親友であった…

 『あーそう、でもここで死ぬわけには行かない。私がここまで来るのに犠牲にした命のためにも、絶対に死ぬかっ!!冥土への旅路は一人でゆけっ!!』
 
 ※これはあくまで現時点での設定です。予告なしに変えることもありますのでご注意くださいませ。




 


 管理人より

 時の妄執さんよりご投稿頂きました!

 

 



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