機甲兵団Jフェニックス裏史実









 

「Jメガバスター開発物語・戦闘後編」











 

 ヴァリム基地から離れた戦場



 航空隊の対地爆撃と長距離砲撃がJファーやJキャノンに降り注ぐ。

 一瞬だが動きの止まったPF達に横一文字に展開していた戦車の125mm徹甲弾が次々と突き刺さった。



 

 PFに比べて機動力が劣っている戦車ではあるが、装甲をPFと同じ素材を使用したり、主砲をPFのキャノンを流用するなどの近代化改修によって、数さえ揃えばPFと戦う事は可能である。

 そんな訳でPFのキャノンが着弾しているような物だから何発も受ければ爆発する。

 アルサレア軍の戦力は確実に削られていった。



 

 基地方面で一部の者達が勝利を確信していた頃、陽動を受け持っていたアルサレア主力部隊は苦戦を強いられていた。

 元来は航空機以上の機動性と戦車並の火力、そして現存兵器を凌駕する汎用性を持ったPFであったが、己の長所を完全に理解しているフェンリル機動師団(の第3大隊)の攻撃に打ちのめされていた。

「むざむざとやられる訳にはいかねぇーーんだァァーーーーー!!!」

 戦車・重砲・航空機の一体となった猛攻に奇跡的に耐える事の出来たJファーカスタムが僅かに残ったJファーやJバビロスを引き連れて戦車部隊に特攻した。

 戦車の統制された砲撃の前に数が減らされていくが近付けば勝ちと言わんばかりに突撃して行く。

「PFを舐めんじゃ・・・うわぁぁーーーー!!!」

 射程距離に入りかけたJファーカスタムのパイロットは断末魔を上げて機体と運命を共にした。

 戦車部隊の前面にヌエやヤシャなどヴァリム製PFが偽装して隠れていたのだ。

 急に出現した敵に戸惑ったアルサレアPFの一機に無装備のヤシャが接近する。



 ズギュッグ!



 金属が潰れる音と共にJファーのコクピットにヤシャの拳が突き刺さった。

「ふ・・・ふざけんじゃねぇぇーーーー!!」

 仲間がやられた事で錯乱したパイロットはヤシャに斬りかかって行った。

「うるさいな」

 そのヤシャに乗っていたパイロット「カール・オトヤマ」は笑顔で言うとJファーに突き刺していた拳を抜きながら残っていた拳を斬りかかって来たJファーのコクピットに突き刺す。

 カールの狙いに誤差など無く、コクピット内には鋼鉄の拳だけが存在し、2機のパイロットは肉の塊と化していた。

「こ、降参する!助けて・・・」

 2機の最後を目の当たりにしたJグラップラーのパイロットは助けを請おうとカールに降参の旨を伝えたが先の2機と同じ運命をたどった。











 

「オマエ・・・何考えてやがる!」

 さらに4機のアルサレア軍を同じ方法で処理したカールに第3大隊の隊長は激昂して怒った。

「何って?僕は敵を殲滅しただけですけど?」

 カールは何を馬鹿な?と言った具合の笑顔で答えた。

 カールは数週間前にスイゲツを失ってからフェンリル機動師団に入っていたが、そこでの彼の戦い方は容赦の無いものに変っていた。

「敵を倒すのは当たり前だ。だからと言って・・・」

 言いたい事は単純である。

 ――無闇な殺生をするな!――

 簡単に言える内容だが軍人と言う職業の為にどうしても言えない。

 そんな事はカールも承知である。

「敵は逃せば何度でも襲ってきますよ?将来の禍根を断つ為にも此処で消す必要がありますし」

 表情こそ笑顔であるが内容は残酷そのもの。

 何も言えない隊長は心で思った。

(隊長に任せるしかないのか・・・?)

 そんなこんなでアルサレア主力部隊は壊滅したのだった。













 

「ここまで潰しときゃ良いだろ」

 ヨハンスは周囲を見渡しながら言った。

 基地の建造物の74%は瓦礫と化し、残っている物も機能を失っている。

 制圧が目的だったはずだがタケル、エド、エヌスなどの馬鹿が揃っていた為に破壊になってしまっていた。

「後は主力部隊が来るのを待つだけですね〜」

 エドは呑気そうに言う。

 だが、その考えを打ち砕く通信が入ってきた。

「あんた達、よく聞きなさい!主力部隊が壊滅したわ」

 上空の輸送機からのシエルの通信を聞いた4人は血相を変えたのは言うまでも無い。

 主力部隊が壊滅したと言う事は、それを壊滅させた部隊が戻ってくるのである。

 さらに奪回を目的としているし、失った戦力を補充するために増援の可能性もある。

「さっさと逃げなさい!敵は・・・グフッ

「シエル!」

 エヌスは叫んだ。

 MS−07の名前を言いながら言葉を途切れさせたのだから何事かと驚く。

 しかし、

「あ、ご免、ご免。昼ごはんに食べてたサンドイッチが喉に詰まっただけだから

 状況はピンチなのに何故にギャグになってしまうのだろう?

 シエルは真面目な口調に戻すと本当に真面目な事を言った。

「脱出ルートは3種類あるわ。どれでも良いから逃げて!」

 一刻の猶予も無い事だろう。

 基地の機能の大半を破壊してしまったのだから防衛戦を展開するなど出来ない、提示されたルートをレーダーに落すとヨハンスは多少は機能を回復させたLIPS小隊に向かって叫んだ。

「お前らはAルートから逃げろ!少し狭いが、そこが一番近道だ」

 損傷機だし、女性と言う事も合ってヨハンスは男性として当然の事を言う。

「グレンリーダー様が来れば簡単に蹴散らしてくれるわ」

 だが、グレンリーダー至上主義者のLIPSは未だにシエルに騙されていたのだ。

 その頃グレンリーダーはサーリットンで戦っているのである、来る筈は無い

「さっき聞いたんだけどさ。グレンリーダーだったらゴスティールに行ったわよ?その道を通れば近いわね」

 割り込んできたシエルの言葉を聞いたLIPSは全速力で離脱した(汗)

「さ!足手まといも居なくなったし、上手く逃げなさいよ」

 シエルの言葉に誰も反論はしなかった。















 

 勝利者から一転して敗残兵になったタケル達はCルートを走っていた。

 撤退するならば輸送機に乗り込むべきなのだが場所が狭くて着陸できず乗りこめないのだ。

 何故CルートなのかはBルートよりも広いが近いのが理由であった。

「こっから先は厄介だな・・・気をつけろよ」

 見つからない為に低高度を飛んでいたタケルは周囲を見渡しながら言う。

 これから彼等が通る場所は地形が広い上に巨大な岩や窪地が大量にある、待ち伏せにはもってこいの地形なのだ。

「・・・正面に敵が隠れているよ!」

 エドが突然叫ぶ!

 その言葉を聞いて立ち止まった瞬間、目の前に砲弾の雨が降り注いだ。

「危なかったぜ。エド、サンクス!」

 エドの言葉のおかげで奇襲を防げたタケルはお礼を言った。

 彼はジャングルの中に無装備で捨てておいても生き残るほどの生存能力がある。その本能が敵を見つけたのだろう。

 奇襲に失敗したヌエ部隊は窪地や岩陰から出てくると一斉にテスト小隊に向かってきた。

「ち!数が多いな」

 砲撃機と言う事で一番レーダー性能の良いヨハンスが敵の規模を確認しながら叫ぶ。

 基地攻撃で残弾が少ない今では人海戦術は厄介な事この上ない。

 それでも応戦しようと全機が攻撃態勢に入ったとき通信が入ってきた。

「ヨハンス君以外の機体は後方に下がりなさい!」

 口答えする前に3機のPFはJメガバスターの後方に下がっていた。

 実際はシエルが遠隔操作したのだが(又か!)

「ヨハンス君!私と下僕一号の切り札を使いなさい!」

 切り札も気になるが下僕1号も気になるぞ、どうせエヌスだろうが。













 

 ヨハンス機の武装欄に武装が追加された事を表す文字が映った。

 その武器を確認したヨハンスは迷うことなく発射態勢をとる。

 その動きに反応したのかヌエ部隊は攻撃に構わず突撃をする為に密集隊形を取り出した。

 だが、それすら関係なくJメガバスターはエネルギーを体の一部に集中させていく。

「喰らいやがれぇぇー―――!!」

 ヨハンスの叫びと共にJメガバスターの頭部から蓄積されていたエネルギーが放たれた。

 一条の光がヌエ部隊を薙ぐ様に走る!

 閃光。そして爆発。密集していたヌエは次々と爆発して散っていく。

 Jメガバスターの名前の由来であるメガバスターが火(光?)を吹いたのだ。

 どこぞの惑星で、海岸に上陸して防衛隊を壊滅させた虐殺竜の様な後景である。

 僅かに残った機体も居たが損傷も酷く、まともに戦えるのか怪しかった。

「こりゃあ負けてらんねぇな!」

 メガバスターの余韻も冷めないうちにタケルは残存機に向かって突撃して行く。

「これが帝国軍の新兵器の威力か?」

 エド、ふざけているのか?誰の真似だか作者は忘れているぞ(まて)

「完成したんだ!凄いよ!凄すぎる!」

 自分の傑作が彼女の手とヨハンスの技量で華やかしいデビューをしたのだから嬉しがるのも無理はない。

 士気を高めたテスト小隊は猛烈な勢いで残存部隊を撃破したのだった。



















 

 アルサレア軍基地より少し手前

 テスト小隊はアルサレアの前線基地に後一歩の所まで迫っていた。

 途中に何度か敵に遭遇したものの、使用可能になったメガバスターの砲火で吹き飛ばしまくったのだ。

「やれやれ。とんだ戦闘だったな」

「ホント、ホント」

 基地に近いと言う事があってタケル達は安心感を覚えていた。

 そんな中でエドははしゃいだ様に口にする。

「僕達を出迎える為に基地がキャンプファイアーやってるね」

「「「「んな訳あるか!」」」」

 エド以外のテスト小隊の面子と上空を飛んでいる輸送機のオペレーター室に居たシエルは大声で突っ込む。

 基地でキャンプファイアーなんてしないだろうが!

 幻でも見たんじゃないかと思ったヨハンスは見えてきた基地を見て驚く。

「本当に燃えてやがるぞ!」

 エドは幻を見たわけではなかったようだ。

 ただ、普通はキャンプファイアーなんて考えもしないぞ。

「今連絡が来たわ。こちらの攻撃と同時に敵の迂回部隊が基地を襲撃したみたいなの」

 珍しくシエルの声が焦っていた。

 主力部隊は既に壊滅し戦力は無に等しいのだ。

「さっさと撤退しましょう」

 エドが至極当然に言う。

 実際、輸送機にテスト小隊の機体を回収させて戦線を離脱するべきであろう。

「無理ね。ここなら貴方たちを回収は出来るけど輸送機の燃料が無いわ」

 シエルが焦っていた理由はこれであった。



 

 PFのブースターはジェネレーターから出た余剰エネルギーをビーム化させて推進力にしている。ジェネレーターが動く内は無制限(オーバーヒートは除くが)に使えるがPFの様に小型機を動かすのが精一杯の推進力しか得られない。

 故に輸送機は通常のジェットエンジンを使っていた。





 

「つまり、基地を少しの間だけでも奪還しろって事か!」

「そう言う事。輸送機の燃料は20分ぐらいしか残っていないわ」

 20分が制限時間であるようだ。

「なら行くか!迂回してきた筈だから数は少ないはず!」

 そう言いながらテスト小隊機は黒煙を上げる基地に走り出した。











 

 ズドォォ――――ン!

 ズグシュシャ!

 ボギッ!

 基地に突撃したタケル達は迷う事無く滑走路を確保すべく戦闘を繰り広げていた。

 20分しかないのだから無駄を省く必要がある。

 だったら、無理に基地を制圧せずに滑走路だけを奪って燃料を補給させながら防衛戦をすれば良いと考えたのだ。

「思ったよりも敵が脆いな」

 メガバスターでイリア3機を消し去ったヨハンスは戦いの感想を素直に述べた。

 敵の数が少ないのは分かっていたが抵抗も少ないのだ。

「確かにな・・・何かが引っかかりやがる?」

 アサシンファングでロキの頭部と肩武器を破壊して戦闘力を奪ったタケルは考えていた。

 元は自分達の基地だったが、今は敵の基地である。

 それなのに抵抗は少なすぎるのだ。

「輸送機が着陸したよ」

 エヌスの言葉と共に滑走路に輸送機が着陸した。

 乗っていた整備員が輸送機から踊り出ると、半壊した格納庫から燃料補給用の機材を出して補給を始めていた。

「凄い壊れようだね」

 エドは何気なく言ったが、ヨハンスは気付いた。

「・・・そうか!基地が破壊されすぎてる事か!」

 ヨハンスの言葉通り、基地は徹底的に破壊されていた。

 テスト小隊が破壊した基地よりも遥かに上を行く壊しっぷりである。

 此処までやるのにPFで出来なくはないが今の敵戦力で出来るか疑問である。

「待て!今の敵戦力じゃ無理だろ!だったら・・・」

 タケルが思い出した言葉を言おうとした時、それが降って来た。

 ドシィィィィンン!!

 ゼクルヴが滑走路のアスファルトを砕いて着地したのだ。

「こいつの火力なら不思議じゃないね・・・」

 強敵の出現にエヌスは戦慄しながら溢す。



 

 スイゲツの様なベテランパイロットが乗るのならば別だが、並程度のパイロットが乗るゼクルヴは機動力が高いPF相手に接近戦を取れば不覚を取る事が有る。

 元来は圧倒的火力で近付く前に殲滅するのが運用思想なのだから当然だ。

 だから、大抵のゼクルヴの運用は拠点攻撃がメインとなりつつあった。そして高い火力と防御力で予想以上の戦果を上げている。





 

「さらにヌエとYAMABUSIが接近!」

 エヌスが悲鳴をあげるように付け足す。

 重火力のゼクルヴを中心に数のヌエと接近戦型のヤマブシ、バランスが取れた組み合わせになっている。

「ち!やるしかねぇだろ!」

 ヨハンスが腹をくくった様に叫んだ。

「離陸するならゼクルヴだけでも撃破する必要があるぜ」

 タケルも同じ考えで方法を捻り出した。

 その言葉に3人は頷く。

「俺とエヌスでデカブツを潰すから護衛機どもを頼む!」

「分かった!!」

 ヨハンスの提案にタケルは動き出した。

 2対1と2対12の戦いが始まった。








 

「だりゃぁぁーーー!!」

「これでぇぇーーー!」

 タケルとエドがヌエやヤマブシと死闘を繰り広げ出した頃、ヨハンスとエヌスは目の前にそびえ立つゼクルヴと睨みあっていた。

「僕が牽制するから決めてくれ!」

 最初に動き出したのはエヌスである。

 機動力で撹乱してJメガバスターにトドメを刺させる魂胆である。

 残弾が少なくなっていたMガントレットをカウボーイショットに変形させると交互に連射させた。

 さらに銃撃の合間にキャノンも発射する。

 破壊される事は無いが鬱陶しい攻撃に嫌気がさしたゼクルヴのパイロットはミサイルをエヌスに向かって乱射した。

「く!」

 どこに入っているのか理解できないような数のミサイルエヌスに迫る。

「気にするな!撃ちまくれ!」

 ヨハンスは叫びながらミサイルショットとカウンターリングでミサイルを無力化させた。

 彼は隙を探しながらエヌスの援護もこなしていた。

 流石シエルが腕が良い理由でテストパイロットに選んだ男だ。

「ありがと!」

 エヌスは言いながら攻撃を再開させる。

 近付くミサイルはヨハンスが防いでくれるから気にしないですむ、最初のエヌスの嫉妬(?)がウソのような連携だ。

「今がチャンスだよ!」

 エヌスの放ったキャノンがゼクルヴの足に着弾、遂にバランスが崩れて動きを止めたのだ。

「おっしゃーーー!喰らいやがれ!」

 ゼクルヴの中心に向かってメガバスターが唸る!

 激しい閃光がゼクルヴの胸を







 貫かなかった!

 ぶつかる直前に瞬間転移で回避されたのだ。





 

「次を頼む!」

 エヌスは叫びながらゼクルヴの足元にキャノンを発射した。

 地盤が緩いのをエヌスは見切って放ったので地面が崩れてゼクルヴの足の一部が埋まった。

「メガバスター、発射!」

 ヨハンス渾身の2撃目が放たれる。

 だが、その攻撃は同じく瞬間転移で回避された。









 

「思ったよりも面倒な物を積んでるわね」

 輸送機のオペレータールームに居たシエルはゼクルヴの戦いを観察しながら考えていた。

 機動力の低さを補う為の瞬間転移は移動面では役に立たないが回避にならば有効である。

「でもね。所詮は私の方が上なのよ!」

 言葉を言い切ると同時にシエルの手が止まった。

 さっきから独り言を言いながら作業をしていたのだ。

「エヌス君にヨハンス君、よく聞きなさい!」













 

「何て言うか・・・始めて聞く戦法だな、そりゃ」

 シエルが伝えた内容を聞いたヨハンスは面白そうに言った。

 シエルはゼクルヴを殲滅する為の作戦を考えたのだ。

「罠の張り合いだね、それ」

 エヌスも面白く思ったらしい。

「開始はこっちが指示するから頼むわ!」

「「了解!!」」



 

 シエルの指示通りにカウボーイショットの片方と両肩のキャノンを排除したエヌスはBURM「西部の早撃ち」を発動させてゼクルヴに突撃した。

「こいつをやらせる訳にはいかねぇんだよ!」

 ヨハンスはエヌスを迎撃に来たミサイルを対ミサイル兵器だけでなくガドリングも使いながら迎撃する。

 そして援護の元、ゼクルヴの足元に接近したエヌスはゼクルヴの足の関節にカウボーイショットをねじ込んだ。

「ウワァァァーー――!!!」

 悲鳴と変らない声を上げながらエヌスはカウボーイショットを乱射、関節の中に弾丸を直接撃ち込まれるのだから内部はズタボロになり機能を失った。

「後は・・頼んだよ!」

 零距離で撃ちまくったのだからエヌス機もただでは済まない、破壊した関節の一部が爆発してJファーが飛ばされた。

「オマエの死を無駄には死ねぇぜ!」

 死んだ訳はではないが、その方が目立つようなセリフである為に出た。

 Jメガバスターの態勢から砲撃が来ると思ったゼクルヴは瞬間転移を始動させる。

 だが、全てはシエルの計算に入っていた。







 

「オメェだけの特権じゃねぇんだよ!」

 Jメガバスターも消えた!





 

「何処に行きやがった!」

 反撃のミサイルを撃とうとしたゼクルヴのパイロットはJメガバスターが居ない事に悪態をついた。

 その時、レーダーに光点が増える。











 

「こいつで決まりダァァーー――!!」

 ご存知の通り、JメガバスターのHMも瞬間転移である。

 ゼクルヴが転移した瞬間にヨハンスも転移したのだ。

 ヨハンスが転移した先はゼクルヴの上空だった。

 上空から落下しながらメガバスターを放つ。



 メガバスターはレーザーマシンガンのような連射タイプではなくてバスターランチャーのような持続発射なのだ。

 つまり、メガバスターをビームサーベルとした一刀両断が決まる



 ズシュン!







 

 ゼクルヴが2つに両断された。











 

「補給が終わったわ!」

 ゼクルヴが破壊されると同時に補給が終わった事を通信で報告された。

 何て言うか御都合主義に近いが彼等は必死である。

「全機、撤退!」

「「「「了解!!!」」」」

 シエルの撤退命令にテスト小隊の4機は輸送機に乗り込む。

 飛び立とうとしたヴァリム軍であったが、ゼクルヴを失った彼等の火力では阻止する事は出来なかった。











 

 この戦いはヴァリムの勝利だった。

 しかし、参加したJメガバスターの戦果は両軍にとって予想以上のものである。

 ヴァリムはゼクルヴにとって最悪の敵を確認し、アルサレアはゼクルヴに有効な兵器を得た。

 勝利がどっちなのかは分からない。

 どうせ戦争は続くし。





















 

 エピローグ



 撤退に成功した製作元の第6研究所に向かった。

 性能を確認したのだから、あとは細かい調整を残すのみである。

 つまり、残りの仕事は研究員でありパイロットの出番は無くなっていた。





 

「と言う訳でお別れだね」

 パイロットの仕事が無いのだからエヌスは原隊復帰が当然である、すでにタケルは閃光の爪隊に戻ったのだ。

 やはり短い付き合いだが研究施設には愛着があるし、何よりシエルと離れるのは少し嫌である。

 その声は残念そうであった。

「そうね〜で?提案があるんだけど」

 シエルの言葉を聞いたエヌスは不安が40%、期待が60%で答えた。

「なに?」

「これからも一緒に何か作らない?」

 聞いたエヌスは仰天した。

 一緒と言う事は研究所に居ろと言う意味である。

 さらに女性から「一緒」と言われたら色んな期待が膨らむ(まて)

 答えは言うまでも無い

「いい・・・ギャン

 言い切る前に突如踊り出た(?)閃光の爪隊指揮小隊副長コウスケに当身を食らわされて言葉を詰まらせた(ひど)

「すいませんね〜こいつを連れてくけど良いかな?」

 日頃のナンパをする時の笑顔で言う。

 普通ならば先の言葉が有るから止めるであろう。

 だがシエルである。

「良いですよ。むしろ死にかける様な戦場に連れて行ってください。そこなら新しいパーツの良いデータが取れますし」

 シエルも笑顔で答える。

 愛よりも研究を優先させたセリフであった。

 彼女の本音は「これを持っていって」と言う感じで渡す自分の大切な物(ペンダントや指輪)を自分製のパーツを代わりに渡すつもりであるようだ。

 結局エヌスは別れの挨拶を出来ずに連れ去られてしまった(合掌)













 

 その様子を遠くから見ていたのはタケル・ヨハンス・エドだった。

「エヌス君の恋は実りませんでしたね〜」

 エドは酷い事をのほほんと言う。

「ち!ヨハンス、約束のもんだ」

「賭けは俺の勝ちだな」

 タケルとヨハンスに限ってはエヌスの恋が実るか賭けていた様だ

 ヨハンスが勝った様で、タケルはアルサレア要塞の食堂の食事券5枚を手渡した。

「で、皆はこれからどうするの?」

 今もなおウェイトレス服のエドが思い出すように言う。

「俺は原隊に戻るしかねぇしな。」

 少し考えるようにタケルは言った。

「俺は何時も通りに色々行くさ」

 そう言いながらヨハンスは部屋から出ていこうとした。

 最後に付け足したように言う。

「お前らと組めて面白かったし、また組む日があれば組もうぜ」

 そして出ていった。

 彼は予想もしないだろう、まさか目の前に居たウェイトレス服を着た男と同じ部隊に所属する事になる事を

 最後に残ったエドは。

「じゃあね〜」

 そう言いながら出ていった。

 こうしてこちらも晴れやか(?)に新しい道に向かって行った。



 残ったタケルは独り言で言う。

「結局はあいつ(エド)、何処に行くんだ?」



 謎である。











 

 おわり(いいのか、それで)



 



 後書き





 

 遂に書き終わりました。
 結局はエヌスに春は来ませんでしたね(ザマミロ<モテナイ奴の妬み)
 此処の所、ギャグばっかになってます(爆)
 ただの雑魚だったゼクルヴ、そして単体では余り目立たないJメガバスターを主役にしました。と言うわけで強すぎた気もしますね。
 此処までが次の作品のフラグです(どこが?)
 そっちはJ2までには書き終わりたいですね。
 最後にヨハンスを貸して頂いたヨニカさん、ありがとうございました(たいした理由では無くてスイマセン)本当は、真面目な人が居なければ話が続かないと言うのもありました。
 そして、勝手に名前を使ってしまった双首蒼竜さん、我龍さん、踊る風さん、レビさん、許してくださいです。(謝)
 無駄に長い後書きでしたが最後までありがとうございました。


 


 管理人より

 神楽歌さんよりJメガバスター物語戦闘編前後編をご投稿いただきました!!

 ……見事にオチが決まりましたね(爆笑)

 エヌス君、君は最高の(不幸な)男に決定!!(マテ)
 


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