※この文章には機甲兵団J-PHOENIXには考えられない表現が多数含まれています。
 これに関しては作者の空想の物としてご覧ください・・・。


 前略
 この文章は以前公開したものとの合併となっています
 また数箇所書き換え・足しされてる部分もございます








 

[敵機を捕捉しました。数100。]

「コンピュータ、機体破損率を教えてくれ。」

[・・・機体破損率16%]

『こちらムラキ。ジータ、危なくなったら引き返せ!ここはもう用無しだからな。』

「分かりました。無理の無い程度でがんばります。」

[敵機の詳細を報告します。オニ20体、ヌエ40体、マウントハンター40体です。]

「分かった、ヌエから斬る!」

[雪でクレバスが隠れている場合がありますので注意してください。]








 

 時をさかのぼる事2週間前


 その日も彼は基地の訓練室で木刀を振るっていた

 縦に、横に・・・水の流れのように動く太刀筋


「今日も素振りですか〜。」

 気配の無い所からの声に一瞬彼は驚いてしまった

「た、隊長。いつの間にいらっしゃったんですか!」

「ん〜5分前ぐらいかな〜。」

「ご、5分!?(そんな・・・気配すらしていなかったのに・・・)」

「今日は気分転換がてらにちょいと射撃訓練場行くから、誘おうかと思ってね〜。」

「射撃場ですか・・・。」

「たまにはやらないと〜腕鈍っちゃうよ〜。」

「では・・・御一緒させていただきます。」

「それじゃ〜行くとしますか〜。」







「実際、僕も久々なんだよね〜。射撃訓練はさ〜。で、何使う?色々そろえてあるけど〜。」

「あまり詳しくないので・・・隊長が選んでください。」

「じゃ、ベレッタM92F使ってみたら。総弾数15+1発だから多少は連射できるよ〜。」

「何故+1発なんですか?」

「流石は剣士さんと言った所かな〜。詳しく教えてあげるよ〜。と言っても前居た隊の隊長からの受け売りだけどね〜。
 それで、オートマチック銃は1発装填した状態でマガジンを入れ替えると1発増えるわけだよ。だから+1発。」

「なるほど!勉強になりました!」

「ベレッタ持った相手が“15発撃った”からって、油断したら死んじゃうよ〜。」

「・・・気をつけます。」

「僕は・・・対4足歩行戦車用プラズマライフルで良いかな〜。」

「4足歩行戦車を倒す武器ですから、威力も重さもありますよ。」

「大体3発だったかな〜。上手い人は1発でし止めるそうだけど〜。」

「中枢が・・・壊れれば動きが止まりますから。」


 懸命に的に向かって銃を撃つジータ。既に200発は軽く撃ったであろうか。


「・・・やっぱり命中精度が下がってるね。14発命中・・・かな。」


 チャージ音の直後に放たれる光弾


「ゴスティール山脈基地・・・以来ですから。」

「僕はメイモンデット山岳部以来かな〜。その後から書類書きが多くなって自由時間取られ始めたのは〜。」

「でも・・・お菓子だけは食べる時間あるんですよね。」

「あれが無かったら生きてられないよ〜。」

「大好物の“デリシャススティック”ですね。小さい頃良く食べてましたが。」

「僕はコーンポタージュ味が好きかな。キムチはちょっと・・・。」

「隊長は辛いの嫌いでしたね。」

「でも前居た隊の隊長は辛いの好きだったから・・・ご飯の時いっぱい出てたけどね。辛い食べ物。」

「その隊長は今?」

「・・・死んじゃったんだ、アルサレア戦役の時に。持って行った武器が全部無くなったとこを集中攻撃されてね・・・。」

「・・・。」

「気にしなくて良いんだよ、悪いのはあの人なんだから。まともな武器1つも持っていかないで・・・自作兵器を5本も持って行って・・・。」

「隊長、明日の出撃に備えるのですみませんがこの辺で・・・。」

「そうだね。片付けはしておくから早く寝てね〜。」

「失礼します!」





 

「な〜にが死んじゃったんだぁ?もう少しマシなこと言えよ。」

「・・・すみません。」

「謝るこたぁねぇだろ。で、今のがそうか?」

「ええ、彼が先日お話しました。テストパイロット候補です。」

「機体はまだ仕上がってねぇが・・・あいつで十分だろ。合格だ。」

「サチコ主任からの書類を見た時驚きましたよ。急ぎで剣の腕の立つ者をよこせ・・・と。」

「ま〜剣を使った接近戦主体の機体だからな。そうだ、今日はお前の新型を持って来たから早速テストすっぞ。」

「・・・あれにJカイザーのCOMデータは移植可能ですか?結構気に入ってるんですが・・・。」

「あ〜それ無理!“却下”ね。かなりハイスペックなのじゃないと・・・お前を守れんから新しいの用意した。」

「・・・だめなんですか。」

「ただでさえクレイジーな操縦、お前してるんだよ。」

「・・・。」

「普通、“ノーマルのJカイザー”でオニ40体相手にして勝てるか?」














 

[敵残存数11 機体破損率88% 表面装甲が68%剥がれ落ちています]

「あれだけ・・・弾丸を浴びたからな。だが・・・負けるわけにはいかないんだぁぁぁぁぁ!」

「あのPF、まだ動くか!全機バズーカ構え・・・・・・撃てぇ〜。」

「当たって・・・たまるかぁぁぁぁぁ!」

ジータ専用機は渾身の力で飛んでくる弾丸を切り裂く

「近づかれたら勝ち目は無い。上空から砲撃するぞ。」

空へと飛び上がるマウントハンター達。

そしてマウントハンターを追うように飛翔するジータ

「た、隊長〜グワァァァァァ・・・。」

「ヴァリムに・・・栄光あ・・・。」

「このままでは機体が・・・。」

「くっ、空中戦は軽量級が有利か!だが、数で負ける・・・は・・・ずは・・・。」

 斬馬刀の横切りは、赤いマウントハンターの上半身と下半身を完全におさらばさせた。

[敵指揮官機を撃墜しました。]

(後・・・7機!)









 

 時をさかのぼる事4日前


「どうだ?新型カスタム機にはもう慣れたか?」

「ハァ・・ハァ・・・。」

「武装を大幅に強化したからなぁ・・・相当重量はある。BURM補正で脚はかなり早いから・・・パイロットにも負担掛かってるか。」

「グフッ・・・ゲホッゲホッ・・・。」

(こいつは体が弱いからな・・・ほんとは戦争なんかしてねぇ方が良いんだが・・・)

「ゲホッゲホッ・・・」

「コクピット内も相当なGが来てると、そのおかげで肺にも負担が・・・。おい、大丈夫か?」

「い・・・息が・・・。」

 その直後コバルトリーダーは気を失って倒れてしまった

(よくここまで我慢できたな・・・グレンリーダーは乗っている最中に気絶したがな)

「しっかし・・・我ながらよくこんなもん設計できたな。」

「それはあなたの才能ですよ。」

「・・・なんだ、もう起きたのか。」

 彼が振り返ると、そこには倒れていたはずのコバルトリーダーの姿があった。

「当たり前ではないですか。私を誰だと思ってるんです?」

「そうだな。」

「これが私の新しい“器”ですか、試してもよろしいですか?」

「これはお前のために改造したものだ。好きに使って構わん。」

「では、中佐のお言葉に甘えて。」

(ふっ・・・あまり遊びすぎるなよ・・・“氷皇帝”)









 

「敵は・・・後1体・・・。機体ももう限界か。」

[機体破損率&7.☆%・・面装甲9&0#%が剥ガレ落ちて・・・ズ]

「コンピュータもイカレ始めたか!」

[右過多ウイッグ50000・・・、鎖湾荒引き肉、リーダーティーハ・・・]

 今、雪原に立っているのはあちこちが破損し、“ほぼスクラップになった彼の専用機”と・・・まだ立っていられるマウントハンター1体だけであった。

[残弾・・・右手バズーカ1発ノミデス]


「あっちはもう限界みたいだからなぁ〜。ヒッヒッヒッ・・・1発ぶち当ててポッドが脱出したのを握り潰せば・・・俺はまた上に戻れるんだぁ!
 戦役の時には閉じ込められて死にかけたが・・・これですっきりできらぁ。わりぃなぁ〜アルサレアの兵・隊・さん。」

 そして・・・バズーカはジータ機に向けられた

[ムラキ鯛撤退・・・ヨりノ♂骨董☆ニ影・・が・・鱈子・・鱒]

「くそっ、完全におかしくなったかたか。」

[・・・&☆テ?・・・オラァ・・・☆☆☆☆☆♪]

 その直後、機体のジェネレーターは動力を供給するのを停止した。


「ヒャッヒャッヒャ、これで終わりだぁ!」


 なす術も無い機体に発射される1発のバスーカ

 だが


「・・・サブシステム、動力復旧後に武装排除発動。」

[了承!動力復旧・・・両肩ウイング、及ビヴィトリアルウェーブヲ強制排除・・・一刀侍魂ガ起動シマシタ。]

「この一撃でぇぇぇぇ!!!!」







 

 時をさかのぼる事2時間前


「ちょっといいかな〜。」

「えっ隊長、何でしょうか?」

「大した用じゃないんだけどね〜。これ、食べきれないから1箱あげるよ〜。」

「これは・・・“デリシャススティック”じゃないですか!」

「昔ながらのチーズ味ね、これは。」

「ソース味とチーズ味は好きでしたよ。なんか・・・懐かしいなぁ。」

「それは良かった。貰って〜。」

「じゃぁ・・・お言葉に甘えて。」

『緊急連絡!緊急連絡!基地北部にヴァリム軍の奇襲部隊を確認、守備隊は至急迎撃に向かってください!繰り返します、守備隊は迎撃に・・・。』

パイロットスーツに内蔵された通信機からシュキの声が響く。

「もう少しのところで仕掛けてきたね〜。」

「隊長は敵本部へ行ってください。ここは・・・。」

「ここは任せてくださいか。」

「若いって良いね〜。」

「ムラキさん!オスコットさん!」

「隊長、ここは我々に任せて敵本部へ!」

「俺らは大〜丈夫だから〜。」

「・・・分かったよ〜。じゃ、ここの守備はお願いするね〜。」

「任された!」

「必ずや、本部を潰してきてくださいね。」

「戦いが終わったらこれ、食べさせていただきます。」

「皆もがんばってね〜。」









 

 マウントハンターが一刀両断される直前・・・


「こ、この・・・俺が、墜とされるなど・・・俺は・・・俺はぁぁぁ・・・認めなぁぁぁぁぁいぃぃぃぃっ・・・・。」

 その直後機体を縦に真っ2つに切られたマウントハンターは、ジータ機の目の前で大爆発を起こした

[機体損傷率100%パイロットノ生命維持機能以外ノPFノ全機能ヲ停止シマス・・・百機切リ達成オメデトウゴザイマス」









 

「バール様の脱出の時間が・・・稼げて・・・よかっ・・・。」

「こ、これが・・・“氷皇帝”の・・・力な・・・。」

 大爆発する2体のオニ

 その周りにはおびただしい数のPFの残骸が無残にも残されていた。

 そして・・・その中央には・・・

「雑魚が何体私に群がろうと、私は墜とせませんよ。」

「ヒッ、ヒィ。い、命だけはお助けを〜。」

「心配はしなくて良いんですよ。私は“雑魚以下は噛み付かない”ですから。」

 右腕とボディ、ヘッドしか残されていないヌエのメインカメラに機体の顔を近づけ彼はそう言った。

(これが・・・噂の“氷皇帝”なのか・・・)

「ここから10キロ先に破棄された工場があるんですよ。ヴァリムの残党はそこに終結して脱出を図るようです。乗り遅れたら一生ここで過ごすことになりますよ。
 ま、もって4日ですかね。」

「だ、だが何故そんなことを教える。」

「さっきも言ったでしょう、“雑魚以下には噛み付かない”と。師である人がこう言う時によく言うんですよ。
 “生きてりゃいいことあるって”とね。まさにあなたにピッタリの言葉でしょう?」

「生きてりゃね・・・。」









 

『見逃してよかったんですか?』

「別に構いませんよ、我々は本拠地に乗り込みに行くんですから。あなたの居た隊を全滅に追い込んだあの男・・・私にとっても久々に骨のある者でした。」

『・・・。(今日は緑月で奴の機体は格段に強くなっていたはず・・・)』

「今から戻りますので移動の準備、お願いしますね。」

『了解しました。輸送機の手配をしておきます。」

[本部との通信を切断しました]

「これほどの“器”に会えて私は今大変興奮していますよ・・・。」

[先ほどの戦闘結果を報告しますか?]

「いいよ、してちょうだい。」

[戦闘結果・・・機体損傷率3.2%撃破数748体]

「少々遊びすぎましたね。」

[今週の撃墜ランキングトップは確定ですね]

「お仕事はこれで終わりですから少々休憩を取りましょうか。“あれ”、出して。」

[お味は何にいたしましょうか?]

「ん〜コーンポタージュ味にして〜。」

[座席下の取出し口からお取りください]

「やっぱりこれだよね〜・・・バリバリバリ・・・。」

[私には味覚と言う概念がありませんのでその物体が“美味しい”か理解できません]

「それは残念だな〜。こんなに・・・



 お〜い〜し〜い〜!



 のに〜。」

[機能拡張をするのであれば製作者に問い合わせください問合せ先は・・・]















 

『で、例のあれは彼の下に?』

『ああ、癖のあるサポートシステムを付けてアポロンtypeRをあいつにやった。今頃苦労してると思うぜ〜。・・・バリバリ・・・。」

『ふふっ、あなたも悪い人ね。かわいい部下にあんなもの押し付けて。』

『“元部下”だろ?で、書類の方はどうなった?・・・バリッ・・・。』

『一応一式そろえたけどデータバンクをいじるのにひと苦労よ。3日に1度パスコードが変わるから。』

『バリッ・・・キルシュに任せとけば良いだろ。あいつそう言うの得意だから。』

『馬鹿、あの人に見つかったらどうするのよ!ただでさえ彼を付け狙ってるんだから!』

『マーカー埋め込ませてえるわけじゃねぇんだからよ。別に心配はしなくても・・・。』

『・・・あの人ならやりかねないわ・・・。』

『まぁ・・・がんばてくれや。』


















 

 連日の猛暑が続く帝都オルフェン

 公園には暑さから逃れようと木陰で休む人々が大勢いた。

 そんな中、かき氷屋の前で・・・

「ふぅ・・・今日も暑いですね〜。」

「ああ・・・。」

 既に夏とも言える季節がアルサレアに訪れていた。

「元気、無いんですね。バテちゃいましたか?」

「・・・あのことで、少し悩んでいてね。。」

「ゴスティール山脈の麓の工場で冷凍保存作業中の“アポロン”が何者かによって強奪。
 守備に当たっていたJアームド40体がたった1機のヌエによって全滅・・・私も信じられませんでした。」

「後の調べで、現場に残されたそのヌエは未改造な上1発も被弾していない・・・機体損傷率0%だったそうだ。」

「そんな・・・いくらあなたでもそんなこと・・・。」

「“どんなことがあろうとできない”それだけははっきり言える。」

「もうそれは人間の仕業では・・・。」










「へい、お待ちどうさん!」








 

 ガリガリと音を立てていた機械が止まったかと思うと、カップ山盛りに詰まった氷が2人の前に出された。


「まさか2人して来てくれるたぁ・・・嬉しいですぜ。」

「でも以外でしたよ。“班長”がこんな所で店出してるなんて。」

「幽閉から帰ってきたら既に退役して行方不明でいらしたから・・・探すのに苦労しましたよ。」

「退役・・・ね。(『お前なんか○○○する価値も無い%&#¥だ〜!』って言われてクビにされたんだがね)」

 彼らの居る場所は“グレン・クラウゼン記念公園”

 そこにその店はあった

「あ、私イチゴシロップでお願いします。」

「ヘイ、少々お待ちを。」

(・・・周りの人からは正体を見破られていないか)

(この変装用具・・・確か整備班の方が作ってくれたんだっけ)

「はい、どうぞ。そちらの方は何にいたします?」

「では・・・サマースペシャルで。」

「・・・サマースペシャルですね。かしこまりました・・・。」

 彼の前に出てきたのは・・・

 桃・バナナ・ブドウ・ニンジン・トマトシロップ、“栄養ドリンク”がかかり、“デリシャススティック”が突き刺さったかき氷であった。

「これ・・・食べられますか?」

「・・・。」

「大丈夫でさぁ、毎日食べに来てくれるお客さんが居るんですぜ。」

「じゃぁ・・・食べてみます。」


 彼が“頭に被っていた物”を取ろうとした時であった。


「あ〜っあれって5時からやってるあれじゃん!」

「ほんとだぁ〜。」

「なぁなぁ、このTシャツにサイン貰おうぜ!」

「そうしよう〜きっと公園で悪い奴らと戦ってたんだよ!」


 無邪気な子供達が2人の元へ走ってきたのを見て彼はすぐに外すのを止めた。


「ねぇ“アポロン”!このTシャツにサインして!サイン!」

「僕のにもして〜。」


『・・・子供達の夢を壊すわけにはいきませんわ。』

『ああ・・・。』


 内蔵無線で会話する2人。


「さぁ、順番に並んで・・・。」

「「「わ〜い!」」」













 

 ベリウムの本拠地が位置する島


 先行部隊はバールによって全滅していたが、コバルトリーダーの活躍で島の東半分は既に制圧されていた。

『後方から高速で何かが・・・。』

『前方に高熱源反応を確認、撤退し・・・。』

『援軍は、援軍はまだか!もう・・・。』

 通信が途絶えた直後にレーダーから消える友軍機。

「し、司令室。聞こえますか?聞こえているなら返事を・・・。」

「無駄ですよ。」

「た、頼む。助けて・・・。」

 雪の積もる雑木林に響くカルラハンターの爆発音

「骨の無い方ばかりですねぇ。もう少し私を楽しませてくださいよ。」

[・・・駐屯地から通信です]

「繋いで〜。」

『隊長〜。人員と機体の補給が完了したから俺も出るぜ!』

 通信してきたのはキースであった

「良いよ〜できれば西側に出てきてちょうだい〜。」

『よっしゃ〜。活躍期待してくれよ。」

「じゃ、また後で〜。」

[・・・通信切断しました]









 

 駐屯地内の格納庫


「しかしまぁ・・・ずいぶんと派手に壊したな、ジータ。」

「ムラキさんみたいには行きませんよ・・・。」

「修理の方は大丈夫なのか?」

「パーツが・・・足りないそうです。整備班長がさっき発注してくれましたが・・・届くのは数日後だと。」

「・・・。(JファーカスタムとJフェニックスは本土に送ったからな・・・)」

「良い戦果・・・出せないかもしれないです・・・。」

「班長は腕がいいのは分かるんだが、少々・・・。」

「HAHAHA・・・Meヲ呼ビマシタカ?」

(頼むその言葉遣い止めてくれ・・・)

 ムラキが振り向くと、そこにはつなぎを着た老人が立っていた

「Oh、ジータBoy。ソンナニガッカリシナイデクダサァ〜ィ。Meモ悲シクナッチャイマァ〜ス。」

「心配かけてすみません・・・。」

「ともかく、お前は少し休め。疲れているんだろ?」

「・・・。」

「ソウソウ、You達二Goodナ物ガ届イテイタヨ〜。」

「良い物?」

「ヴァーチャルシュミレーターね。ホラ、ソコニアルBigboxネ。」

 指を指した方向には四角形の大きな箱が置いてあった

「よし、早速試してみるか!」

「む、ムラキさん・・・。」

 シュミレータ内に入るムラキ

 内部はPFのコクピットと同じ作りであった

『あ〜ワシがこのシュミレーターのサポートをしているAIの“SIGEO”。』

(・・・感じが違うな)

『え〜っと・・・飯はまだかの?』

(飯って・・・)

『ん〜?お前さんはテスト受けに来たんだったべな?』

「そうだ、早く始めてくれ。」

『ま〜そんなせっかちさんだったとね。説明はさっきしたからもういいべ?
 テスト時間は6時間だ〜。じゃ、始めるど。』

(誰がこんなの作ったんだ!)





 

 開始から6時間後


「で、これにムラキは入ってるゾイか?」

「ええ・・・もう6時間近く経ってますが。」

 隊員たちが集まる中、閉ざされていた扉が開いた。

「ヨウヤク出テ来マシタネ〜。ドンナ成績デスカァ?」

(ムラキさん・・・なんかやつれてる・・・)

「・・・あなたのレベルは・・・射撃◎・・・。」

 そして、彼は倒れた・・・

「早く担架を持ってくるゾイ!」









 

 あれから8時間後・・・既に日付も変わっていた

 パイロット宿舎にて


(こんな時間なのに眠れないなんて・・・)

 辺りを見回すジータ

(・・・キースさん・・・またうなされてる・・・)

「マジで勘弁してくれよ!もう・・・食えねぇよ・・・そんなに・・・食わせたら・・・。」

 この部屋に寝ているのはジータとキース、オスコット

(喉も渇いたし休憩室にでも行くか)

 彼が部屋を出ようとした時であった








 

「・・・Meハモウ食ベラレセンヨ!」








 

 突然の大声に彼は驚いた


「オ腹ガ痛イデェ〜ス。泣イチャイマァァァァ〜ス・・・。Help!Help!Meヲ助ケテクダサァ〜イ。」


(・・・もう・・・止めてくれ・・・)

 彼は足早に部屋を後にした

「ちょっと五月蝿いね〜静かにしてくれないとおじさん泣いちゃうよ〜!」

「Oh・・・。」

 その直後爆睡モードへ移行するオスコットの横ではなお・・・









 

「何度言エバ分カルンデスカ?Meハモウ食ベラレセンヨ!」















 

 悪夢のような部屋から所変わって休憩室


「で、これが“入院手続き”。サインしてくれ。」

「何処の国にも戸籍が無いのに大丈夫なんですか?」

「心配するな。知り合いに頼んでアルサレアにお前の戸籍を作っておいた。ま、データベースいじったんだが。」

「僕の“名前”・・・は何ですか?」

「“ロナサン”、“ロナサン・カートマン”だ。」

「ロナサン・・・。」

「これでもう・・・あの名前とはおさらばだな。ともかく、ベリウムを確保したらお前はラフール大学病院で治療に専念しろよ。じゃ。」

「本土に帰るんですか?」

「いや、他にやることがあるんでな。」

「・・・今度は何をベリウムに売るんですか?」

「ん?昨日お前に試作型送った奴だよ、もう完全型は3つは完成している。あ、それから図面見せるだけだから。」

「新型ジェネレーターですか?」

「それだ。ま、知っているのはたった数人だけどな。」

(隊長・・・こんな時間に・・・)













 

 夜も明けて朝が過ぎ、既に昼になっていた

 この日は2日間でベリウムを確保するための作戦説明会が行われていた。

「・・・以上で大まかな説明は終わりね〜。明日の作戦実行班はこれで解散して。」

「「「うぃ〜。」」」

「じゃ、今日の実行班の皆には今日やること詳しく説明するね。
 まず、ツインファングを20機ずつ引き連れてアイリとチェンナはPの山岳地で、ギブソンとオスコットはJの基地で待機してちょうだい。」

「了解したゾイ。」

「大役まかされちゃったね〜。」

「で、私達はただの“待機”?」

「違う違う、ふたりには明日の早朝にRの基地を制圧して欲しいんだ。明日の実行班が強襲艇で上空を通過するから。」

「安全を確保するわけですね。」

「そそ。ただ、現在Rの基地はバールが駐留している。」

「ちょっと、危ないじゃない!」

「大丈夫、“早朝”は緑月じゃないから。夕方になるとなるけど。」

「・・・。」

「それから、ジータは本部に残って班長と一緒に機体を修理してね。」

「・・・了解しました・・・。」

「もう“今日と明日の実行班以外の隊員は本土へ帰還”しちゃったから。じゃ、説明は以上。明日の行動については明日になったら連絡するね。」

「「「了解しました!」」」

「はい、解散〜。」













 

 時を同じくしてベリウムの屋敷にて


「バール、貴様は何処まで無能なのだ!アルサレアの者どもにこれほどまで攻められてしまったではないか!」

「も、申し訳ございません。奴らの動きは素早い上に読みにくく・・・。」

「言い訳はもう聞き飽きた!自分から攻めて見せろ!」

「・・・了解いたしました。明日のヒトハチマルマル時に敵軍本部を強襲し、残存部隊を殲滅します・・・。」

「そうだ、その意気で良いのだ。」

「・・・お客様もいらっしゃられた様なので私はこれで・・・。」

 バールは深く頭を下げ、ベリウムの部屋を後にした。

「おお、あなた様でしたか。」」

「今日も上等な物を持って来ましたよ。アルサレアが極秘に開発を進めていた新型ジェネレーターのの設計図をね。」

「あなた様から頂いた“斬馬刀の設計図”のおかげで、私めの機体も完成いたしました。」

「それはよかったな。じゃぁ、こいつは使えそうか?」

 綺麗な装飾がされたテーブルに無造作に広げられた設計図に目を通すベリウム。

「最大出力、最大エネルギー、エネルギー回復力。どれをとっても現行のジェネレーターを遥かに上回っているではありませんか!」

「おまけに小型で軽量。リミッターも存在しない。」

「ですが・・・今から作るには少々・・・。」

「時間も無い、ね。今日は“見せ来た”だけだからもう帰るよ。」

「そんな、もう少しくつろいで行かれも・・・。」

「ん〜ちょっと用事があるんだ。」

「そうでしたか、それは残念です・・・。お帰りの際は十分気を付けてください・・・。」














 

 翌日の早朝


『アイリさん、基地を確保しました。』

「了解、バールは居ないみたいだけど・・・念のため警戒して。」

『じゃぁ、私は周囲の警戒にあたりますね。』

「よろしく、チェンナ。・・・あ〜こちらアイリ隊、本部聞こえますか?」

『シュキです。聞こえてますよ〜。』

「じゃ、隊長に制圧完了の報告して。」

『は〜い。朝早くからお疲れ様でした〜。』


「でもね、いくらなんでも・・・





 午前4時からは勘弁してよ!





 全然寝てないのよ!」


『はぁ・・・。』

「バールが帰ってくる前に早く作戦始めるようにも伝えて。私はもう寝るから!」

 壊れるぐらいの勢いで通信用マイクのスイッチは切られた













 

 アイリ達の基地確保作戦から10時間後


「はい、じゃ最後に。雪降ってるけど皆さん寒くないですか?」

「「「うぃ〜。」」」

「では輸送機に搭乗開始〜。ムラキ隊は1番機、ランブル隊は2番機、キース隊は3番機に乗ってちょうだ〜い。PFは中に積んであるから。」

「「「うぃ〜。」」」





 

『こちらムラキ隊、全員搭乗を確認!』

『ランブル隊、全員搭乗を確認した。』

『・・・。』

「キース隊はどうした?」

『・・・あ〜こちら輸送機専属パイロットのボーイ軍曹であります。キース分隊長は現在体調不良でトイ・・・。」

『まったく・・・世話の焼ける奴だ。先に出るぞ。』

「許可する、ランブル隊先行のキース隊後追いで出撃してくれ。こちらも出撃する。」

『こちらムラキ、了解しました。』

『ムラキ隊の発進を待ちます。』

 順々に飛び立っていく輸送機が機体の頭上を通過する。


[システムオールグリーン・・・いつでも出撃できます]

(この機体ならベリウムなど造作も無いな)

 雪の振る中、雑木林を疾走する白いPF

「奴の欠点は既に分かってる。“接近”すれば数秒でカタが付くさ。」









 

「コレデOKデス。ジータBoy。」

「やっと・・・直ったんですね。」

 彼が見上げる先には完全に修理された自分の愛機が黒く輝いていた

「デネ、今回チョットオマケシマシテネ。装甲全部ニ特殊ナ物質ヲコーティングシテマス。」

「・・・班長、なにからなにまでありがとうございます・・・。」

「ソンナニ暗イ声出サナイデクダサァ〜イ。セッカク直ッタンデスカラ。」

「はははは・・・。」

「ソウ、Youニハ笑顔ガ一番似合ウネ。」

「こいつで俺も出ます。班長はJの基地へ・・・・。」

 言い切る前に聞えてきた爆音・・・

 格納庫にも数発打ち込まれていた

「・・・ドウヤラ敵ガ来タミタイデスネ。」

「俺が敵の注意を引き付けます。班長は逃げて下ください!」

「Meモ戦イマスヨ。30分前ニ攻撃体が出発シテカラコノ基地ニハMeトYouシカ居ナイノデスカラ。」

「・・・無理をなさらずに・・・。」

 炎に包まれる格納庫の階段を駆け上がりコクピットに飛び込むジータ

[システム起動・・・]

 PFのコンピュータが全身を動かすためのプログラムを起動させる

『ジータボーイ、聞えてますか?』

「聞えてますよ。(音声自動調整機能が働いているのか)」

『ユーのウエポンは斬馬刀1本とウイングのみです。時間の関係で取り寄せきれなくてソーリー。』

「いえ、それだけで十分です。」

 機体右に立て掛けられた斬馬刀を右手に取り彼は穴の空いた天井から飛び出していった
















 

 同時刻の雑木林上空


『キースさん、ちょっといいですか?』

「ん?何だ?」

『実は・・・今回のフライトが最後になるんです。PFのパイロットの適正検査が通ったので・・・。』

「へぇ〜。それじゃ、何処かで共同作戦をするかも知れないな。」

『それから・・・キースさんにも転属命令が出ています。』

「ふぅ、もう転属か。エースは辛いぜ・・・。」

『次の転属先は・・・なんとかラボって言う所みたいです。』

「守備隊長にでもなれるんかな・・・っと。お喋りはここまでだ。」

[作戦領域内に突入しましたミッション内容の確認はいたしますか?]

「んなことは分かってるよ!全機降下開始!」

『後部ハッチ開きます。』

「降下後はそのまま進み敵本拠地の南に出る、できる限り防衛設備を破壊してくれよ!」

『『『了解!』』』

 次々と降下していくコルドハンター、最後に降下したのはキースであったが・・・








 ズシャァァァァン








 

『・・・まだ治ってなかったんですね。そのクセ。』

「へっ、尻餅つくのは縁起が良いんだよ!」※太文字にお願いします

『そうでしたね。』

「お前は急いでここから離脱しろよ!」

『それぐらい・・・分かってますよ!』

 前方から飛んできた緑色の光線を巧みに回避するボーイ

「じゃ、俺は突っ込むぜ!」
















 

 破棄されたアルサレア軍拠点にて


「カルラハンター20機相手に・・・しかも旧型PFのパーツで作られた機体でここまでやるとは!」

 ほのかに焦りを覚えるバール

「だが、敵は旧型2機のみ。このタルカスの前では敵ではなぁぁぁいっ!」

 上空へと飛び上がり、班長の乗るJファーに向かってミサイルを連射するが・・・

 右へ、左へ、大きく振られた斬馬刀によって、飛んでくるミサイルは全て叩き落された

 その間サーマルプラズマライフルの弾丸が機体に直撃する・・・

(サーマル弾が被弾しても全くダメージになっていないだと!)

 彼の言うとおりサーマル弾が被弾しても全く損傷しない・・・

『それはSGSと言う新しい技術でぇ〜す。』

「SGS?」

 聞いたことの無い単語に首をかしげる

『サーマルガードスキンでぇ〜す。装甲の表面に被せ、大抵の“熱攻撃を無効化”しまぁ〜す。』

(この・・・黒いのがそうなのか)

『ただ〜し実弾攻撃には脆いでぇ〜す。それと・・・いいですか、ジータボーイ。この話、良く聞いてくださぁい。』

「え、どういうことですか?」

 最後に1機だけ残っていたカルラハンターを一刀両断にした時であった

『この半年間・・・ユー達といられて本当に楽しかったでぇす。もう心残りは・・・。』





「隙を見せたことを悔やむが良い!」






 

 雑木林から飛び出してきたバールのタルカス。

 一直線にジータ機へ向かってタックルの構えで突進!

(しま・・・った・・・)

「コクピットを潰し、息の根を止めてやる!今までよくもワシをコケにしてくれたなぁぁぁぁ!」

 低い姿勢からのショルダータックル


「・・・最後マデ“任務”ヲ遂行シテクダサァ〜イ。」


 金属が潰れる大きな音


「愚かな・・・自分から盾になるとは!」

 彼の目の前をコクピットを潰されたJファーが倒れて行く


「次は貴様だ!覚悟しろ!」

 高々とハンマーは持ち上げられ・・・そして振り下ろされた






 

 彼はヒットする寸前に横に回避・・・そしてカウンターパンチをメインフレームに打ち込んだ

「この攻撃をかわすとは!」

 左右交互にハンマーを振るバール

 パンチを繰り出すジータ

「どうした?もっと攻めてみろ!」

 バールの挑発だが、彼には通用しない。

 Jファーの残骸の横を通り過ぎ、斬馬刀を手に取った。

「この重装甲機の何処を“狙う”!」

 ハンマーを高々と構えるタルカス

 バールはこの時勝利を確信していた








「・・・狙うのは・・・“メインフレーム下部”!!!」






 

 電光石火の一撃

 宙を飛ぶタルカスの上半身

「ば、馬鹿なぁぁぁぁぁぁ・・・。」

 今更なにを言おうと、敗北・・・その一言しか彼に与えられるものはない・・・。
















 

 所変わってベリウムの要塞基地


 ランブル、キース、ムラキ隊により基地近辺の自走砲は破壊され、残存するPFで対抗するベリウム。

 数では上を行こうともその士気は低く、戦線は基地正面まで押されていた・・・。

『こちらランブル隊、基地内への突入を援護する。』

「了解した。正面から突入する!」

 要塞基地正面の雪山から滑り降りて来るムラキ隊

 その右方より援護射撃を行っているのはランブル隊だ

『思いの他手薄だ、一気に攻め込めよ。ムラキ。」

「そんなことは分かっている。全機正面ゲートを攻撃、突破する!」

『了解!』

 閉ざされた正面ゲートに撃ち込まれるサーマル弾

 しだいにその扉は赤くなって行った・・・・


『仕上げは私にやらせていただこう。』

 赤くなった扉を崩壊させたのは・・・・Xハンマー!


『隊長もう着いたのか。やたらと早かったな。』

「この機体の移動速度をなめてはいけませんよ。突入後各チームごとに制圧を開始!」

『了解!』

「これよりムラキ、ランブル分隊の指揮は私が取る。2人は着いて来てくれ。」

『ムラキはまだ不調だからな、俺が最後尾だ。良いか?』

『すまないな。』

[基地中央にベリウムが搭乗していると思われるPFの反応を捕らえました]

「そうか、それでは中央を我々は目指しましょう。」


 周囲に響くライフルの音・・・

 潰れる金属の音・・・

 そして爆発音・・・

 それらを尻目に彼らは中央へ進んだ


[レーダーに反応・・・識別不明機2機]

『隊長はそのまま進んでください。我々が相手をします。』

『ベリウムをきっちり捕らえて来いよな。』

「分かった、このまま私は進もう。」

 2人をこの場に残し彼はさらに進んだ・・・

「距離が詰まってきたな・・・無理はするなよ。ランブル。」

『それはこっちの台詞だ。』

 そして・・・識別不明の2機は2人が目視できる所まで・・・






 

「ずいぶんと頑丈そうな機体を作ったな、ベリウム!」

「これが我が野望の旗印・・・スサノオだ!」

 距離を置いて対峙するロナサンとベリウム

「我々は貴様を確保するためにここまで来た。多くの犠牲を払ってな。」

「だが・・・私を捕まえることはできんよ。ここでお前は朽ちるのだからな!」

 スサノオが左手の斬馬刀を横に振り払うと雪の下から多数のガトリング砲が顔を出した。

「ふん、トラップか。」

 アポロンへ向かってガトリング砲が火を噴く

「・・・私の野望を止めることなどできん。」

 そこにあるのは蜂の巣にされたアポロン・・・かと思われたが・・・



「そんなトラップ、あの機体には無意味よ。」

 スサノオ左方の建物の屋上に現れたオードリー

「お前か・・・だが、何故そんなことが言える?」


「この通り、ピカピカだからですよ。」


 雪の粉塵から出てきたのは・・・アポロンであった

「IGS・・・インパクトガードスキンよ。この技術で大抵の“衝撃攻撃を無効化”できるのよ。」

「ふん、こんな子供だましで。」

 アポロンへ向かって放たれるミサイル・・・直撃であったが

「効かないって言ってるでしょ、貴方には学習能力が無いの?」

「・・・フォルセア!この私を馬鹿にしおって!」

 スサノオが斬馬刀を振り上げると基地内に設置されていたレーザー砲が一斉にオードリーに照準を向けた

「あら、射線上よりも上に居れば当たらないのよ。そんなことも忘れたの?」

 空へ飛び上がるオードリー

「待て、フォルセア!今は・・・。」

「今は“緑月”。射線上より上には“上昇できない”ぞ!馬鹿め!」

 レーザー砲台へエネルギーが充填され・・・

「間に合わない・・・。」

(フォルセが死亡した場合あの方の任務は失敗・・・私は・・・)

 オードリーへ向かって放たれる光

 だが、それがオードリーを貫くことは無かった・・・。

「ロナ!なぜ私を・・・。」

「・・・あの方には・・・貴方が必要・・・なのです・・・よ。ゴホッゴホッゴホッ・・・。」

 メインフレーム上部と左肩しか残っていないアポロンを抱き上げる

 彼はオードリーにレーザーが直撃する寸前雪の上に叩き落としたのだ

「自らを犠牲にその女を守ったか。今度は2人まとめてあの世へ送ってやる!」

 非常にも砲身は2人の元へと向けられる・・・






 だが






「すまねぇ隊長、待 た せ た な !」


 砲台へ向けて放たれる赤い光弾・・・高熱照明弾だ

『べ、ベリウムさ・・・。』

「き、貴様!」

 後ろを振り向くスサノオ

「へへっ、地雷原を突破するのに手間取ったおかげでナイスタイミングだ。」

 まさに形勢逆転

 スサノオは20体のコルドハンターに包囲された


「たとえ1人になろうとも私は・・・まだ負けん!」

 鬼眼光にエネルギーを充填させる・・・

「おっと、その機体の弱点を教えてやろうか?」

「弱点だと?そんなもの存在せん!」


 鬼眼光の第一射

 キースの合図で全機建物を盾にしたため撃墜された者は居なかった


「その機体の弱点ってのはなぁ〜。」








「メインフレームの装甲の弱さだ!」








 

 スサノオの前に現れたのは・・・ジータであった

「小僧にそのことを聞かなければあの“2機”にやられていたぜ。」

「まったくだ。」

 ランブル、ムラキも姿を現す。

「一見頑丈そうに見えるそのメインフレームもこのJファーカスタムの物と強度は変わらない。この欠点はバールと戦ってる最中に・・・気付いた。」


「・・・次は・・・オマエダァァァァァァァァ!」

 再度鬼眼光にエネルギーを充填する

「貴様ラノ隊長機ヲ・・・貫イタレーザート威力ハ・・・大シテ・・・。」

 もう・・・ベリウムの精神状態は不安定になっていた


 放たれる2本の光

 それは・・・ジータの機体に直撃する

「・・・この機体にその攻撃は通用しない・・・。SGSが・・・ある限り!」

 斬馬刀を横に構えスサノオへ向かって走る

「ワタシハァ・・・ワタシハァ・・・。」
















 

「まったく、坊主もよくこんなこと言ったゾイ。」

「ま、おかげで予定よりも早く出発できた訳だけどぉ〜。」

 ここはアルサレア本土へ向かう輸送艇内のバー

「“先に帰っていいから敵要塞近くまで乗せてけ”ですね〜。」

「ヒック、早く帰れるのは嬉しいだけどぉ〜。」

「後発の隊長達よりは3時間早く着くゾイ。」

「つい先ほどベリウムの身柄を確保したそうですね〜。」

「しっかし早かったねぇ〜。」

「ささ、これはワシのおごりゾイ。じゃんじゃん飲むゾイ。」

 さらに酒を追加注文する

「もう・・・私は・・・。」

 カウンターに倒れこむチェンナ

「パパも・・・もう・・・。」

 オスコットも倒れてしまった

「金剛滅星赤ラベル5本で撃墜とは情けないゾイ!」













 

 所変わって後発の輸送艇内


「隊長室には今入れないよ。」

 隊長室に入ろうとするジータを止めるボーイ

「何故?」

「今回の報告書を書くために先ほどからロックをかけて篭っているいるようで・・・。」

「そうか・・・。」

「ジータ君は何か用があったの?」

「俺の独断で・・・ギブソンさん達を先に帰還させてしまって・・・。」

「彼は・・・君に処罰を課すことは無いと思うよ。なんたって君のおかげでベリウムを確保できたわけだし。」

「しかし・・・。」

「まぁ、その気なら本土へ帰還してからでも遅くはないよ。」




 隊長室の中

 通路から2人の会話が聞えてくるがそこには彼の姿は無かった・・・












  下巻   「打ち砕かれた野望」   END・・・


 



 設定関係の説明


 対4足歩行戦車用プラズマライフル

 その名の通り対4足歩行戦車用のライフル。(歩兵用レールガンと言った方良いかも知れないです)

 90口径の弾丸を使用。総弾数は5発。

 訓練した人間で無いと使うことはできない。



 デリシャススティック

 何回か登場した単語。

 惑星Jに移住する以前から多く子供に好まれていて、チーズ味、ソース味、キムチ味等様々な種類がある。



 氷皇帝

 ヒョウコウテイと読む。

 冷酷かつ残忍な戦い方をするコバルトリーダーのヴァリムでの呼び名。



 アポロンtypeR

 コバルトリーダーに渡された機体。

 主兵装はスパークフック、X.ハンマー、鬼眼光、ポーラヴェアの胸部バルカン。

 機体損傷率3.2%で、バール専用機その他もろもろを748体もを撃破できたのは果たして機体の性能か?それとも彼の腕か?



 つなぎを着た老人

 コバルト小隊専属整備班班長。

 バールのタックルによりコクピットごと潰された。



 SGS

 サーマルガードスキンの略称。

 装甲の表面に被せ大抵の熱攻撃を無効化する。

 色は黒。



 IGS

 インパクトガードスキンの略称。

 装甲の表面に被せ大抵の衝撃攻撃を無効化する。

 色は白。



 ロナサン・カートマン

 コバルトリーダーに付けられた名前。

 アルサレア国内に戸籍が無くてよく隊長できたな・・・。




 金剛滅星赤ラベル

 アルサレア国内で販売されているビールの赤ラベル。

 他にも青、緑、黄ラベルがある。

 アルコール濃度は高めのようだ・・・。








 ♪後書き♪

 2ヶ月ぶりの投稿・・・でしょうか。どうも執筆時間がほとんど取れなくなってます。(滝汗)

 とりあえず上・中・下巻全てを投稿しましたが、まだ残されたことがちらほらと・・・。

 そのためまだ・・・続きを書きます。タイトルはまだ未定です。

 さて、ベリウム確保に動き出した小隊ですが、数名しか参加しない作戦や整備班長の死亡(?)

 スサノオの弱点など色々と作者の手を離れて動きまくっていました。(汗)もう少し勉強したいです・・・。


 


 管理人より

 Guttiさんより第4作目をご投稿頂きました!

 …………奴が班長ですか!!!??(核爆)

 暗躍者もいて、色んな意味で衝撃的でした(笑)
 



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