※この文章には機甲兵団J-PHOENIXには考えられない表現が1部含まれています。
これに関しては作者の空想の物としてご覧ください・・・。








 

[敵機を捕捉しました。数100。]

「コンピュータ、機体破損率を教えてくれ。」

[・・・機体破損率16%]

「友軍は全て移動を開始したな、残っているのはムラキさんとオスコットさん、そして隊長。(これを乗り越えなければ・・・俺達に明日は無い!)」

『こちらムラキ。ジータ、危なくなったら引き返せ!ここはもう用無しだからな。』

「分かりました。無理の無い程度でがんばります。」

[敵機の詳細を報告します。オニ20体、ヌエ40体、マウントハンター40体です。]

「分かった、ヌエから斬る!」

[雪でクレバスが隠れている場合がありますので注意してください。]

 雪原を疾走する白き騎士・・・それを駆るの者の名はジータ・ランバート。








 

 時をさかのぼる事2週間前

 その日も彼は基地の訓練室で木刀を振るっていた。

(この頃剣に迷いが出てきた・・・早く断ち切らねば・・・)

 縦に、横に・・・水の流れのように動く太刀筋。

「今日も素振りですか〜。」

 気配の無い所からの声に一瞬彼は驚いてしまった。

「た、隊長。いつの間にいらっしゃったんですか!」

「ん〜5分前ぐらいかな〜。」

「ご、5分!?(そんな・・・気配すらしていなかったのに・・・)」

「今日は気分転換がてらにちょいと射撃訓練場行くから、誘おうかと思ってね〜。」

「射撃場ですか・・・。」

「たまにはやらないと〜腕鈍っちゃうよ〜。」

「では・・・御一緒させていただきます。」

「それじゃ〜行くとしますか〜。」




 

「実際、僕も久々なんだよね〜。射撃訓練はさ〜。で、何使う?色々そろえてあるけど〜。」

「あまり詳しくないので・・・隊長が選んでください。」

「じゃ、ベレッタM92F使ってみたら。総弾数15+1発だから多少は連射できるよ〜。」

「何故+1発なんですか?」

「流石は剣士さんと言った所かな〜。詳しく教えてあげるよ〜。と言っても前居た隊の隊長からの受け売りだけどね〜。
 それで、オートマチック銃は1発装填した状態でマガジンを入れ替えると1発増えるわけだよ。だから+1発。」

「なるほど!勉強になりました!」

「ベレッタ持った相手が“15発撃った”からって、油断したら死んじゃうよ〜。」

「・・・気をつけます。」

「僕は・・・対4足歩行戦車用プラズマライフルで良いかな〜。」








 

[敵残存数63 機体破損率48.2%]

「まだだ・・・まだ行ける。」

[あのプログラムは使用しますか?]

「破損率が98%を超えたら自動使用してくれ。それまでは現状維持だ!」

[了解!]

(迷いは断ち切った・・・後は・・・)

「敵は1機だ、我々に落とせぬことは無い。」

「隊長に続け〜!」

「オォォォォォォ〜!」






 

「う〜重いな〜。」

「4足歩行戦車を倒す武器ですから、威力も重さもありますよ。」

「大体3発だったかな〜。上手い人は1発でし止めるそうだけど〜。」

「中枢が・・・壊れれば動きが止まりますから。」

懸命に的に向かって銃を撃つジータ。既に200発は軽く撃ったであろうか。

「・・・やっぱり命中精度が下がってるね。14発命中・・・かな。」

チャージ音の直後に放たれる光弾。

「ゴスティール山脈基地・・・以来ですから。」

「僕はメイモンデット山岳部以来かな〜。その後から書類書きが多くなって自由時間取られ始めたのは〜。」

「でも・・・お菓子だけは食べる時間あるんですよね。」

「あれが無かったら生きてられないよ〜。」

「大好物の“デリシャススティック”ですね。小さい頃良く食べてましたが。」

「僕はコーンポタージュ味が好きかな。キムチはちょっと・・・。」

「隊長は辛いの嫌いでしたね。」

「でも前居た隊の隊長は辛いの好きだったから・・・ご飯の時いっぱい出てたけどね。辛い食べ物。」

「その隊長は今?」

「・・・死んじゃったんだ、アルサレア戦役の時に。持って行った武器が全部無くなったとこを集中攻撃されてね・・・。」

「・・・。」

「気にしなくて良いんだよ、悪いのはあの人なんだから。まともな武器1つも持っていかないで・・・自作兵器を5本も持って行って・・・。」

「隊長、明日の出撃に備えるのですみませんがこの辺で・・・。」

「そうだね。片付けはしておくから早く寝てね〜。」

「失礼します!」











 


「な〜にが死んじゃったんだぁ?もう少しマシなこと言えよ。」

「・・・すみません。」

「謝るこたぁねぇだろ。で、今のがそうか?」

「ええ、彼が先日お話しました。テストパイロット候補です。」

「機体はまだ仕上がってねぇが・・・あいつで十分だろ。合格だ。」

「サチコ主任からの書類を見た時驚きましたよ。急ぎで剣の腕の立つ者をよこせ・・・と。」

「ま〜剣を使った接近戦主体の機体だからな。そうだ、今日はお前の新型を持って来たから早速テストすっぞ。」

「・・・あれにJカイザーのCOMデータは移植可能ですか?結構気に入ってるんですが・・・。」

「あ〜それ無理!“却下”ね。かなりハイスペックなのじゃないと・・・お前を守れんから新しいの用意した。」

「・・・だめなんですか。」

「ただでさえクレイジーな操縦、お前してるんだよ。」

「・・・。」

「普通、“ノーマルのJカイザー”でオニ40体相手にして勝てるか?」






 

[敵残存数11 機体破損率88% 表面装甲が68%剥がれ落ちています]

「あれだけ・・・弾丸を浴びたからな。だが・・・負けるわけにはいかないんだぁぁぁぁぁ!」

「あのPF、まだ動くか!全機バズーカ構え・・・・・・撃てぇ〜。」

「当たって・・・たまるかぁぁぁぁぁ!」

 ジータ専用機は渾身の力で飛んでくる弾丸を切り裂く。

「近づかれたら勝ち目は無い。上空から砲撃するぞ。」

 空へと飛び上がるマウントハンター達。

そしてマウントハンターを追うように飛翔するジータ。

「た、隊長〜グワァァァァァ・・・。」

「ヴァリムに・・・栄光あ・・・。」

「このままでは機体が・・・。」

「くっ、空中戦は軽量級が有利か!だが、数で負ける・・・は・・・ずは・・・。」

 斬馬刀の横切りは、赤いマウントハンターの上半身と下半身を完全におさらばさせた。

[敵指揮官機を撃墜しました。]

(後・・・7機!)








 

 時をさかのぼる事4日前


「どうだ?新型カスタム機にはもう慣れたか?」

「ハァ・・ハァ・・・。」

「武装を大幅に強化したからなぁ・・・相当重量はある。BURM補正で脚はかなり早いから・・・パイロットにも負担掛かってるか。」

「グフッ・・・ゲホッゲホッ・・・。」

(こいつは体が弱いからな・・・ほんとは戦争なんかしてねぇ方が良いんだが・・・)

「ゲホッゲホッ・・・」

「コクピット内も相当なGが来てると、そのおかげで肺にも負担が・・・。おい、大丈夫か?」

「い・・・息が・・・。」

 その直後コバルトリーダーは気を失って倒れてしまった。

(よくここまで我慢できたな・・・グレンリーダーは乗っている最中に気絶したがな)

「しっかし・・・我ながらよくこんなもん設計できたな。」

「それはあなたの才能ですよ。」

「・・・なんだ、もう起きたのか。」

 彼が振り返ると、そこには倒れていたはずのコバルトリーダーの姿があった。

「当たり前ではないですか。私を誰だと思ってるんです?」

「そうだな。」

「これが私の新しい“器”ですか、試してもよろしいですか?」

「これはお前のために改造したものだ。好きに使って構わん。」

「では、中佐のお言葉に甘えて。」

(ふっ・・・あまり遊びすぎるなよ・・・“氷皇帝”)









 


「敵は・・・後1体・・・。機体ももう限界か。」

[機体破損率&7.☆%・・面装甲9&0#%が剥ガレ落ちて・・・ズ]

「コンピュータもイカレ始めたか!」

[右過多ウイッグ50000・・・、鎖湾荒引き肉、リーダーティーハ・・・]

 今、雪原に立っているのはあちこちが破損し、“ほぼスクラップになった彼の専用機”と・・・まだ立っていられるマウントハンター1体だけであった。

[残弾・・・右手バズーカ1発ノミデス]

「あっちはもう限界みたいだからなぁ〜。ヒッヒッヒッ・・・1発ぶち当ててポッドが脱出したのを握り潰せば・・・俺はまた上に戻れるんだぁ!
 戦役の時には閉じ込められて死にかけたが・・・これですっきりできらぁ。わりぃなぁ〜アルサレアの兵・隊・さん。」

 そして・・・バズーカはジータ機に向けられた。

[ムラキ鯛撤退・・・ヨりノ♂骨董☆ニ影・・が・・鱈子・・鱒]

「くそっ、完全におかしくなったかたか。」

[・・・&☆テ?・・・オラァ・・・☆☆☆☆☆♪]

その直後、機体のジェネレーターは動力を供給するのを停止した。

「ヒャッヒャッヒャ、これで終わりだぁ!」

 なす術も無い機体に発射される1発のバスーカ。



 だが

「・・・サブシステム、動力復旧後に武装排除発動。」

[了承!動力復旧・・・両肩ウイング、及ビヴィトリアルウェーブヲ強制排除・・・一刀侍魂ガ起動シマシタ。]

「この一撃でぇぇぇぇ!!!!」









 

 時をさかのぼる事2時間前


「ちょっといいかな〜。」

「えっ隊長、何でしょうか?」

「大した用じゃないんだけどね〜。これ、食べきれないから1箱あげるよ〜。」

「これは・・・“デリシャススティック”じゃないですか!」

「昔ながらのチーズ味ね、これは。」

「ソース味とチーズ味は好きでしたよ。なんか・・・懐かしいなぁ。」

「それは良かった。貰って〜。」

「じゃぁ・・・お言葉に甘えて。」

『緊急連絡!緊急連絡!基地北部にヴァリム軍の奇襲部隊を確認、守備隊は至急迎撃に向かってください!繰り返します、守備隊は迎撃に・・・。』

 パイロットスーツに内蔵された通信機からシュキの声が響く。

「もう少しのところで仕掛けてきたね〜。」

「隊長は敵本部へ行ってください。ここは・・・。」

「ここは任せてくださいか。」

「若いって良いね〜。」

「ムラキさん!オスコットさん!」

「隊長、ここは我々に任せて敵本部へ!」

「俺らは大〜丈夫だから〜。」

「・・・分かったよ〜。じゃ、ここの守備はお願いするね〜。」

「任された!」

「必ずや、本部を潰してきてくださいね。」

「戦いが終わったらこれ、食べさせていただきます。」

「皆もがんばってね〜。」








 


 マウントハンターが一刀両断される直前・・・


「こ、この・・・俺が、墜とされるなど・・・俺は・・・俺はぁぁぁ・・・認めなぁぁぁぁぁいぃぃぃぃっ・・・・。」

 その直後機体を縦に真っ2つに切られたマウントハンターは、ジータ機の目の前で大爆発を起こした。

[機体損傷率100%パイロットノ生命維持機能以外ノPFノ全機能ヲ停止シマス・・・百機切リ達成オメデトウゴザイマス」











 

「バール様の脱出の時間が・・・稼げて・・・よかっ・・・。」

「こ、これが・・・“氷皇帝”の・・・力な・・・。」

 大爆発する2体のオニ。

 その周りにはおびただしい数のPFの残骸が無残にも残されていた。

 そして・・・その中央には・・・。

「雑魚が何体私に群がろうと、私は墜とせませんよ。」

「ヒッ、ヒィ。い、命だけはお助けを〜。」

「心配はしなくて良いんですよ。私は“雑魚以下は噛み付かない”ですから。」

 右腕とボディ、ヘッドしか残されていないヌエのメインカメラに機体の顔を近づけ彼はそう言った。

(これが・・・噂の“氷皇帝”なのか・・・)

「ここから10キロ先に破棄された工場があるんですよ。ヴァリムの残党はそこに終結して脱出を図るようです。乗り遅れたら一生ここで過ごすことになりますよ。
 ま、もって4日ですかね。」

「だ、だが何故そんなことを教える。」

「さっきも言ったでしょう、“雑魚以下には噛み付かない”と。師である人がこう言う時によく言うんですよ。
 “生きてりゃいいことあるって”とね。まさにあなたにピッタリの言葉でしょう?」

「生きてりゃね・・・。」





 

『見逃してよかったんですか?』

「別に構いませんよ、我々は本拠地に乗り込みに行くんですから。あなたの居た隊を全滅に追い込んだあの男・・・私にとっても久々に骨のある者でした。」

『・・・。(今日は緑月で奴の機体は格段に強くなっていたはず・・・)』

「今から戻りますので移動の準備、お願いしますね。」

『了解しました。輸送機の手配をしておきます。」

[本部との通信を切断しました]

「これほどの“器”に会えて私は今大変興奮していますよ・・・。」

[先ほどの戦闘結果を報告しますか?]

「いいよ、してちょうだい。」

[戦闘結果・・・機体損傷率3.2%撃破数748体]

「少々遊びすぎましたね。」

[今週の撃墜ランキングトップは確定ですね]

「お仕事はこれで終わりですから少々休憩を取りましょうか。“あれ”、出して。」

[お味は何にいたしましょうか?]

「ん〜コーンポタージュ味にして〜。」

[座席下の取出し口からお取りください]

「やっぱりこれだよね〜・・・バリバリバリ・・・。」

[私には味覚と言う概念がありませんのでその物体が“美味しい”か理解できません]

「それは残念だな〜。こんなに・・・



 お〜い〜し〜い〜!



 のに〜。」

[機能拡張をするのであれば製作者に問い合わせください問合せ先は・・・]


















 

『で、例のあれは彼の下に?』

『ああ、癖のあるサポートシステムを付けてアポロンtypeRをあいつにやった。今頃苦労してると思うぜ〜。・・・バリバリ・・・。」

『ふふっ、あなたも悪い人ね。かわいい部下にあんなもの押し付けて。』

『“元部下”だろ?で、書類の方はどうなった?・・・バリッ・・・。』

『一応一式そろえたけどデータバンクをいじるのにひと苦労よ。3日に1度パスコードが変わるから。』

『バリッ・・・キルシュに任せとけば良いだろ。あいつそう言うの得意だから。』

『馬鹿、あの人に見つかったらどうするのよ!ただでさえ彼を付け狙ってるんだから!』

『マーカー埋め込ませてえるわけじゃねぇんだからよ。別に心配はしなくても・・・。』

『・・・あの人ならやりかねないわ・・・。』

『まぁ・・・がんばてくれや。』









外伝「剣士の宿命」 END・・・
 



設定関係の説明



対4足歩行戦車用プラズマライフル

 その名の通り対4足歩行戦車用のライフル。(歩兵用レールガンと言った方良いかも知れないです)
 90口径(でかっ)の弾丸を使用。総弾数は5発。
 訓練した人間で無いと使うことはできない。



デリシャススティック

 何回か登場した単語。
 惑星Jに移住する以前から多く子供に好まれていて、チーズ味、ソース味、キムチ味等様々な種類がある。



氷皇帝

 ヒョウコウテイと読む。
 冷酷かつ残忍な戦い方をするコバルトリーダーのヴァリムでの呼び名。



アポロンtypeR

 コバルトリーダーに渡された機体。
 主兵装はスパークフック、X.ハンマー、鬼眼光、ポーラヴェアの胸部バルカン。
 機体損傷率3.2%で、バール専用機その他もろもろを748体もを撃破できたのは果たして機体の性能か?それとも彼の腕か?




謎の男

 未だはっきり正体がつかめないあの男。
 今回は中佐であることと、コバルトリーダーの所属していた前の隊の隊長であることが分かる。




 

♪後書き♪

 今回は外伝ということで文自体はあまり多くなかったので、約1週間で書きえることができました。(ドンドンパフパフ・・・)

 次のお話にこれをそのまま付けると容量がヤバイので分けて送りしました。

 タイトルにもあるように今回の主人公は・・・ジータ君!

 ・・・のはずですが他の方に取られかけてます。(取られたかもしれないです)

 総発射数200以上でも命中した弾14とかなり低い(低すぎや)命中率の低い彼でしたが、斬馬刀片手に百機切リ達成という大奮闘!

 ・・・しかしそれが原因なのか、次回彼は&%#@¥になってしまいます。(機体が壊れるとなるあれです)

 次回の彼の運命は!

 そして、言葉に特徴があるコバルトリーダー。彼の実力は果たしてどんなものか?


 次回、下巻「打ち砕かれた野望」御期待ください!









 今度は首相と将軍閣下が出ます。

 


 管理人より

 Guttiさんよりご投稿いただきました!

 今回は外伝という事で次回への布石が・・・

 次回も楽しみにしております!
 



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