聖暦0020、惑星Jにおいてヴァリムとアルサレアの戦闘が激しさを増し、戦火が広がった時代。

 この戦いの時代であっても人々は必死に生き抜こうとしていた。

 これはそんな人々の中で『ジャンク屋』という道を選んだ者の記録だ。



 




Jの中で・・・

第3話

 




 


「なかなか無いな・・・・」

「ええ。」


 ガイギス達はアルサレアの兵器廃棄所を探した。

 しかし、それはなかなか見つからず、それでもあちこちにギャロップを走らせた。

 探し始めてから2日後、どうやらヴァリムはミラムーンに進行の矛先を向けたようだが、その指揮をどうやらグリュウ・アインソードのようだ。


「彼が・・・。」

「ああ、アルサレアも彼に対しては恐らく無力・・・。」

「昔はそんなでもなかったのにね。」

「ああ、接近のグリュウ・・・いや、漆黒のグリュウかな?」

「今では黒夜叉と言われているそうよ?」

「黒夜叉か・・・そう言えば夜叉シリーズはまだ手に入れてないな。」

「仕方ありません、データが在るだけよしとしましょう。」

「そう言えばアルサレアのカスタム機のデータ、取れてるか?」

「まだ全ては・・・。」

「そうか・・・ん?」


 ガイギスはレーダーをカチャカチャと調整した。

 今は車両形態なので範囲が狭いが質はそんなに落ちてはいない。


「・・・誰かいるの?」

「解らん・・・・ち、どうやらいるようだ。ここから前方にアルサレアの古い方のPFの反応がある。」

「え?・・・ホントだ。」

「レイ、PFを出す準備をする。切り抜けられなかったら呼んでくれ。」

「了解。」


 ガイギスは急ぎPFに乗り込んだ。


<こちらアルサレア軍第8警備小隊、そちらの所属を伝えてくれ。>

「こちらは無所属のジャンク屋です。危害は加えません。」

<ジャンク屋!?丁度良かったな、おい。何かJファーのパーツは無いか?>

「Jファー?」

<・・・ああ、この機体をJファーと言うんだが・・・・無いか?>

「そうですね・・・・腕ならありますが?」

<そうか、では押収する。>

「はい、ではいくら・・・・え?」

<聞こえなかったか?そのパーツを押収する!>

「そ、そんな!?せめて買ってください。」

<ならん!PFは軍の機密事項だ!それを民間に所有させるわけにはいかん!>

「・・・。」

<その荷台にあるのだな?手荒な事はしたくない、逃げるなよ。>


 アルサレア兵はPFを使いギャロップの前に出てきた。


「あなた!」

「OK。」


 ガイギスはそう言うとギャロップの荷台の屋根が真ん中から運転席へ近い方が開きジャンクPFが出てきた。

 そのPFは頭、足がヌエ、腕と胸部がJファーだった。

 色は血の色を思わせる紅、そしてヌエの額にマルチブレードと言う通信用アンテナが一本あった。


「な!」

「欲深い奴だな・・・・そう言うやつは損するんだ。もし素直に買うのなら大人しくしていようと思ったが・・・
 仕方が無いな!」

「ふ、ふん。そんなつぎはぎだらけのPFで何が出来る!」


 アルサレア兵はそう言うと右手に持っているサブマシンガンを構えた。

 ガイギスは射線がギャロップに向いたので防ぐように注意を払い、左手に持っているレーザーソードでサブマシンガンをトリガーの先から真っ二つに切りつけた後、手首を返すようにしてレーザーソードをコックピットに突きつけた。

 アルサレア兵は殆ど動けず、レーザーソードを振ることができずにいた。

 と、行き成り通信がレイ、ガイギス、そしてアルサレア兵に入った。


<いや〜凄いですね・・・。>

「「?」」

「た、大佐!」

<何をやっているんですか?剣をひきなさい。そちらもどうか剣をひいて下さい。>

「しかし!」

<罪の無い者に剣を突きつけるとは何事か!早く退け!>

「は!」


 アルサレア兵はレーザーソードを退き一歩下がった。

 ガイギスは左腕を下ろしたが右腕に持っている銃はそのままだった。


「所で素直にしていれば売ってくれるんだよね?」

「ああ、変な気を起こさなければな。」

「解った。時にそのヌエのパーツも買いたいのだが?」

「今装備しているのは駄目だがまだ在庫はある。」

「ほお。」

「だが胸部は無い、それ以外はヌエ一式ある。」

「ではそれを買おう。あ、それとJファーのパーツは無いかね?」

「う〜ん、アルサレアの・・・・Jファーだっけ?あれは今の所腕だけだね〜。」

「そのメインフレームは?」

「メインフレーム?胸部パーツの事か?」

「ああ、そうだ。」

「これは売れない、入手方法も秘密だ。」

「そうか・・・・では腕も買おう。おっと、名乗らないと失礼かな。
 私はゴルド・グデリアン大佐だ。」

「え?グデリアン?」

「どうした?レイ?」

「あの、エルフォン・グデリアンを知っていますか?」

「何!なぜ息子の名を知っている!?」

「グデリアン・・・・ああ、なるほど。」

「実は彼の奥さん、レシス・グデリアンは私の友人なんです。」

「・・・なるほど・・・・。」

「ま、そう言う訳です。、もしかしたらちょくちょく合うかも知れないので、その時はよろしくお願いします。」

「・・・ああ、解った。」

「もし協力していただけたら状況によりますが戦闘を支援します。」

「ほう、それは頼もしいな。」

「そう言っていただけるとありがたいです。『紅き死神』 『白い天使』
 共々状況によってアルサレアの貴方がいる部隊を支援します。」

「『紅き死神』・・・・・聞いたことがある。
 ヴァリム内でPFが開発する前まで活躍いていた、が突然消えた将兵。
 もしPFと戦っても2対2ではたとえその二人が四足戦車でも勝てないだろう、
 とアルサレアの中でも言われた二人か・・・。」

「ほう、アルサレア内でも言われていたのか・・・
 ヴァリムの古くからの友人もそう言ってくれていたな。」

「ヴァリムともまだ交流があるのかね?」

「ええ、彼らは私達の心からの理解者です。
 ヴァリム内にも心を持った人はいるんですよ?」

「穏健派の事ですか?」

「はい、あ、ですが安心してください。
 もし彼らが貴方と戦う事になったら私達は戦闘では傍観します。」

「戦闘では?」

「はい、もし敗北して撤退という場面があれば撤退を手伝います。」

「あ、それは相手でも?」

「はい、ヴァリムが負け、敗走している時はそちらを応援します。」

「そうか。」

「ですからなるべく敗走している敵に対して深追いはしないで下さい。」

「了解した。では支払いの手続きだが・・・・・・・。」


 その後ガイギス達はゴルドからキャッシュで支払われる事になり、それを受け入れ、先に荷台にあるパーツを運び出した。



「しかし良いのかね?こんな事をして。」

「ああ、元々売り手を探しながらあちこち行っていたからな。では、またどこかで。」

「ああ、戦場で無い事を希望するよ。」

「私もそう思います。それではこれで・・・。」

「おっと、忘れてた。」

「どうしたのかね?」

「もし俺達に用がある時は俺達専用の回線にしてくれ。接続方法は・・・だ。」

「了解した。」

「それとこっちからもたまに接触する時があるからそん時はなるべく黙殺はしないで貰いたい。」

「解った。そのようにしよう。」

「それじゃあまた、貴官の武運を祈る!」


 ガイギスはそう言ってPFで敬礼すると荷台の中にPFを入れた。









 

「ほう、グレン小隊が・・・。」

「さすがグリュウ・アインソード・・・あの小隊をそこまで・・・。」


 ゴルド・グデリアン大佐の接触から2日、二人は今ミラムーンの山脈の中腹にいる。

 そこでヴァリムの昔からの友人と情報交換をしていた。

 その中にグリュウがグレン小隊を壊滅にまで追い遣ったという情報があった。

 さらにその友人は[神佐]が動き出した事も伝えた。


「ああ、了解した。してどうだ?そっちの状況は?」

<まあ、まあです。そちらはどうですか?>

「こっちはアルサレア将校一人と接触した。そして状況によるが援護する事になったよ。」

<では・・・。>

「もしお前達が敵陣の中にいなければ、そしてその将校がアルサレア戦場内にいれば俺達はアルサレアを応援する。」

<・・・もし私達がいれば?>

「相手にその将校が居なければそっちの応援、もしいたら傍観で、撤退する方を応援する。」

<それは心強い!皆喜びます。>

「私としては戦場以外で貴方達に会いたいんだけど・・・。」

「戦闘が終わった後会う位なら良いんじゃないの?」

「は〜、この人がこういうから。」

<ははは。では、私はこれで。>

「ああ、武運を祈る。あ、それと二人が長く一緒に居る事もな。」

<か、からかわないで下さい!・・・では。>

「・・・・・・・・・[神佐]・・・彼女ね。」

「ああ、ヴァリム内でもその階級は一人しか居ないからな。」

「フォルセア・エヴァ・・・一体何をするのやら・・・。」

「何をしようとろくでもない事に変わりは無いな・・・一度サーリットンにでも行って見るか。」

「え?ミラムーンから出るの?入ったばかりだと言うのに?」

「いや、そう言う訳ではない。けどそしたらどうする?」

「今後ですか?・・・そう言えばミラムーンのバストドゥール研究所にある気化爆薬の件は?」

「あれは放って置くしかあるまい。行った所で何も出来ないからな。」

「だけどあの施設で何か動きがあったらしいよ?噂だけど気化爆薬が開発できるようになったとか・・・・。」

「そんなもん見に行ってもどうしようもないだろ。」

「けどなんかミラムーンの動き変じゃない?アルサレアと協力している様にも見えるけど、同盟国としては・・・。」

「・・・ああ、どちらかと言えばヴァリムよりになっているみたいだな、議会は。
 まあ抵抗している勢力もあるようだが・・・。」

「ねえ貴方、もしかしたら神佐は・・・。」

「・・・ああ、もしかしたらミラムーン高官との交渉をしているのかもな。」


 ガイギスとレイはレーダーの調整をしながらこれからの移動先を決めていった。









 

「ガイギス、連絡よ。」

「何?」


 ここはアルサレアに程近いヴェリム領域、その森林地帯にギャロップを展開させている。


「ゴルドさんからの緊急通信、なんでも大型空中空母の整備基地に攻撃をするんだって。」

「ゴルド・・・・ああ、それで向こうは何て言っているんだ?」

「ミラムーンが空中空母『オーガル・ディアム』を誘い出すんだけどそれに協力してくれって。」

「場所は?」

「整備基地がここからカミオンで約30分、合流地点は40分の距離よ。」

「ここから30分・・・ギラ・ドゥウ基地か・・・。」

「ええ、ロウス達が嘆いていた基地よ。」

「・・・なら今回はアルサレアに協力しますか。レイ、ギャロップ始動、合流地点へ急いでくれ。」

「へ?だけどギャロップじゃ一時間はかかるわよ?」

「合流までの時間は?」

「あ、えとちょっと待ってね・・・・・うん大丈夫、時間はあるわ。」

「なら急ごう、グデリアン大佐にこの事を通達、行き成り攻撃されるような事が無い様に伝えてくれ。」

「了解。」


 それはバストドゥール研究所が暴走事故を起こした日から1週間後の出来事だった。








 



 あとがき

作者>・・・・・・・ううう、戦闘が・・・
ユイ>お粗末ね
作者>今回のゲストはユイ・キサラギさんです
ユイ>始めまして
作者>さて!今回の内容ですが・・・
ユイ>・・・今回はアルサレアの味方をするようね。
作者>まあ進行上そうなりますね〜
ユイ>確かにグリュウ隊長とも面識があるみたいだけど・・・
作者>てか実力はグリュウよりかあるよ?
ユイ>そこがちょっと・・・隊長は私達と戦って五分の相手だったのよ?
作者>まあそこいら辺はお気になさらず、他に何か感想は?
ユイ>・・・神佐が動いているみたいね
作者>ええ、ここではミラムーン官僚への工作って言う裏設定ですね
ユイ>そう・・・予定時刻も迫っているし今日はこのぐらいで良いわ
作者>そうですか。
ユイ>それはそれとして私達もでるの?
作者>そりゃばっちり、思いっきり絡ませる予定ですよ、主人公夫婦とは
ユイ>そう、それじゃ
ユイはそう言うとその場から消えた・・・

作者>いや、彼女自身がPFじゃないんだから、消えたって・・・・けどもういないな。

さて、ここまで読んでくれた読者に感謝しつつ終りたいと思います
意見、質問がありましたらメールでお知らせ下さい。
それではまた第4話で・・・

 


 管理人より

 ガイギスさんより第3話をご投稿頂きました!、

 さて、何やら次回からありそうな予感……(笑)

 それとちょっと一言。誤字には気を付けましょう。特にJフォーだけはそろそろ直してください(汗)<誤字の殆どがそれだったので
 



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