聖暦0020、惑星Jにおいてヴァリムとアルサレアの戦闘が激しさを増し、戦火が広がった時代。

 この戦いの時代であっても人々は必死に生き抜こうとしていた。

 これはそんな人々の中で『ジャンク屋』という道を選んだ者の記録だ



 




Jの中で・・・

第1話

 




 

「ふぇ〜・・・参った参った。」


 ここ、ミラムーンのはずれにある山脈、その谷底に廃棄部品、古くなった兵器、機械が捨てられていた。

 そこから一台のカミオンが山脈の中ほどにある小さな村に向けて走っていた。


「やっぱ戦場でも腕とかが多いからな〜・・・廃棄所にもそれらしきもんは無かったし・・・。」


 どうやら収穫はそんなに無かったようだ。カミオンを運転しているのは年齢が20歳前後の若い男だ。

 廃棄所を出てから約20分後、目的地である小さな村に着いた男は自分の家の間に車を止めると、その家から一人の女性が出てきた。


「お帰りなさい、あなた。」


 青い髪に赤い瞳の女性はそう言うと男に抱きついた。歳は男と同じくらいか・・・・・。


「お〜い、俺は別に構わんが周り見ろ〜。」


 男に言われた通り周りを見ると女性は思いっきり抱きついていたのだが、急に恥ずかしくなったのかぱっと離れた。

 周りには近所の人がこっちを見ていて、女性がぱっと離れた時に皆で笑った。


「おいおい、お二人さん見せ付けてくれちゃって。
 奥さん、いまさらはずかしがったって毎度毎度見せられちゃ一人もんにはきついぜ?」

「てか見てるこっちが恥ずかしいわよ。」


 と言われその女性はさらに顔を赤くした。


「それよりどうじゃったガイギス?何か良い物は手に入ったか?」

「う〜ん、なんか使えそうな生活用品があったから持ってきたが・・・・・レイ、直せるか?」


 と男――ガイギスはその妻――レイに話し掛けた。


「ちょっとまってね・・・・。」


 というとレイはカミオンの荷台に入った。


「わ〜、扇風機にエアコン・・・・・あ、鍋とかもある。」

「ど〜もまた何か大きな戦闘があるらしくてあちこちが規制されててな・・・。
 生活用品の廃品ぐらいしか回収できなかったんだよ・・・・・・・。」

「また戦闘か・・・。」

「ああ、もしそうなったら俺達は行くから、ジイ様たちはひっそりと暮らしてくれ。」

「おいおい、ワシもまだまだ現役じゃぞい?」

「ああ、そうだったな・・・そうだな手前勝手で悪いが『仕事』が終わったら・・・・。」

「安心せい、ここはそのままにしておく。一段落したらまた帰ってこい。」

「そう言ってもらえると安心するよ。色々世話になったな。」

「おいおい、まだ戦闘が始まると決まった訳ではあるまい?それにそれは言いっこなしじゃ。」

「・・・そうだな。」

「うんしょ・・・・あなた、大体全部直せるわよ〜。」

「そうか、よろしく頼むぞ。」

「まかせて。」


 レイはにっこり笑いながらそう言うと機械を出し始めた。ガイギスや村の人々はそれを手伝い、夫婦の家に運び込んだ。

 この夫婦はPF(パンツァーフレーム)が開発される少し前までヴァリムの兵士だった。

 しかし二人は軍を脱走、ミラムーンの奥にある山脈の小さな村に身を寄せた。

 しかし、PFが開発されるとアルサレア、ミラムーンはヴァリムの戦力を押し返し現在の国境が出来た。

 PFが戦局に出された時、二人は一度村を出て戦況を見極めようとあちこちに回った。

 そして戦場を見た感想はそのPFの強さと、
前までいたヴァリム軍が赤子の手を捻る様に簡単に負けている事への強い恐怖心、
そしてそれを成し遂げているPFへの強い好奇心だった。

 そして二人はジャンク屋としてあちこちの戦場を回り、PFのパーツを始め、様々な機械を集めて回った。











 

「は〜・・・・なんで無いかね〜。」

「まだ見つからないの?胸部パーツ。」


 ここは夫婦の家の地下にある通称ドックといわれる、武器、兵器製作、貯蔵庫だ。

 ガイギスはそこの比較的大きく開けた場所に居た。


「ああ、脱出装置がついている事まではわかったんだが・・・・それが曲者でね。
 仲間内でもあれを再現できる奴はいなし、完全な物はまだ誰も手に入れて無いんだよ。」

「腕とか足とか、あと数は少ないけど頭も出回っているのにね。」

「ああ、内部パーツもどうなっているかとか解ってきたんだが・・・・。」

「へ〜・・・どうなっているの?」

「あ、まだ話してなかったっけ?まずはジェネレーターだな。ほれ、俺達が前まで乗っていた四足戦車にもあったろ?
 後あれに積まれていたのと同じ様な役割を持つWCSとレーダー。どうやらこれらは交換が可能になっている様なんだ。
 それと背面ブースター・・・・。」

「ブースター?何のために?」

「ほら、PFって人型じゃん?
 だからジャンプが出来るんだけど、どうやってもそれじゃ届かない時に使ったりとかするんじゃないの?
 またはブースターのスピードを歩行よりも上げて高速移動とか・・・。
 あ、歩行で思い出した。駆動系も交換が可能らしいんだわ、これが。」

「駆動系?・・・というと腕とか足の関節に使うの?」

「ああ。あ、そうだ。そう言えば仲間内で冷却材も交換性があるって言ってたな・・・・。」

「ふ〜ん。」

「後噂なんだが装甲も変えられるらしい。」

「・・・そうなんだ。」

「ああ、しかも驚いた事にそれを開発しているのはアルサレアではなくここ、ミラムーンなんだ。」

「うそ・・・。」

「噂だから詳しくは知らないがな。それだけじゃなくミラムーンは・・・・えとなんて言ったかな?大気爆薬・・・。」

「気化爆薬?」

「そうそれ。それの開発も始めてるようなんだよ。全くなんでだろうな?」

「確かミラムーンってアルサレアと組んでるんだよね?」

「ああ、しかしヴァリムも黙っちゃいない様だぜ?」

「え?」

「これは軍の昔からの知り合いから聞いたんだがどうやらヴァリムもPFを続々と開発しているらしい。」

「ヌエだけじゃなくて?」

「ああ、ヌエだけだと相打ちがやっとで、アルサレアは何か新しいPFをもう投入しているらしいんだよ。」

「へ〜・・・・て事はまた?」

「ああ、上手くすれば胸部パーツもゲットできるかも知んないし、近いうちにまたあちこちに行って見ようと思う。」

「じゃあ用意しなくちゃ。」

「それなんだが・・・・レイ。」

「嫌よ。」

「・・・まだ何も言ってないんだが・・・。」

「言わなくても解るわよ。また私には残れでしょ?」

「当たり前だ。大切な奴を自分の勝手で命を無くすかどうかの戦場に向かわせる事なんて出来ね〜よ。」

「それには私も賛成よ。だから二人して軍を辞めたんでしょ?」

「だったら・・・・。」

「けど私は貴方と一緒が良いの。私はあなたとの絆が無くならない為に一緒にいくの。」

「もしそれで死ぬ事があったら?」

「その時はあなたが助けてくれるでしょ?あの時みたいに・・・。」

「全力は尽くすが保障はせんぞ?」

「クス、そういう所は変わらないわね。」

「はあ〜解ったよ。出発は明日にしようと思ってたんだが・・・・。」

「え?明日!大変・・・・。」

「おいおい待て待て、それは俺一人の場合はだ。お前と行くとなりゃ明日じゃ出発が夜になっちまう。」

「う・・・。」

「だからあさっての朝出かけるぞ。」

「いつごろ帰ってくる予定?」

「そうだな・・・・どこかの国が潰れるか戦場がなくなるかしなきゃ帰ってこれないな・・・。」

「そう・・・。」

「あ、嫌なら・・・・。」

「その間ず〜〜とあなたと一緒なんだよね!?」

「あ、ああ。」

「やった〜〜。」

「・・・・喜ぶ事かね・・・・・まあ良い、そう言う訳だ。明日は村の皆に挨拶してまわらなきゃな。」

「そうね・・・・・ね、大体何年かかるかな?帰ってくるまでに。」

「解らん。神のみぞ知ると言った所だろうよ。」

「そっか・・・・・じゃ、私ギャロップの整備してくるわね。」

「ああ、よろしく頼む。」


 レイはドッグの一番奥にある巨大なトレーラーにむかった。

 そのトレーラーの大きさは横幅が10メートル、高さ5メートル、長さが荷台だけでゆうに20メートルはある。

 さらに運転席の屋根には要塞なども使われる直上ミサイルが左右に1機づつ2機、さらにその真ん中にキャノン砲を一門装備している。

 これを二人はギャロップと呼んでいる。脱走する時に開発段階の試作機のこれを持ち去ったのだ。







 

「もう行くのか・・・・。」

「ええ、お世話になりました。」

「今度はいつごろ帰ってくるんじゃ?」

「解りません、戦争が終わるか、国が滅びるか・・・・。」

「そうか、寂しくなるの〜。」

「必ず戻ります。」

「ああ、そうしてくれ。」


 ひっそりとした村から大きなトレーラーが出て行った。そのトレーラーには一組の男女が乗っていた。









 

「さて、何処に腰を落ち着けるか・・・・・。」

「ベストは戦場に近くなおかつ安全な場所ね。出来れば町からも遠く無い所がいいんだけど・・・・。」

「・・・それは難しいな。」

「ええ・・・・とりあえずヴァリムとの国境付近にしましょ。」

「そうだな。後アルサレア国境の近くにもしたほうがいいな。」

「ええ。」


 二人はそう言うとアルサレアに程近い場所にミラムーン、ヴァリムの国境にある山の中腹にトレーラーを止めた。

 そして荷台を切り離すと荷台を展開させて簡略の拠点を作った。

 もともとギャロップは味方施設が無い時に臨時の拠点となるように作られた一種の移動基地だ。

 勿論移動中でもいろいろ整備は出来るがその真価を発揮するのは今のように荷台を展開してからだ。

 荷台を展開して拠点形態を取るとレーダーが車の時の5倍になり、武装も機銃や、レーザー砲なども使用可能になる。


「セッティング完了。」


 レイが拠点司令部となる運転席部分には3〜5人は入れる。


「レーダーに反応はあるか?」

「いえ、今の所は無いです。」

「レーダーの範囲は?」

「最高出力よ。あ!ちょっとまって・・・・・。」

「どうした?」

「多分アルサレアの輸送機らしき物が飛んできたの・・・・あれ?」

「今度はどうした?」

「うん、さっきまで護衛に着いていたらしき影が突然消えて・・・・
 !!レーダーに反応!どうやらその輸送機が攻撃された模様!」

「距離は?」

「ここから少しずつ離れています。今は大体1じ・・・・・。」

「どうした?一時間ぐらいの場所か?」

「輸送機の反応が消えました。恐らく撃墜された模様!・・・どうする?」

「・・・始めに護衛の反応が消えた場所を教えてくれ。」

「はい、ここからだと回収車で30分の距離です。」

「ちょっくら行って来る、レーダーに何か動きがあれば教えてくれ。」

「きけ・・・言ってもきかないわね。了解気をつけて。」

「おう、後それと怪我人の用意も頼む。」

「了解。」


 ガイギスはそう言うとはしって基地内にある簡易倉庫の前にあるカミオンに乗り走らせた。









 

「レイ、ここいら辺か?」

<ええ、その辺りではじめの反応が消えたの。>

「・・・・お?レイ、どうやら間違ってないようだ。煙が立っている。」

<気をつけてね。>

「ああ。」


 ガイギスは煙が立っている場所に向かった。そこにはPFらしき物が頭からうつ伏せに地面に突っ込んでいた。

 どうやら背面のブースターに弾が当たったらしく背面が焦げていた。


「ありゃ?脱出した痕跡無し・・・・こりゃ流石に生きてないかな・・・。」


 ガイギスはカミオンの荷台の屋根を開きクレーンでPFをひっくり返し、仰向けにした。

 どうやら墜落していたのはアルサレアの物の様だった。


「これは見た事があるな・・・・・名前は知らないが多分始めてPFを見た時もこんな感じじゃなかったかな?」


 ガイギスはそう呟くと銃を構えながらコックピクトハッチをあけた。

 中にはパイロットらしき兵士が一人血を流しながら気絶していた。

 ガイギスは起こさないように慎重にパイロットを固定していたベルトを取り、キャスターつき担架に乗せ、運転席の隣に移動させた。


「ふう・・・さ〜て、お仕事お仕事。」


 ガイギスはそう言うとPF(Jファー先行量産型)をばらした。

 Jファー先行量産型は右足と右腕が破損していて、頭にも何発か銃弾を受けたのかメインカメラが壊れていた。

 ガイギスはクレーンと爆薬などを使い手足と頭をメインフレームから切り離した。

 ガイギスは一息つくと荷台から大きな板を出し、カミオンの後ろにくくりつけた。

 この板には車に使われるタイヤが下に2つずつ4個ありメインフレームをその上に載せてもびくともしなかった。

 ガイギスはメインフレームを大型運搬用の板の上に載せ、くくり付けた。

 そしてホクホク顔で運転席に行くとレイにパーツが手に入ったことと怪我人も一緒に連れて帰ることを報告、アルサレア兵が行き成り起きてくるのも不味いので睡眠薬を注射して、拠点に戻った。

 その頃、墜落した輸送機の中でアルサレアのグレン将軍が息を引き取ったとはその場に居た者以外知る由も無かった。


「さ〜て、これからどうするか・・・・・。」









 

「・・・・あれ?ここは?・・・・。」


 ここはガイギス夫婦のいる移動型拠点、現在は展開中なので小型拠点といったほうが良いかも知れない。

 アルサレア兵は身を起こして周りを見た。そこは急ごしらえの雰囲気がそこここにある病院のような場所だった。

 兵士はベッドで寝かされていたが自分にはなぜこの様な場所で寝ているのか記憶に無い。

 そして自分が記憶する最後、

 つまり行き成り何処からか攻撃され殆ど成すすべなく地面に向かって落ちて行ったのを思い出し、ベッドから立ち上がった。


「まだ起きない方が良い、あばらを1本いっているし頭を打ったみたいだからな。」


 と行き成り男の声がして兵士は銃を取り出そうと腰に手をつけ、何も無い事に焦った。


「お探し物はこれですか?」


 その男はベルトの端を持って上に持ち上げた。男は年齢が25歳ぐらいだろうか、体は大きくがっちりしていた。


「・・・何が目的だ。」

「頭の回転は悪くないようだけど・・・・・一応助けたんですがね。」

「・・・そうか、有り難う。ではここは何処だ? 民家では無いようだが・・・。」

「う〜ん、なんて言ったら良いのかな〜・・・・。」

「ここは私たちが使っている拠点の中、この場所はおもに怪我人を治療する時などに使う病室。」


 男がどう言おうかと考えあぐねていると後ろから女の声がした。

 男は後ろを振り向くとそこに男と同じくらいの年齢の青い髪に赤い瞳の女性がいた。


「拠点?と言いうとあなた方はどこかの軍の?」

「いや、俺達はジャンク屋だ。たまたま近くを通っていたら何か落ちてきてな。
 行って見るとお釈迦になっているロボットがあって、そのハッチらしき所からあんたが投げ出されていたんだ。」

「そうか・・・!そうだ!一緒にいた輸送機はどうした?それに他にもPFがあっただろう!?」

「輸送機?・・・落ちてきたのはロボット1体だけだが?」

「そうか・・・機体の状況はどうだったんだ?」

「機体は胸部分が火花吹いてたな、あんたを運び出した後ロボットの付近が爆発してたが・・・・。」

「そうか・・・。」

「あんたこれからどうする?」

「このままおめおめとアルサレアに帰る訳にも行かない・・・。」

「あんた家族は?」

「死んだよ、全てな。ヴァリムが俺の住んでいた村を潰したんだ。俺はその頃首都にいたが、家族は・・・。」

「そうか・・・。」

「知り合いはいるの?」

「そんなにいないよ、民間人で俺を知っている奴は誰一人、兵士の間でも俺を知っているのはせいぜい5〜8人って所だろ。」

「そう・・・。」

「じゃあどうするんだ?」

「こんな失態を演じちまったんだ、もう戻れね〜な・・・そう言えばここはアルサレアか?」

「いや、ミラムーンだ。」

「・・・そうか・・・。」

「俺の知り合いにあんたみたいなのを引き取ってくれそうな人が一人いるんだが・・・どうする?」

「・・・いや、いい。その心使いだけを受け取っておくよ。」

「じゃあせめて近くの町まで・・・。」

「・・・そうだな、ここの地理に暗い俺じゃあ何処にも行けんな。すまないがお願いする。」

「任せておけ、だが流石に今の体じゃどうしようもないだろう?」

「今日はゆっくり寝て。明日送ります。」

「・・・頼む。」

「そう言えば名前は?」

「・・・ジクイトと呼ばれていた。」

「なるほど、俺はガイギス。ガイギス・クリムズンだ。」

「私はレイ・クリムズン。」

「二人は・・・。」

「ああ結婚している。」

「そうか。」

「恋人はいたの?」

「いや、好きだった奴はいたが・・・・そいつもまた他の奴が好きだったんだ。」

「そう・・・。」

「それに今となっちゃあそんな事はどうでもいいしな。」

「「・・・。」」

「まあ辛気臭い事はここまでだ。」

「町に行ってどうするつもりだ?」

「そうだな・・・・アルバイトでもしながら生活をするよ。とくに力仕事には慣れているんでね。」

「そう・・・。」

「・・・さて、ではもう寝るか。」

「今何時だ?」

「夜中の11時だ。」

「そんなに寝てたのか・・・。」

「ああ、だからと言って余り歩き回らないでくれよ?
 下手に動き回られてセキュリティーが発動したらとんでもない事になるからな。」

「了解、善処する。」


 兵士はその後また深い眠りについた。





 

「あなた、よくもああべらべらと嘘を言えるわね・・・。」


 レイがあきれながら言った。


「お前こそ相変わらず初対面の奴には言葉が少ないのな。」

「・・・まだ慣れてないんだもん。」


 レイはそういって頬をふくらました。


「まあ、けど護衛対象が落ちたなんて言えないだろう?」

「確かに・・・。」

「それにあいつ・・・ジクンドとかいったか。」

「ジクイトよ。相変わらず名前を覚えるの下手ね。」

「そうそう、ジクイト。あいつが町に出る時に胸パーツ代としてある程度の金を渡そうと思うのだが・・・。」

「彼から買うというの?」

「まあ、そんな感じだ。」

「・・・了解。」

「薄汚いと言われても仕方が無いな・・・。」

「私は別に構いません。あなたの傍にいられれば・・・・・。」

「・・・強いな。」

「ううん、あなたの傍にいると安心するから、どんな風に言われても。」

「それが強いって言うんだよ。じゃ、俺達も寝るか。」

「ええ、寝られる時に寝ておいた方が良いですからね。」

「そして食える時に食う、戦場の鉄則だ。」

「しかし平時でも沢山食べているあなたって・・・。」

「言うな。」


 ガイギスはそう言うとレイの肩を抱いて自分達の寝室となる司令部に入った。

 そこにはベッドがあるものの、それ以外に監視カメラや、警報などもあった。


「お休みなさい。」

「ああ、お休み。」


 二人は抱き合ったまま眠りについた。













 

 翌朝、ガイギスは目が覚めるとレイはもうすでに起きていて朝食の支度をしていた。

 ジクイトも起きていてどうやら部屋で体操しているのを監視カメラが伝えていた。

 ガイギスは朝食が出来る頃にジクイトを呼び三人で朝食を食べた。

 朝食を食べた後ジクイトが二人にこれからどうするかと訊いたがガイギスは適当にあちこちに回るとだけ言った。

 その後、ジクイトをカミオンに乗せ、ガイギスは近くの町までジクイトを送った。


「すまないな。」

「いや、それとこれは選別だ、持っていけ。」


 ガイギスはそう言うとジクイトに金を渡した。


「いや、世話になった挙句こんな物は・・・。」

「そうは行かない、こっちだってレイが持たせろと言ったんだ。それを俺が持って帰ってきた修羅場になる。
 俺を助けると思って持っていってくれ。」

「そこまで言われると返すわけには行かないな・・・・恐妻家なのか?」

「う〜ん・・・・俺自身ではどうなのかぜんぜん解らん。」

「そうか・・・上手くやれよ。」

「お互いな。もうお前も兵士では無いし新しい人生を歩みな。」

「ああ、なるべく人を殺さない職業が良いんだが・・・まあ色々試してみるよ。」

「その方が言い。あ、それと・・・。」

「なんだ?」

「恋人は作った方が良いぞ、パートナーは持っておいた方がな。」

「出来ればいいんだが・・・まあ善処する。」

「おう、それじゃあな。」

「ああ、さよならだ。」


 ジクイトとガイギスは握手をして別れた。








 



 あとがき

 始めまして、ガイギスといいます
 今回のこの小説を登載させてもらった事についてまずタングラムさんに深く感謝します
 さて、多分皆さんもお分かりでしょうが時間軸は将軍が暗殺された直後です
 流石にグレン将軍の護衛が一人って訳も無いでしょうからオリキャラを造ってしまいました<爆



 オリキャラのデータは次の通りです



 ガイギス・クリムズン・・・年は25歳、男
 性格は一人になるとマイナス思考に進むがレイと出会ってからはそれがなくなる傾向にある。
 元ヴァリム軍大佐で、『紅の死神』と言われていた。
 しかしアルサレアがPFを戦局に導入する前にヴァリム軍から脱走、
 今はミラムーンの奥地でジャンク屋を営んでいる。
 操縦の腕は四足戦車でレイと組んでアルサレア一般兵と2対2をしても負けないといわれているが、実際に試した事が無いので何ともいえない。
 レイとはヴァリム軍で同期、レイの方からアプローチをかけてきた。
 戦い方は四足戦車では主に相手に接近して威力強化型ライフルを当てる。
 現在はPFのパーツを集め、自分のPFを作成中。
 作戦を立てるのが上手く、戦局の変化にも臨機応変に対応できる。
 外見は黒髪黒目、体はがっちりとしているが少し腹も出ているのが目したの悩み。
 しかしそんなに目立ってはいない。



 レイ・クリムズン・・・年齢25歳、女
 性格は落ち着いていて初対面の人だと人見知りをしてしまう。
 そのため冷徹と言われる事もあるが実際はとても優しく自分の事より相手の事を考えて、行動、アドバイス等を行う。
 夫の事が好きでガイギス絡みの事となると暴走する事もあるが、普段はとても大人しい。
 優秀な整備員兼パイロット兼科学者。
 特に整備員としては超一級でヴァリム軍にいる時は『白い再生者』と呼ばれていた。
 ヴァリム軍時代、白くペイントされた四足戦車に乗り大型スナイパーライフルや簡易バスターランチャーなど、戦局によって使い分けをしていた。
 現在はガイギスと共にPFを探している。
 戦い方は基本的に援護に徹しているが、接近戦でもグリュウに少し劣る位の実力は持っている。
 ちなみにガイギスは接近戦ではグリュウと同等かちょっと上。
 自分の夫と一緒にいる事に限りない喜びを見出している。
 エヴァで出てくる綾波レイをそのまま大きくしたよう外見を持つ。



 ジクイト・・・年齢不明、男
 本名不明、グレンリーダーとは面識を持っている。
 性格は基本的に大人しく、言われたことには素直に応じる事が多い。
 生まれた家と家族がヴァリム軍により焼かれたがそのことでヴァリムを怨んではいない。
 操縦の腕はグレンリーダーと同等以上だが、しかし政治などには無頓着な面もある。
 ガイギス達と分かれた後、ミラムーンで名前を変え恋人を作りひっそりと暮らしている。


 


 管理人より

 ガイギスさんよりご投稿いただきました!!

 ふむふむ……脱走兵とは(笑)

 色んな所を巡るようで、これからが楽しみです♪
 



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