心機一転!クレスト渾身の新シリーズです。
かなり不定期更新になってしまうと思いますが最後までお付き合い下さいませ。
それでは、スタート!!
帝政国家アルサレア―
フィアッツア大陸西方に位置する帝政国家。
資源の乏しい国土と極冠の気候により古くから各国への『傭兵』派遣を仕事としてきた。
名将グレン将軍の元開発された汎用人型兵器パンツァーフレームによりヴァリムとの抗争は新たな局面を迎える。
軍事国家ヴァリム―
フィアッツア大陸で最も大きな共和国家。
『力こそ全て』という考えから古くより傭兵家業を生業としていた隣国アルサレアを目の敵としている。
アルサレアと同じくパンツァーフレームの開発の成功と、暗躍するガルスキー財団に力によりアルサレアとの抗争は激化していく。
フィアッツア大陸を舞台に両国の戦いは激化し、その戦火を広げていく。
だがその最中…静かにその身を潜め、だが着実に力を蓄える者がいた……
そして、それはついにその姿を現せその牙を剥く……
アルサレア兵団はその本拠地を帝都オルフェンに構えている。
その堅牢な防衛網は他国の進入を許さず、無敵の強さを誇っていた。
更に本部内、特にグレン将軍の件を知る将官達の部屋付近は以前にも増して厳重な警備が敷かれていた。
そのせいかいつも重い空気が漂い、居心地の悪さを感じるときもある。
そんな重い空気の中、参謀本部長・ツェレンコフ=ゴルビーは自室で書類の整理に追われていた。
机に置かれた書類の山を片っ端から目を通し、サインをし、また送り返す。
そんな作業も毎日続けば嫌気を起こす事すら煩わしくなっていた。
「………ふぅ、流石に日がな一日書類を読むだけだと目が疲れる…」
一休みする為にお茶でも貰おうと通信機に手を伸ばすが、それよりも先にコールが鳴る。
「………私だ。どうした?」
さほど驚く様子もなく通信に出る。
画面が切り替わり、よく知る部下が映し出される。
だが、その部下は特別の場合にしか会わない者であった。
「……………何かあったようだな?」
「―はい。“G”から連絡が入りました。」
部下の“G”の一言。
それだけでツェレンコフの顔色が変わる。
「……そうか、ご苦労。こちらに回線を回してくれ。それと……」
額にしわを寄せ、険しい顔で通信機を睨む。
「誰にも傍受されぬよう気を付けてくれ。」
「―御意。」
一言それだけを告げ、部下は姿を消す。
画面に一瞬の揺らぎが映ると薄暗い部屋が映し出される。
「久しいな“ゲイツ”……前に話したのは何時だったか…?」
「―半年ほど前ではなかったか?もっとも…そんなことを気にする歳でも無かろう。」
“ゲイツ”と呼ばれた男がそのシルエットだけを表す。
その口調からはツェレンコフ同じくらいの歳であることは予想される。
「それもそうじゃな。それで……このような時間にいったい何の用じゃ?」
「―うむ……すでにギガンティックフレームと呼ばれる存在は知っているな?」
「……貴様等がミラムーンと手を結び、作り上げたのじゃろ?すでにこちらにもいくつかの小隊から交戦情報は来ておる。」
ぎろりと鋭い視線で“ゲイツ”を睨む。
その視線に臆する事無く言葉を返す。
「―そう睨むな。今回はそのGFに関することなのだ。」
「………良いじゃろう。話を聞こう。」
しばらく考える素振りを見せ“ゲイツ”の話の続きを催促する。
「―我がヴァリム領土内で新型GFの運用試験が行われた。だがその際にGPが暴走、パイロットを乗せたまま未だ暴走を続けておる。」
「ほぉ……新型のう。それでどうしたのじゃ?」
「―今新型GFはギラ・ドゥロ補給基地を襲撃し、そのまま西方に向けて進路を取っておる……この意味が分かるな?」
ツェレンコフは頭の中に世界地図を思い浮かべ驚愕する。
ギラドゥロ基地の直線距離上にあるのは……
「帝都オルフェン……」
「―このまま見過ごすわけにもいくまい?」
モニターの奧でにやりといやらしく笑う様が容易に想像できた
「…………良かろう。今回は貴様の策に乗ってやろう。しかし…何故そのような事になった?」
ツェレンコフも今回ばかりは“ゲイツ”の策に乗ることにした。
確かにこのまま放置できる問題ではないからだ。
「―知っているかもしれんが、今回の新型GFには開発責任者としてDrセルシウスが関わっておる。」
「Drセルシウス……」
「―知らんとは言わせんぞ?彼女がアルサレアに亡命しようとした事実はこちらも掴んでおる。」
そう、“ゲイツ”の言う通り彼女がアルサレアへの亡命を希望するメールは届いていた。
しかし……
「…………我々としては彼女を迎い入れるわけにいかんのだ……その腹いせに今回の事をか?」
「―いや。動機についてはこちらもまだ掴んではおらん。それよりもまず知らせておかねばならんと思ってな。」
友を思うような口調で話を進めるが、長年の付き合いからその裏を読む。
「……それでどれくらいの兵力を貸せばよい?」
「―…………ばれておるか………穏健派の勢力ではなかなか暴走を止めることができん。精鋭を2,3小隊用意してくれればすむはずだ。」
“ゲイツ”の言葉を聞いてから深く椅子に腰掛ける。
「良いじゃろう。すぐにでも準備させよう。」
「―助かる。新型のGFについてはそちらで処分して貰ってかまわん。」
「ほぉ…気前が良いな。どうせ初めから処分するつもりじゃったわけじゃな?」
「―………それもばれておるか…」
「当たり前じゃ。一体どれくらいの付き合いになると思っている?」
「―それもそうか。」
“ゲイツ”は少し口許を緩める。
そのまま数分だけ昔話で盛り上がるがすぐにお互い元の立場に戻る。
「―では明日の件は頼んだぞ。」
「任せておけ。そちらも忘れぬようにな。」
短い言葉を交わし二人は通信を終える。
通信を終えた後しばらくツェレンコフは虚空を眺める。
「あやつもかわっとらんな…こんな老いぼれ、そう易々とはかわらんと言う事か……」
自嘲気味に笑った後すぐに通信機に手を伸ばす。
「………参謀本部の権限でグレン特務小隊に緊急命令じゃ。ただちに各員は作戦室へ集合。」
しばらくは出撃の予定もなく、久々の休暇を楽しむことになっていた彼らには悪いが無慈悲にも出撃を命じることになった。
「……また嫌われてしまうな…じゃが、彼らにしか頼めぬ事じゃ。」
ツェレンコフも席を立ち、作戦室に向かう。
―ヴァリム領・ギラ・ドゥロ補給基地……
基地内は騒然としていた。
突如現れた招かれざれし客人により基地の施設は破壊され、多くの兵士達を葬っていた。
『こちら第7歩兵隊!!援軍をっ!!』
『誰かっ!!衛生兵っ!!衛生兵っ!!!』
悲痛な叫びが飛び交う中、客人は全てを破壊し次の目標へとその牙を向かおうとしていた。
「アルサレア……私を認めぬ者は、滅ぼす……」
今、フィアッツアの地に新たな風が吹こうとしていた。
確固たる信念を貫く青き風と黒き風…
2つが交わる時、それはすべてを打ち砕く希望の風となる……
あとがき
と言うわけでクレスト正統派新シリーズの開始であります。
いや〜今までラブコメしか書いてなかったので正直シリアスは辛いところがありますが、頑張っていきたいと思いますので。
時間の流れはだいたい本編の13〜15話の間、BTの話は終わったぐらいでしょうか?
では次回、2章・結成!最強小隊、までご機嫌よ〜
管理人より
クレストさんより新シリーズの序章をご投稿頂きました!
最強小隊・・・・というより夢の小隊ですね!!
ああ、一度は使ってみたい・・・・(笑)
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